福岡県大学関係者・研究者後援会ニュース
 
 第83号  2018年8月10日
 
 
          廃止すべき「道徳の教科化」
                                   牧 忠孝(福岡教育法研究会)
総論約に
 文科省は2015年3月27日,小・中学校の学習指導要領を一部「改正」し, 道徳を教科化(「特別の教科 道徳」)することを告示しました.これにより小学校では2018年度から, 中学校では2019年度から実施されます.現在,中学校で使用する検定教科書の採択会議が行われています.
 2006年末の第1次安倍政権の手になる「改正」教育基本法は, 新たに「教育目標」条項を新設し「規律」や「愛国心」などの徳目を羅列しました. これを受け2008年告示の学習指導要領には道徳教育の全教育活動での展開がうたわれ, 道徳教育推進教員の学校配置や副読本『心のノー心』(2014より『私たちの道徳』)が配布されました. そして今や道徳ば「教科」に格上げされ,評価(記述式という)を伴うことになりました.
 教科は学問的であり,科学的・客観的な内容でなければなりません.道徳・モラルとは個人が選び取る価値観であり, 内心の自由に関わるものです.「倫理(学)」という教科・学問は成立しても,「道徳」は「教科」にはなり得ない性質のものです.
 戦前の筆頭教科「修身」が,思想・信条の自由を奪い,心のありよう・生き方までも“固定化”したことは周知の事実です. 安倍政権はこの轍を踏む暴挙を敢えて強行実施しました.「教科化」は, 学習指導要領が示す22項目の「徳目」の修得を子どもたちに迫る結果となるでしょう. “内心の自由の侵害”が不可避な「道徳の教科化」は直ちに廃止すべきです.
 
小学校学習指導要領では 〜 いくつかのポイント
 
“国家の求める人材育成”を強調
 「人間尊重と生命に対する畏敬の念を … 具体的な生活の中に生かし,… 我が国と郷土を愛し, … 公共の精神を尊び,社会及び国家の発展につとめ, … 未来を柘く主体性のある日本人の育成に資するようになるよう特に留意しなければならない」(総則 目標)
 
「総則」・および「指導計画の作成と内容の取扱い」で,道徳教育の統制を強調
 「道徳教育の目標を踏まえ,道徳藪育の全体計画を作成し,校長の方針の下に,道徳教育の推進を主に担当教師を中心に, 全教師が協力して道徳教育を展開すること」(総)
 「学校の道徳教育の重点目標を設定するとともに,道徳科の指導方針,… 内容との関連を踏まえた … 指導の内容及び時期 … の方法を示すこと」(総)
 「各学校においては,道徳科の年間指導計画を作成するものとする.なお,作成に当たっては, … 各学年段階の内容項目について … 全て取り上げることとする」(計)
 「道徳科が学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育の要としての役割を果たすことができるよう, 計画的・発展的な指導を行うこと」(計)
 「特定の見方や考え方に偏った指導を行わないようにすること」(計)
 
「総則」で、各学年段階に「規律遵守」強調
 「社会生活上のきまりを守ること」(1〜2学年),「集団や社会のきまりを守ること」(3〜4), 「法やきまりの意義を理解して進んで守ること」(5〜6)
 
 22の「徳目」の修得強要 
  A 主として自分自身に関すること 〜 @ 善悪の判断,自律, 自由と責任  A 正直,誠実  B 節度,節制  C 個性の伸長  D 希望と勇気,努力と強い意志  E 真理の探究
  B 主として人との関わりに関すること 〜 @ 親切,思いやり  A 感謝  B 礼儀  C 友情,信頼    D 相互理解,寛容
  C 主として集団や社会とのかかわりに関すること 〜 @ 規則の尊重  A 公正,公平,社会正義    B 勤労,公共の精神  C 家族愛,家庭生活の充実  D よりよい学校生活,集団生活の充実
   E 伝統と文化の尊重,国や郷土を愛する態度  F 国際理解,国際親善
  D 主として生命や自然,崇高なものとの関わりに関すること 〜 @ 生命の尊さ  A 自然愛護    B 感動,畏敬の念  C よりよく生きる喜び
 
検定合格教科書のこと
 今年4月から「教科化」が始まった小学校では,昨年夏,検定合格した8社のいずれかを教科書として使用しています. その中で多くの識者から問題点を指摘されながらも「最も学習指導要領に忠実な教科書」と公言する「教育出版」社版が 福岡県では3つの採択地区で採用されしました.「新しい歴史教科書をつくる会」系が執筆者を占め, 3段階の「お辞儀の仕方」を折込みで回示し,「世の中のため」「みんなのため」「日本を守るため」 「家族の幸せのため」などのフレーズが並び,二宮金次郎が登場し,安倍首相の写真まで掲載するという特異なものでした.
 来年度から「教科」となる中学校では,8社が検定に合格.教育出版も合格しましたが批判を受けたためかトーンダウン, 代わって「道徳専門の教科書会社」を自称する「日本教科書」が登場しました.八木秀次氏(「つくる会」系「日本教育再生機構」会長) が仕掛け,嫌韓流などのヘイト本出版社の会長を代表取締役とする急造会社です. 「愛国心」などの徳目について4段階で自己評価をさせていることを始め,規範意識を植えつけよう という姿勢も露骨です.新参のため杜撰な編集で検定意見さえ67件つきました.ただ他社も異常です. 自己評価は5社が採用,徳目「刷り込み」を助長しています.
 十分な教材研究が不可欠なのに教員は超多忙です. 道徳「授業」が教科書のみに依拠し,「指導書」や官製の「資料集」頼みになることは避けられないと思います. つまり官製「道徳」がストレートに子どもたちに強要される恐れがきわめて大きい. 道徳の「教科化」はどうしても廃止させなければなりません.
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         砂川事件再審請求を最高裁が棄却 
                              砂川事件再審請求人 武藤軍一郎
 最高裁第2小法廷(菅野博文裁判長)は, 7月18日に武藤ら4人(砂川事件元被告3人と遺族1人)の砂川事件再審請求の特別抗告を棄却しました. その判決理由は,刑訴法に該当しないので,再審請求を認めないという,誠に不誠実な素っ気ないものです.
 この問題を考えるために,少し事件をさかのぼってみましょう.1957年7月8日, 米軍立川基地に侵入したとして起訴された7人に対し,東京地裁(伊達秋雄裁判長)は, 1959年3月に7人に無罪を言い渡し,米軍の日本駐留が日本画憲法に違反するからだとしました. 同年12月最高裁大法廷(田中耕太郎裁判長)は,原判決破棄,一審差し戻しの判決を下し, 安保条約と憲法の優位性については,きわめて政治的で司法の判断にはなじまないとしました. この判決は,翌年に日米安保改定を画策していた日米政府どれだけ安心させたことでしょう.
 2008年4月,新原昭治さんが米国立公文書館で驚くべき解禁文書を発見しました. 前記東京地裁から最高裁への跳躍上告が,ダグラス・マッカーサー駐日米大使から藤山愛一郎外相ヘの提言で実現していたこと, 田中耕太郎長官がマッカーサー大使と密会し,可能な限り裁判を短時日で行うので安心するようにというニュアンスで語っていたのです. その後,末浪靖司さん,布川玲子さんが同公文書館から何点かの信じ難い文書を発見しました. これらの文書を要約すると,―審判決は覆されるだろう,しかも15人全員一致でなされるようにしたい, 色々な論点かあるが,うまく誘導する必要かある,少数意見があると国会や市民運動などうるさいなどというもので, 田中長官の発言をマッカーサー大使や公使から国務長官に電報や書簡で送ったものです.
 要するに最高裁は裁判を始める前から,伊達判決を破棄し,アメリカ軍の駐留に有利な判決を出すことを目指していたのです. これは憲法37条が保障する「何人も迅速に公平な裁判所で裁判を受ける権利がある」に該当しなかったのです.
 2017年11月に最高裁に提出した再審請求書には,以上の詳細な最高裁が不公平な裁判所であったという証拠が述べられていました. 冒頭に述べましたように,最高裁は一言の弁解も説明もなく,先輩の行為に目をつぶり,自らも司法の頂点に座る司法の番人の誇り を投げ捨てたものです.最高裁の判決は,今日の日本の反動的,保守的政治体質と,日米覇権主義に屈服し, 裁判の公正という司法のイロハを踏みにじったのです.
 また判決が7月18日だったのは,国会の閉会直前を狙い,且つ再審請求人と支援者の集会, 記者会見を妨害した判決の伝達方法がうかがえます.それは前もって判決日の1週間くらい前に請求人に通知し, 請求人,弁護人,支援者が諸活動を行えるようにして欲しいと強く申し入れていたのに, 武藤に通知書が届いたのは7月20日の午後1時でした. 各新聞は7月20 日の朝刊で同判決につき報道しています.
 今,沖縄の辺野古で国が沖縄県民の事を無視し,暴力的に基地建設をやっていでます. 最高裁は平和を求める事を無視し,ただひたすら政治の後始末をしています.
 伊達判決の正しさを訴え,最高裁の闇を訴える裁判の道は,今回の最高裁判決で閉ざされました. しかしこの先命のある限り,最高裁の罪を訴えたいと思います.
 私らに対し長い問,物心両面で暖かく支援してくださった皆様に心から感謝します.
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2018.06.13: 本会ホームページひろばより
           米朝首脳会談から思うこと
                                             吉田 健
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 第82号  2018年6月19日
 
          第19回総会が開催されました
 
 福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会は4月28日に福岡市で第19回総会を開催しました.
 総会に先立ち共産党県委員会の内田裕書記長が「市民と野党の共闘の要として」と題して記念講演を行いました. 内田さんは,総会直前に実現した南北朝鮮の対話と「板門店宣言」の発表という大きな動きに触れ, 安倍内閣の対話否定路線と日本共産党が4月6日に発表した「関係6カ国への要請」を対比させながら, 綱領路線の正しさを示しました.
 続いて,参議院福岡選挙区予定侯補のかわの祥子さんがあいさつしました. 直方市議としての活動の経験から地方政治も国の政治も変えていかなければならないとの思いから決意し, 本格的に候補者として県内各地を回っている,不慣れなところもあるが応援をお願いしたいと訴えました.
 休憩をはさんで総会に移りました.村上代表世話人が開会あいさつ.貫橋事務局長が2017年度のまとめを, 小西事務局員が決算報告を行いました.監査報告は書面で行われました. 引き続き2018年度の方針と予算案が報告されました.
 方針では,「来年春には統一地方選挙が,7月には参議院選挙が行われる.安倍暴走政治にストップをかけ, 国民生活の向上をはかり,大学自治を守り,学生の勉学条件の向上を求める運動を大きくすることが本会に求められている. 会員にはそれぞれの専門分野を活かしつつ,色々な分野で積極的な役割を果たしていくことが必要である」と強調しています. 総会参加者から「今年末には福岡市長選が,来年春には北九州市長選,県知事選がある. これらの選挙にも対応していく必要がある」との意見が出され,それらを含め全議案が承認されました.
 黒澤代表世話人が閉会のあいさつを述べ,総会を終了しました.
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        「ニュース会員」制度が発足します        
 
 総会では,新しく「ニュース会員」制度を始めることが確認されました. これまで本後援会「ニュース」は会員にのみ郵送されていました. 「ニュース」は時々の政治・学術・文化等について解説しており,内容はとても充実しています. 「ニュース」を会員内に留めておくのはもったいないとの考えから, 「『ニュース』を電子メールで受けとっていいよ」という方を「ニュース会員」と位置づけることにしました. 本会と会員外とのつながりが広がる一助ともなります.「ニュース会員」は本会員ではないので,会費は不要です.
 今後,「ニュース会員」を募っていきます.周りに,「ニュース会員になっていいよ」という方がおられましたら, 名前とメールアドレスを事務局にお知らせください.
 
                事務局 貫橋宣夫 メールアドレス shimeha09@cap.bbiq.jp
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          全国大学人のつどいに参加
                                        事務局長 貫橋宣夫
 全国学者・研究者日本共産党後援会が主催する「日本共産党と大学人のつどい」が4月22日, 東京の共産党本部で開かれました.これには32都道府県から180人が参加しました.私は本後援会の代表として出席しました.
 午前は全国交流集会.開会のあいさつに続いて,土井洋彦党学術・文化委員会責任者が報告しました. 土井さんは,昨年3月に日本学術会議が出した軍事研究禁止の立場を明確にする声明を受け, 大学人・学者・研究者のたたかいが前進している,この流れを一層大きくしたいと述べました. さらに,日本共産党が安倍政権の「大学改革」と対決し,国立大学への運営交付金, 私立大学への経常費補助金の増額に力を尽くしたいと強調しました.
 このあと,大学院生を含む14組織の代表が発言しました.幅広い層に呼びかけて後援会やシンポジウムを開催した経験, 軍事研究に反対する行動を起こした経験,情報の発信にツイッター,ブログなどSNSを活用している経験などが報告されました.
 大学院生の報告では,ドクターコースを終了した時点で1,000万円を超す借金を背負っている人がいるという実態が語られました. 私は500万円,700万円という借金は聞いたことがありましたが,1,000万円を超す学生がいると聞いたのは初めてです. 学費の無償化,奨学金制度の改善を求める運動を強化する必要があると感じました. 名古屋芸術大学では学長選挙において90票対30票で敗れた候補が理事会で学長に選任され,以降, 改悪の嵐が吹き荒れている生々しい実態が報告されました.学長,理事会は批判した組合の正副委員長を懲戒解雇し, 教員には「学生を連れてこい」との暴言を吐いているとのことです. 一大学の間題として片付けるわけにはいかないと感じたところです.
 私は,参院選にあたってのアピールの発表と運用,核兵器禁止条約に関する講演会の開催, ホームページの運営など本後援会の活動について報告しました.
 交流集会は最後に,「2018年度全国交流集会申し合わせ」を確認しました。【別掲】
 午後には,参議院選挙をたたかう紙智子さんが,「市民と野党の共同で政治を変えよう. 共産党への応援をよろしく」と訴えました.
 続いて志位和夫委員長が,「新しい時代を拓くたたかいと未来社会」と題して記念講演を行いました. 志位さんは,今の情勢をどうとらえ,どうたたかうかを軸に話を進めました. 「安倍政権とのたたかいが最終段階を迎えつつある.いよいよ引導を渡すときが近づいでいる」と前置きして論を展開しました. 講演は,4月23日の「しんぶん赤旗」に掲載されています.
 私はつどいに参加して全国の経験を聞き,大きな刺激を受けてきました.派遣してくださった会員の皆さんに感謝します. 今後の活動の糧とします.

         【 2018年度全国交流集会申し合わせ 】
                       2018年4月22日 全国学者・研究者日本共産党後援会
 
 森友・加計疑惑における公文書改ざんやねつ造,自衛隊の「日報」隠ぺい, 財務省事務次官のセクハラ発言とそれをめぐる対応など,安倍政権を揺るがす様々な問題が明らかに なるなか,政権支持率が急落しています.こうした情勢は,首長選挙・地方選挙においても大きな影響を与えており, 4月8日に投開票のあった京都府知事選挙では,日本共産党が推薦した候補者が44%を獲得したほか, 各地で自民・公明が擁立した候補者が相次いで落選するなど,地方からも変化がおき始めています.
 来年の統一地方選挙と参議院選挙は,新しい政治への道を切り拓く歴史的なチャンスです.
 昨年12月3日に開かれた日本共産党第3回中央委員会総会では,参議院選挙の比例代表で「850万票,15%以上」の獲得をめざし, 「市民と野党の共闘を前進させながら,いかにして日本共産党の躍進をかちとるか」の新しい努力方向を打ち出しました. @ 日本共産党を丸ごと理解してもらい,積極的支持者を増やす日常的活動を強める,A どんな情勢のもとでも共闘勝利, 党躍進を実現する強く大きな党をつくる,B 選挙活動を日常化することなどを提起し, そのなかで「後援会活動を選挙活動の日常化の要にすえ,抜本的強化をはかる」としています.
 とりわけ,「後援会の活動を,いまわが党に新しい注目を寄せ,応援しようという人々が, 参加しやすい活動へと思い切って改善し,発展・強化をはかる」という第27回大会決定の方針は, 私たち学者・研究者後援会としても焦眉の課題になっています.
 学者・研究者のなかでは,安保法制や軍学共同,共謀罪に反対するたたかいを通じて大きな政治的変化がおきています. 「学者の会」や各大学の「有志の会」の運動が国民的運動の一翼を担って発展し, 各地で生まれた「市民連合」でも学者・研究者が積極的役割を担っています. こうしたなかで日本共産党を公然と応援する無党派の学者・研究者の方たちが各地で生まれ, 後援会員が学内でつながりのある学者・研究者に日本共産党への支持を次々と広げ, 大学教員の後援会員が増えるといった経験も生まれています.こうした変化は, 私たちの活動を発展させる条件があることを示しています.
 全国学者・研究者後援会は,日本共産党への支持を,学者・研究者にふさわしい創意ある活動で広げることを目的に結成され, 今日まで活動してきました.「全国学研会ニュース」を年6回定期発行し,その内容の充実をはかるとともに, ニュースを定期的に読んでいただく読者を,党を応援する気持ちのある学者・研究者のみなさんに広げてきました. 日本共産党への支持を広げる宣伝物として,一昨年の参議院選挙ではパンフレットを発行して2万部を全国で普及し, 昨年の衆議院選挙では「全国学研会ニュース号外」を10号まで発行し,ネットで拡散しました. これらのパンフレット,ニュース号外には,幅広い著名な学者の方に登場していただき,大きな力になりました.
                      * * *
 私たちは,以下の方向で学者・研究者後援会の活動の発展・強化をはかることをよびかけます.
 (1)すべての都道府県で「学者・研究者日本共産党後援会」を,また可能な大学では,その単位後援会を結成し, 積極的支持者を増やす活動を日常的に進めましょう.後援会が創設されることで,研究者, 大学教職員のなかで日常的に党への支持を広げる場が生み出 され,選挙勝利の基盤が形成されます.後援会ができている県や大学では,その体制を強化しましょう.
 (2)安倍政権の9条改憲に反対する国民的大運動の発展へ,学者・研究者としての役割を果たしましょう. 各大学・研究機関で「安倍9条改憲NO!」のアクションを起こし,「3000万人署名」を広く集めましょう.
 (3)「JCP MANIFESTO(日本共産党綱領)」を広く活用し、日本共産党を丸ごと知ってもらう集いを, 党の県委員会など機関と協力しながら,党に関心をよせる研究者・大学教職員の方たちが参加しやすく, また,参加したくなるような内容や形態で開催しましょう.表には出さないけれども, 日本共産党を支持している方たちも相当おられます.こうした方たちには,ネットを含め広く宣伝することが重要です. 日本共産党への関心や疑問に真摯に応える内容の集いを開くことは,後援会の魅力になり,党を積極的に支持してもらう力となるでしょう.
 (4)「全国学研会ニュース」を,日本共産党に新しい注目をよせ, 党を応援したいと思っている学者・研究者を対象に,定期的にメールで受け取る読者になっていただく活動を,抜本的に強めましょう. ニュースの内容も,幅広い学者・研究者の方たちが読みたいと思う内容へ,さらに充実をはかることも含め改善をはかります. 現在は事務局から直接送信している読者の方は300人余りですが,対象となる方はそれぞれの都道府県の大学で多くおられるはずです. そのお一人おひとりに「全国学研会ニュース」の購読を気軽に呼びかけましょう.全国学研会から直接BCCメールで送信するやり方もありますし, 受け取った方それぞれが転送する方法もあります.県段階で学者・研究者後援会の体制ができているところでは, その事務局から転送する仕組みをつくりましょう.
 (5)「しんぶん赤旗」日刊紙・日曜版,『前衛』,『女性のひろば』など,日本共産党の出版物の普及・拡大にとりくみましょう. 多くのメディアが事実を正しく伝えていないなかで, 正確な報道・解説をおこなう「しんぶん赤旗」の役割が特別に重要であることを広く訴えましょう.
 (6)後援会の役員に,幅広い学者・研究者の方にも参加していただき, そうした方たちの新鮮な力やつながりを生かして活動の幅を広げることも重要です. 全国学者・研究者後援会の世話人も,そうした観点から世代的継承と若返りをはかっていきます. 都道府県段階で,事務局にも幅広い研究者の参加を得て会議を開き,議論をしている後援会があることは, 大変素晴らしいことです.他の都道府県の学者・研究者後援会でもこうした経験をつくりましょう.
 以上の方向で活動の新たな発展をはかれば, 学者・研究者の方たちに広がる日本共産党への関心を,党への積極的な支持に変えることができ, 後援会活動の新しい担い手を創り出すこともできるでしょう.そして,2019年の参議院選挙と統一地方選挙で, 市民と野党の共闘の勝利と日本共産党の躍進へ,学者・研究者後援会が大きな力を発揮しましょう.
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            第1回世話人会報告
                                     事務局長 貫橋宣夫
 4月 28 日に開催した第19回総会終了後に第1回世話人会を開催しました.  総会で会計監査を提案することができなかったため,候補者の推薦を要請しました.  また,今年度から「ニュース会員」制度を発足させました.多くのニュース会員を募る ことを確認しました。
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2018.03.17: 本会ホームページひろばより
         感動を与えてくれたピョンチャン
                                              村上陽三
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2018.05.03: 本会ホームページひろばより
         映画「ペンタゴン・ペーパーズ」を鑑賞
                                              貫橋宜夫
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2018.05.23: 本会ホームページひろばより
         ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩を訳す
                                               西垣 敏
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 第81号  2018年4月10日
 
     福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
              第19回 総会

 
日 時 : 2018年4月28日(土)午後2時 〜 4時30分
場 所 : 福岡県教育会館 第4会議室

記念講演 : 市民と野党の共闘の要として
          日本共産党福岡県委員会書記長 内田 裕 さん
議  事 :
       2017年度活動報告
       2017年度決算報告・会計監査報告
       2018年度活動方針
       2018年度予算
       役員・事務局員選出
                  【福岡県教育会館】
                   電話092−631−4600
                   地下鉄箱崎線 箱崎宮前駅下車
                   1番出口から南へ徒歩約2分

                              事務局 貫橋宣夫
                              電話 0942−32−5004
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           森友学園問題の核心は何か
                                             新 谷 肇 一
 昨年,森友学園問題が明るみに出て,安倍政権に大きな打撃を与えた.昨年2月の衆議院予算委員会で, 佐川理財局長(当時)は,「売買契約締結をもって事案は終了し, 近畿財務局と森友学園の交渉や面会の記録は廃棄され残つていない」と嘘の答弁をしたが, その後,音声データや交渉内容が記された文書が国会に提出された. 朝日新聞の報道でそれら文書の一部が改ざんされていたことが暴露され, しかも国会に提出された文書が改ざん後の文書であったことが判明し,改ざん前の文書も明るみに出た. 立法府を欺く前代未聞の14文書,300か所に及ぶ大規模な公文書改ざんで, 民主主義を揺るがす重大な犯罪行為であった.
 
 政治家や首相夫人昭恵氏の関与も明らかになった. 政治家を含む上からの大きな力が働かなければあり得ない改ざんである. 近畿財務局の当該土地売却担当者が自殺したこともあり,3月に入ってから野党の統一した追求で国会は緊迫し, 安倍内聞を窮地に追い込んでいる.
 
 マスコミ各社が行った世論調査で内閣支持率は軒並み30%台に低下,危険水域に達した. 安倍首相は昨年2月17日,衆議院予算委員会で,「私や妻が関与していたら,総理と議員を辞める」と発言していたが, その直後からの改ざんである.決裁文書が公表されれば,昭恵夫人の関与が明らかになり, 安倍総理が辞めざるを得ないための危験な改ざんであったと言える.
 
 先日,ようやく佐川宣寿前理財局長の国会での証人喚問が実現したが, 刑事訴追を理由に肝心な事には証言拒否を通したが,却って疑惑を深める結果となった. 今後,首相夫人昭恵氏,首相夫人付職員谷査恵子氏,土地売却時の迫田英典前理財局長, 前近畿財務局長武内良樹氏などの証人喚問で疑惑を解明する必要がある.
 
 森友学園問題の核心は何か.公表されたものに拠ると,近畿財務局が窓口となって, 大阪・豊中市の国有地(評価額9億5600万円)が一般競争入札の原則を壊し, 随意契約, 非公開, 10年間の分割払いという異常な優遇のされ方で, しかも, 地下埋設物(ごみ)の撤去処分費用を理由に法外な割引価格(1億3400万円)で, 2016年6月,学校法人森友学園に売却されたが,大阪航空局は森友学園にごみ除去費用として1億3176万円を負担し, 国の収入は差し引き約200万円程度であったという.地中ごみを試掘した業者が, 「ごみは実際より深くあると見せかけた虚偽の報告書を作成した」と大阪地検特捜部に証言しているし, 会計検査院も「8億円値引きの根拠が不十分」などとする報告書を国会に提出している.
 
 森友学園は,大阪府私学審の会合で新校舎建設のための基本金の準備がなく,委員から「計画性がない」と懸念され, 塚本幼稚園は定員割れの経営危機の状態であったが,安倍首相夫人の昭恵氏が名誉校長になったとたんに, 松井大阪府知事は「瑞穂の國記念小學院」の設置を認可, 上記の異常な土地取引が行われた.法外な値引き交渉と学校認可の経緯が明らかにされる必要がある.
 
 国有地の払い下げ問題と同時に,この学園が「教育勅語」を基本にした戦前版の小学校を発足させようとしていたことが重要である. 森友学園の塚本幼稚園では毎朝,教育勅語を園児に朗唱させ,軍歌を歌わせることで有名である. 森友学園の前理事長である籠池泰典は「日本会議大阪」運営委員という肩書きであった. 日本会議は首相及び大臣等の靖国神社参拝を推進し,安倍首相による憲法改正を支持し, 激励し,安倍政治の有力な推進者であるのは周知の事実である.しかも, 安倍晋三も麻生太郎も国家神道を推進する「日本会議国会議員懇談会」の特別顧問である.しかも, 安倍晋三夫妻は籠池泰典理事長と深い交友があったことが分かっている. この「森友学園」は言わば「日本会議」の人脈によって作られた, 戦前のような「軍国主義」教育を子どもたちに植えつけようと計画したモデル校であったと言える.
 
 松井一郎大阪府知事の学校認可の責任も問われる. この問題が発覚し,大阪地検特捜部は国の補助金をだまし取ったとして詐欺の疑いで籠池理事長らを逮捕し, 小学校は大阪府の認可を取り消されたが,この問題が発覚しなければ, 今頃は戦前のような入学式が行われていたかもしれない.
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            北朝鮮危機問題に思う
                                             棚 次 奎 介
 
 2017年に,北朝鮮は核弾道ミサイル技術の進展を世界に知らしめるように20発の弾道ミサイルの発射実験を行った. 国連安保理は,平和を阻害する北朝鮮の行為に4回の制裁決議を行った. そうした状況の中の7月に韓国大統領文在寅が北朝鮮に対話を呼びかけた. 対話の始まりとして2018年2月,平昌五輪に南北統一チームを編成し, 金正恩は平壌での南北首脳会談実施を呼びかけた.
 
 金正恩は2018年3月25日から28日まで内密に中国を訪問し,習近平主席と会談して  「韓国と米国が我々の努力に善意で応え,平和と安定の雰囲気を作り出し, 平和の実現に向けて段階的かつ歩調を合わせた措置を取るなら, 朝鮮半島の非核化問題は解決可能だ」と述べた. また,4月27日に韓国内での南北首脳会談開催の意志を表明した. 米国との首脳会談も5月に予定されでいるようである.
 
 トランプ大統領は「金正恩は韓国特使団に非核化について話した.凍結だけじゃない. その上,この間は北朝鮮はミサイル実験はしない.大きな前進だが, 合意ができるまで制裁は続く」とツイッターに投稿した.
 
 朝鮮半島内に限れば金正恩も真剣に平和を望んでおり,南北合意が成立するものと考えられる. しかし一方では,「経済的支援を復活するなら弾道ミサイル発射実験を中止してもよい」 との政治的立場を崩していないようである.
 
 しかし,韓国大統領文在寅の呼びかけから始まった対話による平和への歩みは確実に前進しているといってよい. 先ずは,韓国と北朝鮮の徹底した協議を通して朝鮮半島問題を平和的に解決する道筋を探ることが大切であると考える. それは,両国の国民が朝鮮半島の痛ましい歴史を心の奥深く共有しているからでもある.
 
 1897年当時,清国の支配下にあった朝鮮国(李氏朝鮮)は日清戦争で清国が負けることで朝鮮国の清への従属関係が解かれ, 国号を「大韓帝国」に改めて日本の統治下に置かれることになったが,1910年には「大日本帝国」に併合されてしまう. 朝鮮民族単一国家は消滅したのである.
 
 朝鮮に対する日本の植民地支配は1945年の日本降伏によって終了した. ところが前後してソ連が北から朝鮮半島に進出・占領し,それに対抗する形でアメリカも南に進駐した. 結局,米ソの戦後処理をめぐる覇権争いの結果として,1948年8月に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮), 9月に大韓民国(韓国)と民族分断の二つの国家がつくられ,南北対立が深まった. それぞれの国が歩み始める間もなく,北朝鮮が韓国へ侵攻し,米ソ対立の代理戦争とも言える「朝鮮戦争」が始まる.
 
 南北合わせた犠牲者は約532万人(内,死者は350万人)である. 10人に1人が亡くなっている. この数はアジア太平洋戦争での日本人死者数310万人よりも多く,死者の割合は日本の2.3倍に及んでいる. そして朝鮮戦争は今なお「休戦」の状態なのだ.避難,自主移住,拉致等によって生じた離散家族は1000万人にのぼるといわれ, 悲しい事態が固定化されてしまったのだ.
 
 朝鮮戦争はまさしく, 朝鮮半島における内戦でもあった.表では南北で対立していても, 平和な統一国家をつくり,家族一緒に暮らしたいとの思いは南北を問わず,心の奥深く燃え続けているであろう.
 
 第二次世界大戦が終わり,戦後処理をめぐる東西対立の中で核兵器開発競争を正当化する新たな時代一冷戦時代が始まった. 朝鮮半島における民族分断と対立の構図は,インドシナ半島で始まったベトナム戦争, あるいは第二次世界大戦時とその後の東欧諸国の紛争に酷似している.
 
 戦争は決して起こしてはならない.起こさせてはならない.戦争放棄を明文化した日本国憲法は今なおその輝きを失っていない. 憲法を改悪して,戦争できる日本を造ろうとする安倍晋三に北朝鮮問題を解決する資格はない.
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           第2回・第3回世話入会報告
 
 第2回世話人会を9月23日に開催した.@ 10月18日公示,10月10日投票で衆議院選挙が行われるので, 後援会としてアピールを出すこと,時間的余裕がないので代表世話人連名のアピールとすることを決めた. A 12月に,北朝鮮の核状況について岡本良治さん(九工大名誉教授)の講演会を開催することを決めた.
 
 第3回世話人会を4月1日に開催した. @ 総会の準備について,A 2017年度の活動報告, 2018年度の活動方針について,B 大学人のつどい参加について議論した.
 
 第80号  2018年2月15日
 
  名護市長選挙の結果と辺野古新基地建設反対運動のこれから
 
 辺野古新基地建設の是非を最大の争点とする名護市長選挙が2月4日に行われ,現職の稲嶺氏は三選を果たすことができず, 残念な結果に終わりました.投票結果は,稲嶺氏が16,931票,渡具知が20,389票でした.
 自民・公明・維新が推薦する渡具知氏が勝利した要因として考えられるのは, @ 渡具知氏が今回選挙の最大の争点であった「辺野古新基地建建設問題」に対する態度を表明しなかったこと, A 安倍政権が市民の要求を聞くことなく強引に進める基地建設工事の進捗状況を見て,住民の一部にあきらめの気持ちが広かっていったこと, B 公開討論会への出席を全て断り,既存の組織に対する工作に専念したこと, C 前回市長選挙で自主投票だった公明党が今回は渡具知氏推薦に回ったことなどが挙げられます.
 争点隠し,事実経過の捻じ曲げ,有権者の前での公開討論の拒否は10月の総選挙でも見られたように今や白公政権の常套手段となっています. これらの経過を見ると,今回の選挙で名護市民が「辺野古新基地を受け入れた」とは決して言えるものではありません. 各種メディアが行った出口調査で,6割以上の名護市民が「辺野古新基地反対」と答えていることからも明らかなように, 争点隠しによって得た得票をもって「辺野古新基地建設が認められた」と居直ることは二重の誤魔化しと言わざるを得ません.
 渡具知氏は公明党の推薦を受けるために「米軍基地の県外移設,海外移設」を公約の中に掲げましたが, 「辺野古新基地建設」についでは「沖縄地裁に係る基地建設差し止め訴訟裁判の行方を見守る」という態度に終始しました. また国が辺野古基地建設に対して支給する「基地再編交付金」については受け取るべきだとして当時の稲嶺市長の態度を批判してきました. しかしこの交付金は稲嶺市長が受け取り拒否したものではなく,国が稲嶺市長の基地建設反対の立場を見て, 交付金の支給を止めてしまったものでした.
 国のこのような嫌がらせにも拘わらず稲嶺市長は職員の知恵を結集しながら,2期8年間で名護市の福祉の向上 (例:県内11市の中で初めて中学卒業までの医療費の助成),子育て環境の整備 (例:小中学校へのエアコンの導入,トイレの洋式化,保育園入園児を1395人増加,保育料は2人目は半額,3人日は無料) 雇用の創出(失業率の大幅減少12.5%から5.1%へ)などによって,それまでの自民党市政に代わって大きな改善を成し遂げてきました.
 辺野古新基地建設は名護市長の権限に係る歯止めがなくなりますので,これまで以上に強引な工事が進められる恐れがあります. しかし私たちは沖縄県民の多くが「辺野古新基地建設」に反対していることに確信をもって, アメリカに従属する安倍政権の進める新基地建設に対する反対運動を更に大きく広げていくことが大切です.
 11月には沖縄県知事選挙が行われます.沖縄で語られている合言葉「勝つ方法はあきらめないこと, 沖縄県民があきらめない限り辺野古新基地を造ることは絶対にできない」を私たちの心として, 安倍政権を退陣に追い込む運動をこの1年でしっかりと築いていきましょう.      (竹下 秀俊)
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          核と戦争のない世界をめざして
                                              石川 捷治
<戦争の問題>
 ピンチはチャンスという言葉がある.そう簡単にいかないことは百も承知だ. しかしピッチにならないと人間は真剣に考えようとしないのも事実だ.最近の朝鮮半島危機をめぐる日本人の危機感の薄さは, 驚くべきことだ.危機感のなさ自身が「危機」の構成要因となっているとさえいえよう.朝鮮半島における偶発的と意図的を問わず, そのいずれの場合の軍事衝突は,戦争の危機だけでなく,核戦争の危機にも直結している.
 第2次朝鮮戦争(第1次朝鮮藪争は1950年6月25日〜1953年7月27日・・・現在休戦中で終わっていない)の勃発は, 日本との関わりでいえぱ,第1次の場合と全く異なるだろう. 第1次のときは,傍観者あるいは第三者的立場でいることができた.「朝鮮特需」などでいえば受益者的立場にあったとさえいえよう. 今回の場合は,直接の当事国として「戦争」に関与せざるをえない立場に立たされている. それは私たちが「戦争法」と呼んだ2015年9月19日に成立した「安保関連法」が存在するからである.
 どのようになるか.集団的自衛権行使の結果は,難民が来るといった程度のことではなく, 事実上の戦場になる可能性がある.平昌オリンピックをめぐってのマスコミ報道は,一方で南北交流を歓迎しつつも, 「北朝鮮の平和攻勢」に警戒せよとの論調が多い.本当の問題はそこではないと声を挙げねばならない. まさかの「想定外」があり得る,というよりこれまでの歴史が教えることは「想定外」の連続だ.
 朝鮮半島危機の具体的な危険性を見極めることから,戦争法廃止の展望を多くの人に具体的に示すことが必要となる.
<核の問題>
 核保有大国は核兵器を持ち,脅しの手段として使うのはよいが,他の国が核兵器を持つのは絶対に許さない. これはおかしくないだろうか.核兵器はどの国にとっても同じはずだ.
 人類史上初めて核兵器を違法化した核兵器禁止条約が採択された.核兵器の問題といえば,かつてはごく一部の核保有大国が交渉の主役であり, 「廃絶」は問題にならず,核兵器の「管理」や核軍拡競争の「ルール作り」がメインテーマであった.それがすっかり様変わりして, 核保有大国がボイコットし,妨害しても,それを撥ね退け,122ヵ国の賛成で核兵器禁止条約が採択された. 国際政治の主役が一握りの大国から,多くの国々の政府と「市民社会」ヘと交代した. 国際政治の構造変化につながる動きと言えよう. このような現状において,核(原発を含めて)と戦争のない世界を目指すと宣言してもいいのではないか.憲法9条の精神でもある. 日本の非核3原則実質化の絶好の機会でもある.ピンチはチャンスに繋がる.
<統一戦線の問題>
 統一戦線は1970年代以降長い聞「死語」だった.だが最近の大衆運動や統一行動の経験から, 統一戦線は「死語」ではなく,状況を切り拓く「希望の言葉」となりつつある.それは本当こうれしいことだが, 少し統一戦線の歴史を学んだ私には身の引き締まるような緊張を覚えるのも事実である. なぜなら,統一戦線は簡単には成立しないし,その成果も簡単には生まれないからである. 「希望」ぱ容易に「諦め」に代わる.1930年代や1960年代がそうであった.分断の力学は常に働いている. そつなかで「統一」のダイナミズムをつくりださなければならないのである.
 政治はー面において「勢い」である.後の時期から見てなぜこんな方向に流れてしまったのだろうかと頭を抱える場面は歴史上多くある. 統一戦線へのダイナミズムはいかにして発生するのだろうか.私は多様性の統一こそ今日の統一戦線・共同のボイントだと理解しているので, 人間を大切にすること,個人の尊厳,尊重を中心に据えることがカギだと考えている. 安倍改憲反対の統一戦線はその条件と可能性が存在する.
 いずれにせよ,あたらしい実践的挑戦である.2018年を新たな一歩の年にしたいというのが新春の願いである.
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  安倍9条改憲NO!3000万人署名運動 一 福岡市南区の取り組み
 
 福岡市南区では,南区9条の会と南区革新懇話会が中心となって,3000万署名に取り組んでいます.
 「安倍9条改憲N0! 憲法を生かす全国統一署名」は,昨年9月に全国市民アクションから提起され, いま,全国的に3000万署名として取り組まれておりますが,南区では,この提案に沿って署名を集める活動を展開中です.
 10月に突然の総選挙が入ったため,予定していた日時での署名開始のキックオフ集会が延期されましたが, 選挙後の11月10日夕刻,西鉄大橋駅前で,宣伝署名そしてキックオフ集会を50余の参加者で開催.その後, 駅前広撮からデモ行進を行い,市民へ「安倍9条改憲N0!」を訴えました.
 12月には,福建労,新婦人,民商,年金者組合,健康友の会,共産党など10数団体からなる3000万署名推進連絡会を立ち上げて, 署名の目標数は30,000筆と決め,統一行動目の設定(3日&19日),労働組合等への署名推進依頼活動の実施,宣伝グッズの購入や貸与等, 署名推進のためでき得る限りの多彩な活動を繰り広げております.統一行動日の駅頭宣伝署名活動のほか, 各団体は,それぞれ独白の目標を設定し,それに向けて署名活動を展開しております.
 3000万署名は,2年前の戦争法反対の2000万署名の時と違い, 安倍首相が,9条1項,2項をそのままにしておいて「自衛隊」を3項として書き加えるという,目くらましの改憲案を出したことによって, 国民の間でそれでも良いのでは,との声もあり,「3項を加えることは,2項の戦力不保持,交戦権否認という規定が死文化することになる」 ということの理解が行き届いていないことや北朝鮮の核実験,ミサイル発射などの情勢の変化によって, 一部の人から署名拒否の動きもあって,署名の集まり具合は必ずしも良くない状況もありますが,街頭では, 高校生,外国人などの新たな層の署名もあり,日々奮闘しているところです.
 筆者の個人的な署名集めの活動としては,友人知人約100人に,署名の依頼文書,切手を貼った返信用封筒, 署名用紙をセットにして送ってその回収を待つという方法で行っています.既に,60人余の人から200筆を超える署名が集まっています.
 安倍改憲案の実質的提案者と言われる「日本会議」という改憲推進団体は,改憲推進意見書を全全国各地の議会で採択する運動を広げるとともに, 改憲のための1000万署名を取り組んでおります.誰かのセリフでぱありませんが「あんな人たちに」負けるわけには行きません. 隣近所,老人会,サークルなどあらゆるつながりを生かして,3000万署名を何としても達成し, 改憲の発議をこの通常国会で出させないため,頑張りたいと思います.
 署名用紙を再送します.1人でも2人でも集めて,小生宛(811-1321南区柳瀬 1-40-3) 第2次締め切りの4月20日までにお送りください.                         (黒澤 節男)
安倍9条改憲NO! 憲法を生かす全国統一署名 案内のPDFファイル
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          安倍政権がねらう 「大学改革」
 
 政府は昨年12月8日,「新しい経済政策パッケージ」を決定しました.その中で安倍政権は, 高等教育無償化と引き換えに,財界の要望と国策に沿った改革を大学に迫っていることを 『しんぶん赤旗』2017年12月25日〜29日の連載「危険!安倍流『大学改革』」が報じているので紹介します.
1.授業料免除対象校の要件
 国際人権規約は,大学までの段階的な高等教育無償化を各国に求め,日本は1979年この規約を批准したが, 無償化規定は留保しました.しかし世論と運動に押され,2012年にこの保留を撤回しました.
 安倍政権が今回打ち出した無償化は,消費税率10%への引き上げを前提に,給付型奨学金の拡充と住民税非課税世帯の子どもの, 大学・専門学校などの授業料を免除するものですが,その実態は国民が願い, 憲法や国際人権規約が求める「教育の機会均等」の実現とは程遠い内容です.
 無償化の対象者が住民税非課税世帯に限定されているだけでな「産業界のニーズ」に応える大学改革を要件としている点が最大の問題です. 授業料免除の対象校となるための要件には,
@ 理事の2割以上を産業界などから任命すること.A 実務経験のある教員を必須単位の1割以上に配置することなどが盛り込まれています. 授業料免除を,産業界に奉仕する大学づくりのてこに使おうとしているのです.
2.安倍政権の「大学改革」の震源は財界
 経団連や経済同友会は,長年にわたって教育研究の自由を支えてきた大学自治を攻撃してきました. 財界の要望を受けて安倍政権は2014年学校教育法を改悪し,教授会を学長の諮問機関とし, 学長の決定権を強めました.12月に決定した「経済政策パッケージ」では, 生産性向上のために大学をイノベーションの拠点にするとし,大学を産業界の下請けにする意図を明確にしています. 人事面ではシニア研究者から若手へのポストや資金振替えを迫り,シニアに自助努力による外部資金獲得を求めています. 大学に籍を置きながら企業とも雇用契約を結ぶ制度や年俸制の導入,研究者の管理強化によって,大学の研究成果を企業に取り込みやすくします.
3.軍学共同への流れ加速
 経団連は大学のトップダウン型改革を迫るとともに,2015年9月の「防衛産業政策の実行に向けた提言」で, 防衛省と大学の連携や安全保璋技術研究制度の拡充を求めました. そしてこの年大学などに研究資金を提供する防衛省の「安全保障技術研究推進制度」がスタートしました. 大学での軍事研究を財界が求めるなか,トップダウン型の改革や,理事の一定数を産業界とする改革が現実になれば, 大学での軍学共同の流れがいっそう強まる危険があります.
 日本学術会議は昨年3月「軍事的安全保璋研究に関する声明」を発表し, 軍事目的の研究はしないとした過去の声明を継承しました.声明は安全保障技術研究推進制度について 「政府による研究への介入が著しく,問題が多い」と批判しました.その結果, 研究者や大学に慎重な対応が広がり,同制度の予算は開始年の3億円から3年間で110億円に激増したにもかかわらず, 大学の応募は58件から22件に減少しました.
 一昨年,安倍首相が議長を務める科学技術・イノベーション会議で作成した, 今後10年間を見据えた国の科学政策「第5期科学技術基本計画」では,「我が国の安全保障の確保に資する」 との文言が入っており,この計画を足掛かりに安倍政権は科学の軍事化に大学を取り込もうとしています.
 名古屋大学名誉教授の池内了氏は,このような政府・自民党や防衛省の動きとともに, 産業界を通じた科学の軍事化に注意を呼びかけています. 同氏は日本学術会議の声明によって大学での軍事研究の流れに一定の歯止めがかかったが, 産業界は防衛省が研究資金を提供する安全保障技術研究推進制度を通じた軍事化の動きを強めでいると指摘し, 今後は軍事研究の資金の流れが,軍から産,産から学へとなっていく可能性が高いと述べています. それを裏付けるように,今年度の同制度の採択課題には,代表研究機関として大学からの応募は1件も入らなかったが, 分担研究機関として岡山大学,東海大学,東京工科大学,東京農工大学の4校が選ばれています. 日本共産党の藤野保史衆院議員の要求で防衛省が明らかにした資料(『しんぶん赤旗』2018年1月15日付)によると, 同制度の分担研究機関として選ばれている大学は2015年度は九州工業大学1校のみ,2016年度も岡山理科大学1校のみだったが, 2017年度は前記の4校に増えています.学術会議の声明,軍学共同に反対する市民運動が広がるもとで,防衛省関係者からは, 企業が前面に立つことで,批判を恐れる大学を参加しやすくするとの発言が出ており, 企業を通じて軍事研究資金が大学や研究機関に流れる動きが強まっており,これがこのまま進めば軍産学複合体が形成される恐れが強まります.       (村上 陽三)
 
 第79号  2017年12月6日
 
       総選挙結果と「市民と野党共闘」の課題
                                        三輪俊和代表世話人
 
1 総選挙結果
 突然の憲法蹂躙解散(9月28日)により,大義なき総選挙が10月22日実施された.
 森友・加計学園隠し,北朝鮮問題を利用した「国難突破解散」による総選挙は,ほとんど政策論議のないまま, 政局をめぐる選挙戦となり,国民にとって何が問われ,どのような選択をすればいいか不明朗な,戦後最悪の選挙であった. 自公は,3分の2以上の議席を獲得し, 希望と維新を加えれば,改憲勢力は80%以上の議席を占有した.
 このような結果は,党利党略による安倍選挙戦術の成功であるが,33%の得票率で, 61%の議席を獲得した小選挙区制という非民主的な制度,自由な選挙活動の制限と選挙公報の不十分さ, マスコミの政権党に偏向した報道等によりもたらされたものである.安倍政権は,虚構の多数を獲得し, 改憲に向けて暴走を加速する結果となった.
 
2 選挙結果アンケート
 選挙結果としての獲得議席は,必ずしも国民の支持をストレートに反映していない. 朝日新聞 25日朝刊アンケートによれば,
Q.自公で3分の2以上の議席を獲得したことに対して
獲得議席が多すぎると答えた人が 51%.  ちょうどよいと答えた人は32%である.
Q.自民大勝の理由について
安倍首相の政策が評価されたから 26%.  そうは思わない 65%である.
Q.安倍首相が進める政策について
期待するが29%.  不安が54%である.
 このように,国民は安倍首相にも自民党に対しても強い支持をしているわけではない. 自民党の比例区での絶対得票率(有権者比得票率)は,2009年総選挙18.1%、2012年総選挙15.99%,2014年総選挙16.99%, 今回17.49%と低迷したままである.
 
3 選挙の争点と対決構図
 憲法改正は,主要争点であった.安倍首相が5月に提案した9条への自衛隊明記がきっかけとなり, 自民党内にも異論はあったが,首相の強い意向を反映し,衆院選に向けた自民党公約には自衛隊明記を含めた 「改憲4項目」(ほかは教育の無償化・充実強化,緊急事態対応,参議院の合区解消)が盛り込まれた.
 マスコミは,「自民党・公明党」の与党に対し,「希望の党・日本維新の会」 「共産党・立憲民主党・社民党」の野党が議席を争う「3極」対決として描いたが,真の対決構図は, 「自民党・公明党」とその補完勢力である「希望の党・日本維新の会」からなる改憲勢力と 「共産党・立憲民主党・社民党」からなる立憲主義と9条を守る護憲派の対決であったことは明白である.
 
4 市民と野党共闘の発展
 安倍政権を倒すには,4野党共闘しかない.戦争法強行採決(2015年9月19日)から2年間,  「戦争法廃止!」「立憲主義を取り戻そう!」「安倍9条改憲NO!」の市民運動がおこり, 「野党は共闘!」という声が,参議院選挙(2016年7月)では4野党統一候補の勝利をもたらした. 安倍政権を倒すために,野党共闘を求めた市民運動の発展が,政党を変え,成長させ, 4野党共闘を各地域で実現させてきた.希望の党が結成された(9月25日)が, 議席獲得予想シミュレーションでは,4野党統一候補が勝利し,安倍政権を倒す歴史的チャンスであることを示していた.
 
5 逆流と分断
 民進党の前原誠司代表が表明した希望の党との合流方針(9月28日)は,野党4党の合意事項に対する重大な背信行為であり, これまで発展してきた野党共闘を分断し,市民と野党共同の運動に逆流をもたらした.民進,共産ら4野党は昨夏, 野党共闘を求める市民連合の提出した安保法廃止・改憲阻止の要望に合意していた.
 小池代表は自民党衆院議員時代,集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法に賛成し, 改憲にも前向きであり,民進党議員に「リアルな安全保障政策」を認めるかどうかの「踏み絵」をし,排除した. 希望の党は失速し,民進党は分裂した.野党分断がもたらした自民党の予想外の勝利は, 「神風が吹いた」と改憲勢力を狂喜させた.
 
6 立憲民主党の大躍進
 10月3日結党した立憲民主党は大躍進した.枝野党首は,上からの押し付けではない草の根からの「まっとうな政治」を訴え, 「あなたの力が必要です.皆さんと一緒に新しい政治をつくっていきましょう」と呼びかけた. SNSで結びついた無党派層の若者や市民の輪が急速に広がり,連日数千人の一体感のある集会となった.立憲民主党に風が吹いたのではなく, 国民の力が風を巻き起こしたのである.立憲民主党が55議席を獲得し野党第1党に躍り出たことは, 安倍改憲策動の重要な抵抗の役割を果たしていくことになるだろう.
 
7 日本共産党の役割
 日本共産党は,市民と野党の共闘の勝利を大方針にして奮闘した.共産党,立憲民主党,社民党の3野党は, 市民連合と7項目の政策合意を結び連携して闘った.特に,日本共産党は, 共闘勢力の一本化のために,全国67の小選挙区で予定候補者を降ろす決断を行い,立憲野党の議席を伸ばす貢献をした. 安倍暴走政治を止め,日本の政治に民主主義を取り戻すための大局に立った対応であった.
 市民連合は,自党の利益を超えて大局的視野から野党協力を進めた日本共産党の努力を高く評価した. 3野党と市民が連携・協力して選挙戦をたたかうなかで,全国のいたるところで「共闘の絆」がつくられた. 日本共産党は,この「共闘の絆」を糧として,市民と野党の共闘の本格的発展のために引き続き力をつくすと総括した.
 
8 市民と野党共闘の課題
 安倍政権は,9条改憲について,国民の審判を得たとして,これまでの暴走政治を加速し,「早い段階で, たたみこむように改憲に動いてくる可能性が高い」(中野晃一上智大学教授).
 来年の通常国会で改憲案が発議されれば,60日以降180日以内に国民投票が実施される. 「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は1000万人賛同署名を達成しようとしている. 「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」は,「安倍9条改憲NO! 3000万人統一署名アクションを全国各地で展開している.
 戦争か平和かの歴史の岐路を決める闘いが,総選挙後,再スタートした.安倍改憲政権を打ち倒し, 憲法が輝く民主的な野党連合政権を打ち立てるために,強力な対抗勢力の再構築が求められている. どうすべきなのか,一人一人が考え行動することが未来の民主主義社会を支える.
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     北朝鮮の核開発の現段階と戦争回避・非核化への道
          一核兵器禁止条約の試金石としてー
 アメリカのトランプ大統領はこのほど日本,韓国,中国を訪問し,北朝鮮への対応を話し合いました. 「あらゆるオプションがテーブルの上にある」とするトランプ大統領に韓国や中国は話し合い優先の姿勢を打ち出しましたが, 安倍首相は「対話は不毛だ」として圧力一辺倒の態度をとり続けています.
 北朝鮮の核開発の現状はどうなのか,戦争の危機を回避するにはどのようにすべきかを知ることは現今の大切な課題です.
 
安全保障や世界の核状況に詳しい岡本良治さんを迎えて講演会を企画しました.(入場無料)
 
 ■講 師: 岡本良治さん(九州工業大学名誉教授)
 ■と き: 12月17日(日) 14時00分〜16時30分
 ■ところ: ももち文化センター特別会議室 TEL 092-851-4511
    (福岡市早良区百道2丁目3-15  地下鉄空港線「藤崎駅」下車すぐ前)
 ■主 催: 福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会, 民主青年同盟福岡県委員会
 ■連絡先: 貫橋宣夫(しめはしのぶお) TEL 0942-32-5004
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      「安倍9条改憲NO! 全国市民アクション」
     3000万人署名運動にご協力をお願いします!!
 
 既に前号ニュース(78号)でもお伝えしましたように,9月4日の「安倍9条改憲NO! 全国市民アクション」 の訴えに呼応して全国各地で3000万人署名運動に取り組んでいます.
 
 首相と衆議院議長・参議院議長に対する要請事項は
  @ 憲法第9条を変えないでください.
  A 憲法の平和・人権・民主主義が生かされる政治を実現してください.
の2項目です.
 
憲法施行後70年間,現憲法の三原則である「平和主義・民主主義・人権尊重」 によって私たちの生活はかろうじて守られてきましたが,安倍政権下で憲法改悪が実施されたら, 日本は「戦争できる国」「基本的人権が制限される国」に変質してしまいます. 私たちは現憲法の改悪を許さず,憲法に掲げられた理想の社会の実現に向かって進むべきです.
 この署名運動は来年5月3日の憲法記念日までに全国で3000万人の賛同署名を集めることを目指しています. 安倍首相を先頭にした改憲勢力の企みを打ち砕くためには国民多数による「憲法改悪反対」の意思を示す必要があり, これまでにない幅広く多様な運動によって3000万人の署名を集めることは「国民投票」 に持ち込むことを断念させる最も有効な手段となると思われます.
 私達「福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会」でも全力を挙げてこの署名運動に取り組みます.
 私達の署名は「憲法9条の会・福岡県連絡会」に集約しますので,お手数ですが随時, 黒澤節男代表世話人までお届けお願いします. なお,署名用紙が不足する場合はコピーしていただくか, 下記にお問い合わせください.
  ■〒811-1321 福岡市南区柳瀬1-40-3 黒澤節男 TEL 092-574-5996
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「安倍9条改憲NO!」 11.3 福岡県民集会・北九州市民集会開催される!
 
 11月3日に福岡市と北九州市で「安倍9条改憲NO! 大集会」が行われました. 福岡市冷泉公園で行われた県民集会には約1000名の市民が参加しました. まず「9条の会福岡県連絡会」の石村代表と「総がかり実行委員会」の青柳代表の主催者挨拶のあと, 女子高校生平和大使の吉原さんと弁護士の国嶋さん,福岡市職員組合の平野さんによるリレートークがあり, そのあと政党代表として日本共産党の仁比聡平参議院議員,社民党の村山県連幹事長, 緑の党め荒木市会議員の連帯の挨拶がありました.集会終了後は天神中央公園まで, 晴天の祝日で賑やかな市中をパレードしました.
 
 北九州市勝山公園で行われた市民大集会は「平和をあきらめない北九州ネット」の主催で行われ, 1500名の市民が参加しました.ラッパーFUNIのパーフォーマンス,共産党の田村衆議院議員, ハートフルの森本市会議員などからの発言の後,小倉駅までパレードを行いました.
 
 安倍首相は先月行われた総選挙の結果を受けて,来年の通常国会で憲法改定の発議を行い, 国民投票にかけるとの意思を明らかにしました.しかし今回の選挙で国民は「憲法改定」に同意したわけではありません. その後の世論調査を見ても,「憲法改定」に反対している人が50%を超えています.
 自民党をはじめとした改憲勢力は,これからマスコミを使って大量の政治宣伝を行ってくることが予想されます. 私たちはこの世論操作に負けないために学習会や街頭宣伝,3000万人署名運動など多彩な宣伝活動を行っていくことが求められています.
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          ミサイル対応訓練で思ったこと
                                             村上陽三
 
   12月1日午前10時,福岡市は「ミサイル対応訓練」を実施した.スマホや携帯電話に緊急速報メールで, どこの国からかは明示しないがミサイルが発射され,5分後に通過したという設定だ. わが家にはスマホもケータイもないので,一体どんなものかと知りたくて,その時間に間に合うようバスに乗ってみた. 走行中運転手から「間もなくJアラートの訓練がありますが,バスは平常どおり運行します」とのアナウンスがあった. 10時ちょうど,35名ほどの乗客のうち数名のスマホやケータイから「ピンポンピンポンポン」という着信音がいっせいに鳴り, 何人かがケータイを取り出してメールの内容を確かめる姿が見られた,車内のようすは特に異様な雰囲気ではなかった.
 ところが帰宅してテレビのローカルニュースを見ると,地下鉄赤坂駅で中央区役所の職員らしい人たちが大勢, 頭を両手で押さえてしゃがんでいる姿を見て驚いた.あの風景は見覚えがあるぞと感じた.そうだ戦時中のことだ. 小学校(当時は国民学校)の時,教室で机の下に潜って親指で耳を,残り4本の指で目を押さえてしゃがんだ姿勢とそっくりだ. 「見ざる,聞かざる」の姿勢で,文句があっても「言わざる」と言うわけだ.
 まったく意味のない「訓練」.戦時中空襲の際,耳と目をふさいでしゃがんだ人など一人もいない. みんな必死で逃げたのだ.戦争が起こってミサイルが飛んできたら,何をやっても全く意味がないことはだれでも分かっているはずだ. これは明らかに北朝鮮を意識して,いたずらに危機意識を煽り,憲法を「改正」すべきだという世論をつくりだそうとするのが目的である. 多額の税金を使ってこんなことをする高島市長に抗議する.
      
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 「玄海原発再稼働を許さない!」 12.2九州総決起集会に1700名!
 
 来年3月に再稼働が計画されている玄海原発に隣接する唐津市で12月2日14時から 「玄海原発再稼働を許さない! 九州総決起集会」が開かれました. 主催は「さようなら原発1000万人アクション佐賀県実行委員会」で, 賛同団体として「原発なくそう! 九州玄海訴訟原告団・弁護団」「原発いらない! 九州実行委員会」など10団体が名を連ね, 九州各県から晴天の松浦河畔公園に1700人が集まり,集会後は市内を約1時間デモ行進しました.
 集会では「佐賀県平和運動センター」議長の原口郁哉さんの開会挨拶,連帯挨拶としてジャーナリストの鎌田慧さん, 「福島原発刑事訴訟支援団長」の佐藤和良さん,佐賀県の動きとして佐賀県議会社民党議員の徳光清孝さん, 現地からの訴えとして「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美さん, 「原発なくそう九州玄海訴訟原告団長」の長谷川照さん,地元住民の成富忠良さんが発言されました. 発言内容は,@ 人の命を犠牲にした原発再稼働,A 使用済み核燃料の処分を考えない, B 福島の子どもたちに広がる甲状腺がん,C 福島事故被災者に対する支援の打ち切り,D 再生可能エネルギーの生産コスト減少, など多岐にわたって原発再稼働の不当性が訴えられました.
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2017.11.15: 本会ホームページひろばより
               蔵 書 の 整 理
                                               河野泰治
 研究室の蔵書の最終処理は難しい.「NPO法人グラウンドワーク福岡」で八女市の廃校の管理を引き受ける際に, 研究者の蔵書を寄託管理する案が検討されたことがある.ボリュウムとしては十分なのだが, 時折蔵書と再会しようにも遠すぎるということで,案は没になった. 数年間研究室の一角を占拠して後任の教員に迷惑をかけたり,学科の物置に保管するなど処理から逃げ回っても, 早晩個人宅で抱え込まざるを得ないことになってしまう.
 大学教員の職場を3度変え,定年後の非常勤講師を今年度で終える.研究室を移動するたびに, それなりに図書の処分をしてきたのだが,すぐに書架がいっぱいになった.日本は,個人蔵書の国,共有財の図書館の活用はまだまだ少ない.
 
 数十年前になるが,ドイツ文学の高橋義孝先生が読書週間のラジオ放送で話された「本は居場所を決めている」ごとく, 必要度の高い本はまとめて配列し場所を変えないようにしてきた. ところが,最後に自宅の書棚に並べた蔵書は歯抜けだらけ.背表紙を見る機会の激減もあって, 本探しにやたらと時間を要するようになり,僅かに残った蔵書の処理に時間をつぶしている. まだ手元に置いておく本,後輩におくる本,古書店を介して手放す本に分類するのだが,懐かしく読みだして際限ない.
 
 第78号  2017年10月6日
 
    市民と野党の共闘の勝利,日本共産党の躍進によって
       安倍政権による憲法破壊を阻止しよう!

 
 県民の皆さん,ならびに大学関係者の皆さん
 
   安倍首相は,臨時国会の冒頭解散,10月22日投開票の総選挙を表明しました. 野党4党が憲法53条に基づき要求してきた臨時国会召集を3ヵ月もたなざらしにしたまま冒頭解散することは,森友・加計学園疑惑隠しであり, 党利党略,権力私物化,憲法違反の暴挙です.「大義なき解散」に国民の怒りが沸き起こっています.安倍首相の9条改憲提言(5月3日), 森友・加計学園にみられる行政私物化,自衛隊日報隠し,共謀罪法案の強行採決など「戦争する国づくり」への暴走に, 国民の深い批判,怒り,嫌悪感が広がり続けています.冒頭解散は,安倍政権がこのような世論と運動によって追い詰められた結果, 「解散時期を延ばすほど追いつめられる」という思惑からの暴挙です.それだけに今回の総選挙は,国民の世論と運動,野党共闘と日本共産党の躍進により, 安倍政権を退場に追い込む歴史的チャンスといえます.
 
 民進党はこのほど小池百合子氏率いる「希望の党」への合流を決めました.「希望の党」は, 自民党政治の中枢にいた人たちと野党共闘に反対して民進党を離れた人たちで構成された新党です.小池氏をはじめ多くが, 「日本会議国会議員懇談会」や「靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバーです.さらに,憲法改正を宣言し,安保法制を容認してきた人たちです. 民進党が「希望の党」と組むことは,これまで努力して築かれてきた野党共闘の理念と実績を踏みにじるものです.
 
 安倍政権を倒すには,市民と野党の共闘しかありません.戦争法強行採決(2015年9月19日)から2年間, 「戦争法廃止!」「立憲主義を取り戻そう!」「安倍9条改憲No!」の国民運動とともに発展させてきた共闘の流れを総選挙でさらに大きく発展させることが大切です.
 
 日本共産党の躍進のために,安倍政権の選挙公約に対抗する五つの政策的提言は,次のとおりです.
 第1に,森友・加計疑惑など国政を私物化し,共謀罪の強行採決など憲法破壊を繰り返し, 沖縄や原発など国民の民意を踏みつけにする安倍暴走政治に退場の審判を下すことです.
 第2に,北朝鮮の核・ミサイル問題解決の道は,経済制裁の強化と一体に「対話と交渉による解決」の努力をはかること, アメリカが始める戦争に巻きこまれる危険性のある戦争法を廃止することです.
 第3に,格差と貧困をただす経済民主主義の改革をすすめ,消費税10%の中止,富裕層や大企業に応分の負担を求めることです.
 第4に,安倍政権による憲法9条改定に反対するという一点で国民的共同を広げ,「安倍9条改憲No!」の国民的審判を下すことです.
 第5に,核兵器を違法化した核兵器禁止条約に唯一の戦争被爆国として参加を求めることです. 条約に参加することで北朝鮮に核を放棄させる大義を持つことができます.
 
 本気の共闘を進めるためには,日本共産党の躍進は必須です.日本共産党は比例代表選挙を軸にしながら,263小選挙区すべてで奮闘し, 必勝区での躍進を期してたたかうとしています.福岡県では,9区の真島省三さんと,10区の田村貴昭さんが必勝区です. 日本共産党へのご支援を心よりお願いいたします.日本の命運を分ける歴史的政治戦です.知恵と力を日本共産党にお寄せください.  
                                             2017年10月1日
 
                          福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会

                             代表世話人
                             黒澤節男(知的財産権・著作権)
                             貫橋宣夫(ドイツ文学)
                             竹下秀俊(建築計画学)
                             平川一郎(農業経済学)
                             三輪俊和(経済学)
                             村上陽三(応用昆虫学)
                             吉田 健(物理学)
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      「安倍9条改憲NO ! 全国市民アクション」
       3000万人署名運動に取り組みましょう!
 
 安倍首相は今年の憲法記念日(5月3日)に,憲法9条に第3項を設けて自衛隊を明文合法化すること, そして来年に国民投票を実施し,2020年の東京オリンピックに合わせて新しい憲法を施行することを表明しました. そしてこの度の党利党略の解散総選挙で自民・公明などの改憲勢力が3分の2の議席を占めることになると 北朝鮮問題などを利用した憲法9条改悪に向けた策動(マスコミや右翼団体などを総動員した改憲キャンペーン) が一気に動き出すことになります.
 
 このように極めて緊迫した情勢を前にして,「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」 の発起人らは9月4日に記者会見を開き,安倍首相らによる憲法9条などの改悪に反対し, 日本国憲法の民主主義,基本的人権の尊重,平和主義の諸原則が生かされる政治を求めて, 全国で3000万人を目標に署名運動などを行うことを明らかにしました.
 
 内閣総理大臣と衆参両院議長に対するこの署名の請願事項は以下の二つで,国民の多くが賛同できる内容になっています.
 
 @ 憲法第9条を変えないでください.
 A 憲法の平和・人権・民主主義が生かされる政治を実現してください.
 
■ この署名運動の実行委員会は「総がかり行動実行委員会」構成メンバー,「九条の会」, 「安全保障関連法制に反対する学者の会」有志,「立憲デモクラシーの会」有志, 「宗教者・門徒・信者国会前大集会」など多くの団体で構成されています.
■ 署名運動の日程は,来年の通常国会での発議を予測して,改憲勢力に発議をさせないように設定されています.
■ 第1次集約12月20日,第2次集約4月25日(5月3日公表),第3次集約5月末(6月末公表)
■ 毎月19日行動や,11月3日,新春,5月3日, 6月に大集会を全国と連動して開催することを呼びかけています.
■ また全国各地で学習運動や多様な取り組みを行うよう要請しています.
 
 憲法施行から70年,一度も改憲されることなく日本における平和と民主主義,人権尊重の砦となってきた憲法を守り, そこに記された理想の実現のため,私達福岡県民も国民多数の意思である「安倍9条改憲N0!」の3000万人署名運動に取り組みましょう.
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       若い人も高齢者も安心できる年金制度を!
                      牧 忠孝(全日本年金者組合福岡県本部執行委員長)
 
  「ご都合主義解散」「疑惑隠し解散」「国政・国会私物化解散」と国民があきれる“国会解散”です. 降って湧いたような事態ですが,憲法を無視し,臆面もなく数々の違憲立法・違憲政策で平和と国民生活を脅かし続けるアベ政権を 退陣に追い込む絶好の機会到来と受け止めたい.限られた時間ですが私も全力を尽くします.
 
1 年金者組合のこと
 全日本年金者組合は1989年に結成され,福岡県本部も同じ年に創設されました.以来,
 @ 心身ともに健康で楽しい高齢期をつくろう.
 A 国民が健康で文化的な生活を営める社会保障制度の確立をめざそう.
 B 地域を基礎に運動を進めよう.
 C 要求で一致するすべての団体と共同しよう.
 D 核兵器のない平和・中立の日本を築こう.
 E 日本の民主化のために力を尽くそう.
という目標を掲げ活動しています.
 現在,組合員数は全国で11万7千人超,福岡県3400人超となっています. “楽しみ7分活動3分”をモットーに,地域支部では多彩なサークル活動やイベント(誕生会,旅行,文化祭 …) などで組合員内外の皆さんと共に楽しみ絆を深めています.今年度の活動の重点は, 「仲間づくり」「署名活動」「年金裁判」(後述)です.
 
2 年金制度の仕組みと年金受給者の実態
 憲法25条の要請から国民皆保険とした「国民年金制度」は1959年に成立します. 当初は積立方式でしたが現在は賦課方式(現役の保険納入金を年金給付に充当)に変えられています.
 公的年金は国民年金・厚生年金・共済年金の3種類でしたが「年金一元化法」(2015)で共済年金は厚生年金に統一され, 納付期間も10年以上となりました.受給は,国民年金は老齢基礎年金,厚生年金(共済年金を含む)は老齢基礎年金及び老齢厚生年金です. 障害になった場合は障害基礎年金,亡くなった場合は配偶者に遺族基礎年金が給付されます.
 問題は,基礎年金額が低いことです.国民年金だけの人(約800万人)の平均受給額は5万4千円/月と言われています. 40年納付しての受給額も満額で6万5千円/月程度です. これでは「健康で文化的な最低限度の生活」さえ不可能です.高齢者の年所得平均は192.8万円(2013)となっていますが, 年金者組合員の多くは月10万円前後です.統計でも高齢者の生活保護世帯84万(2013),格差と貧困は高齢者にもまた顕著です.
 欧州ではほとんどの国に「最低保障年金制度」があります.スウェーデンでは11万円が誰にも支給されます. その上に掛けた保険金が上乗せされるのですから,老後のために貯金する習慣がないのも頷けます. わたしたち組合は設立当初から最低保障年金の制度化を国に要請し続けてきました. 現在8万円の保障を要求していますが,額はともかく「制度化」実現は多くの高齢者にとって死活問題です.
 
3 相次ぐ年金制度改悪
 「百年安心の年金制度」と自民党・公明党が得意がったスローガンは全くの戯言でした. 2012年の3党合意「社会保障と税の一体改革」で年金制度の改悪が一気に進みます.
 まず「年金2.5%引き下げ」です.2013年度から3年間かけて年金は2.5%下げられました. 年金支給額は物価に連動します.しかし不況の長期化で物価は低迷.2000年の「物価スライド特例法」 で2000〜2003年度の物価スライドによる年金減額は停止されます. その停止期間の減額分(2.5%)を3年間にわたって天引きするというのがこの措置でした. 実質賃金は低下している最中なのに…. 「年金裁判」はこの措置を違法として起こしたものです.
 次に「マクロ経済スライド」の発動(2015)です.政府は2004年,「将来年金確保法」を定め, 少子高齢化時代の将来年金確保のため年金受給者も「身を削れ」とし, 2015年度から約30年間毎年0.9%程度の年金支給率削減を実施するとしました. 2015年度から始まっています.高齢者の生活をますます苦しめるだけでなく次世代の生活を成り立たなくする酷い制度です. 年金問題は若い世代の深刻な問題でもあります.
 もうひとつ「公的年金カット法」の成立(2016)です.これは年金引き上げ率を,
 @ 物価も賃金も上昇した場合“低い方”に,
 A 物価上昇,賃金下落の場合は“賃金”に,
 B 物価も賃金も下がれば“下落幅の大きい方”に
というものです(2021年度から実施). さらに, 物価が下がった時には「マクロ経済スライド」(0.9%引き下げ)の適用は保留するが, 物価上昇時には“保留分を合算して減額”するという「キャリーオーバー制度」を導入するとしました. 2018年度から適用されます.
 まさに「踏んだり蹴ったり」のやりたい放題です.許すわけにはまいりません.
 
4 年金裁判
 2.5%年金引き下げ実施に対して私たちは直ちに「不服審査請求」運動を2度にわたって展開しました. いずれも「却下」.そこで裁判で闘うことを決定し現在41の都道府県で地裁に提訴して運動中です. 原告数4779名,弁護団340名の大型訴訟です.福岡でも139名(佐賀を加え149名)の原告と6人の弁護団ですでに8回の口頭陳述を行っています. 大法廷は常に満杯です.
 この裁判は「2.5%特例水準の解消」強行実施は憲法25条(生存権)等に違反するとして, 減額処分取り消しと減額分回復を求めるものです.そして裁判運動を通じて, 国の年金政策の転換を図り,年金制度改悪阻止・マクロ経済スライド撤廃・「年金カット法」廃案・ 最低年金保障制度の制定など年金制度の抜本的見直しを政府に迫ることを目的にしています. 私たちはこの裁判を,国民が安心できる福祉政策の実現を求める「生存権裁判」, 国民の命と暮らしを保障する政治実現に向けた立憲主義回復の運動と位置づけています. この意義を国民の皆さんに広く訴え共同して勝利判決を得たいと願っています.
 ともあれ, 今回の総選挙では何としても勝ち抜く必要があります. 改憲勢力の跳梁を許す結果となれば年金者組合の願いは無論,平和も民主主義も, 憲法下で営々と築き獲得してきた諸権利も奪われるでしょう.「年金者組合」も部内後援会で全力をあげます. 野党共闘実現にも努力します.共にがんばりましょう!
                      
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2017.07.13:本会ホームページひろばより
         しゃあしゃあと大臣たちがしらをきる
                                               貫橋宣夫
「しんぶん赤旗」には文化欄があり,私はときどき短歌と川柳を投稿しています. 6月13日付の紙面に表題の川柳が入選しました.続いて翌々週の6月27日には次の句が入選しました.
 
   不都合は忘れてしまう大臣病
 
森友学園,加計学園問題の国会論議を見聞きしていると本当に腹が立ってきます.
国会審議の場で,「関係資料は破棄して存在しない」,「適正に処理している」 とのらりくらりの答弁を平然と繰りかえした財務省の佐川理財局長が国税庁長官に抜擢されたとのニュースが流れました. 唖然としたのは私だけではないでしょう.
 
   言い逃れうまい奴ほど出世する
   忖度を嘘でくるんだ官まんじゅう
   権力が嘘で真実塗り隠す
 
共謀法でも学園問題でも安倍内閣はきちんと説明責任を果たしていません. 「いくら何でもひどすぎる」という国民の気持ちが東京都議選や各社の世論調査に反映されています. これで幕引きはゆるされません.私はここで叫びたい.
 
   国会に嘘発見器を設置せよ
 
 第77号  2017年8月7日
 
           都議選・那覇市議選で共産党躍進!
                                             黒澤節男
 
   7月2日投開票の東京都議会議員選挙と9日投開票の沖縄県那覇市議会議員選挙で日本共産党はダブルで躍進を果たしました.
 都議選については,前号ニュースで「都議選支援,都内の友人・知人に一声を!」と元都民として駄文を書いた身としては, その躍進はことのほか嬉しく思います.
 前回は8議席から17議席と倍増以上の大躍進.そして今回は19議席への躍進です.
 今回の選挙は,小池都知事率いる「都民ファーストの会」の大躍進が早くから伝えられ, 第1党を自民党が死守するか都民ファーストの会が取るか注目され,マスコミの報道もその二つの勢力の対立を面白おかしく報道し, 共産党についての報道は殆どされませんでした.ある意昧埋没していました.また,週刊誌の当落予測調査でも, 共産党は現有勢力確保が難しく中には10議席以上減らすのではという予測もありましたがそれを見事に覆しました.
 蓋を開けてみれば,19議席への躍進.都民の力は凄い! それも自民党を57議席から23議席へ歴史的大敗北に導いた功績は計り知れない.実際, 今回の当選者で,最後に自民党と競り勝って当選した議員が何人もいました.
 躍進した原因について,4年間の都議団の豊洲問題を始めとする福祉その他の実績があったことに加えて志位共産党委員長は, 創立95周年記念講演の中で「自民・公明対共産党という対決軸による政治論戦が全体として正確だった.」とし, さらに「『森友・加計』疑惑など国政の私物化,『共謀罪』法の強行や9条改憲など憲法破壊の暴走, 異論を敵視する傲慢な姿勢に対して都民の怒りが墳きあがり,政策に対する批判だけでなく, その体質・政治姿勢に対する批判,嫌悪感が深く広がった」ことを挙げています.
 もう一つの勝因としては,「共産党が野党と市民の共闘を呼びかけ,実践し,6選挙区で他会派を支援し, 21選挙区で支援されるという共同の力が働いた.」とのことで, 参議院選挙や新潟知事選で実証された「野党と市民の共闘」の力がこの都議選でも大いに発揮されました.
 一方,1週間後に行われた沖縄県都の那覇市議会議員選挙では,この東京都議選の流れを引継ぎ, 共産党は6名から7名全員当選という快挙を成し遂げました.
 共産党は,安倍政権への怒りの受け皿が「オール沖縄」だと明確に打ち出し,基地問題や改憲などの国政問題に加え, 国保料の引き下げ,給食費の無料化などの個別政策などを訴えて勝利しましたが, 県都の勝利は,新基地建設反対,知事支援の輪をさらに強固なものにする礎が築かれたことになります.
 自民党は,来年の知事選をにらんで14人の候補が立候補したが現職を含む7人が落選して, ここでもアベN0!の審判が下されました.
 支持率も政権の危険水域といわれる30%を切って,アベー強政治,暴走政権を倒し, 総選挙で勝利する道を一歩一歩進めた感があります.全国的に,そして福岡でも野党と市民の共闘の流れをもっと早く, 強くして安倍退陣を勝ち取りましょう.
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         核兵器禁止条約という前進の一方で
      左翼・リベラルまで国家主義に取り込まれる恐れ
                                               豊島耕一
 
 長く望まれた核兵器禁止条約が,7月7日の七夕の日に,国連の会議で採択された.発効は時間の問題だろう. 米・露・中の核大国に批准させ実効化するのは困難なことだが,「核のない世界」への大きな一歩だ.
 核をめぐる日本の市民の焦眉の課題は,北東アジア非核地帯化(朝鮮半島と日本を非核化し, 周辺の核保有国が保証)だが,朝鮮民主主義人民共和国(以下,北朝鮮)の核とその運搬手段の開発の進展は, まさにこれと逆方向への動きで深刻である.
 しかし北朝鮮に反発するあまり,日本国内では一方的で公平さを欠いた言説や対応が幅を利かしている. アメリカを筆頭とする核大国が持つ核兵器は,数も威力も北朝鮮の比ではないにもかかわらず, 非難はもっばら北朝鮮に対するものだけが聞かれる,国会でも, 共産党も含め参議院で全会一致採択された3月8日の「北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議」 (翌日衆院で同様の決議)は,アメリカの核を度外視するだけでなく, まさに同時進行で実施されていた過去最大と言われる米韓軍事演習にも一言も触れず, 北朝鮮のミサイル実験を一方的に非難するものになっている. アメリカの「核抑止力」に依存しているという点では(いわゆる核の「傘」), わが国も間接的ながら北朝鮮に「核の脅威」を及ぼしているが,その自覚も全くない.
 このようなロジックは冷静に考えれば誰でもわかるはずなのだが, 防衛や安保にまつわる問題では左・右を問わず国家主義的なファナティシズムに多かれ少なかれ支配されてしまうようだ. このような,特定の国を一方的に悪魔化するような態度・言説は危機の解消どころか,より緊張を高めてしまう. このような事態に対してパグウォッシュ会議が5月4日に出した声明や,それに1日先んじての, 筆者もメンバーである福岡核問題研究会の声明は,米・朝の両者に自制を求めているので,是非参照いただきたい. (筆者の「ペガサス・ブログ」の5月6日の記事からリンク)
 このように,核廃絶への国連での大きな一歩とは裏腹に,北東アジアの繁張は高まっているが, 問題は朝鮮半島だけではない.ほとんど報道されないが,中国との間でも緊張を高める, 石垣島・宮古島など先島諸島への陸自配備計画が進められている. 三上智恵監督の最新作「標的の島 風(かじ)かたか」で大きく取り上げられた, この「東シナ海戦争」準備への抵抗は,わが国の平和運動の最優先課題の一つでなければならない. 佐賀空港の陸自オスプレイ配備問題は,今年度末に創設が目論まれる「水陸機動団」, つまり日本版海兵隊が「東シナ海戦争」に備えるという問題であり,私たちにとってはローカルな課題でもある.
 北朝鮮のミサイル実験に対する共産党を含む野党の対応を上で問題にしたが, 共産党が今年1月の大会で出した方針には実はもっと深刻な問題がある. 安保問題に関して,5大会16年ぶりに, 急迫不正の主権侵害の場合は「自衛隊を活用する」という文言が復活した. これは,同決議にある「憲法と自衛隊の矛盾の解決は,一挙にはできない」という消極的容認の範囲を超え, 軍事組織としての自衛隊の必要性を明確に認めたものだ.なぜなら, 主権侵害のケースで隊員が手にするのは恐らくスコップではないので,「自衛戦争も辞さず」と述べたことになるからだ.
 また,志位委員長はこの大会の2年前,戦争法が国会を通った直後の「国民連合政府」についての記者会見で, その致府は日本有事のさいには安保条約5条の日米が共同対処の項を発動するとまで述べた. しかし上記大会決定では,日本に駐留する米軍は「日本の防衛とは無関係の,干渉と介入を専門とする『殴り込み』部隊」 と規定されており(第3章 20−2),志位委員長の発言と矛盾する.
 かつて第2インターナショナルが,第一次世界大戦の長期化の中で, その各国支部の中の「祖国防衛のためには戦争もやむなし」というナショナリズムの強まりによって崩壊したという史実があるが, 共産党までが隣国の軍事的脅威という考えに(もちろん事実ではあるが)一面的に支配され, 国家主義に取り込まれていくのではないかと恐れる.
 論争点であるべきこのようなアジェンダが党内でほとんど議論らしい議論もなく決まり, また見過ごされていることも深刻に受け止めるべきだ.
                                  
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2016.12.12:本会ホームページひろばより
             戦争展と健和看護学院生
                                               三輪俊和
 健和看護学院1年生有志(6名)が,ドキュメント「歴史から学ぶ今」を制作, 「2016年平和のための戦争展in北九州」で上映された.ドキュメント企画案には, 「将来,私たちが看護師として羽ばたく世界が平和であるように, 憲法9条改正により私たちの未来が奪われないように,私たちは今立ち上がります」と決意が込められた. 2か月間,ミーティングと勉強会を重ね,小倉造兵廠,八幡大空襲,原爆投下第一目標の史実を学ぶ一方, 戦争体験者の話,戦争に関する学生インタビュー,埋蔵文化財センター・平和資料館訪問, 小倉戦跡巡りをして見事な作品として結実させた.6名の若者は,戦争展参加を次のように総括した. 「緊張の戦争展当日,私達のドキュメンタリーが上映されました.観客からは大きな拍手が起こり, チーム一同達成感に満たされました.今回の経験は,看護師という職業を目指している私達に大きな影響を与えてくれました. 活動に協力してくださった,沢山の方々に多大なる感謝を申し上げます. 本当にありがとうございました.人々の心に寄り添い,自分の意志を持った,立派な看護師になります。」
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2017.07.06:本会ホームページひろばより
   学生が理解する喜びに目覚め成長する私学教育の充実を
                                               大井龍夫
 この春,県外の保健・医療・福祉系の地方小規模私立大学を定年で退職した. そこでは国家試験合格重視による専門学校的詰込みのため,学生も教員も疲弊し, 「考えて分かる」楽しい本来の学びはなかった.資格取得を目指す実学教育においても, 技術・技能はその基礎原理の理解とともに習得してこそ楽しい学びになる. 国公立大学や比較的ゆったりした大規模私立大学とは異なる小規模私大のこのような実態は, どこから来るのか? 第1は, 学園・大学に,学生の実態分析に基づく特色ある教育の創生を目指す組織的取り組みが弱いことにある. 第2は,トップが中教審の財政誘導による教育改革に追随するのに終始し, 独自の教育の創生こそ自大ブランド力を生むという認識が乏しいことである. 第3は,国立大に比して国の私学助成が低いことにある. 日本の私立大学・短期大学は学生数で74.4%, 学校数で82.8%と国立を大幅に上回るが,国の公教育財政支出では正反対で, 私立は国立の3.5分の1,1校当たり37.8分の1,学生1人当たりでは12.7分の1と著しく低い. 大学を「学術の中心として,高い教養と専門的能力を培うとともに,深く真理を探究し新たな 知見を創造」(教育基本法)する機関というなら, 「私立・国立同等の原則」(日本私大教連)の実現により, 私学教育環境の根本的改善は不可欠である.私立も国立も,学生が豊かな環境で, アルバイトに追われることなく,低額の学費でのびのびと学べるようにすることが重要である. そうした中からこそ,グローバルで優秀な人材が現れる. 退職した今,そのことを社会的な認識に広める必要を改めて痛感している.
 
 第76号  2017年6月21日
 
          北 朝 鮮 情 勢 と 安 倍 政 権
                                         佐久間象三(政治学)
 
   今年5月の間だけで北朝鮮による弾道ミサイルが3回も発射された(14,21,29日). 6月3日には国連安保理によるさらなる北朝鮮に対する制裁が決議された.そもそも, なぜ北朝鮮はこうした挑発行為を繰り返しているのだろうか.また, 現在の北朝鮮情勢に対して安倍政権はいかなる対応をしているのだろうか.これらについて,以下検討してみたい.
 北朝鮮による初めての核実験は,2006年10月まで遡る.それから2016年9月までに計5回の核実験が行われている. そのうち金正恩体制下で3回の核実験が強行された.北朝鮮が現在保有する弾道ミサイルは1千発以上とされる. 今後,米国に届く長距離弾道ミサイルの発射実験が行われるという見方もあるが,6月8日に短距離巡航ミサイルが発射された.
 この間の北朝鮮の挑発行為の要因として今年1月に就任したトランプ大統領の発言が指摘される. 彼は就任直後に,北朝鮮に対して「すべての選択肢がテーブルの上にある」と述べ, これまでのオバマ政権下の「戦略的忍耐」の時代は終わったとして軍事攻撃の可能性を示唆した. 事実,現在,原子力空母カールビンソンを日本海に派遣し,朝鮮半島有事に備えて3隻ものアメリカ空母が展開中である. このように北朝鮮の挑発行為の直接的要因として,米国の北朝鮮政策の転換が指摘され得る.
 北朝鮮の戦略的目標は,北朝鮮を該保有国として国際的に承認させ,朝鮮戦争の休戦協定を平和協定に代えて, 金正恩体制の承認・維持を米国に保障してもらうことであるといわれる.トランプによる北朝鮮政策転換に対して, 金正恩は自らの支配体制を維持するためには,核兵器とミサイル以外に方法はないと改めて決断したといえよう.
 自らの政策転換によって朝鮮半島の緊迫した状況を作り出してしまったトランプは, 最近になって北朝鮮政策を少し軌道修正し始めた.それが,金正恩と会談する意思があるという5月1日の表明である. 彼は経済制裁強化を通じての外交的解決を追求する姿勢をも強調している. しかも5月19日には米国防長官マティスが,北朝鮮問題が軍事解決となれば「信じられない規模の悲劇になる」と記者会見で強調した. さらにマティスは5月28日にも米CBSテレビで「北朝鮮の政権は, 韓国の首都という地球上で最も人口が密集している地域の一つを射程にした数百ものロケット・ミサイルの発射装置を有している」 と改めて強調した.彼は,国防長官として軍事的ではなく,外交的な解決を摸索することが重要だと示唆したのである.
 以上のような北朝鮮情勢に対して, 安倍晋三首相はG7終了後の5月27日に 「サミットに先立つ首脳会談では日米がさらなる制裁などの圧力を強めることで合意した」と表明した. さらに5月29日の参院本会議で「さらなる制裁に向けて,米国や韓国と協力する」と制裁強化について改めて言及した. そもそも日本の歴代致権は,北朝鮮に対し「対話と圧力」を基本方針としてきた.それに対して安倍首相の発言は, 日朝平壌宣言などの歴代政権の積み重ねによる対話の枠組みや6ヵ国協議を始めとして, 国際社会における対話による解決への機運を損ね,ただ圧力に重点を置くものである. さらに彼は「日米で防衛体制と能力向上を図ることで合意した」と述べている. 安保関連法制=戦争法の制定によって日米の絆が深まったとして, 弾道ミサイル防衛(BMD)能力を有するイージス艦を4隻から6隻に増強し,全体で8隻態勢にすることや, 日米が共同開発中の新型迎撃ミサイルの開発を進めるとともに「さらなる防衛力の強化」にも言及している.
 安倍首相は,「共謀罪」法案については「テロの脅威」を口実に「確実な成立を期していきたい」と述べている. 彼は北朝鮮情勢を利用して,日米の防衛体制をより強化させ,「共謀罪」を成立させようとしている. この間のトランプ政権の圧力から対話姿勢への軌道修正の動きを無視し, 逆に対話から圧力へと対決姿勢を強化しているのが安倍政権である. さらに安倍政権は,状況の緊迫化を誘因として憲法9条改悪へと突き進んでいるのである.
 戦争できる国に向けて安倍政権は,上述のように北朝鮮情勢を利用して,必要以上に国民の不安や危機感を煽っている. 軍事的圧力による武力衝突はアメリカも,中国も,ロシアも,韓国や北朝鮮も絶対に避けたい最悪の選択肢である. それを回避するためには外交交渉しかなく,今こそ日朝平壌宣言当事者である日本が主導して,6ヵ国協議を含め, 対話による解決を図るべきである.原発再稼働中の日本にとって, 北朝鮮との武力衝突はまさに亡国の選択であると安倍政権は肝に銘じるべきである.
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            第18回総会を開催しました
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 本後援会は4月28日に福岡県教育会館で第18回総会を開催しました.
 開会のあいさつを村上陽三代表世話人が行いました. 村上さんは,これまでに発行されたすべての「ニュース」を持参し, 後援会の歴史を振り返りました.ユニークな開会あいさつでした.総会議長に黒澤節男代表世話人を選出しました. 2016年度活動報告,決算報告・会計監査報告をそれぞれ貫橋宣夫事務局長,小西あや子会計担当事務局員が行いました.
 活動報告では,参議院選挙にあたって発表した連名アピール, 西南学院の「平和宣言」に関する講演会開催が大きな出来事として取り上げられました. 機関紙が2ヵ月ごと定期的に発行されていること,ホームページの運営が適切に行われていることなどは本会の特徴といえます.
 続いて2017年度活動方針,2017年度予算も提案されました.いくつかの意見が出され, それらを含めて活動方針,予算を採択しました.活動方針では,「本会の会員にはそれぞれの専門分野を活かしつつ, いろいろな分野で積極的な役割を果たしていくことが求められている」として,「市民と野党共闘を強め, 野党連合政権の下で,戦争法廃止をめざす」など9項目の方針が確認されました.
 総会で確認された役員は次のとおりです.
《世話人と代表世話人》
牛原武司,黒澤節男,小山紘三,堺英二郎,貫橋宣夫,新谷肇一,竹下秀俊,竹之下芳也, 酉垣敏,平川一郎,深尾清造,牧 忠孝,三輪俊和村上陽三吉田 健 (下線は代表世話人)
事務局長:貫橋宣夫, 事務局次長:竹下秀俊
 
    内田 裕さんが記念講演  武藤軍一郎さんが特別報告
 
 総会に先立ち日本共産党福岡県委員会書記長の内田裕さんが記念講演を, 本会会員で九州大学名誉教授,砂川事件元被告の武藤軍一郎さんが特別報告を行いました.
 内田さんは,「第27回大会と今後の運動の課題」と題して講演しました. トランプ政権によるシリア攻撃, 核兵器禁止条約の国連会議の成功が世界を揺るがす二つの出来事だったと世界情勢を捉えたうえで, 安倍政権の特徴を,@ アメリカに追随し,A 国内政治では暴走・迷走を続けていると断じました. 内田さんは,1月に開催された日本共産党の27回大会で提起された諸問題を紹介しつつ, 「戦後最悪の安倍政権を打ち倒し,市民と野党の共闘で野党連合政権を打ち立てたい. それを支える党を大きくし,総選拳で勝利したい. ついては,大学間係者後援会にも応援をお願いする」と訴えました.
 武藤さんは「砂川裁判の現状」と題して報告しました.武藤さんと砂川事件との関わりは, 政府が基地拡張計画を砂川町長に通知した1955年に遡ります.反対運動を行ったかどで東京地検は労働者4人, 学生3名を東京地裁に起訴します.武藤さんは学生の一人でした.東京地裁は,無罪の判決を言いわたしました. いわゆる「伊達判決」です.その後,上告,上告棄却差し戻し,上告という過程を経て, 最高裁は1963年に,「上告棄却,罰金2,000円」の判決をくだしました.
 2008年に国際政治学者の新原昭治氏の資料発見によって,最高裁判決が不当・不公平なものだということが判明しました. 武藤さんらは,2014年に東京地裁に砂川最高裁判決の再審請求訴訟を起こしました.「再審請求棄却」の判決を受け, 現在は東京高裁に抗告しています.以上は武藤さんの足跡を年表に従って紹介したものです. 不当な権力には断固として闘うという武藤さんの話は意気軒昂としてユーモアもあり,参加者を大いに元気づけました.
 総会後に東京都議選と武藤さんの裁判闘争に対するカンパが訴えられ,それぞれに相当額の金額が寄せられました.                                   
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             危 険 な 農 薬
                                            河内俊英
 
 世界的にミツバチの大量失踪や鳥類の激減が報告され,我が国でもミツバチの大量死,アカトンボの激減がある. その原因として疑われているのが,安全な農薬との触れこみで世界的に使用されているネオニコチノイド系農薬である.
 ネオニコチノイドとは,ネオ(新しい)ニコチノイド(ニコチン様物質)のことで, 1990年ころに有機リン酸系の農薬の後に開発された殺虫剤である.ネオニコチノイド系農薬は, 神経伝達物資であるアセチルコリンと結びついて,神経を興奮させ続ける作用があることが知られている. その結果害虫が死ぬことで効果があるのである.
 ネオニコチノイド系農薬は, 1990年代から有機リン系農薬に代わって安全な農薬として世界的に使われるようになった. 現在ネオニコチノイド系農薬は,世界中で多量に使われている.この農薬の使用時期と重なって, ミツバチの失踪と大量死が起こり,群れごと壊滅する「蜂群崩壊症候群」(CCD)として世界各国で大問題となった.
 ネオニコチノイドは生産者にとって使い勝手が良い農薬であり,散布回数が少なくて済むので「減農薬」登録ができる. 稲の苗を育てる「育苗箱」に使えば,田植えのあとも1〜2ヶ月間は殺虫効果が続く. 「種子処理剤」として使えば,その種子から育った作物全体に殺虫成分が行き渡る. その上,散布するより環境への負荷が少なく見える.
 ネオニコチノイド系殺虫剤は,神経毒性により特定の害虫を殺すタイプであり,他の昆虫, 野鳥に対する影響は少ないとされてきたが,生態系全体への被害が心配されている.
 この殺虫剤は水に溶けて根から葉先まで植物の隅々に行きわたる浸透性殺虫剤であり, この殺虫剤を使用した作物には,植物体全体に殺虫性が広がることから被害を受ける生物が多くなる. 植物体に浸透していることから,水で洗っても落ちず,土壌中にも長く残留して多くの生物に影響する. 森林に空中散布され,公園などでも散布している.
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        都議選支援,都内の友人・知人に一声を!
 
 東京を離れて福岡へ来てから丁度20年になりますが,やはり首都東京のことが気になります.
 6月23日公示,7月2日投開票の東京都議会議員選挙がいよいよ終盤に差し掛かっています. 一昨年来の舛添元知事の醜態(高校の同級生が福岡の恥,と言っていたのが印象的). 以来ワイドショーで何かと全国的に注目を浴びている都議会.そして選挙.
 一番の争点は,豊洲市場移転をやめて築地再整備に踏み出すかどうかです.自公は, 汚染まみれの豊洲移転を強く主張し,都民ファーストは,ダンマリを決め込んでいます. 築地の市場業者の7,8割が移転に反対,という声を背景に, 是非共産党に勝ってもらい都民の安心・安全を確保してもらいたいと思います.
 さらに,安倍首相の5月3日の改憲発言が発端で,憲法問題も大争点になっているそうです. 安倍首相の個人的野望を打ち砕くチャンスです.
 小池知事率いる都民ファーストという党の躍進が噂されておりますが,都民, 住民が主人公の政治を結党以来願い,そのために頑張っているのが共産党です. 元祖都民ファーストの共産党の躍進こそ政治を変えます.
 4年前の都議選で,共産党は9人から17人に議席を倍近く増やし,数々の実績を上げる中で, 次の総選挙,一斉地方選挙,参議院選挙と共産党の第2,第3の躍進につながった最初が正にこの都議選だったのです. 首都が変われ。ぱ全国が変わる典型です.
 森友・加計問題,辺野古基地,共謀罪等々,ウソと誤魔化しと強権,暴走の安倍政権を倒す絶好のチャンスです.
 東京都内に居住する友人・知人に声掛けをして,一人でも多くの共産党の都議を当選させることが, 打倒安倍の先駆となります.皆さんのお力を東京へ向けてくださるようお願いします.
                                            (元都民 黒澤節男)
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            第1回 世 話 人 会 報 告
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 2017年4月28 日,総会後に開催しました.
 総会で提起された二ユース会員を増やしていく課題等について今後の世話入会で検討していくことを確認しました.
 会計監査が決まっていないので,早急に決めるべく候補者を選定しました.
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2016.12.12:本会ホームページひろばより
           戦 争 展 と ズッ コ ケ 3人 組
                                             三輪俊和
 「2016年平和のための戦争展in北九州」(11月13日)で,ズッコケ3人組がデビューした. ズッコケ3人組とは,北九州市長選挙に立候補してズッコケた3人である.高木健康氏(1991年2月3日),前田憲徳氏(1995年2月5日), 三輸俊和氏(2007年2月4日;2011年2月6日)である.ドリフのズンドコ節に合わせ戦争展の舞台に登場した.
     ズッコケ,ズッコケ,ズッコケタ.
     ズッコケ,ズッコケ,ズッコケタ.
     われらズッコケ3人組.
     スクラムくんでガンバロウ.
 健和看護学院学生6名とコラボし,歌と寸劇とスライド撮影で構成されたズッコケ3人組の舞台は, 3人の生き方を語るメッセージも込められ,爆笑と感動を与えた(と思う).
 みなさん,ズッコケ3人組にお声掛けください.デビューしましたから,何でもやりますよ!
 
 第75号  2017年4月14日
 
    福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
          第18回総会のお知らせ
 
 日 時  2017年4月28日(金)  午後2時〜4時30分
 場 所  福岡県教育会館 第4会議室

記念講演 「第27回大会と今後の運動の課題」
       日本共産党福岡県委員会書記長 内田 裕 さん
特別報告 「砂川裁判の現状」
       九州大学名誉教授・砂川事件元被告 武藤軍一郎 さん
議  事
      2016年度活動報告
      2016年度決算報告・会計監査報告
      2017年度活動方針
      2017年度予算
      役員・事務局員選出

                 福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
                 事務局 貫橋宣夫 (電話 0942−32−5004)

             【総会会場 電話・交通】
              電話 092-631-4600
              地下鉄:「箱崎宮前」下車  バス:「箱崎」下車 徒歩 50m
 
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      全国交流会「大学人のつどい」に参加
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 大学関係者・院生後援会の全国交流集会「大学人のつどい」が4月2日, 東京の日本共産党本部ビルで開催されました. 24都道府県から130人が集まり, 午前午後にわたり熱のこもった交流をしました.私も本会の代表として参加しました.
 午前は交流集会.共産党の学術・文化委員会責任者の土井洋彦さんが, 学術・文化をめぐる情勢について報告しました.共謀罪に対しては, 日本ペンクラブが反対声明を出したのをはじめ,学者,文化人からも反対の声が挙がっていると指摘し, 曰本共産党が市民とともに前進するため,後援会への期待を表明しました.
 続いて,各県,各組織の代表14人が1年間の活動を報告しました. 各地の大学で戦争法を廃止する運動は粘り強く続けられています. 昨年の参院選における野党共闘の実現に全国の大学関係者が大きな役割を果たしていることを確認しました.
 今回の交流会での大きな話題の一つは, 各大学の研究者が軍事研究に参加しないための取り組みを行っていることでした. この問題についてもっと大きな関心をはらうべきだと感じました.
 大学院生は,研究条件,奨学金,アルバイトなどについてアンケートを行い, その結果をもって自民党を除くすべての政党に勉学条件の改善について要請を行ったことを報告しました.
 私は交流発言の2番目に演壇に立ち,機関紙を定期的に発行し,ホームページを維持管理していること, 昨年の参院選に当たっては39人連名の県民アピールを発し, 西南学院の「平和宣言」に関する講演会を開催したことなどを報告しました.
 午後は大学人と日本共産党のつどい.日本共産党の小池晃書記局長が記念講演を行いました.
小池さんは,安倍内閣が推し進めている悪政を具体的に解明し,戦争法,共謀罪, 核兵器などに対する共産党の国会内外でのだたかいを紹介しました. 野党共闘に関する民進党などとの話し合いの進捗状況についてもわかりやすく説明しました.
 午後の発言者のなかでは,日本学術会議前会長の広渡清吾さんの発言が注目されました. 広渡さんは,「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」の代表としてあいさつしました. 「参院選では市民プラス野党が状況を変えたが,十分ではなかった. 学術会議はがんばって軍事研究反対を表明した. 今後は安倍政治に代わる政策を提示することが大切だ」と参加者に奮起を促しました.
 「大学人のつどい」は,「学者・研究者にふさわしい専門的知識と経験を駆使し, 多面的な結びつきを活かして日本共産党への支持を広げます」など5項目の「申し合わせ」を採択しました.
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    2017年4月2日 「日本共産党とともに新しい時代を切り拓く大学人のつどい」
                   申 し 合 わ せ
 
 安保法制=戦争法を強行した安倍政権は,その後も憲法を無視した暴走政治をすすめ, とどまるところを知りません.昨秋はTPP協定・関連法,年金カット法,カジノ解禁推進法を強行採決し, 今国会には国民を監視し内心を処罰する憲法違反の共謀罪法案を提出しました. さらに労働法制の改悪,原発再稼働,辺野古新基地建設の強行をすすめています.
 同時に,国有地の格安払い下げに安倍首相夫妻の関与が疑われる「森友学園問題」, 南スーダン派遣の自衛隊の日報を隠蔽した疑惑などは,安倍政権を揺るがす激震となっています. 安倍政権の暴走に反対する新しい市民運動も脈々と発展しています.
 まさに歴史的な大激動といえる情勢のもとで,日本共産党第27回大会が明らかにした 「安倍自公政権対野党と市民の共闘という新しい政治対決の構図」が日々,展開されています.
 昨年7月の参議院選挙では,安保法制の廃止,立憲主義の回復という大義で一致し, 安倍政権打倒を目指す,野党と市民の共闘がつくられ,全国32の1人区のすべてで野党共闘が実現し, 11の選挙区で勝利しました.さらに10月の新潟県知事選挙では,「原発再稼働は認めない」という旗印の下, 野党と市民の統一候補が勝利しました.
 この新しい政治対決の時代は,新しい市民運動の発展と日本共産党の躍進がもたらしたものです. 安倍政権の打倒と野党連合政権の実現をめざし,来るべき総選挙で野党共闘の勝利と,日本共産党の躍進, とりわけ比例区で「850万票,得票率15%」の達成と必勝区での勝利へ,全力をあげましよう.
 今,野党共闘に誠実に力をつくす政党として,日本共産党が多くの人から注目され,期待が寄せられています. 東京都政をめぐって,日本共産党都議団が豊洲移転問題をはじめ石原知事以来の都政の「闇」をあばき, 都政を動かしていることに都民の注目が集まっています. 総選挙勝利へ後援会活動を大きく発展させるとともに,7月2日投票の東京都議選の勝利を全国の力を結集して勝ち取りましょう.
                           *
1) 学者・研究者にふさわしい専門的知識と経験を駆使し,多面的な結びつきを生かして対話活動をすすめ, 東京都議選での日本共産党への支持をひろげます.来るべき総選挙では, 「比例を軸に」を貫いて日本共産党への支持をひろげ,野党共闘が実現した選挙区では野党統一候補への支持を広げます.
2) 安保法制に反対する各大学の有志の会などと協力し,戦争法廃止や軍学共同反対, 共謀罪法案反対の運動や大学予算の拡充,自治を守るたたかいを発展させるため奮闘します. 「野党共闘の成功と日本共産党の躍進」に期待する幅広い人々の自発的な動きを大切にし, 連携して後援会活動をすすめるようにします.「全国学者・研究者後援会ニュース」の読者をひろげ,メール登録をすすめます.
3) すべての都道府県,すべての大学・研究機関に後援会をつくります.それぞれの後援会で, 役員と事務局の若返りを行うなど体制を強化し,パンフレットやニュースの発行, 学習会や「つどい」の開催,大学内外での宣伝活動などをすすめます.文化・スポーツ・宗教人の後援会とも共同し, 街頭宣伝に取り組みます.
4) 「しんぶん赤旗」日刊紙・日曜版,『前衛』,『女性のひろぱ』など,日本共産党の出版物の普及・拡大にとりくみます. 多くのメディアが事実を正しく伝えていないなかで,正確な報道・解説をおこなう「しんぶん赤旗」の役割が特別に重要であることを広く訴えます.
5) 政党助成金や企業などからの献金をうけとらない清潔な日本共産党のあり方を広く国民に訴え, 選挙募金・供託金募金の取り組みに積極的に協力します.
                                  
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         学術会議「軍事研究禁止」を継承  
 
 日本学術会議の「安全保障と学術に関する検討委員会」は,3月7日「軍事的安全保障研究に関する声明(案)」を発表し, 同24日の幹事会に提案,ほぼ原案通り採択されました.これは, 軍事研究禁止に関して1950年と67年に出した声明を継承する新たな声明です. 声明は,安倍政権が推進している「軍学共同」を拒否し,学術の健全な発展を求める画期的な声明です.
   防衛省は,兵器開発のための基礎研究を研究者に委託する「安全保障技術研究推進制度」を2015年に創設し, それを契機に,昨年5月学術会議は,上記の検討委員会を設けて議論を重ねてきました. その中で「危険な国がある以上,自衛のための軍事研究は必要」(小松利光・九州大学名誉教授)などの意見もありましたが, 「自衛目的の技術と攻撃目的の技術との区別は困難」との認識で一致しました. また市民が参加した学術会議主催の公開フォーラムでも,「民生利用が目的の研究だから軍事研究ではない」との意見に対して, 「防衛省の資金をもらいながら軍事研究でないというのはごまかしだ」などの意見が相次ぎました.
 声明はまた,大学などの研究機関に対して,軍事研究とみなされる研究について審査する制度の設置を求めました. すでに広島大,東北大,関西大,法政大などが,防衛省の研究推進制度には応募すべきでないとの指針を定めています.
 京都大では,1967年に「軍からの研究費の援助を受けることは, その研究成果が戦争に利用される危険があるので好ましくない」とする部局長会議の申し合わせを評議会で了承し, 昨年4月の部局長会議でも再確認しました.ところが最近,同大学の教授が米軍から研究資金を受け取り, 大学当局もそれを了承していたとの報道を受け,ノーベル物理学賞受賞者の益川敏英名誉教授ら, 教職員・院生・学生ら184人(4月1日現在)が賛同して,4月4日山極寿一総長に, 防衛省や米軍を資金源とする研究に反対するよう求めて要請書と署名を提出しました.要請書では,今回の米軍からの研究資金の受領は, 申し合わせの精神に反するものと確認し,対外的に表明するよう要望しています.
 防衛省の研究推進制度の予算は,初年度(2015年度)の3億円から,16年度には6億円と倍加しており, 本年度は110億円と3年間で37倍にも増やされました.
 福岡県内の各大学でも,今回の学術会議声明を生かし,軍事研究拒否の方針を打ち出すよう働きかける必要があります.               (『しんぶん赤旗』の記事・主張より引用 村上陽三)
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                                      平成29年(2017年)3月24日
                                      第243回 幹 事 会
 
                   軍事的安全保障研究に関する声明
                                               日 本 学 術 会 議
 
 日本学術会議が1949年に創設され,1950年に「戦争を目的とする科学の研究は絶対にこれを行わない」旨の声明を, また1967年には同じ文言を含む「軍事目的のための科学研究を行わない声明」を発した背景には, 科学者コミュニティの戦争協力への反省と,再び同様の事態が生じることへの懸念があった. 近年,再び学術と軍事が接近しつつある中,われわれは,大学等の研究幾関における軍事的安全保障研究, すなわち,軍事的な手段による国家の安全保障にかかわる研究が, 学問の自由及び学術の健全な発展と緊張関係にあることをここに確認し,上記2つの声明を継承する.
 科学者コミュニティが追求すべきは,何よりも学術の健全な発展であり,それを通じて社会からの負託に応えることである. 学術研究がとりわけ政治権力によって制約されたり動員されたりすることがあるという歴史的な経験をふまえて, 研究の自主性・自律性,そして特に研究成果の公開性が担保されなければならない.しかるに,軍事的安全保障研究では, 研究の期間内及び期間後に,研究の方向性や秘密性の保持をめぐって,政府による研究者の活動への介入が強まる懸念がある.
 防衛装備庁の「安全保障技術研究推進制度」(2015年度発足)では,将来の装備開発につなげるという明確な目的に沿って公募・審査が行われ, 外部の専門家でなく同庁内部の職員が研究中の進捗管理を行うなど,政府による研究への介入が著しく,問題が多い. 学術の健全な発展という見地から,むしろ必要なのは,科学者の研究の自主性・自律性, 研究成果の公開性が尊重される民生分野の研究資金の一層の充実である.
 研究成果は,時に科学者の意図を離れて軍事目的に転用され,攻撃約な目的のためにも使用されうるため, まずは研究の入り口で研究資金の出所等に関する慎重な判断が求められる.大学等の研究機関は, 施設・情報・知的財産等の管理責任を有し,国内外に開かれた自由な研究・教育環境を維持する責任を負うことから, 軍事的安全保障研究と見なされる可能性のある研究について,その適切性を目的,方法, 応用の妥当性の観点から技術的・倫理的に審査する制度を設けるべきである.学協会等において, それぞれの学術分野の性恪に応じて,ガイドライン等を設定することも求められる.
 研究の適切性をめぐっては,学術的な蓄積にもとづいて,科学者コミュニティにおいて一定の共通認識が形成される必要があり, 個々の科学者はもとより,各研究機関,各分野の学協会,そして科学者コミュニティが社会と共に真摯な議論を続けて行かなければならない. 科学者を代表する機関としての日本学術会議は,そうした議論に資する視点と知見を提供すべく,今後も率先して検討を進めて行く.
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              第4回世話人会報告
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 2017年3月25日に開催しました.
 報告事項 (1) ニュース発行「(73号,74号)について.」
 審議事項 (1) 第18回総会の日程,場所について. 4月28日(金) 14時から 福岡県教育会館で開催します. 記念講演,特別報告の候補者を決めました.
(2) 2016年度活動報告と2017年度活動方針について. 提案文書にもとづき,加筆・訂正を行いました.
(3) 決算・監査と予算案について. 総会に間に合うよう決算・監査を行うこと, 来年度予算については今年度決算をベースに組み立てることを確認しました.
(4) 全国交流集会への参加について. 貫橋事務局長を派遣することにしました.
(5)「ニュース」の表題について. 従来どおり,「福岡県大学・研究者後援会ニュース」とします.
(6) その他. 本会の目的,会則等を含む入会呼びかけ文書を作ってはどうかとの提案があり, 次回の世話人会で検討することにしました.
 
 第74号  2017年2月24
 
          北九州市議選で10人全員当選! 
                                              棚次奎介
 
 1月29日投票の北九州市議会議員選挙で,日本共産党は前回(4年前)に議席を失っていた八幡東区を含めて, すべての選挙区で立候補した10人全員の当選を果たしました.
 今回の選挙は,前回と比べて議員定数が4名減の57人となり,逆に候補者は6人増の80人となる大激戦でした. 投票率が2.75%低下した中でも,日本共産党は得票数も得票率も増やし,議席占有率は過去最高の17.45%と躍進しました. 来る国政選挙への一歩を踏み出したという意味でもその意義は大きいと思います.
 なぜ前進できたのか.
 現市長を含め歴代市長が政府の意向に追随する姿勢を貫いており,住民の福祉をなおざりにしてきていることがあります. 無用の大型施設を次々と建設し,今では借金の返済と施設の維持・管理のために税金を無駄遣いしています.
 安倍政権が一人一人の国民を管理してすべての分野で負担を増大させていく方策を地域にまで押しつけようとしている中で, 日本共産党はそれに追随する市政であってはいけないこと,住民本位の市政を取り戻さなければいけないことを訴えて, 支持を拡げることができたからです.
 現在の「関門トンネル」と「関門橋」で本州から九州への交通の便は十分に足りています. 北橋市長は,本当に造る必要があるのか疑問視されているサッカー競技場の建設に引き続いて, 「国際競争力強化のためのインフラ整備」としての下関北九州道路(第二関門橋)建設構想実現に執着しています. 北九州市の負担となる市街地への新たな専用道路整備に巨額の資金を投入しなければなりません. また「地方創成」の名のもとに住民にとって身近な施設である市営住宅,学校,公民館などの統廃合が進められようとしています.
 日本共産党はそれらの対案として市民のいのちとくらしを守るための政策を掲げて選挙をたたかいました.
 選挙権年齢が18歳に引き下げられてから初めての市議選でしたが,投票率が3%近く下がったことは残念です. その原因は多々考えられますが,北九州市の場合は候補者の政策や人物を知り, 比較できるところの「選挙公報」が発行されていません.そうした都市は政令指定都市20市の中では北九州市と広島市だけです. 劇場型政治が横行し,公約が簡単に破られる風潮を忌避するためでしょうか. それとも民主主義に金を遣うことをうとましく思っているのでしょうか.
 また,選挙期間中に耳にした移動中選挙カーでの訴えは情けないことに, 日本共産党を除くとほとんどが名前の連呼だけでした.
 いのちとくらしに係る問題が軽視され,憲法が蹂躙される社会は決して健全な社会とはいえません. 様々な問題は地域に生活し,生きているからこそわが身の問題として実感できます. 今こそ市民・住民が大きく立ち上がることが求められていると思います.  
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        西南学院の「平和宣言」に関する講演会を開催
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 学校法人西南学院は2016年の創立100周年にあたり,「平和宣言 ― 西南学院大学の戦争責任・戦後責任の告白を踏まえて」 を発表しました.宣言の内容は,先の戦争に対して無関係でなかったこと,それどころか加担していたとする反省も含まれています. 西南学院の「平和宣言」が構想された背景には,安倍政権が進める立憲主義の否定や戦争法制定への危機感がありました.
 
 本会は, 西南学院の「平和宣言」には大きな現代的意義があると判断し, 去る1月14日に西南学院大学神学部教授の松見俊さんを講師に招き, 民主青年同盟福岡県委員会と共催で福岡市のももち文化センターで講演会を開催しました. 講演会には会内外から17人が参加しました.
 
 松見さんは,西南学院の戦争責任についておおむね次のように述べました.
 いわゆる大東亜共栄圏構想にもろ手を挙げて賛同した. キリスト教の人格教育と神道日本の人格教育には全く変わりがないというロジックで,まさに, キリスト教信仰やイエスの生き方というより,日本精神に接木された精神修養的キリスト教であった. 戦争に抗うどころか,沈黙する「賢さ」(アモス5:13)さえ持たなかった.
 具体的には,天皇・皇后の「御真影」の下賜を願い,その拝礼,式典(礼拝)における宮城遥拝, 君が代斉唱,教育勅語の奉読,軍事教練の導入,学院の名による「学徒出陣式」などを挙げることができる.
 「平和宣言」はここまで立ぢ入って反省をしています. 現代日本の公的な組織がこのような反省を行うことは希有なことではないでしょうか.
 そのうえで,松見さんは「日本的」キリスト教のあり方を反省し,悔い改めることがなければ, 「西南よ,キリストに忠実なれ」のイエス・キリストの,貧しくされ,社会的に周辺化された人々と共に生きた生き方が, 再び抽象化され,個人主義的に内面化され, 将来,私学・ミッションスクールの平和構築の「ミッション」(使命)が危うくなるであろうと危惧したことが 「平和宣言」成立の原動力だったと強調しました.
 松見さんは併せてキリスト者として関わった津地鎮祭違憲訴訟,自衛官護国神社合祀違憲訴訟の意義と問題点について論を展開しました. 松見さんの宗教的見解は別にして,政治的・社会的スタンスは私たちが応援している日本共産党ととても近いと感じたところでした.
 
 講演終了後フロアから,「戦争責任に関しては九州大学と大きな相違がある」などの意見が出されました.
 「平和宣言」は最後に次のように述べています.「私たちは,創立百周年のこの時に,そのような過去と将来に想いを馳せ, 自国本位の価値観を絶対視し,武力・暴力の行使によって人々の尊厳を抑圧するという過ちを二度と繰り返すことのないよう, 西南学院に学ぶ者たちや教職員が目を覚まして行動し,国際社会の真の一員となり, 『平和を実現する人々』の祝福の中に生きる者となるよう,今その志への決意をここに表明します」.
 
 私は閉会の挨拶で,フランスの詩人ルイ・アラゴンの詩で宗教者である松見さんを迎えての講演会を締めくくりました.
 神を信じたものも/信じなかったものも/麦が霰にうたれているとき/気むずかしいのは愚かなこと
 神を信じたものも/信じなかったものも/ともに裏切らなかった/あのものの名を繰り返し/
 赤いその血は流れ 流れる/おなじ色に おなじ輝き
 神を信じたものも/信じなかったものも/その血は流れ 流れ交わる/ともに愛した大地のうえに
                                  
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            松 見 俊 氏 講 演 を 聴 い て
                                              佃 昇  
 「西南学院大学の平和宣言・戦争責任について」という講演会があるのだけれど聴きにいきませんか, というM先生からのお誘いがあって出かけた.勇敢だなあ,でもなぜ今にして,という疑問もあった. 松見先生は,戦時中における西南学院大学のおかれた状況から, 今,平和宣言しなければならなかった理由をきわめて率直に熱心に語られた. 聴きながら,「過去に目をつぶるものは現在においても盲目になる.あの侵略戦争を水に流してはならない」, というヴァイツゼッカー元ドイツ大統領の言葉が重なって聞こえた. ドイツは,ナチスの引き起こした第2次大戦を,ドイツの戦争責任として認め,それに基づく戦後政策をおこなっている. 一方,日本政府は慰安婦像を外せとか,南京大虐殺はそれほどでもなかったとか,天と地の隔たりがある. 日本が本心から自らを断罪しアジア諸国に謝罪しない限り真の友好は生まれない.
 
 松見先生は,西南学院大学の,としておられるが,話はすべての大学にとって,社会全体に対して, 述べておられると感じた.一人ひとりが自分の考えを持ち,それを発言できる場を確保することが大切である. 後日,渡辺一夫の敗戦日記を読んだ.軍事政策は極めて巧妙に社会に浸透してきた. 社会も個人もなす術なく軍国主義に膝を屈めていった.その無念さ,苦悩,絶望が綴られていた. 読みながら,日常生活の中に既に溶かし込まれている軍国主義の匂いを許してはならない, これは一人ひとり,自分自身の問題なのだ,と思った.講演会で初めに抱いた素朴な疑問の答えを得た. 今の日本の政治状況は昭和の始めの頃に似た生臭い匂いがする.今こそ鳴らさねばならない警鐘なのだ. 貴重な講演会だった.
 
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          トランプ大統領と追従する安倍首相
                                               吉田 健
 
トランプ大統領の誕生
 米国では製造業の衰退で多くの白人労働者が職を失った.安い労働力を求めて工場をメキシコなど海外に移したり, メキシコ国境からの移民の採用で多くの米国人が低賃金の労働を強いられた.911テロへの対抗として2001年にアフガニスタン報復戦争を, さらに2003年にはイラク侵略戦争を始め,当地の人々に甚大な災害をもたらした.これらの戦争はテロを世界中に拡散させ, 過激武装組織ISを生み出す主因となった.シリアではアメリカ・NATO諸国とロシアが軍事介入する内戦で,多数の難民が生まれている. 過激な発言や真偽を織り交ぜたTwitterへの書き込みの品のなさを一旦脇に置てみると,白人労働者の雇用を訴え, このような政治を行ってきた既得権益者として対立候補を攻撃し,トランプ氏は大統領に選ばれたと思われる.
 まじめに働き納税し国に貢献してきたのに,低賃金の不法移民に仕事を奪われたと考えている中間層の人々は多い. グローバル化と情報化の恩恵は東部や西海岸地方の限られた層だけで,自分たちは置き去りにされてきたとも考えている. こうした人々がトランプ氏を支持し,トランプ氏は大統領になった.
 中国や北朝鮮に対して人権を問うのはよいとして,中東で無謀な軍事介入をし, 多くの無辜の民衆を殺害してきた米国の欺瞞性は多くの人が感じているだろう.大義のない戦争はいずれは軍隊の疲弊を招く. 無人機による攻撃で民衆が巻き添えに合っている.
 
大統領就任演説とその前後
 トランプ氏は1月20日(米東部時間)の大統領就任演説で次のように述べている.
 「何十年もの間,私たちは米国の産業を犠牲にして外国の産業を豊かにしてきました. 自国の軍隊の悲しむべき疲弊を許しておきながら,他国の軍を援助してきました.私たち自身の国境を守ることを拒否しながら, 他国の国境を防衛してきました.そして,米国のインフラが荒廃し,劣化する一方で,何兆ドルも海外につぎ込んできました.
 私たちの国の富,強さ,自信が地平線のかなたに消えていったさなかに,私たちは他国を裕福にしてきたのです.」(朝日朝刊1月22日から)
 
 就任後は,TPPからの離脱,オバマケア撤廃,難民の受け入れ停止,メキシコ国境での壁建設,妊娠中絶反対, ダコタ・アクセス・パイプラインの建設再開などの大統領令に署名した.
 
 就任前にもフォード・モーターに強い圧力をかけ,メキシコに建設予定の計画を撤回させた. 気候変動抑制のパリ協定からの脱退や環境保護庁の解体にも言及,オバマ前大統領が立ち上げたクリーンパワープランからも撤退すると発言している.
 
 米国では企業は株主のものという考えで,多くの企業は株主配分を重視する経営を行ってきた.その企業の株値で経営者が評価される. 特にグローバル大企業でそれが著しい.日本もグローバル化と称して1990年代後半からこの経営法を後追いしている. 必然的に労働者の賃金抑制や削減を伴い,格差と貧困が拡大した.グローバル大企業は租税回避地を利用して税金を免れ, このような政治を行ってきた既存の政治権力と共に既得権益層をなした.自動車等の製造業では産業用ロボットなどの技術革新も進んでおり, 急遽工場を米国内にとどめたとしても,多くの雇用を生み出すとは考えられない. 一方,実体経済から乖離した「金融業」や東部・西海岸地方に拠点を置く情報技術関係のグローバル企業は世界を舞台に巨大な利益を上げている.
 
 中東・アフリカ7ヵ国からの入国を一時禁止した大統領令は連邦地裁によって暫定的差し止めとなり,連邦控訴裁はそれを支持した.
 
日米首脳会談と中国・北朝鮮
 安倍首相は2月10日,ホワイトハウスでトランプ大統領と首脳会談を行った.両首脳は @ 日米同盟の強化で一致し,A 米国の日本防衛義務を定めた日米安保条約第5条が尖閣諸島に適用されることを確認し,B 普天間基地の辺野古移設は唯一の解決策とした.また,C 日米経済対話の枠組み新設で合意した.
 民主主義を無視する B には改めて怒りを覚えるが,AとB はオバマ政権も言明しており,共同声明に明記した点だけが新しい.
 @ に関して,「核および通常戦力の双方によるあらゆる種類の米国の軍事力を使った日本の防衛に対する米国のコミットメントは揺るぎない」,「日本は同盟における大きな役割および責任を果たす」としており,今後も目が離せない.
 
 安倍首相は「アジアでの安全保障環境は厳しさを増している」という言い方で不安を煽り, 安保法制(=戦争法)はやむを得ないという感情を一部の国民に植え付けている.以下では中国や北朝鮮との関連に絞って少し考えを述べてみたい.
 
 首脳会談直前にトランプ大統領は中国の習近平国家主席と電話会談し,米国政府は「一つの中国」政策を堅持し, 中国は「中米関係の健全で安定的な発展を推進していくよう努力したい」とのやりとりがあった.
 
 習近平氏は総書記就任演説で「中華民族の偉大な復興」を掲げ,前任者の胡錦濤氏も同じスローガンを聲高に唱えていた. アヘン戦争以来の屈辱の歴史が念頭にあるらしい.経済発展著しい中国は,空母や潜水艦等で対米劣勢な軍備を急激に拡大している. 東シナ海や南シナ海での力による現状変更は認められないが,その脅威を誇張し,「日米同盟の強化」でトランプ大統領に追従していてよいのであろうか. 「核心的利益」で日本頭越しの米中交渉は今までもしばしば行われてきた.過去の歴史に真摯に向き合わない安倍氏は,現在の米中関係も冷静に見えないらしい. 「日米同盟の強化」では軍拡の悪循環を招くだけである.米国にいつまでも縋っていると,世界の大勢を見失ってしまう.
 
 トランプ大統領別荘での会食中に,北朝鮮が弾道ミサイルの発射実験をした.その後の共同記者会見で「日米は100%共にある」と安倍首相は言い, 「米国は偉大な同盟国である日本を100%支援する」とトランプ大統領は応じた.安倍氏はまたも「日本にとって軍事的に脅威だ」と誇張した. 1948年建国の北朝鮮は朝鮮戦争の後も,ラングーン事件や拉致事件等を引き起こしながら,南北分断一方の当事者ソ連が崩壊した中で69年にわたって生き残り, 金体制の崩壊を招くことを「巧妙」に避けてきた.米国と共に,6ヵ国協議を再開して外交的に対処するのがアジアの平和にとって遙かに重要である.
 
 第73号  2016年12月22
 
       北九州市議選で,日本共産党10人全員当選を
                                              三輪俊和
 
 1月29日(日)投開票の北九州市議選が迫っています.北九州市議の議席は4議席減で57議席を争う激戦です. 日本共産党は,前回議席を失った八幡東区を奪還し,全7区10名全員当選を目指します. 10議席獲得で議席占有率(17.5%)は,過去最高となり,年頭に安倍暴走政治に痛打を浴びせることになります. 北九州市議選での日本共産党の躍進は,引き続く大分・岡山・前橋・静岡市議選,東京都議選, さらに国政選拳に大きな弾みとなり,安倍政権を退場させ, 国民連合政権へと日本の未来を切り拓くことになるでしょう.
 前回市長選で自民党単独推薦を受けた北橋市政は,いまや,完全に安倍自公政権に追随し, サッカースタジアムに続き,2000億円の下関北九州道路の建設を復活,推進しようとしています. また,地方創生(ローカルアベノミクス)に従い,「北九州市公共施設マネジメント実行計画」(2016年2月策定)を強行し, 大型開発を進める一方で,住民の共同資産である公共施設(市営住宅,学校,市民施設)は, 大幅に縮減しようとしています.
 日本共産党は,大型開発をストップし,ためこみ金(119億円)を活用することで, くらし応援,福祉充実の市政を実現します.国保料を1世帯1万円引き下げることができます(15億円). 中学生まで子どもの医療費を無料にできます(3億1千万).学校給食を無料にし(34億2千万),89校の大規摸改修で, 地元業者に350億円の仕事をつくり子どもの安全をまもります.市民のいのちとくらしを守り, 市民の願いにしっかり応える北九州市をつくるために,日本共産党10人全員当選を勝ち取りましょう. みなさまの最後までのご支持拡大とご支援を心よりお願い申し上げます.  
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          九州大学の軍事研究にストップを
                                              押川元重
 
 安保法制が強行され,早速,自衛隊の軍事力を南スーダンで行使しようとするなど, きな臭い空気が漂うようになっているなかで,雑誌「科学」(岩波書店)10月号の望月衣塑子氏の論文 「安全保障技術研究推進制度と研究協力協定」を読んで驚きました. そこに掲載されている「防衛省と研究協力を行っている大学・研究機関一覧(2016年8月現在)」に, 九州大学についても「爆薬検知技術の研究」(協定締結日2013年6月)と 「海洋レーダーに関する研究」(協定締結日2014年5月)の2件があったからです. 学内で行われた「味覚・嗅覚センサー研究開発センター」の開所式においては 防衛省からの出席者による祝辞が述べられたということです.
 学問の成果は人々の幸せに貢献するだけでなく,残念ながら戦争の悲惨さの加速に利用されることがあります. しかも,両者を厳密に区別することが困難になっていることは否定できません.例えば, 爆薬の探知の研究についてはテロの防止のために航空機搭乗前検査などに活用してほしいと思います. ところが,この研究が防衛省と協力して行われるならば,敵の爆薬のありかをロボットで探知してそこに攻撃を集中することや, 逆に,自らの爆薬のありかは探知されないようにするという軍事技術に使われることでしょう. 外国の軍の関係者も研究の進展に注目するでしょう.そうなると周辺を含めた研究情報の管理も厳しくなるでしょう.
 30年くらい前のことですが,福岡の日本科学者会議のグループで, 玄海原発の事故を想定した住民の対策の在り方についてのパンフレットを作ったことがあります. パンフレットに核兵器のことにも触れていたからでしょうが,まもなく,メンバーの一人に, ある国の領事館から接触がありました.研究が軍事技術に関わると,敏感な動きが起こるという例です.
 太平洋戦争の期間中は,九州大学においてもさまざまな軍事研究が行われました. 大砲の着弾地を素早く計算する研究や命中の精度を上げる研究をした話を私が学生のときの数学の講義で聴きました. 撃墜され阿蘇山中で捕虜になったアメリカ軍兵士のうちの8名を九州大学で生きたまま解剖をして殺したという, 九州大学の歴史の大きな汚点でもある痛ましい事件も起こっています.
 九州大学が教育憲章において「世界の平和に貢献し,将来の世代を戦争の惨害からまもること」を掲げているのは, そうした過去への反省があってのことだと私は理解していました.しかし,ここに至って, もっと厳しい反省を形として残す努力が不足していたのではなかったのかと思っているところです. 大学の学問が,公然と軍事に協力することになれば,教育研究は伸びやかさを失い委縮するに違いありません. また,大学が国民の支持を失うことになりかねません. 
   大学における軍事研究の動きを食い止めなければならない重要な時期になった今, 自由に動き回れない身体になってしまった私の心はいらついています.               (2016.12.8)                                            
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        トランプ現象とTPP ― 新聞の報道から
                             平川一郎(元九州東海大学特任教授)
 
 アメリカ大統領選でトランプ氏が当選し,選挙前の予測と違ったことでいろいろな見解が出されている. 小生として気になったいくつかの見解から自分の見方を展開し,それにかかわって, トランプ氏はTPPを止めると言っている真意も考えてみたい.
 まず米国の社会学者のウォーラーステイン氏(朝日新聞2016.11.11)は,覇権が衰えた米国が原因, その衝撃は国内どまりとしている.また多くの人が経済的に苦しむ中で,より極端な右派集団が勝利したとして, グローバリゼーションは価値を失ったと見ている.そして現在の「近代世界システム」は構造的な危機にあり, 新しいシステムはまだ見えないとしている.
 また同じ社会学者(ドイツ)のシュトレーク氏(朝日新聞2016.11.22)は,格差の広がりが問題として, それぞれの国家が市場に従属するようになり,政府が労働者や産業を守ることが難しくなった. 1970年代に先進国の経済成長が滞り,それの時間稼ぎをしてきたと捉えています. まずインフレで見かけの所得を増やし,続いて政府債務を膨らませた.今は中央銀行によるマネーの供給に頼り, 時間稼ぎをしている.そして危機は深刻さを増しているとしている. 国家が機能していない.その不安がポピュリズムの台頭となっている. トランプ勝利のおかげでこの時間稼ぎが出来なくなりました. これは日本の話ではありませんが,似ているようです.
 フランスの経済学者ピケテイ氏(朝日新聞2016.11.23)は,トランプ氏の勝利は, 経済格差と地域格差が爆発的に拡大したことにあるとし, トランプ氏の政策によって不平等が生じる傾向がより強まるとしている.また民族問題が重要とし, グローバリゼーションの方向を変えるときだとしている.また環境問題も重要な影響を与えるとしている.
 日本の思想家の内田樹氏(赤旗2016.12.4)は,格差と貧困の広がりがトランプ勝利に結びついたとし, グローバル資本主義はついに限界に達したとしている.トランプ政権下では格差はさらに拡大し, 生活はさらに苦しくなるとしている.このように世界は脱グローバル化の時代に入ったのに, 今頃になってすべての社会制度をグローバル化に最適化しようとする日本の指導層はまったくわかっていないともしている.
 ニュージーランドのケルシー教授(TPP交渉禁止・違憲訴訟の会の講演 2016.10.31)は,TPPが批准され, 国内の法律がそれにあわせて変更される中で,アメリカはただでその恩恵を受けることになると言っています. また日本の食品安全法,郵政,健康保険,共済などがターゲットとされ,毎年毎年, 委員会や報告書でいろいろな要求が出されてくるとしている.
 TPPに関して,トランプ氏が条約は破棄するとしましたが,日本政府は昨年4月安倍首相が訪米し, 今後のTPPは2国間交渉と本交渉の2本立てで行うという約束をしてきております. その際私たちは2国間交渉こそ密室で何を約束させられるかわからないのではと言っていましたが, トランプ氏はこの2国間交渉を主張しております.日本政府は今まで「イエス」以外の返事ができていないように思われます. 今回のトランプ氏の当選で,アメリカの国民は厳しいことになりそうですが, それでもオスプレイの演習が住民の要望でハワイでは中止されたり, 避難計画の不備で建設済みの原発が解体されたりする側面もあります.日本ではアメリカの要求を, 日本政府が住民の意見を無視して抹殺しようとしています.おそらくトランプ氏の当選により, その意向を受けた日本政府によって,アメリカの事態より,日本国民は厳しい問題を抱え込んだのではと言えそうです.
 
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            沖縄を返せ 沖縄に返せ
                                              堺 英二郎
 
 私は,2015年3月に琉球大学を定年退職し,久留米に転居してきた.琉球大学には1979年7月に赴任したので, 沖縄には35年以上も在住したことになる.沖縄での体験と沖縄を離れた今感じている思いを以下に記したい.
 1970年頃,大衆運動の重要な課題の1つとして沖縄返還運動が取り組まれ,当時学生であった私も参加した. その当時,まさか私が沖縄に住むことになるとは夢にも思っていなかった.
 1972年5月15日に沖縄は日本復帰を果たした.日本復帰は実現不可能だといわれていたが, 沖縄県民の統一した粘り強い運動の結果実現した.その闘いは民衆の運動として歴史に刻まれる壮大な運動ではないだろうか. その願いは一つ.独裁的な米軍支配から,平和憲法の下にある平和で民主的な日本に復帰し, 基地のない平和な生活を取り戻したいということである.
 目本に復帰して沖縄はどう変わっただろうか.日本復帰により,軍政下での全くの無権利状態を脱し, 日本国民としての主権を獲得し,基本的人権も保証されることにはなった.しかし,実態はどうであろうか.
 軍政下で銃剣とブルドーザーによって強制的に上地を取り上げられて建設された米軍基地はほとんど返還されず, 日本国内の米軍専用基地の75%(面積比)が沖縄県に置かれ,その大部分が日本の面積の0.3%に過ぎない沖縄本島に置かれているのである. 米軍基地は沖縄本島の20%を占めている.この広大な米軍基地のすべてが沖縄県民の意思を無視して建設されたものである.
 当然のことながら,米軍基地に関わる事件・事故が沖縄では頻発している.
 2004年8月には沖縄国際大学の敷地内へ米軍の大型輸送ヘリコプターCH-53Dが墜落した. この事故による黒煙は琉球大学からも目撃され,学内が騒然となったことを覚えている.このとき, 米軍は現場を封鎖し,事故を起こした機体を搬出するまで日本の警察・消防・行政・大学関係者を一切現場に立ち入れさせなかった. 現場は米軍基地外であり,法的には安保条約によるアメリカの排他的支配が及ばないにもかかわらず, 米軍はこのような主権侵害を行い,しかも,日本政府は何ら抗議もしなかった.これに対して沖縄県民の怒りが爆発し, 約1ヶ月後に沖縄国際大学で3万人が参加する抗議集会が開催された.私ももちろん参加した.
 また,米軍人などによる犯罪も横行し続けている.
 1995年9月には,沖縄本島北部で米兵3人による少女暴行事件が発生.戦後50年間,基地の重圧にあえぐ県民の怒りが爆発し, 女性の人権,日米地位協定の不平等性などが浮き影りになり,基地の整理・縮小を求めるうねりが高まった. 10月21日に宜野湾市海浜公園で「米軍人による暴行事件を糾弾し,地位協定の見直しを要求する沖縄県民総決起大会」が開催され, 8万5000人が参加した.
 これも含めて私が沖縄に在住している間に開催された県民大会を列挙する.
1995年10月21日 「米軍人による暴行事件を糾弾し,地位協定の見直しを要求する沖縄県民総決起大会」 8万5千人
2007年9月29日 教科書検定意見撤回を求める県民大会 11万人
2010年4月25日 「米軍普天間飛行場の早期閉鎖・返還と県内移設に反対し,国外・県外移設を求める県民大会」 9万人
2012年9月9日 米軍の新型輸送機MV22オスプレイの普天間飛行場配備に反対する県民大会 10万人
 私が沖縄を去った後にも,
2015年5月17日 「戦後70年 止めよう辺野古新基地建設! 沖縄県民大会」 3万5千人
2016年6月19日 「元海兵隊員による残虐な蛮行を糾弾! 被害者を追悼し,沖縄から海兵隊の撤退を求める県民大会」 6万5千人
などが開催されている.
 これらの中には,県議会が超党派で実行委員会を形成し,県知事も参加している大会もある.参加者が10万人ということは, 沖縄県の人口が約130万人であるから,人口が500万人の福岡県では40万人の集会,東京では100万人の集会に匹敵することになる. いかに多数の県民が大会に結集したか分かっていただけるだろう.また,県議会に超党派の実行委員会が結成され, 県知事も参加する県民大会が開かれた県が,沖縄県以外にあるだろうか.
 現在問題になつている普天間基地の辺野古への移設も県民の意思に反するものである. 2013年12月に当時の仲井真県知事が移設を容認したが,これは彼が県知事選で掲げた公約を投げ捨て行ったものであり, 県民に対する裏切りであった.翌年1月に県知事に対する辞任要求決議が可決された.11月の県知事選挙で, 社民,社大,共産,生活の野党各党や県議会会派の県民ネット,保守系那覇市議,経済界有志らによる「オール沖縄」の支援を受け, 普天間基地の即時閉鎖と辺野古新基地建設阻止を掲げた翁長前那覇市長が現職の仲井真氏に圧勝した.
 それにも拘わらず,安倍政権は沖縄の基地負担の軽減と称して, 市街地に囲まれて危険きわまりない(アメリカの国内法では存在が許されない)上に,施設が老朽化し手狭で不便な普天間基地を, 高度の機能強化された基地として辺野古への移設を強硬に推進している. 米軍政下の銃剣とブルドーザーによる暴力的なやり方とは違うが, 県民の意思を踏みにじって強権的に基地を建設しようとしている安倍政権の姿勢は本質的に米軍政時と変わらないではないか. これでは何のために日本復帰したのか分からない.
 これに対して,沖縄県民がオール沖縄で反対運動を繰り広げていることは周知の事実である. 沖縄県民の意思は,2014年12月総選挙において沖縄の全選挙区でオール沖縄の統一候補が当選し, さらに2016年7月の参議院選挙では,沖縄選挙区でオール沖縄の伊波候補が島尻安伊子沖北担当相に圧勝したことに明快に示されている.
 最初にふれた1970年頃の沖縄返還運動でよく歌われたのが『沖縄を返せ』という歌である. その歌詞は
    固き土を破りて 民族の怒りに燃ゆる島 沖縄よ
    我等と我等の祖先が 血と汗をもて 守り育てた 沖縄よ
    我等は叫ぶ沖縄よ 我等のものだ沖縄は
    沖縄を返せ 沖縄を返せ
である.
 この歌は沖縄が日本復帰を果たした後もなお歌い続けられている.ただし,最後のリフレインの部分が
    沖縄を返せ 沖縄返せ
といつの頃からか歌われるようになった.私がこのような歌い方に最初に出会ったのがいつの集会であったか記憶にないが, この歌詞の方が我々沖縄県民の心情を的確に表現していると強く共感した覚えがある.
 辺野古新基地建設,高江のヘリパッド建設がともに阻止され, さらには普天間基地だけでなく沖縄に存在するすべての米軍基地が撤去され, 沖縄が真の意昧で沖縄県民のものになる日が1日も早く実現することを切に願っている.
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           西 南 学 院 が 平 和 宣 言
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 8月15日付の「しんぶん赤旗」は一面トップで,学校法人西南学院が創立100周年を機に,  「平和宣言―西南学院の戦争責任・戦後責任の告白を踏まえて―」を発表したことを伝え, 宣言のとりまとめに中心的な役割を果たした松見俊(まつみ・たかし)神学部教授のインタビュー記事を掲載しました.
 宣言は,先の戦争を振り返り,
(1)天皇皇后の「御真影」の「下賜」を願い出,式典において宮城遥拝を行った,
(2)体育教育を「軍事教練」の場とし,学生を出陣させ,他国の人を殺すことを是認した,
(3)外国人宣教師が敵国人として帰米を余儀なくされたとき,彼らの苦悩を共有しなかった,
等のことを率直に反省しています.
 さらに,戦時下における問題点だけでなく,戦後の歩みの中でも反省が十分でなかったと総括しています. 宣言は,創立百周年にあたり,武力・暴力の行使によって人びとの尊厳を抑圧するという過ちを二度と繰り返すことのないよう行動する決意を表明しています.
 松見教授はインタビューの中で,宣言を公にした背景には100周年という節目であったことと併せ,安倍政権が立憲主義を破壊し, 憲法違反の安保関連法の制定へと暴走していることへの危機感があったと述べています.
 現在,先の戦争で日本が行った残虐な行為を小さく見せよう,無かったことにしようという風潮があります. 戦争を描くドラマも誰が戦争を始めたのか,誰が身を挺して侵略戦争に反対したのかの追求が不十分です.
 西南学院の宣言の現代的意義は,戦時下における被害だけでなく,自らの加害責任を明らかにしつつ, 論議の積み重ねによって全学の総意として発表されたところにあります.
 本会は,11月の世話人会の議を経て,松見教授の講演会を民青同盟福岡県委員会との共催で2017年1月14日に開くことにしました. 会員の皆さまのご来聴をお待ちします.

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訃報 福岡県大学関係者後援会の初代事務局長であり, 本会の創立とその後の本会の発展に多大な貢献をされた鎌田 理(かまた・おさむ)さんは, 去る12月10日肺炎のため死去されました.生前のご活躍に心から敬意を表し,感謝を表するとともに, 謹んでご冥福をお祈り致します.葬儀は,13日に家族葬で執り行われました.喪主は夫人の鎌田喬子さんです.
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           第 3 回 世 話 人 会 報 告
                                         事務局長 貫橋宣夫
 
 第3回世話人会を11月12日に開催しました.
 報告事項 (1)参院選にあたってのアピール「重要な選択を前に,日本共産党の躍進を訴えます」(6月8日付)を発表. (2)ニュース(70号,71号,72号)を発行.(3)福岡県後援会世話入会の開催(11月5日,事務局長出席).
 審議事項 (1)講演会の開催について.2017年1月14日(土)に西南学院大学の松見俊教授を講師に講演会を開催することを決定しました. (2)他組織との連携について.行事等の機会を捉えて友好組織との連携を強めていくことを確認しました. (3)北九州市議選(2017年1月29日投票)について.カンパも含めできる範囲で応援していくことを申し合わせました. (4)会員の拡大について.数名の候補者名があがりました.意識的に会員の拡大を追求します.
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2016.11.11:本会ホームページひろばより
            18 歳 選 挙 権 の 実 態
                                              牧 忠孝
 7月10日投票の参議院選挙における18歳の投票率は51.2%,19歳は39.7%でした. 90年代以降の国政選挙における20歳代の投票率が30%台であったことを考えるとこの数字は特筆に値するのかもしれません. さてその投票先はというと,18,19歳のちょうど5割が与党候補者に投票(自民40%,公明10%)したそうです(『朝日新聞』出口調査).
 当事者である若者の意見聴取も無く,昨年6月19日に公選法一部改正が成立し「18歳選挙権」は1年後に発効することになりました. 『私たちが拓く日本の未来〜有権者として求められる力を身につけるために』(総務省・文科省作成) が年末から慌ただしく全国の高校に配布されましたが,内容は「主権者教育」とは程遠いものでした. しかも文科省は昨年10月「高等学校における政治的教養の教育と高等学校の生徒による政治活動」と題する通知を発出し, 高校生有権者の政治活動・選挙活動を抑制し, 教師には「公正中立な立場」への留意を求め政治教育への教師を萎縮させることさえ行ったのです. 結果は前述したとおり.政府・与党の「18歳選挙権」導入は,まずは思惑通りということでしょう.
 私の講座受講生で今回投票した学生は261人中136名52.1%でした. 提出レポートには投票した学生も「誰に入れていいか分からない」「親の支持する候補者に入れた」などといった戸惑いが記され, 大半が高校までの学校教育できちんとした「政治教育」をする必要があると指摘していました. 総選挙も間近.若い有権者へのアプローチを探ることは喫緊の課題です.

 
 第72号  2016年10月13日

           衆院福岡6区で野党共闘が実現
                                       事務局長 貫橋宣夫
 
 鳩山邦夫衆議院議員の死去にともない,福岡6区では10月11日告示,23日投票で補欠選挙が行われます. 参議院議員選挙後に行われる初めての衆議院議員選挙とあって東京10区とともに全国的な注目を集めています.
 10月5日に行われた野党4党の幹事長・書記局長会談において, 両選挙区とも民進党の候補者に一本化することが合意されました.
 合意にもとづいて,福岡6区では民進党の新井ふみ子氏を野党統一候補として推すことになりました. 立候補を予定していた小林とき子氏は10月6日に立候補を取り下げました. 6区の区域は,久留米市,大川市,小郡市,うきは市,大刀洗町,大木町です.
 自民党からは, 県連推薦の蔵内謙氏と鳩山二郎氏が立候補の意思を表明しています. 自民党本部はどちらにも公認を出していません.当選した方を公認するとの観測が流れています.
 
 これまでの動きを簡単に振り返っておきます.
 日本共産党は8月9日に独自候補として小林とき子氏を擁立することを発表しました. 9月11日には久留米市の国道3号線沿いに事務所を構え,大々的に事務所開きを行いました. 小林予定候補は精力的に234回の街頭演説を行い,支持者は政策ビラを配布しました.
 一方,市民のなかからは,「野党は統一して選挙をたたかってほしい」という声が挙がっていました. 9月9日に民進党の岡田前代表が久留米入りしたとき市民グループの16人が野党共闘の重要性を訴え, 「必ずやる」との回答を得ていました.来久した蓮舫新代表にも,市民グループは同様の申し入れを行いました.
 9月19日には,「安保法制底止,市民のくらしを守る久留米実行委員会」が主催する市民集会が開かれました. これには,200名が参加.各層,各界の市民が自公政権の悪政への批判と連帯の意思を表明しました. 民進党の新井ふみ子氏,共産党の小林とき子氏も参加してあいさつしました.
 今回の野党共闘は,安倍暴走政治を許してはならないという野党4党と市民の声によって実現したものです. 自民党が分裂選挙を行うという状況のなかで,野党統一候補が決まった福岡6区では熱い戦いが繰り広げられます.
 
 【新井ふみ子氏のプロフィール】 1967年,久留米市生まれ久留米市育ち.早稲田大学卒業後, インド留学.在インド日本国総領事館に勤務(2016年3月まで).
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          安倍内閣の高い支持率とどう闘うべきか
                                             酒井嘉子
 高い安倍内閣の支持率
 ええっ!嘘でしょう.安倍内閣を支持する人57%,支持しない人26%ですって. これは直近の2016年9月のNHK世論調査の結果です.籾井NHKに不信感を抱ぐ私ば, 同9月25日の報道ステーションの調査結果を調べてみました.NHKとは差があるものの, 安倍内閣の支持率は48.5%と高く,不支持33.5%を大きく上回っています.
 
 参議院選挙前の5月2日付朝日新聞デジタルの世論調査では,安倍内閣を支持する43%,支持しない49%でした. この調査では安倍内閣が進めている政策について詳しく聞いています.例えば,
1.集団的自衛権を使えるようにしたり,自衛隊の海外活動を広げたりする安全保障関連法に賛成, 反対ですか. 賛成34%,反対53%
2.憲法で国家権力の乱用を防ぎ,国民の権利を保障する「立憲主義」という考え方があるが「立憲主義」に共感しますか.  共感する77%,共感しない13%
3.安倍首相は憲法改正を目指すことを明言しています.安倍政権の下で憲法改正を実現することに賛成,反対ですか.  賛成25%,反対58%
 安倍内閣が進める個別の政策には,世論は圧倒的に反対しているにもかかわらず,安倍内閣の支持率が高いのです. 参院選で改憲勢力が3分の2を占めたことにより,安倍さんはいよいよ独裁者となって,憲法改正に意欲的な発言を繰り返しています. にもかかわず,参院選後の8月,9月と内閣支持率が上昇しているのです. 国民の大多数は安倍さんが国民の望まない方向へ本気でつき進んでいることに気付いていないのです.
 
 昨年は,安倍政治を許さない!という,安保闘争以来の全国的な大運動がまき起こり, 福岡の地でも,今なお毎日のように街頭宣伝や,集会・デモが続いています. 私たちの運動は,確実に広がっています.しかし,その一方で,安倍政権が高い支持率を維持し続けている, という事実を放置するならば,日本は再び戦前に逆戻りするのではないでしょうか.何とかしなくっちや!
 
 バーニー・サンダースから学ぶこと
 私は,アメリカの民主党大統領予備選挙で,若者たちが熱狂的に支持したバーニー・サンダーズの自伝を読んで, 「政治は変えられる!」というメッセージに大変勇気づけられました.この本の中には,投票に行かない人, 自分の生活と政治の関係を殆ど理解していない多くの人々に働きかけて, 民主主義の担い手となる市民を育てていったサンダースとその仲間たちの情熱あふれる行動がたくさん書き込まれています.
 サンダースは1941年9月生まれ.シカゴ大学を1964年卒業.学生時代には人種差別撤廃運動やベトナム反戦運動などに取り組んだ世代です. 1981年から1989年まで,ヴァーモント州バーリントン市長を務めた後,1991年から2007年までアメリカ合衆国下院議員, 2007年から上院議員に連続当選し,現在に至っています.彼の政治的主張は一貫しており,二大政党である民主党,共和党を批判し, 「一握りの金持ちや大企業のためではなく,大多数の人々の利益のために闘うことを明確にして, そうした人々を政治のプロセスに巻き込み,大きな運動を作って政治を変える」というスタンスを貫き実践しています. 2015年に大統領選挙に立候補するにあたって民主党に入るまで,米国議会で唯一人の無所属を通してきた異色の人です. なお,サンダースが1981年にバーリントン市長に初当選した時には,前回の市長選に比べて投票率が25%も上がっています.
 
 アメリカは貧困大国です.かっては一億総中流と言われた日本も,今やアメリカに次ぐ貧困大国となり, 貧富の差が急速に拡大してきており,多くの点がアメリカと類似しています.
 以下はサンダースからの引用です:
・ フードスタンプ予算の200億ドル削減を要求する共和党の法案に民主党の98人が支持して, 賛成328,反対101で可決.貧困の原因は貧者にあるという考えが蔓延している.
・ 共和党は人々の無知を利用することに成功した.アメリカ人は,国が財政均衡に向かうためには, 福祉の削減が必要なのだと信じている.その一方で,共和党執行部が6年間で600億ドルほど軍事費を増やしていることは, 福祉の削減によって節約される額よりも多いという事を知らない.
・ 共和党は国民に,連邦政府の赤字は貧困層のせいであり,この20年間の,金持ちに大幅減税をし, 軍事契約企業に大盤振る舞いする一連の政策のせいではないのだと,信じ込ませることに成功した.
・ 二大政党が低所得者の問題を無視し続ける限り,貧困層は政治などどうでもよいと思って,投票も政治参加もしない.
 なお,サンダースが議長を務める進歩的議員団は「もう一つの予算案」を発表しています. 内容は「議会の予算配分の優先順位を変えれば,手ごろな住宅,地域と都市の開発,医療,教育, 低中所得者の一般的ニーズの予算がどんなに増やせるかを示す.議会の予算配分は優先順位が道徳的に破たんしていることを, 単純かつ有効な方法で暴く」というものです.
 安倍内閣が国民の無知を利用して,内閣支持率をあげている日本の状況とそっくりです.
 私たちの運動は,もっと個々人の生活と政治の問題に切り込んで,騒されない人々を増していくことが緊急の課題だと思います.
 
 福岡6区補選への取り組み 〜 市民と野党の共闘を
 安保関連法強行採決1年目の9月19日,久留米市で「『困った』を希望に変えるには? 生活と政治と選挙の話」という集会がありました. 福岡6区の補選ひと月前であり,市民側が主体的に政治にも選挙にも関わって,野党共闘を実現させ,政治を変えていこう, という目的の集会です.大雨にもかかわらず,約200名の一般市民の参加があり,政党から, 民進党福岡県連幹事長の川崎俊丸県議.共産党の真島省三衆院議員.社民党の久留米総支部長の鬼塚幹事長が参加. 補選候補の共産党の小林とき子候補,民進党の新井ふみ子候補も参加され,部屋も満杯で熱気あふれる集会となりました. 会議は,まず,今の自分たちの「困った」をしっかり語ってもらうという事で,8人の市民が,現状の困った状況について, 実感のこもった熱いアピールをされました.
 この集会に先立って,17日に「『困った』を希望に変えるのは? 市民による政策会議」という集会があり, そこで出された様々な思いを言葉にした政策(要望)を,各政党の参加者,補選候補に提言しました. 引き続いて,民進党,共産党,社民党の方々のお話があり,最後に候補者の決意表明がありました. まだ野党の候補者が一人に絞られていませんでしたが,何れの政党の方も,野党と市民が共闘して,先ずは6区補選で野党候補を勝たせたい, という思いを述べられました.候補者のお二人からは,今日お聞きした市民の皆さんの政治こ対する思いをしっかり受け止めた, という趣旨の挨拶がありました.最後に候補者は固い握手を交わして,心温まる光景でした. よい形で候補者の一本化が進み,市民と野党が共闘して保守の牙城に風穴を開けたいものです.
                            『バーニー・サンダースの自伝』 大月書店、2300円
朝日川柳
斜め前 右手あげれば うりふたつ
 栃木  大塚 裕 氏
(昨日の国会 総理と自民議員をずばり詠む)
                                                 (2016.9.29)
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        南スーダンPKOにおける自衛隊の新しい任務
                                             竹下秀俊
 
 集団的自衛権の行使を可能とし,自衛隊の武器使用の範囲を拡大した「安全保障関連法(戦争法)」 の強行採決(昨年9月19日)から1年が経過しました. この間,安倍政権は米軍との共同訓練をはじめ新しい安保法制を実行するための準備(隊員への周知徹底, 訓練内容の検討など)を着々と進めてきました.そして防衛省は1年間の準備作業を終え, 8月24日に安保関連法を反映させた訓練を解禁し, 11月に南スーダンに派遣予定の陸上自衛隊第9師団は武器使用を想定した訓練を始めました.
 一方,防衛大臣に就任した稲田朋美氏は9月15日に渡米し,戦略国際問題研究所で 「安保関連法は自衛隊の任務と遂行能力を大きく拡大することを可能にした. 米軍とシームレス(切れ目なく)に活動する自衛隊の能力を向上させる.」 と安保関連法の意義を強調しました.
 南スーダンには約350人の施設部隊を半年交代で派遣していますが, 今年11月中旬に派遣される交代部隊に新しい任務である「駆けつけ警護」「宿営地の共同防護」を付与することになっています.
 
 1992年に制定されたPKO(国連平和維持活動)法では,PKO参加5原則として @ 紛争当事者間で停戦合意が成立していること, A 受け入れ国や紛争当事者がPKOや日本の参加に同意していること等が規定されています. また2015年の安保関連法改定で任務遂行型武器使用が追加されています.
 ところがいま南スーダンの首都ジュバでは今年7月に政府軍と反政府軍を中心とする戦闘が激化し, 国連安保理事会は8月に国連南スーダン派遣団の傘下に4000人規模の「地域防衛部隊」を増派することを決議しました. 2013年末に南スーダンが内戦状態に入って以来,PKO5原則はずっと成り立っていません. 国際社会の中で「武力紛争でない」「平穏だ」などと言っているのは日本政府だけです.
 「宿営地の共同防護」では,他国部隊と一緒に銃を持って基地周辺をパトロールすることになり, 不審者が近づけば,銃撃戦になることもあり得ます.
 「駆けつけ警護」について安倍首相は「自衛隊が日本のNGOを守れなくてどうする」と述べていますが, 自衛隊も国連司令部の指揮下にあり,ここで国籍を持ち出すこと自体が国連の規範に反しています. 自衛隊も国連司令部の指揮に従うことになりますので, 「駆けつけ警護」を新たな任務とする自衛隊は国籍に拘わらず武器をもって警護に向かうことになります.
 
 日本国憲法9条では国際紛争解決の手段として武力を使用することを禁じています. 内戦状態にある南スーダンへの自衛隊の派遣は憲法違反の行為と言わざるを得ません.
 
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          給付制奨学金の創設と学費軽減を!
                                              村上陽三
 
 日本の若者はいま,高い学費と有利子貸与型奨学金の返済に苦しんでいる. 日本の国立大学の学費は平均年53万円,私立大学は86万円,各国が導入している給付型奨学金もないという異常な状況である. 貸与型奨学金の返済額は平均300万円,大学院まで進学すると1000万円となる場合もあり, 給付型奨学金を求める世論と運動が広がっている.これまでこれに背を向けてきた安倍内閣も, 2017年度予算編成で給付型奨学金の制度内容を決めることを閣議決定する事態に追い込まれた. その結果9月26日の所信表明演説で安倍総理は,「給付型奨学金も来年度予算編成の中で実現いたします」 と述べざるをえなくなった.
 諸外国の給付型奨学金を見ると,アメリカでは約820万人が受給しており, 年間の支給額は最大で66.8万円,平均42.8万円である(2014年). ドイツでは受給者数が67万人で年間支給額は親と同居している場合は51.7万円, 別居の場合は73.2万円(2012年),イギリスでは約55万人が受給しており(2014年), 最大62.5万円である(2015年).
 
 現在文部科学省は,2018年実施に向け,年内の制度設計を目指し特別チームで検討しているが, このほど公表された中間報告によると,受給対象者を,限られた低所得者に厳しく限定するなど, 安倍首相がいう「一億総活躍プラン」の「家庭の経済事情に関係なく,希望すれば誰でもが進学できる」 という理念から大きく後退する方向が表れつつある.
 「低所得者」の具体例として,児童養護施設退所者・里親出身者(約2000人),生活保護世帯(約1万5000人), 住民税非課税世帯(約14万2000人)を例示している. また「恒久的な安定財源が必要」として,消費税増税を前提とする狙いもうかがえる.
 
 これに対して日本共産党の志位和夫委員長は9月28日の衆院本会議で行った代表質問で, 「総理は所信表明で,『給付型奨学金の実現』をはかると述べましたが,どのような規模の制度にするかが問題です. 日本共産党は,月額3万円の給付奨学金を70万人の学生に支給する制度を創設し, 規模を拡大していくことを提案しています.制度をスタートさせるうえで, 必要最小限の提案だと考えますがいかがですか」と迫った.月額3万円という数字は, 授業料平均の約半額に相当する額であること,また支給対象者を70万人としたのは, 奨学金利用者の約半数という数字からきている.
 
 最近,日本共産党は「給付制奨学金の創設と学費負担軽減をもとめる署名」 を呼びかけた(しんぶん赤旗10月2日付け).この署名は衆参両院議長あてで, @ 少なくとも月3万円,70万人規模の給付制奨学金を創設すること, A 有利子奨学金を無利子奨学金に切りかえること,所得連動型返済制度や減免制度の拡充, 延滞金や保証人・保証料の廃止など若者の生活を追いつめないよう返済方法を改善すること, B 高い学費の値下げにふみだし,10年間で半額程度に引き下げること,の3項目を請願項目としている. この署名の請願趣旨の中には,次のような記述がある. 「現役学生は,奨学金返済の不安を抱えて,安心して学べません.奨学金の利用を控え, 過重なアルバイトをせざるを得ない学生も増えています.学生をもつ家族の負担も限界です. 卒業生は,奨学金の返済に生活が圧迫され,高校生は,経済的理由から進学を断念する人が後を絶ちません.」
 
 ぜひともこの署名を学内に広め, 地域でも訴えて成功させ, 給付制奨学金の創設と学費負担軽減を実現しよう.
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2016.10.01:本会ホームページひろばより
          2000万筆の0.001%の署名に思う
                                              黒澤節男
 昨年11月から「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が呼びかけ, 9条の会なども賛同して始まった戦争法廃止2000万人統一署名は,1,350万集まったとのこ とである.10人に1人の国民が,アベ政権が進める戦争への道に反対し,多くの憲法学者, 元最高裁判事,元法制局長官らが憲法違反と断罪した戦争法にノーを突きつけたことになる.
 本後援会ニュースでも,何回かこの署名を呼び掛けたが,小生のささやかな経験を参考までに報告したい.
 2月の初めに,A4一枚の手紙,署名用紙,切手を貼った返信用封筒,国民連合政府提案パンフの4点をセットにして, 年賀状交換をしている中から90人ほどを選び5月の憲法記念日までにできればお願いしたいと署名の依頼をした.
 その結果,何らかの回答があった人は60人で合計の署名数は254筆であった.幸い目標としていた200筆を超えた. 署名の内訳は,多い人では,最高が28筆で,次いで20筆が2人,15筆,10筆,9筆各1人で,その他5筆が19人, 2筆が20人,1筆が7人.3筆2人,4筆1人でした.夫婦で2筆又は署名欄一杯を埋めて5筆というのが最多であった.
 署名を集めるに当たっては,各人それぞれご苦労をおかけしたことと推察されるが,中には,神社の責任者をやっていて, 日本会議の改憲推進署名を断ってこちらの署名を20筆も集めてくださった元の職場の同僚もいた. 切手を送ってくださる人,カンパを送ってくださる人も何人か.感謝,感謝である.署名は,簡単に直ぐやってくださる人もいれば, 熟慮に熟慮を重ねてやってくださる人もいる.署名には,それほどの重みがあることに思いをいたさねばならない. 集める人も署名をする人もそれなりの覚悟が必要である.
 この60人の人には,次のステップとして,参議院選への共産党支持依頼の手紙と政策チラシを送ったのは言うまでもない.
 澤地久枝さんが良く言っておられる「微力ではあっても無力ではない.」という言葉を胸に刻んで, 戦争法廃止に向けで今後も微力を続けて行きたいと思う.
 
 第71号  2016年8月20日

           参議院議員選挙を終えて
                                       事務局長 貫橋宣夫
 
 3年に一度の参議院議員選挙は2016年7月10日投票で行われました.結果は自民党, 公明党が議席を増やし,自公政権の補完勢力を合わせると議員数の3分の2を超えました. 野党が後退したことを意味します.
 
 そういうなかにあって,私たちが応援した日本共産党は議員数を3人から6人に倍増しました. 参議院における議席は14となり,議員提案権を有する第4党としで存在感を増しました.
 
 昨年の9月に安倍自公政権は戦争法を強権的に成立させました. これに対して学生,主婦, 学者,労働者など多くの市民が立ち上がり, 安倍政権に抗議し野党を激励するという近来にない盛り上がりをみせました. 自公プラス補完勢力に対して野党プラス市民という明確な対立構図もできました. 一人区の32選挙区で野党統一候補が擁立されました.
 
 「これならいける」という雰囲気が強かっただけに,期待どおりの結果ではありませんでした. しかしながら,一人区の当選者が前回の2議席から11議席に大幅に増えたことは, 今後の国政選挙においても展望を示すものとなりました.
 
 福岡県大学間係者・研究者日本共産党後援会は,比例区のいせだ良子さん, 福岡選挙区のしばた雅子さんを応援しました. この二人を国会に送り出すことができなかったのは残念なことでした.
 
 私たちは,選挙を控えた6月8日に福岡県民に向け,「日本共産党の躍進を訴えます」 というアピールを発表しました.これには福岡県を中心として39人の大学関係者・研究者が名前を連ねました. 後援会会員はアピールの手渡しや郵送で活用し,候補者への支持を訴えました. アピールについては,6月12日付の「しんぶん赤旗」が報じました. 福岡県庁内にある20の新聞社にもアピールを発表したことを知らせましたが,報道されなかったようです.
 
 アピールへの連名依頼と併せてカンパの訴えをしたところ,少なからぬ金額が寄せられました. この場をお借りしてお礼を申しあげます.
 
 私たちの会の他に大学関係の後援会組織が活動していますので紹介します. 今後,連携をしていきたいと考えています.
 
《日本共産党福岡大学後援会》
 4月,日本共産党福岡大学後援会が発足しました.結成総会では,田村貴昭衆議院議員が記念講演を行い, 福大卒業生のしばた雅子さんと同じく卒業生の松田一志さん(参院比例予定候補)が決意表明を行いました.
 
 後援会は,選挙期間中に卒業生,学生,教職員,関係者に日本共産党躍進のため支持を広げる活動を展開しました.
 
《北九州市私学後援会》
 北九州市にある私学(大学・短大・高校)関係者の後援会です.すでに30年も前から国政選挙だけでなく, 県,市政選挙のさいにも運動しています.
 
今回の参院選では,「呼びかけ文」と共産党の政策ちらしを郵送し,後日支持を訴える電話かけをしました. 周辺地域へのちらし配布も積極的に行いました.
 
 《九州大学日本共産党後援会》
 6月に総会を開催.しばた雅子さんのあいさつを受け,選挙活動をスタートさせました. 駅前や団地でのちらし配布,若者に向けてはJCPビラ,JCPパンフ配布を行いました. 併せて団地内ではハンドマイク宣伝も行いました.
 対話による支持拡大にも積極的に取り組み,これまでにない活動を展開しました.
 
 私は公職選拳法が,市民の自由な政治活動を保障するものではなく,自由を制限するものであることを実感しました. アピール文ひとつをとっても,「候補者の名前を記載してはいけない」,「『支援』はよいが, 『支持』は避けた方がよい」などの制約があることを知りました. 諸先輩方から適切なアドバイスを受けて法律に触れずにすみましたが,なんとも納得のいかないことでした. 今の世の中で,「有権者は電子メールを用いた選拳運動をしてはいけない」などは, 時代錯誤もはなはだしいと言わなくてはなりません.
 
 大新聞がこぞって投票日前に,「改憲勢力が3分の2をうかがう勢い」などと世論調査の結果を発表するのにも違和感がありました. 安倍首相の消費税増税延期という「新しい判断」についても鋭い論評は少なかったように思います.立憲主義を守るのか, 戦争法をどうするのか,TPPに贅成か反対かという争点が明確に提示されていたら結果は違っでいたのではと思われます. 選挙期間中の選挙報道が以前に較べ3割少なかったという指摘もあります.私たちはマスコミ監視を強めていく必要があります.
 
 安倍首相は選挙期間中改憲について口をつぐんでいました. 投票日翌日には,「自民党の憲法草案をベースに議論を始める」と発言しました. 安倍政治の暴走を止める活動を緩めるわけにはいきません.
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             憲法改悪を阻止するために
                                       石川捷治(政治史研究者)
 「改憲勢カ」3分の2
 日本国憲法が公布(1946年11月3日)されて70年,いま日本国憲法は最大の危機的状況に直面している. 今年7月の第24回参院選挙において,「改憲勢力」が発議に必要な3分の2の議席を獲得し, 衆参両院で「憲法改正」の国会発議を可能にする環境が整ったからである. 国民の半数以上はアベノミクスの成果に懐疑的で「憲法改正」を強く望んでいるわけでもないのに, なぜ3分の2なのか? その1つの要因は徹底的な争点隠しにある.安倍首相は選挙中「憲法隠し」で通し, 選挙が終わるやいなや7月11日には「いかにわが党の案をベースにしながら3分の2を構築していくか, これがまさに政治の技術」と記者会見で公言した.8月3日には第3次安倍再改造内閣が発足したが, この内閣は改憲推進のための布陣といってよい. そして安倍首相は,明文改憲について「自分の任期中に果していきたいと考えるのは当然だ」と語り, 秋からの憲法審査会での議論を進めていくと明言した.
 
 現在安倍首相とその仲間たちが「戦後レジームからの脱却」を目指して, 現代版「国家改造運動」を展開し,そのなかに位置づけられた「改憲」のうごきに大きな危険性を感じる人も多いだろう. 「改憲」運動の柱の1つである日本会議の地元リーダー松尾新吾氏(元九州電力社長・会長)は次のように述べる.
 
 「私は単なる憲法改正ではなく,『真憲法制定』をキーワードとしたい.他からの押し付けではなく, 日本の国家観が明確に反映された『真』の憲法を日本人自らの手によって『制定』すべきだ. ・・・国民の中にもようやく憲法改正の気運が醸成されてきた.・・・ しかし,この時流が今後も続く保証はない.・・・最初で最後のチャンスという気概で臨みたい.」 (『正論』2016年6月号,344〜5頁)
 
 もちろん,このような極右の動きにもさまざまな見方があるし,日本会議を過大に評価することも誤りであるが, 日本会議のリーダーが「最初で最後のチャンス」で「時流が今後も続く」のかどうかを危惧していることは注目に値する.
 
改憲カウントダウン
 「改憲」へのカウントダウンが始まった.しかしすぐに「改憲」の手続にかかれるわけではない. 安倍首相が「ベースに」という自民党の『日本国憲法改正草案』(平成24年4月27日)については批判も多い. 「改憲勢力」内部でも,どの条文をどう変えるかという点についての一致はない.むしろ, 「改憲」が現実味を帯びてきたため,「改憲勢力」内部で激しい対立が表面化してきた.
 
 具体的にみると,憲法審査会での改憲案のとりまとめに6か月,国会審議に6か月, 国民投票に60〜180日, 国民投票は国政選挙と同時実施されるだろうから,次期衆院選挙が問題となるが, 2018年12月には衆院議員の任期がきれる(安倍総裁の任期は同年9月まで)ので, 18年の前半にも可能性かおる.いずれにせよ正念場である.
 
日本国憲法の70年とその力
 戦後71年と日本国憲法のあゆみを振り返ると,現行憲法の力がわかる.すでに現行憲法は, 『大日本帝国憲法』より長い生命力を有している.日本国憲法はその制定過程とその後の運用において, 「特異性」を持っていた.1つは,日本人民の主体的意思と行動と国際政治の動向との関連についてである. 「押しつけ憲法」との批判もそこから生まれる.(いわば国際社会と日本人民の「合作」である.) もう1つは, 「担い手」の問題である.制憲過程での当初の「担い手」(アメリカ占領権力とそれに追従する日本政府)は消滅するか, 転向するかでなくなり,後には日本の「保守政権」による「解釈改憲」という憲法空洞化が進んだ. 他方,「日本帝国主義」の復活過程にも拘わらず,国民のなかに憲法の定着がみられ,国民が憲法の「担い手」として登場した. 憲法理念と戦後民主主主義の関係について再確認が必要である.
 
今後の憲法問題の行方
 今後,予想される憲法問題のゆくえについては,2つの方向が考えられる.
 1つは,国会の憲法審査会でまともに改憲論議が進んでいく場合である.その時には, 私たちがより深く憲法について学び議論をすることにより,各種の選挙を含め, 市民が現行憲法の積極的・全面的実現を目指す機会とすることが出来る.もう1つは, より危ない民主主義崩壊に繋がりかねない方向である.それは, 当面問題とされる「緊急事態条項」を加えることを目指す場合,災害の時や軍事衝突(例えば,尖閣, 南スーダン,ジブチ,朝鮮半島)などの既成事実・状況をつくり,「国民投票」による明文改憲は, 現状を追認するだけという事態を出現させることである.
 
今日の状況と私たちの課題
 現在私たちが直面している状況はどのようなものだろうか. 2014年7月の集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を始発点とする 「上からの改憲クーデター」が第2段階に入ったということである.ではどう立ち向かうか.
 
 (1)「改憲必要のムード」に反撃を
 今日何らかの「改憲」が必要だというムードがある.若者の間には, 「改憲」は耐え難い現実を変えるリセット・ボタンになるとの「幻想」(改憲神話)が存在する. 「改憲先にありき」論については,中野晃一(上智大学)氏の例え話が本質をついている.
 
 「『体のここが悪いから手術をしましょう』というならわかる.どこにも悪くないのに, 『どこか手術をしましょう.どこにしましょうか』などという話にはならないでしょう.」 私たちは今1度『日本国憲法』を読み直し, 現行憲法が世界で最も先駆的で豊かな内容をもっていることを自ら確認したうえで, 「改憲ムード」に浸る人々に対して,「変えたいほどに,知っていますか?」「変えたいほどに, 不自由ですか?」「変えたいほどに,使いましたが?」(ある意見広告より)と問う必要がある.
 
 (2)自民党改憲草案を徹底的に批判しよう
 自民党改憲草案は,@ 国民主権の縮小 A 戦争放棄の放棄 B 基本的人権の制限, を改革の柱としている.それらは,近代立憲主義的な価値をほとんど丸ごと葬り去ろうとしているに等しい. 私たちはこれら1つ1つを,単なる「理論」としてではなく,人々の生活実感に則して批判する必要があると思う.
 
 (3)憲法の全面的実施を目指す「市民革命」へ
 現在,市民自身の統一戦線運動が始まっている.今回の選挙では,自分の頭で考え,自分の言葉で語り, 自分の足で行動する,そんな「市民」が出現した.女性,若者,が立ち上がり,「世代間の共闘」も展開された.
 
 「市民革命的」との評価は,少し早過ぎるような気がするが, 市民が憲法的価値を本気で実現しょうとする動きには,その萌芽が感じられる.それは, 憲法を盾に悪政から生活を守るという受動的な運動ではなく,憲法を実際に, 本格的・全面的に実施させようとする攻勢的な運動を目指している. この動きを新しい「市民革命」的運動へと発展するための私たちの課題は, どのような社会を目指すのかという市民の間での討論をさらに深めることだと思う.
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          衆院福岡6区補選   小林解子氏を擁立
 
 鳩山邦夫衆院議員の死去に伴い10月23日に予定されている衆院福岡6区補欠選挙に, 日本共産党福岡県委員会は8月9日,小林解子氏を擁立することを発表し,記者会見を行いました. 小林氏は「市民運動のみなさんと一緒に政治を変え,戦争法廃止を実現していこうと訴えたい」と語りました. 福岡6区では,自民党県連の推す候補と鳩山氏の次男が立候補を表明,民進党も候補者を公認しており, 日本共産党福岡県委員長の岡野隆氏は「最後まで4野党共闘を軸に,野党と市民の共同を探求したい」と述べました.
 
 小林氏の略歴:
福岡大学卒.民主青年同盟福岡県委員,常任委員を歴任.党福岡県委員会常任委員を経て, 現在党県委員,党筑後地区委員長.
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         北九州市議選    10氏全員当選を目指して
 
 日本共産党福岡県委員会は8月8日,来年1月に予定されている北九州市会議員選挙の候補者10人を発表, 岡野隆県委員長は全員当選を期して全力を挙げると語りました. 立候補予定者として決まった方々は,現職7名,新人3名の下記の方々です.
 
門司区 (定数6)  高橋 都 (62)
   新 健和会介護福祉部パート職員を歴任.党門司区中小企業・女性対策責任者
小倉北区(定数11) 大石正信(57)
   現 北九州市職労本部書記を歴任.市議3期.党門司小倉地区副委員長 
小倉北区(定数11) 出口成信(56)
   新 カメラマン・大型トラック運転手を経て,党小倉北区市政相談室長 
小倉南区(定数12) 柳井 誠(60)
   現 民医連・福岡医療団,エフコープ生協勤務を経て,市議5期.党市議団政策調査会長 
小倉南区(定数12) 藤沢加代(67)
   現 北九州市立横代中学校非常勤講師を歴任.市議4期.
若松区 (定数5)  山内涼成(50)
   現 北九州市交通局職員を経て,市議1期.党若松地区副委員長 
八幡東区(定数4)  藤元聡美(47)
   新 太平紙業,北九州第一法律事務所勤務を経て,党八幡東区市政対策責任者 
八幡西区(定数15) 石田康高(68)
   現 民商事務局勤務を経て,市議8期.党北九州市議団長 
八幡西区(定数15) 田中光明(58)
   現 鈴鹿建設労働組合書記局勤務を経て,市議1期.党八幡戸畑遠賀地区委員会副委員長 
戸畑区 (定数4) 荒川 徹(63)
   現 民医連健和会勤務を経て,市議7期.党北九州市議団幹事長 
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2016.06.13:本会ホームページひろばより
      研究者の貧困につけこむ防衛省の研究助成制度
 
                                              竹下秀俊
 防衛省は大学などに研究を委託し,資金を提供する「安全保障技術研究推進制度」を2015年度から導入し, 2016年度予算では,前年度の2倍の6億円に倍増しました.さらに自民党国防部会は6月2日に安倍首相に 「100億円規模へと大幅に拡充」することを求める「武器政策提言」を手渡しました.
 
 この制度は,自衛隊の技術的優越性によって勝利を収めることができるとして 装備品(兵器)に適用できる「独創的な研究を発掘する」ためとその目的を述べています. また防衛省はデュアルユース(民生にも軍事にも利用可能な)技術だから民生分野でも活用されることを強調しています. しかし,スポンサーとして研究成果を活用するのは防衛省であり,その目的が軍事利用であることははっきりしています. 民生利用可能といっても,軍事機密にふれるとして防衛省が認めなければ, 他分野に応用することも研究成果を発表することも制限されるのは目に見えています.
 
 大学は,基盤的経費がこの10年間で大幅に削減され, 国家戦略による助成金や大企業のひも付き研究費に頼ることなく, 研究者が自由に使える研究費が大幅に削減される状況に追い込められています.
 このような状況下で日本学術会議の大西隆会長は私見としながらも 「個別的自衛権のための基礎研究なら許容される」と発言し, 会員からの批判が高まる中で学術会議内に「安全保障と学術に関する検討委員会」が5月20日に設置されました. 日本学術会議は1950年と1967年の二度にわたり「戦争を目的とする研究には従わない」声明を採択しました. これからは学術会議のみならず, 各大学や研究機関が安倍政権の進める軍事戦略に対してきっぱりと抵抗できるのかが問われることになります.
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     「九州玄海訴訟」裁判傍聴記 ― 第17回口頭弁論
 
 5月20日,「原発なくそう! 九州玄海訴訟」の第17回口頭弁論が佐賀地方裁判所で行われました. 原発問題は日本国民にとって重大事であるだけでなく,大きくいえば人類にとっての重大事です. 私はこの裁判に行くことは最低の義務として,最初から16回参加しています.一度は風邪をひいて欠席しました.
 
 今回も約150人の原告が集まりました. 本裁判を傍聴できるのは抽選に当った40人くらいです. 傍聴券を得られなかった原告は県立美術館ホールで行われる模擬裁判に参加します. 私は本裁判も何度か体験しましたが,摸擬裁判の方が問題点を理解しやすく,ためになるような気がしでいます. 今回は抽選に外れました.
 
 本裁判で原告側は準備書面29,30,31を提出しました.29は火山の影響について, 30は大津地裁判決について,31は玄海町での白血病の多発について論述したものです. 裁判では,原告は毎回意見陳述をします.今回の意見陳述人は元放射能医学総合研究所研究員で, 福島第一原発事故後に組織された「国会事故調」の委員だった崎山比早子さんでした. 崎山さんは,「国会事故調」が,福島第一原発の事故について出した結論, 「事故は終わっていない」,「この事故は人災である」を,国も原子力規制委員会も尊重せず, 再稼働を進めていると批判しました.崎山さんの陳述は,科学的根拠を示したもので, 強い説得力をもっていました.
 
 本裁判が終わると,同じ会場で報告集会が開かれました.弁護団事務局長の東島弁護士が, 大津地裁仮処分決定と福岡高裁宮崎支部仮処分決定の同じところ, 異なるところを対比させながら説明しました.前者は稼働していた原発を差止めた判決であり, 後者は川内原発の稼働を可とした判決です.両判決とも今後の裁判に多かれ少なかれ影響を及ぼすはずです. 私は両判決の意味を今後も考えていかなければと思っています. 原発裁判は,ためになるだけでなく面白いと感じさせてくれます.(S氏ブログより)
 
 第70号  2016年6月15日

        重要な選択を前に,日本共産党の躍進を訴えます
 
福岡県民の皆さん
 
 日本国民はいま重大な選択を迫られています.平和で豊かに暮らすことのできる社会か, あるいは戦争に巻きこまれ再び悲惨な生活を余儀なくさせられる社会かの選択です.私たち有志は,日本の政治状況を冷静にみれば, 日本共産党の躍進がどうしても必要であると考え,本アピールをもって福岡県民の皆さんに日本共産党へのご支援をお願いします.
 
 昨年9月に強行採決された安保関連法(戦争法)は,集団的自衛権を容認し日本を戦争する国に変える悪法です. 政府与党は,歴代の政府が堅持してきた集団的自衛権に関する解釈を変更し,強引に成立させました. 政府与党の暴挙に対して,かつての内閣法制局長官や最高裁判事,および大多数の憲法学者が集団的自衛権は憲法違反であると断じました. 特筆すべきは,青年や婦人を含む国民各層の人びとが街頭に出て,あるいは署名という形で戦争法反対の声を全国各地で挙げていることです. こうした状況のなかで,「野党は共闘を」という声が大きくなり,政治状況に大きな変化が起きています. 日本共産党はこうした流れをつくるにあたり大きな役割をはたしています.
 
 安倍内閣の悪政は戦争法の強行にとどまりません.「アベノミクス」は,貧困と格差を増大させ,完全に破綻しています. 消費税の10パーセントへの引き上げなどは論外です.沖縄の辺野古には沖縄県民の声を無視して一大軍事基地を強権的に建設しようとしています. 佐賀県へのオスプレイ配備は福岡県にも危険をもたらします.国民主権を売りわたし,日本の農業をつぶすTPPでも, 交渉内容を明かすことなく承認を迫っています.危険極まりない原発は,鹿児島・川内に続いて各地で再稼働が狙われています.
 
 安倍内閣はさらに国立大学に対して,国旗・国歌の圧力や,一方的「評価」で運営費交付金をさじ加減して教育予算を減らし, 文系学部等の改変にまで干渉するなど,大学における教育研究の自主的な発展を妨げています. このままでは国立大学は授業料を引き上げざるをえないでしょう.授業料の高騰は教育の機会均等の原則を侵すものであり, 国民間の貧富の格差を拡大・固定化するものです.奨学金を利用したとしても, 海外留学支援以外すべてが貸与制という現行制度の欠陥の被害者として,学生は, 卒業時には300万円から1000万円の借金を背負って社会に出ていくことになります.同じ問題が全国の公立,私立大学にも押しつけられています. 教育費援助比率の弱い私立大学の運営はさらに厳しくなっています.こういう状況につけ入るように,研究者を軍事研究に誘う動きが顕著です. 私たち有志は国公私立大学および研究機関の関係者であり,安倍内閣の文教政策に大きな危惧の念を抱き,改善を心から望んでいます.
 
福岡県民の皆さん
 私たちは以上のような問題意識をもち,比例代表と複数選挙区での日本共産党の躍進と,一人区での野党共闘の躍進を心から願っています. 国民の利益を代弁し,誠実に行動する日本共産党に対して大きなご支援を重ねてお願いします.
 
 なお,日本共産党の政策については,同党のホームページをご覧ください.URLは次のとおりです.
 http://www.jcp.or.jp/
 
                                           2016年6月8日
 
      日本共産党の躍進を期待する福岡県の学者・研究者有志 (50音順)

 
秋貞英雄(物理化学)             安東 毅(錯体化学・環境化学)
石川捷治(政治史・平和学・地域研究)  上原周三(放射線物理学)
浦川豊彦(分子生物学・炭酸泉)      押川元重(数学)
鎌田 理(薬理学)              河野泰治(地域計画学)
黒木彬文(日本政治外交史)        黒澤節男(知的財産権・著作権)
小寺 安(有機化学)            小山紘三(建築計画学)
堺英二郎(物理学)              貫橋宣夫(ドイツ文学)
新谷肇一(建築学)             竹下秀俊(建築計画学)
竹之下芳也(化学・科学哲学)       棚次奎介(数学・情報科学)
長 憲次(農業経済学)           鶴内孝之(作物学) 
蔦川正義(地域経済論)          徳島達朗(西洋経済史)
豊島耕一(原子核物理学)         西垣 敏(固体表面物理・電子工学)
西嶋有厚(国際関係史)          原口政敏(憲法・教育法)
深尾清造(森林政策学)          平川一郎(農業経済学)
牧 忠孝(教育学)             松嶋道夫(民法・家族法)
三上禮次(農業政策・都市政策)     簑田登世子(流体物理)
三輪俊和(経済学)             武藤軍一郎(農業経営学)
村上陽三(応用昆虫学)          森川登美江(アジア学)
森 正明(薬物代謝)            横屋克昌(都市計画)
吉田 健(物理学)
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       全国交流集会で大きな刺激を受けました
                                               貫橋 宣夫
 大学関係者日本共産党後援会の全国交流集会が4月24日に東京都の日本共産党本部ビルで開催されました. これには全国から120人が集まりました.私も本後援会の代表として参加しました.
 
 集会は午前,笠井亮衆院議員の記念講演があり,午後は交流・討論の時間にあてられました.
 
 笠井さんは,歴史の本流と逆流が正面から激突する戦後初のわくわくするような状況が到来していることを 具体的な例を挙げながら説明しました.その一つが戦争法廃止を基本に据えた史上初の野党共闘です. そして,野党の背中を押したのが,市民革命的な動き,学者・研究者の活動,学生たちの運動でした. この流れのなかで,32の参院選一人区ですでに17選挙区で野党統一候補の擁立が実現しました.(4月24日現在)
 
 笠井さんはさらに,安倍政権の暴走と対決し,転換を求める国会論戦を生き生きと伝えました. 戦争法が成立してからの,南スーダンでの自衛隊の任務に変化が起きていること, ジブチではー大軍事基地づくりが進んでいるなどの実態が明かされました. 一方,ASEANでは話し合いによって紛争を解決する努力が続けられてることも参考になりましました. 私はこれらの事情には疎かったため,これからより大きな関心を払うべきだと感じたしだいです.
 
 笠井さんは, 全国の学者・研究者が日本共産党の躍進のために大いに力を発揮してほしいとの希望を述べて講演を締めくくりました.
 
 休憩を挟んで午後には田村智子参院議員・副委員長があいさつをしました. 田村さんは,文教委員として政府の学術政策について鋭く追究した実績を紹介しました. 土井文彦学術文化責任者が全国で取り組まれた学者・研究者の運動を紹介しました.当日配布された資料集には, 大学教員が発した声明,企画運営した後援会など多彩な活動が収められています.
 
 続いて,各地・各大学の組織から戦争法に関する取り組み,反動的教科書に対する取り組み, 軍学協同の深化に反対する取り組みなど,19人が発言しました.一つひとつ報告することはできませんが, どれも興味深い内容でした.
 
 私はニュースの発行,ホームページの運営など本会の基本的な活動と, 2016年度に予定している各種の取り組みについて報告しました.
 
 集会は最後に,学者・研究者,大学教職員,大学院生が専門性と結びつきを生かして, @ 参議院選挙向けのパンフレットを普及する,A 2000万署名運動の一翼を担う, B「しんぶん赤旗」など出版物の普及に取り組む,C すべての都道府県,すべての大学・研究機関に後援会をつくる, D 選挙募金・供託金募金に積極的に取り組む,を内容とする「申し合わせ」を全会一致で確認しました.
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              第17回 総会の報告
 5月7曰で土),福岡市内の福岡県教育会館で,福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会の第17回総会が開催された.
 
 吉田代表世話人の開会の挨拶に続いて,第1部の記念講演が行われた.
 
 記念講演は,「日本の政治革新と参議院選拳」 と題して日本共産党福岡県委員会の内田裕書記長が約1時間にわたって講演を行った. なお,当初予定していた参議院選挙区候補の「しばた雅子」さんの挨拶は,どうしても都合がつかず,取り止めとなった.
 
 講演では,まず,当面する参議院選挙の特徴として,@ 野党共闘で内閣を倒す A 福岡選挙区は2から3に定数が増えたので, 本気で戦う選挙になった B 参議院選挙後自公を終わらせ政権問題が生じる選挙であることが述べられた.
 
 更に10年と13年の選挙の各党の獲得議席数が示され, @ 野党共闘の成功(32の一人区で勝利)A 共産党の躍進(比例850万票で9議席,複数選挙区13での勝利)の二つの目標が示され, 福岡選挙区は,ある世論調査では公明10.4%,共産9.9%という僅差であることが紹介され,本気で闘えば議席獲得は可能で, 福岡が勝てば全国で勝てるという気概で取り組もうと熱く語られた.その他参院選挙の政策・争点,どうすれば勝てるかという話になり, 最後に,「勝利できる」という確信を全党員,全後援会員,全支持者のものにして,思わぬところで変化をつくることが大事で, 一般市民や民進党なども固定的に見ず柔軟に対応してこの選挙を闘い抜こうと訴えた.
 
 次に,4月24日に東京で開催された全国交流集会に参加した貫橋代表世話人がその概要を報告した.(別掲参照)  
 第2部では,新谷代表世話人を議長に選び,黒澤事務局長から2015年度活動報告, 小西事務局員(代理川東事務局員)が決算報告,山下会員(代理黒澤事務局長)の会計監査報告が行われ, 若干の質疑応答が行なわれた後,異議なく原案通り承認された.
 
 次いで,2016年度活動方針案,予算案の提案があり,討論の後,こちらも異議なく承認された.
 
 役員等改選では,提案された世話人16名,事務局長外事務局員11名が異議なく選出された. 事務局長は,黒澤節男氏から貫橋宣夫氏に交替し,事務局次長兼ニュース編集長に竹下秀俊氏が選出された. なお,今回,鎌田理,西嶋有厚,三上禮次の3氏が体調不良等の理由により世話人を退かれ,堺英二郎,牧忠孝両氏が新たに世話人に就任した. お三方長い間大役ありがとうございました.また,ホームページ担当の吉田氏の交替について今後の課題とした.
 
 最後に,貫橋新事務局長の就任挨拶,平川代表世話人から閉会の挨拶があり,新活動方針に沿って, この一年力を合わせて頑張ることを誓って散会した.
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               世話人会の報告
                                        事務局長 貫橋宣夫
第1回世話人会
 
 5月7日開催.総会終了後に総会で選出された役員の役割について確認し,第2回世話人会の日程を決めました.
 
第2回世話人会
 5月21日開催.(1)参院選に向けて有志アピールを発表するため,アピール文の検討, 賛同者への働きかけ,アピールの運用等について論議しました. (2) 役員,事務局員の役割分担について意見を交換しました.「ニュース」発行について意見を出し合いました.
 
 第69号  2016年4月20日

        福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
             第17回総会のお知らせ
 
日 時 : 2016年5月7日(土)午後2時〜4時30分
場 所 : 福岡県教育会館 第4会議室
        (福岡市東区馬出4−12−12 電話092−631-4600)
        (地下鉄「箱崎宮前」又は西鉄バス「箱崎」下車50m
        JR「箱崎駅」下車徒歩20分)
あいさつ   参議院福岡選挙区予定候補 しばた雅子 さん
記念講演  戦争法廃止の政府を ― 参議院選挙で自公を過半数割れに ―
           日本共産党福岡県委員会書記長 内田 裕 さん
特別報告  全国交流集会に参加して   代表世話人 貫橋宣夫 さん
総会議題  活動報告・決算報告・会計監査報告・活動方針・予算・役員・事務局員選出

 アベノミクス,TPP,辺野古,消費税等々安倍首相の看板施策は殆ど頓挫しつつあります. 参議院選挙で自公勢力を過半数割れに追い込み,憲法違反の戦争法廃止を実現するため, 国民・市民の「野党は共闘」の声を背景に,1人区での野党統一候補の擁立が全国各地で進んでいます.
選拳でこの流れを決定的にするためには,比例での共産党の9人以上の当選, そして1人区とともに2人区以上の選挙区で共産党の候補者が当選すること, とりわけ福岡選挙区での「野党で2議席」は絶対条件です.
戦後かつてない新しい歴史的局面と言われる参議院選挙に向けて内田書記長に縦横に語っていただき, それを受けた形で今後の方針を確認しー歩一歩前進する総会にしたいと思います.
多数の会員の皆様のご参加をお願いします.
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      参議院選挙勝利・安倍政権打倒!!
          日本共産党大演説会

◆ 5月15日(日) 午後1時30分開会  ◆ 福岡国際会議場(博多区石城町)
  小池晃新書記局長(参議院議員)が緊迫する情勢と共産党の政策を縦横に語ります!
◆ いせだ良子(比例代表予定候補),しばた雅子(選挙区予定候補)もお話しします.
 
 2月19日に行われた5野党党首会談は,日本の戦後政治史で初めて,
 ・ 時の政権の打倒を正面の目標に掲げ,野党が全国的規模で選挙協力
 ・ 広範な市民・国民の運動と野党との共同の力で闘う
という画期的な合意をもたらし,7月に行われる参議院選挙(衆議院と同時選挙の可能性も)は, 戦後最大の歴史的岐路における最初のー大政治戦となります. 投票日まで残り3か月弱,共産党への支持を広げ,友人・知人を誘って演説会に参加し, 新しい政治,新しい政府への展望を語り合いましょう!!
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          参院比例に市田忠義氏を擁立
 日本共産党の山下芳生書記局長(当時)は4月4日国会内で記者会見し, 今期で勇退することを表明していた市田忠義副委員長・参院議員を, 参院選挙比例候補者名簿に登載することを決定したと発表した.「国民連合政府」の提案, 野党共闘の前進など「歴史的局面を迎えているわが党国会議員団に,書記局長として13年, 参院議員として3期18年奮闘された市田さんの練達した力が,どうしても必要だ」と述べ, 「市田さんには特定の担当地域は持たずに全国規模で活躍してもらう」「比例代表で850万票以上, 得票率15%以上,8議席以上という目標に変更はない」と述べた.
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2016.03.09:本会ホームページひろばより
            天皇・皇后のお言葉など
                                              橋本 浩    
 両陛下が1月フィリピンに慰霊の旅に出かけた.昨年もパラオなどにも行っている. 両陛下がこのように頻繁に太平洋戦争のかつての戦湯を慰霊として訪れるのは, 父昭和天皇が戦犯として弾劾されなかったことの裏返しであろうか.
 
 もう50年以上も前の大学の法学部で学んでいたとき憲法の授業があった. その時,天皇が国会の開会式に出席し,お言葉を述べることは, 憲法7条の「天皇の国事行為」該当するのか議論したことがあったと記憶する. その結論がどうなったかは忘れたが ….
 その国会の開会式に,今国会から共産党も出席することになった. 共産党はこれまで開会式が主権在君の大日本帝国憲法時代の形式を踏襲していることや お言葉の中に米国政府や自民党政府の内外政策を賛美・肯定する政治的発言を含んでいるとして欠席していたが, この30数年はそのような発言が無く儀礼的・形式的な発言が慣例として定着したと判断. 開会式自体については国民主権に相応しい民主的改革を引き続き求めることで出席を決めたと説明している.
 
 その天皇のお言葉であるが,最近の誕生日などに発する天皇・皇后の談話には, 筆者の側から見ても納得できる談話が多く,安倍総理や文科大臣はその爪の垢でも煎じで飲んで貰いたいほどである. 皇后陛下は2013年の誕生日の談話で,「五日市憲法草案」を五日市の郷土館で見て 「長い鎖国を経た十九世紀末の日本で,市井の人々の間に既に育っていた民権意識を記録するもことして, 世界でも珍しい文化遺産でばないか」と述べている.また, 天皇は,昨年の誕生日談話では「この1年を振り返ると, 様々な面で先の戦争のことを考えて過ごした1年だったように思います.年々,戦争を知らない世代が増加していきますが, 先の戦争のことを十分に知り,考えを深めていくことが日本の将来にとって極めて大切なことと思います.」 と述べていてお二人ともしごく全うな考えを示している.
 
 毎日新聞のコラム欄(2月29日付)に俳優の松尾貴史が国歌・国旗について書いでいるがその中で, かつて,東京都教育委員を務める棋士の米長邦雄さんが園遊会で「日本中の学校で国旗を掲げ, 国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と述べた際,天皇が 「やはり,強制になるということではないことが望ましい」と述べたことが記されている. 結構踏み込んだ発言だとは思うがこの天皇の感覚に共感を覚えたのは何年前であろうか.
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2016.02.21:本会ホームページひろばより
           とてつもない富豪の資産
                                               貫橋 宣夫    
 2016年1月20日付の「しんぶん赤旗」は,国際援助団体オックスファムが行った, 「世界の最も豊かな1パーセントの人たちが保有する資産が残りの99パーセントの人の資産を上回った」, 「62人の富豪の資産が世界の最貧層36億人の資産と同じになった」という報告を伝えました. 世界の人口は約70億人ですから,36億人といえば約半分です.
 とてつもない格差にびっくりしたのは私だけではないでしよう.
 
 記事を読んで,私はハインリヒ・ハイネの叙事詩『アッタ・トロル』を思い出しました. 主人公は人間に痛めつけられた熊のアッタ・トロル.次の台詞はアッタ・トロルが息子に言い聞かせる部分です.
 
自然は私有財産なんかこしらえなかった./なぜなら,おれたち,おれたちはみんな/ ポケットなしでこの世に生まれた,/毛皮にポケットなんぞつけちゃいない.
 
おれたちはだれ一人だって,生まれながら,/からだの上っ皮に,/あんな袋なんかつけちやいない. /盗んだものをかくすために
 
ただ人間だけが,他人の毛で/着物をつくって着ている/皮膚のつるつるしたあの動物だけが /ポケットなんかつくることを心得てるんだ
 
ポケヅト! こいつが/私有財産や所有権と同様に/不自然なんだ―― /人間ってやつはポケットをつけた泥棒だ! (詩は井上正蔵訳)
 
 恋愛詩を多く紡ぎ出したハイネですが,1840年代前半にはカール・マルクスと交流もあり, 革新的な詩を作っていました.この作品にも鋭い風刺がちりばめられています.
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              第3回 世話人会の報告
 
4月3日(日),今年度第3回世話人会が7人の出席で開催された.
報告事項では,この間のニュースの発行,会員の動向(転居により1名退会), 前回検討した会費長期滞納者からの入金状況が報告された.
 4月24日東京で開催の全国交流集会へは貫橋代表世話人を派遣することとした.
4月2日に開催された日本共産党県後援会拡大世話人会の報告では,内田県委員会書記長から, ある世論調査結果で共産・公明が競っている状況が報告され福岡選挙区での 「野党で2議席」の重要性が強調されたとのことであった.
 協議事項については,協議の上次のように決まった.
(1) 総会の日時・会場については,5月7日(土) 14:00〜16:30 福岡県教育会館で開催する.
(2) 記念講演について
   戦争法廃止の政府を〜参議院選挙で自公を過半数割れに〜(仮題)
               参議員比例代表予定候補  いせだ良子さん
               参議院福岡選挙区予定候補 しばた稚子さん 
 @ 会員以外にも呼びかけるオープン企画としで候補者2人に対談をしてもらう
 A 参議院福岡選拳区予定候補 しばた稚子さんの講演
 B 県書記長の内田さんほか県の幹部の講演
 *@ABの順序で記念講演を県委員会に依頼することとした.
(3) 特別報告については,全国交流集会の報告を貫橋代表世話人に15分間して貰う.
(4) 当日の司会,議長その他の役割分担についてはそれぞれの分担を決めた.
(5) 総会議案については,原案を読み上げ,種々の意見を聴取し,修正のうえ, 再度世話人に修正文を送って最終原案を作ることとした.
(6) 役員・事務局員について
世話人については,今後も世話人をお願いできるかどうか確認のうえ,議案に反映させることとした.
次期事務局長には貫橋代表世話人を推挙して総会で了解を得ることとした.併せて事務局次長には, 竹下代表世話人を同様に推挙した.
 
 第68号  2016年2月5日

         安倍政権による学費の連続値上げは許さない
  ― 大学予算削減を学費値上げでまかなう方針を撤回させるために,力をあわせよう ―
                                   2015年11月20日 日本共産党
 
国の大学交付金を大削減し,大幅学費値上げで「穴埋め」する ― 安倍政権がとん でもない道に踏み出そうとしている
 
   安倍政権は,国立大学の学費を今後15年間にわたって上げ続けるという,とんでもない道に踏み出そうとしています. 10月26日,財務省は,政府の財政制度等審議会財政制度分科会に 「(国からの)運営費交付金に依存する割合と自己収入割合を同じ割合とする」として, 国立大学への国の支出を大幅に削減し, 残りは大学が「自己収入」を増やしてまかなう, という財政方針を提案し,了承を得ました.今後15年間で国からの支出を1948億円削減する一方で, 大学の「自己収入」を2437億円増やせ,というのです.
 大学の「自己収入」の主力は,学生から集める学費です.この計画を仮に授業料値上げだけ で「穴埋め」しようとすると,毎年2万5000円程度, 15年後には現在の約53万円から40万円増の93万円程度になります.これは, 現行の私立大学授業料平均額(約86万円 2013年)を上回りますから, 私立大学にも波及し, 国立・公立・私立の学費値上げの連鎖がひきおこされます.
 すでに日本の大学は,世界有数の異常な高学費になっており,教育費負担が国民に重くのしかかっています. 政府も,この10年間は,国立大学学費の値上げを見送ってきました. しかし安倍政権は,それを破り,学費大幅値上げの道に突き進もうとしているのです.
 安倍政権の連続値上げ方針は,国立大学への運営費交付金を減らすためのものですから, 学費を大幅に上げても大学の教育や研究の充実にまわるお金は1円も増えません.安倍政権には, 大幅な学費値上げで学生・国民に負担を強いながら,大学の教育研究条件を向上させる意思はまったくないのです.
 しかも, “国が半分, 学費などの「自己収入」で半分”という安倍政権のやり方は, 大学が教育や研究を充実させようとすれば学生に学費値上げを強い, 学生に思いを寄せて学費を抑制しようとすれば教育・研究予算を削り, これまで以上に大学を劣化させる道を選ばなければならない ― まさに大学に「悪魔の選択」を迫るシステムをつくることになります.
 いま,安倍政権は「世界ランキングをあげろ」「スーパーグローバル大学」などと大学の “国際競争力”を言う一方で,大学予算は削減し続け,国立大学への運営費交付金は, この12年間で12%も削減しました.やせ細らせてきた大学の基礎的な運営費をもっと大規模に削減するには, 学費値上げで「穴埋め」するしかない,というのが今回の方針です.
 これまでの自民党政治でも学費の値上げが繰り返されました. しかし, 私学との格差是正, 受益者負担などを「理由」にしましたが,“大学への予算を削るため”などという,国の大学教育 への責任放棄をあからさまに“宣言”した学費値上げは前代未聞です.1970年代には自民党も賛成して 「私立大学への国庫助成を経常費の2分の1に引き上げる」という目標を国会決議で定めました. まがりなりにも国が大学教育に責任を持つという「目標」は持っていました.
 国立大学の運営費交付金削減とセットの学費大幅値上げは,戦後の自民党政治の中でも異常と言わざるを得ません.
 
学生にも, 国民にも多大な負担を押しつけ, 若者から希望を奪う政治は許せない
借金とアルバイトに追い立てられる学生生活をさらに強いる
 
 いま,学生は奨学金という名の「借金」に苦しめられています.奨学金を借りる学生は, 90年代後半までは2割程度でしたが,現在は53%と急増し, 過半数の学生は借金なしでは大学に通えない状態になっています. その奨学金の多数は有利子で, 卒業時には平均的なケ−スで300万円,多い場合には1000万円もの借金を背負わされるという, かつてでは考えられない事態になっています.
 高い学費と劣悪な奨学金制度のもとで, 多くの学生がアルバイトに追い立てられています. バイトが途切れたら学生生活を続けられない,という学生も少なくありません. 「ブラックバイト」が横行し,学生が簡単に抜け出せないのも,「生活のため」のバイトに追われているからです.
 文部科学省の調査でも,大学・短大・高専の中退の理由のうち,「経済的な困難」が増え続け, 今や最大の理由になってしまいました.
 このうえに,学費を大幅に値上げするということは,学生にさらなる借金とアルバイトを強い, そして,「経済的な困難」―“これ以上の学費負担,借金はムリ”と大学をあきらめざるを 得ない若者を,国の政策で作り出すことになります.こんな学費値上げの道は絶対に許すことはできません.
 
若者と子どもたちから夢と希望を奪い,教育費負担をさらに重<する
 
 安倍政権による学費の連続値上げは,現在の学生だけに負担を強いるものではありません. いまでも貧困と格差の拡大が子どもたちに重くのしかかっています.そのうえに15年もの連続値上げになれば, 大学進学を希望する高校生,さらに中学生,子どもたちからも進学の夢を奪うことになりかねません. 家庭の経済状況を感じ取り,進学や進路の夢をあきらめざるを得なくなり, 勉学への意欲も失ってしまう …… こんなことになれば,本当に悲しいことです.
 子育て世代にも重い負担を強い, 教育への不安をつのらせることになります.現在でも自宅外通学の場合, 高校入学から大学卒業まで約1485万円(日本政策金融公庫)もかかるとさ れ,学生をもつ家庭にとって教育費負担は限界に来ています.「0歳児から学資保険をかける」 というぐらい,ママ・パパは将来の教育費負担に備え汲々(きゅうきゅう)としています. これ以上の負担を加速することになれば,子育ては成り立たなくなります.
 
憲法を踏みにじり,教育への「投資」を削減する亡国の政治
 
 憲法は, 国民に「ひとしく教育を受ける権利」(第26条)を定めています. 教育の機会均等を保障し, 経済的な理由で教育を受ける権利が奪われる国民をつくらないために努力するのが本来の政治の務めのはずです.
 今でも高学費に多くの学生,父母があえいでいるのに,さらなる大幅値上げを打ち出すことは, 政府が憲法上の要請を頭から無視し,憲法が定める国民の権利を平然と蹂躙(じゅうりん)するものと言わざるを得ません.
 国際人権規約では,大学の学費を段階的に無償化することがうたわれでいます. 日本政府は,2012年にやっとこの条項を批准しました.歴代自民党政府は国際人権規約の 「段階的学費無償化」条項を「留保」し続け,国連加盟国でこの条項を批准しないのは, 日本とルワンダだけという事態になり,国内外から強い批判を受けたためです.本来であれば, 国際公約の立場で,学費の値下げと奨学金制度の充実に向かって前進することが日本政府の務めであるはずなのに, 安倍政権は,それと真逆の道に進もうとしているのです.
 これまで繰り返された学費の値上げと有利子制の導入など奨学金制度の改悪によって, 高い学費でありながら給付奨学金制度がないのは, 先進国(OECD加盟国)の中で日本だけという恥ずべき事態になっています.
 世界では大学への進学率があがるなかでも学費無償を維持したり, たとえ学費を徴収したと しても奨学金とセットで学生を支援するというのが,政治の姿勢として当たり前となっています. ドイツではいったん学費の徴収を始めたものの学生らの反対で再び無償に戻しました. 高い学費のアメリカやイギリスでも,かなりの規模の学生が給付奨学金や, 経済的事由による学費免除制度の適用を受けています.
 日本の高等教育へのGDP(国内総生産)比での公的支出は先進国で最低クラスです. 日本には,もっと大学予算を増やし,大学の教育・研究への支援や給付奨学金創設など奨学金制度の充実, 学費の抑制をはかる経済力はあります.政治の姿勢こそが問われているのです.
 国立大学予算の削減と学費大幅値上げの方針に対して,学生から怒りと悲鳴の声が上がるとともに, 国立大学の学長をはじめ大学人にも反対の声が広がっています.国立大学協会は, 「授業料の引上げと併せて運営費交付金の減額を行うことは,経済格差による教育格差の拡大につながる」 「意欲と能力のある若者を受け入れて優れた人材を社会に送り出すという国立大学の役割を十分に果たすことができなくなる」 という「大きな疑念や危惧」を表明する声明を発表し,千葉大,新潟大,金沢大,岡山大,長崎大, 熊本大の6学長も連名で反対声明を出しています.
 若者と教育,そして日本の未来のためにも,学費の大幅値上げを許すわけにはいきません. 憲法を踏みにじり,教育にたいする責任を投げ捨て,国民に負担を押しつけ,若者から未来を 奪う ― こんな亡国の政治を許すことはできません.国の大学予算削減をまかなうために学費を 値上げするという安倍政権の方針を撤回させる ― この一点で世論と運動を広げようではあり ませんか.
 日本共産党は,現在と未来の学生,子育て世代,大学関係者,そして国民のみなさんと力をつ くす決意です.(日本共産党中央委員会HPしんぷん赤旗記事11/21より一部小見出しをカットして転載)
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      参議院選挙で,自公政権を過半数割れに追い込み,
      戦争法の廃止と憲法改悪の阻止を!

                                               竹下 秀俊
 
昨年は安倍政権のもとで「戦争法の強行採決」「辺野古新基地建設工事」「川内原発再稼働」「TPPの大筋合意」 「医療介護報酬引き下げ」など,日本の平和と安全,国民生活の安定を脅かす悪政が次々と強行されました. また安倍首相はこの夏の参議院選挙で「緊急事態条項」の新設など「憲法改定」を争点にすることを明言しました.
 これらの安倍政権の暴走政治に対して,国民の中から新しい運動が広がっています. とりわけ若者やママさんたちが自主的に立ち上がり,新しく組織された様々な団体が共同して集会やデモ行進を行ってきたことは, 日本の将来に明るい展望をもたらし,既存の民主団体や労働組合にも勇気を与えています.
 今年7月に行われる参議院選挙はこのようなかつてない情勢の中で, 安倍政権の存続を許すのかどうかが厳しく問われる選挙となります.参議院の改選数は「比例区」48人, 「選挙区」73人の合計121人です.「選挙区」のうち「1人区」は32人となります.
 日本共産党は今回の選挙の目標として,全国で850万票,得票率15%,比例区で8人の当選, 選挙区でも複数の当選者を出すことを掲げています.福岡県からは比例区で「いせだ良子」さん, 選挙区で「しばた雅子」さんが既に予定候補者として候補者活動に専念されています.
「しばた雅子」さん(31歳)は,福岡大学人文学部フランス語学科を卒業し, 民間企業に勤務したのち福岡医療団に就職し,民青同盟福岡県委員や福岡医療団労働組合書記長として, 「非正規雇用」「ブラック企業」「医療・介護難民」「沖縄米軍基地」等の問題に取り組んできました. 既に「しばた雅子」さんの街頭演説などを聞かれた方はご存じのように,とても明るい性格で, 声もよく通り,お話の内容もとても分かりやすいと評判になっています. 「いせだ良子」さんは皆さんご存じのように若いママさんとして, また日本共産党福岡県委員会の副委員長として活躍されています.
 18歳選挙権が実施される今回の参議院選挙では, これまであまり投票に行かなかった若い有権者の動向が特に注目されます. 日本の将来を担うべき若者たちが, これまでの「無関心」や「あきらめ」から脱皮して, 自らの生活と将来,そして人としての尊厳を守るために 「安倍政権NO!」の意思表示をすることが日本の政治を大きく転換するための鍵を握っています.
 7月の投票日まで残された期間は6ヵ月となりました. 比例区での「いせだ」さんと福岡選挙区での「しばた」さんの当選を目指して共に頑張りましょう.
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2015.09.20:本会ホームページひろぱより
           「安保法案」強行採決から思うこと
                                              吉田 健    
 今回の「安保法案」反対の運動に参加し始めた若者の一人が, 「デモはじっちゃん・ばっちやんがやるものだと思っていた」言っていました. 確かに私が参加してきた九条の会の集会とその後のデモの参加者は私を含めほとんどがお年寄りでした. 脱原発の集会では,若者や子連れのお母さんも参加していましたが,やはり大部分はお年寄りでした.
 
 今年の元旦の感想に,「現首相は再選されましたが,社会の格差は収まりそうにありません. 今年は政治的にも経済的にもたくさんの問題に直面しそうです.意思表示をする若者が増えているのは, 新しい杜会へのきざしを感じさせます.」と記していました. 「安保法案」廃案に向けた運動で若者達は主導的な活動をし,わが意を得た気持ちでした. 2014年には,「現首相はがんばっているようですが,方向が少し違うのではないかと感じます. 沖縄や原発などの問題に関心をもつ若者が増えています.」と記し, 2013年には,「暮れの衆議院選はブレの大きな結果になり,社会の格差の広がりは収まりそうにありません. 原発事故被害者の困難は続いています.しかし,意志表示をする人々の運動の広がりは,新しい社会へのきざしを感じさせます.」 と記していました.
 
 個々人が自分で決めて参加した2011年のエジプト・タハリール広場の運動は,ムバーラク政権を退陣させました. この運動やアメリカでのオキュパイ運動のつくり方やかたちは, 3.11以降の脱原発運動や今回の「安保法案」反対の運動にも見られます.しかし,エジプトでは, 軍部や原理主義的なムスリム集団以外に直ちに政権担当できる組織がありませんでした.
 
 そして,志位委員長が19日の記者会見で発表した提案「『戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府』 の実現をよびかけます」の全文をしんぶん赤旗(9月20日)で見ました. 実に機敏で的確な「呼びかけ」ではないでしょうか.
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2015.08.31:本会ホームページひろばより
          「戦後70年の安倍談話」からの断想
                                               吉田 健    
 安倍談話のはじめの方にこのような文章がある.
「圧倒的な技術優位を背景に,(西洋諸国の)植民地支配の波は,十九世紀, アジアにも押し寄せました.----- 世界を巻き込んだ第一次世界大戦を経て,民族自決の動きが広がり, それまでの植民地化にブレーキがかかりました.----- 人々は「平和」を強く願い,国際連盟を創設し, 不戦条約を生み出しました.戦争自体を違法化する,新たな国際社会の潮流が生まれました.----- 世界恐慌が発生し,欧米諸国が,植民地経済を巻き込んだ,経済のブロック化を進めると, 力の行使によって解決しようと試みました.国内の政治システムは,その歯止めたりえなかった. こうして,日本は,世界の大勢を見失っていきました.」
 
 なぜ日本は世界の大勢を見失って,かっての西洋諸国の過酷な植民地支配の後追いをするようになったのか. 「統帥権の独立」をたてに世界の動きが見えない軍部は暴走し,政府はそれに追従した. しかし国内にはこの危うさを見抜いていた人達もいた.そういう意見を抑え, そういう人達を政府や軍部は徹底的に弾圧し,命さえも奪った.
 
 いま安倍政権は,「安保法案」に対する批判に耳を貸さず,アメリカの後追いをしようとしている. しかし現憲法の下では,先の国政選挙による虚構の絶対多数を跳ね返し, それを遙かに上回る世論と言論と運動によって廃案に追い込むことができる道がある.
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2015.05.29:本会ホームページひろばより
           街づくりと自治体選挙について
                                              竹下 秀俊  
 今,八幡西区折尾地区において,「折尾駅周辺整備事業」が進行しています.この事業は, 筑豊本線と鹿児島本線が立体交差する折尾駅が取り壊され,筑豊本線が高架となり, 周辺道路が拡幅されることが主な内容となっています.
 
 戦後の目本の都市計画は自動車交通優先の事業でしたが, 折尾における本事業も鉄道踏切があることによる交通渋滞の緩和が主たる目的になっています. 確かにこの事業によって自動車はスピードを緩めることなく走り回れるようになりますが, 車道が広がることにより横断歩道は長くなり,親密な街の景観(ヒューマンスケール)は大きく損なわれることになります.
 
 この事業は巨額の予算を必要としていますが,折尾の街がこの事業によって活性化される見通しは全くありません. 疲弊する商店街の活性化,子ども・高齢者・障がい者にとって住みよい街づくり, 学園都市としての大学・高校と地域社会との交流,折尾駅舎や堀川などの歴史的遺産の保存活用など, 折尾地域に住む人々にとっては交通渋滞問題よりももっと大切なことがたくさんあります.
 
 もちろん,これらの課題は行政だけで出来ることではありません. これからの街づくりは一人ひとりの住民と街づくりに関わる諸団体と行政が協力して企画立案し, 実行していくこどが求められています.
 
 これからの市町村長選挙や議員選挙は, 総合的な街づくりのビジョンを有権者も参加して議論する舞台として取り組む必要があるのではないでしょうか.
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              第2回 世話人会の報告
 
昨年の総会時(5月31日)に開催した第1回世話人会以降開催していなかった今年度2回目の世話入会が11月29日(日), 7人の出席で開催された.
 まず,この間の戦争法案反対の闘いなどそれぞれ立場で,この問題に取り組んだことが報告された.
 また,参議院福岡選挙区の候補が「しばた雅子」さんに決まったので,当選のため全力あげることを確認した.
 協議事項については概ね次のような話し合いが行われた.
1.国民連合政府と戦争法廃止への対応について
 志位委員長の「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の提案(@ 戦争法廃止, 安倍政権打倒の闘いをさらに発展させよう A 戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくろう  B 「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が,国政選挙で選挙協力を行おう)を支持するとともに, 「戦争させない・9条壊すな! 総がかり実行委員会」の提案した毎月「19日宣伝」行動, 2000万筆統一署名についてそれぞれの立場で尽力することを決定した.
 (別掲参照)
2.青年とシニアの学習会について
 民青&若者達もこの間いろいろな闘いの中で多忙を極めており,いきなり学習会開催は難しいので, まずは,若者数人と意見交換をすることから始めることとなった.
3.会費長期滞納者への対応について
 毎年3月頃に会費納入依頼文を事務局から会員全員に送っているが,振込をつい忘れている会員もおられると思うので, 3年以上の滞納者については,その会員と個人的に親しい世話人から今回臨時的に振込用紙を送って, 分割払いでも良いので送金していただくよう依頼することになった.
4.その他
 世話人会以降の情報として,後援会の全国交流集会が4月24日(日)に東京で開催されるとのことである.
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           戦争法の廃止を求める統一署名
      
戦争をさせない1000人委員会,解釈で憲法9条を壊すな!実行委員会, 戦争する国づくりストップ!憲法を守り・いかす共同センターなど29団体の呼びかけで4月25日までに2000万人 筆の署名を集めて戦争法(安保法制)廃止の圧倒的国民世論を形成しようという運動か全国的に旺盛に取り組まれております.
 世話人会でもそれぞれの立場で,この署名に取り組もうと決定しました.
 後援会の皆様もこの署名内容に賛同し, 是非, 皆様のお声を衆参両院議長,安倍総理に届けようではありませんか?
 署名用紙を同封しますので,封筒代・切手代カンパで,ご家族, お知り合いどなたでも何人分でも結構ですので賛同署名を事務局宛お送りくださるようお願いします.
 
 第67号  2015年11月26日

         「国民連合政府」提案と科学的社会主義の立場
                        日本共産党福岡県委員会書記長     内田 裕
 
 日本共産党が提起した「戦争法廃止の国民連合政府」の提案が,さまざまなメディアでもとりあげられ, 大きな話題となっています.この「国民連合政府」提案と, 科学的社会主義の理論とのかかわりで感じることを2つのべたいと思います.
 
社会の上部構造で決着をつけるときがきた
 一つは,社会革命の時期の社会の経済的土台と上部構造の関係をどうとらえるかという問題です.
 マルクスの史的唯物論の定式としで有名な『経済学批判・序言』のなかに次のような一節があリます.
 「このような諸変革(社会革命のこと……筆者注)を考察するにあたっては, 経済的な生産諸条件に起きた自然科学的な正確さで確認できる物質的な変革と, 人間がこの衝突を意識するようになりこれとたたかって決着をつける場となる,法律,政治,宗教,芸術, または哲学の諸形態,簡単に言えばイデオロギー諸形態とを,つねに区別しなければならない」 (新日本出版社古典選書 マルクス『経済学批判』への序言・序説 14〜15ベージ).
 ここで大事な点は,社会革命の基礎は,人間の意識とは独立して進行すろ経済的な変化,発展にあるが, 革命の決着は,人間が意識をもってたたかう上部構造の場でつけることになる,ということです.
 この視点で日本社会を見でみると, 経済的には, 日本資本主義は大きな行き詰まりに直面していることは明らかです. 利潤第一主義の弊害をできる限り抑えて経済発展のバランスをとるべき政府が,大企業・財界の応援者となり利潤追求を野放しにする一方で,国民には,消費税増税や非人間的な長時間,無権利な派遣労働の拡大を押しつけています.その結果,日本経済は冷え込み, 大企業だけが史上空前の儲けをあげるだけで,国内総生産(GDP)の伸びは,欧米の先進資本主義国に比べて大きく落ち込んでいます. 経済的には完全に行き詰まっているのが今日の日本です.
 その政府が, 今度は, 憲法まで踏みにじって戦争法を強行し, 「戦争する国づくり」をすすめています.
こうしたなかで,一昨年の参議院選挙,昨年の総選挙,そして今年のいっせい地方選挙で連続躍進をつづけている日本共産党が, 国民が力を合わせ,野党が協力して「国民連合政府」をつくろうと呼びかけたのです.
 これは, 課題は戦争法廃止に限られていますが, 選挙に勝ち,政権獲得をめざす上部構造での意識的たたかいのよびかけてあり, その決着をめざすものです.いよいよ日本の歴史が上前構造の変化の時代に足を踏み入れたということです.
 
多数者革命論とのかかわりで
 二つ目は,多数者革命論とのかかわりです.
 多数者革命というのは,ただ多数の支持をとりつけて革命をやるというような単純なものではありません.
 エンゲルスは, マルクスの「フランスにおける階級闘争」への有名な序文のなかで, 「社会組織の完全な改造ということになれば,大衆自身がそれに参加し,彼ら自身が,なにが問題になつているか, なんのために彼らは肉体と生命をささげて行動するのかを,すでに理解していなければならない. このことをこそ,最近50年の歴史がわれわれに教えてくれたのだ」 (新日本出版古典選書 「エンゲルス 多数者革命」 261ぺージ)と書きました.
 多数者が, 自ら革命運動に参加するなかで, 問題がどこにあるか,どのように改革をすればいいのかをつかみ, 理解しながら,一歩一歩進んでいくことが大切なのです.残念なから,日本国民は, 自らの力で社会変革をやり遂げた経験をもちません.資本主義社会を切り開いた明治維新も, 支配階級の内部でのたたかいによつて江戸幕府打倒,明治政府の樹立となりまレた. 戦後の大きな改革も,米軍を主力とする連合国の全面占領のもとですすめられました.
 わが国の社会変革にとつて, 白分の力で社会を変えるという国民的政治体験が必要です. 共産党が社会改革のプログラムを提起して,宣伝し,「この道をすすみましよう」 と提起すればうまくいくというものではけつしてありません.国民の多数の力で一歩一歩社会を変えながら, 政治体験の積み重ねのなかで,国民自身が,杜会というのは国民多数の意志で変えられるという確信を身につけ, その実績を踏まえて,さらにこの方向で進めばもっと立ち入った変革に前進できるとの自信を強めながら, 一歩一歩進んでいく,こうした段階論的プロセスが必要になると思います.これが多数者革命の核心です.
 「国民連合政府」の実現は,戦争法廃止,立憲主義の回復という限定的な課題ですが,日本国民が,政府と対峙して, はじめて自らの手で運動を起こし,議会の多数を形成し,新しい政府を樹立するという画期的, 歴史的体験となることはまちがいありません.今後の日本の民主的改革,さらに社会主義的変革にむかう長い道のりのなかで, 大きな一歩となると思います.
 
大学関係者,研究者への期待
 以上のべた二つの点だけでも, 「国民連合政権」の実現が, 日本社会と国民の歴史にとってたいへん大きな意義をもつことが明らかになると思います.
そもそも, 「戦争法の廃止」をもとめるたたかいは,立憲主義とは何か,民主主義とは何かが深いところで問われるたたかいです. たたかいをひろげるためには,ある意味,理論の力が必要であり,大学関係者や研究者,学生など知識層,知識人, インテリゲンチャと呼ばれる人たちが,運動の先頭に立ち,リーダーシップを発揮していることは偶然ではありません. これからもさらなる活躍を期待したいと思います.
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               TPPの「大筋合意」をどう見るか
                               元九州東海大学特任教授 平川一郎
 
 11月17日政府のTPP説明会がアクロス福岡で行なわれた.資料は,関税関係が大部分である. 大筋合意といいながら,まだ日本語訳は無く,英語とフランス語,スペイン語のみとのこと. 合意したといいながら日本語は無いと言うのは理解しかねる.国会議員,政府のメンバーは英語がそこまで達者とは思えない. 結局は白紙委任で,誰かが妥結したのであろう.国民の今後の生活を方向付ける条約が, 大部分の国民が知らないうちに決められて良いものであろうか.さらに当日の出席者は各県の職員や農業関孫者は居たが, 重要な部分を占める医療関係者の発言が無かった.関係者への連絡は不十分ではなかったのか.なお報告者は, 内閣官房と,経済産業省と農林水産省である.厚生労働省は参加していない.また高木政務官は「大筋合意」だけを言って帰った. 福岡まで飛行機の往復を使って(税金である)その一言を言いに来ただけ.
 この「大筋合意」は本当だろうか.日本のマスコミは乗せられているようであるが, アメリカの大統領候補者たちは8名中7名で反対派が多い.他の国々でも国内的にはいろいろな問題がある. 世界的には国民が何も知らない日本だけが「大筋合意」としているとも言われている.
 政府が「大筋合意」しても,各国の国会で批准されることが必要である.一部のマスコミが言うようにこれで決まったのではなく, 日本語に翻訳されて,これから国会と国民への説明が始まり,国会が批准し,国民が理解することが必要である. むしろこれからと考えるべきであろう.
 もともと国会は5品目などで決議をしている.95%の削減と言うと,当然5品目の586ラインも関税が削減されている. 実際農業関係,5品目も削減されている.ある研究者の計算に寄れば1兆円を超える減産を余儀なくされるとしている. 当初の農林水産省の予測のように自給率13%まで下がらなくとも, かなり自給率は低下することになる. 本来,国会決議に反しておれば,脱退であって,「大筋合意」は無かったこととならねばならない.
 農業関係への影響は大きなものであるが,対策は考え方の積極性のみで予算は殆んどつけない. 今回は6兆円などの支出は無く,安上がりの対応である.さらに農業委員会,農協への攻撃など, 農業を荒廃させ,農地を企業のものにする方向で改革が進められている.
 食の安全についてもWTOと同じで問題ないとするが,遺伝子組み換えの表示など,クレームがついている. またISDAなどの関係でどのような変化が起こるかわからない.
 工業関係の関税問題は30年後に関税ゼロなど,実質的な利益は考えられない.健康保険の問題は, 知的所有権の延長による影響もあるが,保険制度について企業が意見を出せるなど, 内部がら崩壊させられる危険性があるとのことである.そのほか政府調達,ISDA条項などいろいろな問題が取り込まれてくる. 今後十分に内容を説明させ,分析して,国民的規模での戦いを行うことが必要となろう.
 TPPは新自由主義の下,世界をアメリカ中心の多国籍企業の支配下に置くための条件である. 安倍首相の企業がもっとも自由に活動できる国を作ることと一致する.国営企業の廃止, 協同組合の廃止,医療行為を利潤追求の下に置くなどいずれも利潤追求の形,企業がのびのびと動ける形を意味する. 利潤追求でなく,国民の所得の向上,豊かな生活の向上を考えるならば,当然この資本の利益至上主義から脱却し, 企業活動へ一定の規制をかげることは,国および自治体の責務と考えられる.TPPについて,まだまだマスコミの力が強く, 十分に理解されていない.たくさんの学習会を行い,国民に理解を深めてもらい,草の根から積み上げて, 反対運動を起こす必要かある.
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本会ホームページ「ひろば」 2015.10.19 より
             『無洗米』 と 『認知症』
                                           村上 陽三    
 率直に読めば「洗っていない米」であるはずの「無洗米」, 「認知能力に欠ける症状」に対して「認知症」という言葉が使われることに,私は当初たいへん違和感を感じていた. しかしそれが定着してしまうと,気に入らないけれどそれほど目くじら立てて異議を申し立てるほどのことではないという気になっている. しかしこと政治上の問題では,そうは言っておられない.
 自民党は2012年総選挙公約で「TPP断固反対」を掲げ,13年4月の国会決議では「ゴメ・牛肉など5品目を交渉から除外」し, 「段階的な関税撤廃も含め認めない」となっていた.それがご存じのていたらく.安倍さんの発言もしかり. 「経済再生」「軽減税率」「沖縄の心に寄り添う」「待機児童ゼロ」などなど,実際と「安倍こべ」の美辞麗句は枚挙にいとまがない. 日本を戦争の危険にさらす「戦争法」も国民の安全を保障する「安保法制」になる.
 あれほどの国民多数の反対を押し切って成立させた「戦争法」.なんとか不人気を挽回しようと, 耳障りのいい言葉をしきりに使い,国民をだまそうとしている.安倍内閣を打倒し,「戦争法廃止の国民連合政府」を実現し, 集団的自衛権容認の閣議決定を破棄し,来年の参院選に勝利して,戦争法を廃止させよう!
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             原発と地震・火山(5)
                       元名古屋大学地震火山研究センター 山崎 文人
      
放射性廃棄物の地層処分(その2)
 今回が最終回です. 「放射性廃棄物の地層処分」を地球科学的視点から見た場合にどのような問題点かあるか, 触れてみたいと思います.現に大量に存在している高レベル放射性廃棄物は何らかの形で「処分」しなければなりませんので, それをどこでどのようなプロセス,手続きを経て進めるかも検討すべき大きな問題です.すべてを飛ばして結論的に言いますと, これ以上放射性廃棄物を増やさないために原発は稼働させないこと, また放射性廃棄物は目本学術会議か2014年9月に公表した報告書にあるように, 「空冷式の容器に納めて,地上か浅い地下で暫定保管する」など,現時点ではあくまで「回収可能性の維持」が原則と考えます.
 「地層処分」という言葉はあまり適切とは思われませんが, 「安定した」地下300m以深に多重バりア(註)をほどこした高レベル廃棄物を埋め, 人間の生活圏から隔離するという処分方法をさします.これは「すでに確立した技術」であり,それを前提に, あとは場所の選定を残すだけだというのが政府や地層処分を直接担うNUMO(原子力発電環境整備機構)の立場です. はたしてそうなのでしょうか.地球科学的視点から検討すべき事項は幾つかありますが,主な問題点は以下の2点です.
(1) 地震・火山・地殻変動,(2) 地下水の流動
 そもそも複雑に4つのプレートが衝突する, 活動度の最も高い地殻変動帯に属する日本で, 数万年〜十数万年の長期にわたって地殻活動の影響を受けないで 地下施設を維持できると保証できる学問的水準を私たちは持ち合わせていません.現在把握されている地震活動度分布, 想定最大震度分布はその1/100〜1/1000の期間の地震データを基に地震学的知見を加味して描かれたものすぎません. それが将来にわたって変化しないという保証はどこにもありません.これらのデータに基づき,また, 現在の火山活動分布から離れた地域で, 岩石・地層・地質構造に関する地質学的知見を加えて検討すれば十分と言うわけにはいかないでしょう. 活断層の存在とその分布は,時間スケールのより長い現象を反映した情報を提供しますが,これには2つの問題点があります. ひとつは,未発見の「潜在」活断層が存在している可能性を否定できるか,もうひとつは, そもそも地震は活断層だけで発生するといえるのかという点です.前者についでいえは, 物理探査を実施して地下構造を解析することによって潜在活断層を把握することができますが, 問題は上下変動を伴わない活断層(ストライクスリップの蓄積)の検出が苦手なことです.後者についていえば, そもそも活断層は地震発生で地殻の変位が繰り返されて蓄積した結果形成されたものですから, 時間を遡り「最初の地震」にまで辿れば,その地震は「変位0」,すなわち活断層が存在していない場所で発生したということになります. このような「最初の地震」が発生する頻度がどれだけかは別として,「活断層が存在しないから安全」 とは言い切れないことを意味します.
   処分施設が地震や地殻変動で直接ダメージを受けるという問題だけでなく,その影響で岩盤内に亀裂や破砕が生じ, 透水環境の変化が生じるという問題でもあるわけです. 放射性物質の流出は岩盤内での地下水の流動(腐食など, 人エバリアヘの化学的影響も含む)が決定的で, それゆえに亀裂,破砕,断層が発達していない,透水率がより低い「安定した岩盤」が処分施設の候補地として選ばれます. 日本では第三紀(6400万年前〜260万年前)の地層が対象とされていますが, 世界初の処分場となるフィンランド・オルキオト島の“オンカロ” やスウェーデンのフォルスマルク建設予定地は安定したバルト盾状地内にあり, 19.5億年前〜17.5億年前の先カンブリア紀の地層中の結晶質岩,フランスやスイスなどは1億5千万年前の粘土質岩, ドイツは2億6千万年前以降に形成されたゴアレーベン岩塩ドームを候補地としています. いずれも日本とは桁違いに古い,安定した大陸地殼での話です.ところが, このような安定した岩盤とされていたドイツのアッセ岩塩地下核廃棄物貯蔵施設ですら, 想定外の大量地下水流入事故が発生しているのが現実です.
 地層処分にかかかる最近の学会発表を見ますと,「安全な場所」は如何にして決めうるかという報告 (例えば統計的手法を導入して未知の活断層の分布が求められないかというテーマの発表など)が結構目立っています. また,地下深部の透水率の推定方法や地下水の挙動のモデル化などの発表も少なくありません.要するに, すでに「確立た技術」のはずである事柄が実は未解決の研究段階だということを, 地層処分に直接かかわっている人たちがいちばん良く知っているということです.
 このようなことが背景にあるのか,資源エネルギー庁のもとに 「地層処分」を推進する目的で設置された地層処分技術WG(前々回の話題)の議論が思いのほか難航しているのも, その反映かも知れません.
(註)多重バリアシステム:人エバリアは, @ ガラス固化体(直径43cm, 高さ134cmの円柱) に放射性物質を溶かし込む,A オーバーパック(厚さ19cmの炭素鋼)で地下水遮断,低酸素環境で腐食を防ぐ, B 緩衝材(厚さ70cmのベントナイト等の粘土で地下水遮断,放射性物質の吸着) からなる径220cm,高さ310cmの円柱を岩石の天然バリアで覆うという多重の安全構造をなす. (←昔,どこかで聞いたような… 5重の安全構造で原子炉は守られているから事故は絶対起こりえない云々).
 
以下に, 参考となる資料を挙げておきます.
・放射性廃棄物地層処分の学際的評価(2014.1,日本原子力学会・研究専門委晨会)
http//www.aesj.or.jp/special/report/2013/r_gakusaitekihyoka_final20140204.pdf
・「意見募集用」地層処分技術WGのこれまでの議論の整理(2015.6,総合資源エネルギー調査会・技術WG)
http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/nuclear/rw
      /doos/library/pmphlt/gijutus_iken.pdf
・諸外国における高レベル放射性廃棄物の処分について
http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/nuclear/rw
      /library/2014/26fy_kyoutuu_kaigai_bettenn1.pdf
 
 第66号  2015年7月24日

               「戦争法案」の廃案をめざして
                                            石川 捷治(政治学)
 
 何かうまいアイディアがあってこの筆を執っている訳ではない.ともかくこんなことが許されていいのかという怒りと危機感, この気持ちの根源を少しでも整理しておきたいという思いからである.
 安倍政権は,7月16日「国民の理解は得られていない」ことを認めながら,前日の衆院特別委員会に続いて, 衆議院本会議においても「戦争法案」を強行採決した.大手マスコミを中心として,これで同法案の成立は, 「ほぼ確実になった」との論調を流している.大変厳しい状況になったのは確かであるが, 廃案(あるいは自ら撤回)に追い込む可能性が全くなくなったわけではない.
 
廃案(撤回)への可能性
 1960年の安保改定の際には,岸政権は5月20日に衆院で強行採決を行い,反対運動の高揚にもかかわらず, 6月19日午前0時,新安保条約ならびに関連協定が「自然成立」(自然承認)ということになった.しかし, 条約案と違って法案の場合には「自然成立」はない.「戦争法案」を成立させるためには,参院でもう1回強行採決をやるか, あるいは衆院で「60日ルール」を使って,3分の2で強行採決するかしかない.しかし,安倍政権にとっては, 今後の反対運動と世論の動向次第であるが,本来論理破たんしている法案を,沖縄,原発再稼働,70年談話, 自民党総裁選,参院選という難問山積の中で,政府・与党内部をまとめて乗り切るのは容易ではない. 状況は極めて流動的であり,内部崩壊を含めて,何が起っても不思議ではない.私たちが「諦めない」限り,可能性は残されている.
 
「クーデタ」?
 今回の強行採決自体が,世論と反対運動の拡大に対する政権の焦りのあらわれにほかならない. 審議を通じて違憲性はますます明らかになり,しばしば政府は答弁不能においこまれた. このような中で,今回の事態を「クーデタ」と捉えるべきだとの見方(東大・石川健治氏など)がある. 鋭い指摘だと思う.その場合,「クーデタ」は7月15日と16日の2日間で終わったのではなく, 現在もなお展開中であることを忘れてはならない.そして, この「クーデタ」の開始点は昨年7月における集団的自衛権行使の閣議決定であり,1年にわたる「サイレント・クーデタ」である. 「クーデタ」の終止点は,失敗として極ちかくの日付けが記されなければならないだろう. 憲法学者を中心とした法学者の主張は,昨年7月の閣議決定以前に戻せということだ. 自民党OBを含めた多くの批判者たちもこの点では同じであろう.手続き論,「立憲主義」論,違憲論などが関わってくる.
 
「戦後70年」の根本的問い直し
 ここにきて「歴史は面白いものだなあ」と思うのは,「戦後70年」のわが国の在り様が, 「地獄の釜」の蓋がズレたかのごとく,中味を曝け出してきたことだ. 客観的には「首の皮一枚」でつながっていた憲法9条が踏みとどまり, 戦後日本を支配してきた「アメリカ帝国」の支配秩序の実態が地金として現れた.今回,安倍政権は, 国会に諮る前に,閣議にさえかけていない「新ガイドライン」を米側と合意し,米議会で披露し拍手喝采を浴びた. 安倍首相にとって,日本の国会での審議はいわば「消化試合」に過ぎなかった.憲法より日米安保が, 日本の国会よりアメリカ議会が上位にあるような構図,それが,日米安保体制の現実である. 1つは,国民主権よりアメリカの意向を重視する「属国」的姿勢であり,もう1つは,(安倍氏流にいえば) すでに70年かけて形成されてきた政治構造(現状)についての国民の[理解不足]である. いやかなりの人々が気づきながらも流されてきたのだ.
 日米軍事一体化は今日まで急速に進行し,アメリカの軍事的弱体化にともない「肩代わり」戦略, つまりアジア・太平洋地域では今まで以上に日本を全面的に従属させるだけでなく, 中東・アフリカまで含めて「世界の」秩序維持のために日本を使う,という戦略が採られようとしている. これが4月末の「新ガイドライン」である.すでに先取り実施されつつある.
 安倍政権は,この法案がアメリカとの「対等な同盟」につながると主張するが,そうだろうか. むしろ,既に構造的に組み込まれているアメリカの軍事戦略への依存度をさらに高め, 日本の安全保障における主体的判断の幅を狭めることになるのではなかろうか.
 
力を結集して
 ローマ時代から「平和を望むなら戦争に備えよ」という諺があった.しかし現実には, 「戦争に備えたなら戦争になった」というのが歴史の実態であり教訓である. 「真の平和を望むなら平和の準備をせよ」というのが正しい.憲法9条の内容こそ,この教訓の体現だと思う. 憲法9条のもとでの安全保障政策や国際貢献は,「平和に備える」政策である. 9条にもとづく「安保のない日本」「武力なき平和」に向けての構想を考える好機ではないか.
 列島揺るがす「反ファシズム人民戦線」が憲法輝く未来を切り開くカギと思っている.
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福岡県知事選挙の感想
         負けたけれども清々しい! この経験を未来へ繋げたい
                                                 酒井 嘉子
 
 私にとっては,選対本部に出入りして闘ったという意味で,人生始めての選挙戦でした.結果は大敗なのに, 一緒に運動した仲間たちは,不思議なことに,みんな“楽しかったという満足感にひたっているのです. そして,今から何かが始まるという期待を胸に,−息ついているところではないでしようか.
 「笑顔の会」の取組みは,これまでの組織中心型から枠を広げて, 原発や戦争の恐怖のない社会を願う弁護士や市民運動のリーダーが加わり,その周りに多くの勝手応援団が生まれてきたという, 老若男女が参加する新しいスタイルでの選挙でした.始めての試みでもあり,出発時点では少々のもたつきもみられましたが, 中盤から選対本部は活発に動き始め,後藤とみかず候補を中心に素靖らしい活動が展開できたと思います.
 短い選挙期間でありましたが,後藤候補は実に精力的に選挙区を駆け巡り,政策を訴えました. 彼の生の声を聞いた人たちは,彼の人柄と致策に感動し,その中から自然発生的に熱心な勝手応接団が拡がっていきました. ここにこそ未来への展望があります.
 今回の選挙で得た教訓は,「笑顔の会」の政策や闘い方は大筋において正しかったけれども, 県下400万人余の有権者に働きかけるには時間と力量が不足していたということだと思います. 県民・市民の選挙難れ・政治離れを克服し,民意度を高めるための日常的な取組みの必要性を痛感しました.
 この選挙戦を通して築かれた素晴らしい人間関係,法律に強い弁護士集団,facebookやtwitterを使って情報発信する若者たち, 斬新なポスターや政策チラシを作るボランティア・イラストレーター等々を内包する「笑顔の会」は, これからの選挙に向けて,無限の伸びしろを持っていること間違いなしです.
 ごの経験を活かして,笑顔の会を「民主的な市民選挙を育てるための拠点」 として存続・発展させていくべきではないでしょうか.もちろん,次回選挙への再チャレンジの拠点でもあります. 誰かがこういう取組みをやらなければ日本を救うことは出来ません.それをやるのは「笑顔の会」で共に闘った私たちでしょう!
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             原発と地震・火山(4)
                       元名古屋大学地震火山研究センター 山崎 文人
      
放射性廃棄物の地層処分(その1)
 
 事故とならんで放射性廃棄物,いわゆる「核のゴミ」の蓄積とその処分が原発にとってのもう一つの本質的な問題です. 高レベル放射性廃棄物は処理後の段階でもウラン鉱石より10万倍の放射能かあり, 同等なレベルまでになるのに1〜10万年かかります.問題なのは, たとえ今すぐに原発を全廃したとしても既に大量の高レベル放射性廃棄物が蓄積されているのにもかかわらず, それらを安全に「処分」する技術が確立できていないことです.現在, 日本は核燃料サイクル政策を取っており(原子力政策大綱,2005年10月閣議決定),使用済み燃料はすべて再処理し, 再利用可能なウラン,プルトニウムを回収して残りの高レベル廃液をガラス固化体にし, 150リットルずつステンレス容器(キャニスター)に納めるとしています.しかしながら,ご存じのように現在, 核燃料サイクルは技術的に頓挫し,再処理はフランス,イギリスに委託してきました.その結果, 2014年末現在で青森県六ヶ所村に1920本,茨城県東海村に247本のガラス固化体が中間貯蔵され,また, 各原発には大量の使用済み核燃料が暫定保管されています(ガラス固化体約24800本相当, 原発稼働時:年間1000〜1200トン).これらの中間貯蔵施設は原子炉本体のような強固な構造(配管類は別)ではなく, 安全上の大きな問題です.再処理された固化体は発熱がおさまる30〜50年後に埋設(地層処分)するとされていますが, 1基平均で4〜5千トンの放射性廃棄物を出すと考えられている廃炉が現時点でも15基存在し,それらを含め, 再稼働が進められると数年先には中間貯蔵施設の収容能力を超えてしまいます.今後とも原発に依存する政策を推進し, 多量の高レベル放射性廃棄物を排出しつづけるごとは,現在の利便・利益のために, 後世どころか10万年後までその尻ぬぐいを押しつけることになります.
 放射性廃棄物の処理方法としては, @ 宇宙空間に捨てる,A 南極の氷の下に捨てる, B 深海底に捨てる,C 地下深部に捨てる,などが考えられます.しかし、@ はコスト面や技術的問題で困難があり, A B は環境保全にかかわる国際条約(有害廃棄物の輸出入を規制するバーゼル条約(1992年), 海洋投棄に関するロンドン条約(1972年,1996年))で禁止されているために,残された選択肢ば C ということになります. この他に,核分裂による放射能低減・消滅や,広大な無人地帯のある国への移送も考えられます.しかし, 前者は高コストが見込まれる上に技術的めどが全くたっていません.後者については,やはりバーゼル条約に抵触します.
 核廃棄物は問題なく解決できると一部の「知識」人が主張しています. 一時期経産省筋からモンゴルなどの途上国への核のゴミの「輸出」という話が出たことがありますが, これを開発援助と引き替えにやれば喜んで核のゴミを引き取ってくれるというわけです. 「海外投棄」で問題は解決すると言いたいのでしょうが,この「途上国への開発援助と引き替えにした公害の輸出」 という構図こそがバーゼル条約を産んだ契機だったことを忘れてはなりません.もう一つの解決策として挙げているのが, ロンドン条約から脱退して「日本海溝への投棄」をしようというものです.ここで登場するのが科学の成果―プレートテクトニクスで, 使用済み核燃料をドラム缶に詰めて沈み込む側の海洋地殻に埋めておけば, 勝手に地球の深部に運んでくれるといううまい話です.しかしこれは生半可な知識から出た, 自然の実態を見ないがゆえのアイデアにすぎません.陸側のプレートと海側プレートが明瞭な境界で分かれていて, 海洋プレートが沈み込んでいくというイメージなのでしょう.実際にはプレートの沈み込むスピードは年数センチ〜10センチ程度です. プレート同士が衝突している場では海洋地殻,それもごく浅い所は激しくもまれ,海水がかなりの程度流動していると考えられます. ドラム缶は陸側プレートの下にたどり着く前に腐食してしまうでしょう.陸側プレート先端部のプリズム状の領域は付加体といわれ, 海洋プレートの堆積物が折り重なって陸側から供給される堆積物ともども陸側プレートに「付加」していき, 浜岡原発で大間題となっている分岐断層も発達し,ひょっとしたら放射性廃棄物の墓場となるのかもしれません.
 今, 地球環境の保全が人類の未来を左右する喫緊の課題として,人類の叡智を結集していかなければならないこの時代に, 原発の推進(=利潤の追求)には何らの問題も存在しないし,そのためには環境保全の国際条約に背を向けることを厭わないと主張する, あまりにも利己的な,あまりにも資本主義的な一部「知識」人の発想とその無自覚性にはあきれるばかりです.
 
 またまた脱線気味になってしまいましたが,「地層処分」に関しての,より立ち入った(地球科学的な)本題は次号にて.
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              第 16 回 総 会 の 報 告
 
 5月31日(日),福岡市内の福岡県教育会館で,福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会の第16回総会が開催された. 本総会は地方選挙等があったため例年より1ヶ月近く遅れて開催されたものである.
 貫橋代表世話人の開会の挨拶に続いて,第1部の記念講演が行われた.
 記念講演は, 「本格的な『自共対決』の時代を開いた第3の躍進から民主連合政府への道を切り開く参議院選挙でさらなる前進を!」 と題して参議院比例代表予定候補の“いせだ良子”さんが約1時間にわたって講演を行った.
 講演では, まず初めに,20歳で入党して以来の経緯が語られ,学生時代30枚以上の履歴書を書いても就職が難しかったこと, 民青同盟での活動,ブラック企業の調査,今回候補者になった経緯などが話された.
  続いて「いっせい地方選挙の結果をどうみるか」では,全国及び福岡県における結果が話され,全国的には, 47都道府県議会に議席を持つことができたこと,福岡では,福岡市議選で初めて7行政区で7人の議席を獲得したこと, 全県的にも12人の議席増となったことが話された.
 「これからのたたかいについて」では,戦争法案阻止,辺野古新基地建設阻止,TPP問題をともに闘おうと励まされ, 「参議院選挙に向けて」では,躍進した国会議員団とも連携して活動の輪を広げること,また, 党の自力をつけること(党員,読者の拡大)が当面の大きな課題であることが熱くかたられた.最後に, 民主連合政府を展望できる参議院選挙の結果を出すように皆さんと力を合わせで頑張りたいと決意が表明された.
 第2部では,平川代表世話人を議長に選び,黒澤事務局長から2014年度活動顛告,小西会計担当事務局員から決算報告, 酒井会員(代理村上代表世話人)の会計監査報告が行われ,若干の質疑応答が行なわれた後,異議なく承認された.
 会費の納入が5O%程度であることが指摘され,会費が払えないわけではなく, 振込を忘れていることなどがあるので長期滞納者の納入促進について世話人会で検討することとした.次いで, 2015年度活動方針案,予算案の提案があり,討論の後,提案どおり異議なく承認された. なお,学生を苦しめている奨学金問題についでは給付制度の導入について調査の上しかるべき要望をしていくこととなった.
 役員等改選では,提案された世話人16名,事務局員9名が異議なく選出された.なお,今回, 安東毅,上原周三両氏がご都合により世話人を退かれ,牛原武司氏が新たに世話人に就任した. 安東様,上原様,長い間大役ありがとうございました.お疲れ様でした.
 最後に,竹下代表世話人から閉会の挨拶があり,承認された活動方針に沿って, この一年力を合わせて頑張っていきましょうと締めくくった.
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               第1回 世話人会の報告
 
総会終了後,第1回の世話入会が開催された.
 1.代表世話人は,安東氏が退任したので,新たに平川一郎氏を選出した.そのほかの代表世話人は, 鎌田 理,黒澤節男,貫橋宣夫,竹下秀俊,三上禮次,三輪俊和,村上陽三,吉田 健の各氏である.
 2.会費滞納者への督促については,事務局でその名簿を出してみて, その名簿を見ながら世話人で声を掛けられる知り合いには個別にプッシュすることになった.
 3.給付制奨学金については,各国の状況など今後本格的な課題として調査することとなった.
 
 第65号  2015年5月18日

      福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
        第16回 総会のお知らせ
 
     日 時 1015年5月31日(日) 午後2時〜4時
     場 所 福岡県教育会館 第4会議室
          (福岡市東区馬出4-12-12 電話 092-631-4600)
          (地下鉄「箱崎宮前」又は西鉄バス「箱崎」下車50m,
           JR「箱崎駅」下車徒歩20分)
記念講演
         第3の躍進を本格的な躍進に
    ― いっせい地方選から来年の参院選へ向けて―(仮題)

講師 : 九州沖縄ブロック参院比例候補 いせだ良子さん
 
議 題 活動報告・決算報告・会計監査報告・活動方針・予算・役員・事務局員選出
 
 憲法を始めとするあらゆる政治課題で国民世論を無視した安倍内閣の暴走.それを阻止するための受け皿として, 都議選,参議院選,総選挙,一斉地方選挙と一連の共産党の大躍進が続いております. 共産党は第3の躍進と名付けておりますが,この躍進を,来年の参議院選につなげるため, 比例候補として九州沖縄各地で奮闘している「いせだ良子さん」(福岡県委員会副委員長)をお迎えし, 記念講演を聴いた後1年間を総括し,今後の方 針を確認して一歩一歩前進する総会にしたいと思います.多数の会員の皆様のご参加をお 願いします.
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          県議・市議・町議選挙で共産党大躍進
             いっせい地方選挙の結果について
 
 4月12日に投・開票が行われたいっせい地方選挙前半戦で,日本共産党は福岡県議選で北九州市若松区(定数2)の山口りつ子, 同小倉南区(定数3)のたかせ菜穂子両元県議が当選,前回失った県議会議席の空白を克服しました. また福岡市議選では,政令市移行後初の7区7人全員当選を果たし,議案提案権を獲得,民主党・みらい福岡とともに, 自民・公明両党に次ぐ第3会派へと前進しました. また26日投・開票の後半戦でも,市議会・町議会に立候補した38人が当選しました. 市議選では朝倉市と嘉麻市で空白を克服,直方市で1議席増の3議席へ,久留米市と飯塚市でも1議席増で複数議席に前進するなど, 立候補した24氏か全員当選し,5議席増を果たしました.町議選では,定数1の広川町議補選で元職が当選して党議席を回復したほか, 篠栗・須恵・吉富各町でも空白を克服し,町議選全体で14氏が当選しました. 福智町の現職と川崎町で空白克服をめざした新人は,僅差で及びませんでした.
 全国的に見ても前半戦で,日本共産党は41道府県で111議席を獲得し,前回当選者を31議席上回り, 非改選の都県も含めて,党史上初めて47都道府県すべての議会に議席を確保することができました. 17の政令市議選挙でも,前回当選の107議席から136議席へと大きく議席を伸ばしました. また道府県議選挙の当選者のうち58人が女性,政令市議選挙の当選者のうち60入が女性で,ともに第1党となりました. 後半戦では東京区議選挙で128議席,一般市議選挙で672議席,町村議選挙で292議席を獲得, 4年前の選挙に比べて東京区議で7議席,一般市議で44議席,町村議で11議席増やしました.
 前半戦での福岡県知事選挙では,日本共産党が支持した無党派弁護士の後藤とみかず氏が, 自民・公明・民主・維新・社民が推薦した現職知事と果敢に対決して, 原発ノー,集団的自衛権容認の憲法解釈変更反対を掲げて善戦・健闘しましたが,残念ながら及びませんでした. 全国的には10道県の知事選挙と5政令市の市長選挙すべてで,自民党が推す候補者と対決する候補者を公認・推薦・支援してたたかったのは, 日本共産党だけでした.「オール与党」の相乗り候補に正面から対決して,いずれも善戦・健闘しました.
 これらの選挙戦を通じて,多くの本後援会会員が選対本部で責任ある立場で活動したり, ボランティアとして働いたり,街頭演説やビラ配りなどの宣伝活動に従事したりして貢献しました. 今回の成果を踏まえて,安倍政権の暴走政治と対決し,平和・民主主義・暮らしを守る国民的大闘争を発展させ, 来年夏の参院選での日本共産党のさらなる躍進のために奮闘しましょう.
                                                  (村上陽三)
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            久留米市で念願の複数議席獲得
                                          貫橋宣夫(代表世話人)
 
 久留米市は人口30万人,福岡県では多い方から3番目の都市です.筑後地方の中心でもあり, 久留米市の施策は良きにつけ悪しきにつけ周辺自治体に影響を与えています.
 長いあいだ共産党の議員は一人しかいませんでした.そのことも一因となって久留米市は大型ハコモノ行政を進めてきました. 宮ノ陣地区には167億円をかけ不要なゴミ焼却施設を建設していますし, 中心地の六ツ門地区には175億円をかけ不急の大きなイベントホールを建設しています. その一方で久留米市の国民健康保険料は県下で3番目の高ざです. 久留米市は長いこと県下一でしたが,他の自治体に追い抜かれました.久留米市が保険 料を引き下げたわけではありません.
 何としても共産党の議員を複数にしたいというのが心ある市民の熱い願いでした.私も同じ思いでしたので, 前回の選挙で落選した金子むつみ候補の応援団に入りたいと自ら申し出ました.
 選対会議はつごう20数回行われました.選対の仕事は多岐にわたります.選挙事務所の選定,駐車場の確保, ちらしの配布,演説会の設定等々.ルーチンな仕事ではなく,一つひとつに創意と工夫を要します. 資金が潤沢にあれば,意思決定も容易でしょうが,金子選対も例にもれず,台所事情は“火の車に油を注いだ”状態です. 「政党助成金をもらっていれば…」というよからぬ考えがときに頭をよぎります.
 金子候補は昨年末の衆院選に出馬して自民党の鳩山邦夫と一騎打ち.敗れはしましたが,善戦しました. 知名度はぐんと上がっていました.しかし,投票日1ヵ月前まではなかなか手応えがありません. 県知事選,県議選をたたかうなかで支持者の間でも徐々に雰囲気が盛り上がってきました.
 市議選の争点は「無駄なハコモノを許さない」という市政レベルのものでしたが, 後半には「安倍内閣の暴走を許さない」という国政レベルの訴えが加わり,大きな手応えがありました. 戦争する国づくりへの危惧が市民のなかに根強くあるという実感を得ました.
 投票日の深夜,金子当選の報が入ってきました.近所の飲食店のマスター,ゴミ焼却場問題で中心的な役割を果たしている人, こつこつと票読みをしてきた支持者などが集まり,「万歳」.甲斐そなお市議も当選を決め,16年ぶりの複数議席獲得となりました.
 これからはベテランと新人二人の議会内外での活躍が期待できますが,周りがどう支えていくかも大きな課題です.
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           原発と地震・火山 (3)
                       元名古屋大学地震火山研究センター 山崎文人
      
地震学者の立ち位置
 原発に対してアンケートを取って意見分布を直接調べた訳ではありませんが,地震学者とりわけ理学系の地震学者の多くは, 世界的にも極めて活発な変動帯に位置し,有数の地震国である日本で,よりにもよって原発を設置するのは危険だとの見解を持っています. 火山学者も川内原発の火山活動をめぐる安全評価に対し,多くが批判的見解を表明しました.これらは, いずれも利害関係や政治的立場とは離れ,真理に忠実であるべきという専門家の立場に立っているが故と考えられます. と同時に,専門家としての社会に対する責任を,自己批判を含め,果たさなければならないと考えつつあるという側面もあると思われます.
   その一つの表れとも言える「事件」が,資源エネルギー庁が設置した「地層処分技術ワーキンググループ」をめぐって起きました. 資源エネルギー庁は発足にあたってその専門委員の推薦を日本地震学会に依頼しました.このような依頼は, 専門家としての立場から審議に加わって欲しいということでもありますが,むしろ, 「専門家のお墨付き」という形式を得ることに意味があるのではと思わざるをえません.今までも, 何人かの方が審議会などの委員に参加して苦い思いをし,場合によっては委員を辞退するケ−スもありました. 例えば,第四紀研究・活断層研究の第一人者である松田時彦氏は四国の伊方原発の審査にあたって, 近傍を東西に走る中央構造線についての評価を委員として行いました.中央構造線は活断層と認定されている部分が存在する第一級の構造線です. 松田氏は真面目な性格の方ですから,一切の政治的判断とは無関係にもっぱら専門家としての視点で丁寧に解析を行い, 原発には致命的影響を与えうる危険な存在だとの結論にいたり,その旨の報告書を提出しました.しかし, この報告は100%無視され,委員会の最終結論は「安全」,「問題ない」というものでした.
 資源エネルギー庁は2000年頃に,国内での放射性廃棄物の地層処分は「技術的に可能である」との報告を取りまとめています. しかしその後事態が一向に進展せず,その理由の一つは安全性等について国民の理解が得られていないことだと考え, 「国民的理解の醸造に向けた取組の強化」の一環として「地層処分を進めるための技術的信頼性を評価すること」 を目的としたWGを設置することとし,その中立性・公平性を確保するために関係諸学会に委員推薦を依頼したわけです. ひらたく言えば「専門家も安全だと言っているのだから,国民も協力してほしい」と宣伝できるようにしたいということでしょう.
 このような委員推薦依頼に対して地震学会は内部で意見交換・検討をすすめ, その際には2012年に日本学術会議が表明した地層処分についての見解(註)がベースにおかれました. 地震学会はこれらを踏まえた上で以下のような懸念事項を指摘し,資源エネルギー庁に確認を求める回答をしました.
   (1) 委員会の自立性・独立性・第三者性を確保すること.
   (2) 科学者による科学的判断の表明と,行政的判断の責任とを明確に分離すること.
   (3) 地震学会は委員を推薦する.ただし,上記2点の懸念事項が解消できるまで一時保留する.
 その後若干のやりとりがあったのですが,懸念が解消されない状態のまま, 資源エネルギー庁は一方的に会員のひとりに委員就任を個別依頼するという事態にいたりました. 地震学会にたいしては説明も推薦依頼の撤回もありませんでした.地震学会は遺憾の意を表明すると共に, 学会の回答にどのような対応をしたのかの説明を求めましたが,無視されたままです.
 ここで話題は変わりますが,ひとこと,是非触れておきたいことがあります.脱線になりますが. それは最近,原発事故の損害賠償をすべて電力会社(東電)に負わせて良いのかという主張がなされている事についてです. この主張は,もちろん電力会社を少しでも免罪しようという意図でなされているのですが,別の意味で, その通りではないかと思うのです.というのも,原発の建設・稼働について,可否の権限を持つ立場にあってこれを許諾した人たちもまた, 東電とともに損害賠償責任を負うべきだと考えるからです.審査し許可を出した委員,同意した自治体首長, 賛成した自治体議員などはまぎれもなく損害賠償の共同責任者です.また, 原発推進のために積極的に運動した人は自らへの損害賠償を辞退することによって, その金を他の被害者に対する賠償に廻すのが筋というもめではないでしょうか.
 次回は放射性廃棄物の地層処分の問題点について触れてみたいと思います.
  註:「回答 高レベル放射性廃棄物の処分について」
  (http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-22-k159-1.pdf)
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本会ホームページ「ひろば」 2015.05.01 より
                自 慢 話
                                       三輪 俊和 (経済学)    
 田村貴昭さんは,北九州市立大学を卒業した,人類史上,初の日本共産党国会議員です.
 もう一人.北九州市立大学を卒業した,人類史上,初のプロ野球選手がいます.ソフトバンクの中田賢一投手です. この人類史上に輝く二人の恩師は,私です.
 私は田村貴昭さんに経済学を教えました.科学的社会主義も教えました.ついでに,ユーモアと演説の仕方も.
 私は中田賢一投手に経済学を教えました.彼の成績はトップでした.硬式野球部部長として,共に野球を楽しみました. 人間らしい生きかたについても語り合いました.
 要するに,私は二人の単なる先生ではなく,決定的な影響を与えた恩師なのです.田村貴昭さんと中田賢一投手は, 多くの人に「希望と感動」を与え続けて行くに違いありません.なにしろ,人類史上に輝いているわけですから.
 皆さんが,二人の活躍から希望と感動を受けましたら,その都度,かの人を育てた恩師にこそ,惜しみない拍手を送ろう.恩師は偉大なり. 
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            第4回 世話人会の報告
 
 4月29日(土)第4回世話人会が世話人8人,事務局員1人の出席で開催された.
 まず,前回11月開催の第3回世話人会以後の総選挙,北九州市長選,北九州市若松区市議選,知事選,県議選,市町村議選について, それぞれ中心的に関わった世話人,九大後援会の選挙活動などの話が生々しく語られ,他の世話人からも感想等が述べられた.
1.報告事項
   前回から2回のニュースが発行されたこと,4月に東京で開催された全国交流集会には, 世話人の都合がつかず,今年度は代表を派遣することを見送ったことが報告された.ただ し,九大後援会から2名が参加し,この間の選挙活動等について集会で報告したとの報告もあった.
2.協議事項
(1) 総会の日時・会場については,5月31日(日) 14:O0から,福岡県教育会館で開催することを決定した.
(2) 記念講演については, 日本共産党福岡県委員会副委員長で来年の参議院選挙の九州沖縄ブロックの比例候補として活躍している 「いせだ良子」さんにお願いすることとした.
(3) 当日の役割分担については,それぞれの分担を決めた.
(4) 総会議案については,原案を読み上げ,種々意見が出され,修正のうえ了承された.
(5) 役員・事務局員については,世話人は,辞任の申し出があった長世話人を除き,そのほかは全員留任とすることとなった. ただし,当日欠席者には確認した上で留任をお願いすることとした.
 また,事務局員も,一部変更があるものの,ほぼ引き続いてお願いすることとなった.
 
 第64号  2015年2月27日
 
   無党派・後藤とみかず弁護士,福岡県知事選に立候補
     ― 政策の柱は「こどもに残す笑顔の未来」―
 
 福岡県知事選挙と県議会選挙の投票日4月12日まで残すところわずかとなってきました. 今回選挙では現職の小川洋知事の対抗馬として,新しく結成された 「後藤とみかずとみんなで創る笑顔の福岡県の会」から弁護士の後藤とみかず氏(46歳)が, 無党派・市民派候補として立候補することになりました. そしてこれまでの20年間,独自候補を立てて県知事選挙を闘ってきた 「県民を主人公に憲法をくらしに生かす福岡県民の会」は,新しく結成された 「(略称)笑顔の会」を支援し,後藤とみかず氏の当選を目指して全力で闘うことになりました.
 
 「福岡県民の会」は前回知事選挙では田村貴昭氏を候補者に立てて,47万4千票,得票率29.6%と, 大きな飛躍(前々回の3倍の得票数と得票率)を遂げることが出来ました. しかし,今回選挙で小川知事を破って当選するためには,更に大きな闘いを組織する必要かおり, とりわけ前回投票に行かなかった約6割の有権者に私たちの思いをどのように訴えていくのか, ここが闘いの焦点となっています.
 
 「県政と自分の生活は関係ない」「投票に行っても政治は変わらない」と考えている多くの有権者に 「今回は投票に行ってみよう」と思っていただくためには, それにふさわしい候補者と選挙体制を築くことが求められていましたが, このたびの弁護士・学者・市民運動リーダー等の呼び掛けによる「笑顔の会」の結成と「後藤とみかず氏」の立候補は, 勝利への展望を大きく切り開く快挙といえるものです.
 
 後藤とみかず氏は福岡大学法学部を卒業されたのち,働きながら司法試験に挑戦され, 弁護士になられた努力の人で,現在は「玄海原発の操業差し止め訴訟」「諌早湾開門訴訟」 「中国人強制連行・強制労働事件訴訟」「朝鮮学校無償化請求訴訟」等の弁護団として活躍されています. また「福岡市中央区9条の会」の事務局長,「憲法を語るテラ・カフェ」の講師など市民運動でも活躍されています.
 
 後藤とみかず氏は2月15日の政策発表会で,以下の枠組みで政策(素案)を熱く語られ 「これから数多くの県民の方々と対話して,この政策を一層充実したものにしていく」と表明されました.
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  < 後藤とみかず 笑顔プロジェクト 子どもに残す笑顔の未来 >
 
1.こどもの未来 幸せな人生を歩む権利 生まれる時から旅立ちまで豊かな人生を
 ○ 幼少期: 子育てに温かい社会 (待機児童ゼロ,虐待ネグレクト防止,子育てサポート)
 ○ 就学期: こどもに安心して学習できる環境を (医療費ゼロ,教室に空調,給付制奨学金)
 ○ 青年期: 家庭と仕事のバランス (ワークライフバランス,女性管理職,女性委員拡充)
 ○ 高齢期: いきいきと暮らせる社会 (孤独死なくす,国保料引き下げ,高齢者経験活用)
2.夢 つながって生きられる社会 フクオカから
 ○ 原発に頼らない社会の実現: 原発再稼働認めない,小規模再生可能エネルギー,雇用創出
 ○ こどもを戦争の犠牲にしません: 集団的自衛権認めない,平和教育,アジアの国との友好
 ○ 誰もが暮らしやすい社会: 障害者・高齢者福祉,LGBT,中国帰国者,在日コリアンなど
 ○ 環境・生物多様性保全: 有明海再生,博多湾などのラムサール条約登録,産業廃棄物処分
 ○ 地域振興(経済と環境の調和): 有機農業,TPP認めない,バイオマス,地域の公共事業
         生態系配慮の河川改修,自転車利用,消費税増税認めない
 ○ 小さな声: 若者・女性・地域県議会を開催,kenmin-cafe で直接対話 犬猫殺処分ゼロ
 
■「後藤とみかず」選対本部事務所
 福岡市博多区奈良屋町1−1 ヤシマ博多ビル6階
 (昭和通りと大博通りの交差点角地,蔵本町バス停前)
 電話 092−272−3338(2月26日から開通)
 
■「後藤とみかずとみんなで創る笑顔の福岡県の会」 http://goto-fukuoka.jp/
 共同代表 : 馬奈木昭雄  迫田登紀子  石村善治
 
■「後藤とみかず」選対本部
 本部長 : 堀良一   副本部長 : 村井正昭  吉野高幸  迫田登紀子
                              (文責 : 県民の会 代表委員 竹下秀俊)
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      総選挙にひきつづき
           いっせい地方選挙でも大躍進を!
 
 昨年末に行われた総選挙で,日本共産党は比例代表選挙で6,062,962票,得票率11.4%を獲得, 改選前の8議席から一気に20議席へ,さらに小選挙区でも沖縄一区で赤嶺政賢さんが当選し, あわせて21議席へと躍進しました.比例の九州・沖縄ブロックでは,532,454票(得票率9.1%) を獲得し,目標だった2議席を実現,田村貴昭さんと真島省三さんの二人を当選させることができました. 福岡県では比例で204,164票(得票率10.4%),小選挙区で過去最高の309,191票(得票率16.1%)を獲得し, 比例2議席に大きく貢献しました.
 
 引き続くいっせい地方選挙では,「みんなで創る笑顔の福岡県の会」の福岡県知事予定候補者, 後藤とみかずさんを日本共産党福岡県委員会が支持表明しました. また福岡県議予定候補9名(2月18日現在)と福岡市議予定候補7名がすでに公表され,その他の自治体でもほぼ予定候補者が出揃っています. 県議に関しては今後もいくつかの選挙区で予定候補者が追加公表される予定です.
 
 大きくなった国会議員団と力を合わせ,安倍政権の反動的・ファッショ的暴走に立ちはだかり, 住民要求を実現するためには,県議会の空白を克服し,福岡市議会の全行政区で勝利し, その他の自治体でも地方議員を増やすことが必要です.参院選と総選挙の勝利に引き続き, 日本共産党の大躍進を勝ち取りましょう.(村上)
 
   福岡県議会議員予定候補者(2月18日現在)
 北九州市小倉北区 (定員3) 中村くんぱち (55) 新
 北九州市小倉南区 (定員3) たかせ菜穂子 (54) 元
 北九州市門司区   (定員2) いちのせ小夜子 (65) 新
 北九州市若松区   (定員2) 山□りつ子 (65) 元
 北九州市八幡西区 (定員4) いとう淳一 (63) 新
 福岡市東区     (定員4) 立川ゆみ (44) 新
 福岡市博多区    (定員3) 渡辺コウ (36) 新
 福岡市早良区    (定員3) 山内えみ子 (44) 新
 大牟田市       (定員2) 中西みちと (54) 新
 
   福岡市議会議員予定候補者
 東区 (定員12) わたぬき英彦(48) 現
 博多区 (定員9) ひえじま俊和(68)前
 中央区 (定員7) 星野みえ子(64)現
 南区 (定員11) 堀内てつお(51) 新
 城南区 (定員6) 倉元たつお(47) 前
 早良区 (定員9) 中山いくみ(54) 現
 西区  (定員8) 熊谷あつこ(62) 現
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           原発と地震・火山 (2)
                       元名古屋大学地震火山研究センター 山崎文人        
巨大地震発生後は内陸で被害地震が活発化する
 11月22日に長野県白馬村を震源とするM6.7(暫定値),震源断層長約20kmの内陸性浅発地震が発生し, 震源付近では震度6弱の揺れで多くの家屋が倒壊しました.これは糸魚川 静岡構造線の一部をなす活断層の神城断層の北側半分とその北側延長部分約10km(活断層ではない!) が上下(東上がり)に動いたものですが,広い意味で巨大地震(2011年,M9.1の東北地方太平洋沖地震) 発生後に認められる地震活動活発化の表れと言え, 今後とも被害を及ぼす規模の内陸性浅発地震が多発すると考えられます.また, この地震で観測された最大加速度はK-NET(防災科学技術研究所の観測網)の白馬観測点での589ガルという値でした.
 
新たな地震を経験するごとに見直される「基準地震動」
 原発の審査で重要視されているのが耐震安全性の評価に用いられる「基準地震動」という値ですが, 原発の「安全基準」とされているこの「想定される最大加速度」(定義上は基準地震動とは多少異なる) は改訂の歴史でした.実際に観測された最大加速度の値が次々と塗り替えられたからです.
 1960年代後半はプレートテクトニクス理論や震源断層理論が確立され,地震学が大きく飛躍した時期でした. 日本で多くの原発が設置許可申請された時期はそれ以前であるため, 今日の地震学の基礎となっているこれらの成果は反映されていません. それどころか原発の耐震設計基準も規定されていなかったので,原発建設企業は古い地震学の知識を もとに建築基準法に準拠した基準を設定して設計にあたっていました.当然のことですが, 設計基準は原発建設のコストに決定的に効いてきますので, 純自然科学的な視点のみで基準を考えたかどうかは極めて疑問ですし, そもそも原発推進を前提とした審査自体に閤題があったと言えます.
 1981年に原子力安全委員会が「発電用原子炉施設に関する耐震設計審査指針」(旧指針)を決定してからは, その指針を基に各電力会社が原発ごとに基準を決め,それを(旧)原子力安全・保安院が審査・承認するという手続きを踏むことになりますが, 今日の原子力規制委員会もそれを踏襲しています.1995年の阪神・淡路大震災を経て後の2006年になって 地震学・地震工学の新たな知見を一定反映させた改訂(新指針)を行い,基準の引き上げが行われましたが, その後も依然として「基準を超える地震動」が観測されました.20あまりある 商用・実験施設で基準を超える地震動が,過去10年間で4回も観測されているのです. 理屈上では各施設で1万〜10万年に1回という確率でしか起きない地震動のはずなのですが, 特に2007年の新潟県中越沖地震(M6.8)では柏崎刈羽原発で基準地震動の倍を超える地震動が観測されました.
 
地震学は観測事実の蓄積を基礎に知識が深化されていく科学
 以上の経緯からすると,今後とも基準を超える地震(最大加速度)が観測されるであろう ことは間違いないでしょう.原発の耐震安全上の重要な根拠そのものが極めて不確実だという 事実をきちんと認識する必要があります.では,地震学がこの問題を解決できるでしょうか. その答えはNOです.地震という自然現象は秒〜分スケールの現象ですが, 地震を発生させるプロセスそのものは百年〜万年の時間スケールの自然現象です. それに対して地震学は近代的な計測技術を獲得・発展させ,観測データを蓄積し始めでからまだ数十年しか経っていません. その間に地震学は大きく進歩しましたが,地震現象を理解するには決して充分とは言えない段階なのです.
 
福島第一原発の地震被害は未解明
 福島第一原発の全電源喪失という事態のそもそもは地震動によって送電鉄塔が倒壊し 外部電源供給が絶たれたことが始まりでした.今日,津波の襲来による被害がもっばら問題にされていますが, 地震動そのものによって原発がどのような被害を受けたかについては未解明なままです. 調査しようにも高レベルの放射能に阻まれて困難だという事情はあるにせよ, 地震動到来時のモニター記録には被害があったことを示唆すると思われるデータが残っていたという話もあります. 地震動については最大加速度のみが重要視されていますが,実は大振動の継続時間の長さも重要な災害要因で, その意味でも大振動継続時間がとりわけ長かった東北地方太平洋沖地震の被害実態を正確に把握することが不可欠です.(2014.12.19)
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本会ホームページ「ひろば」 2013.03.16 より
   地場・木造と大手・プレハブ ― 東日本震災での応急仮設住宅
                                             野田 洋    
 東日本での被災・避難住民のための応急的な住宅確保の公的な主対策は,仮設住宅建設, 公営住宅の空家提供と民間住宅の借り上げであった.公営住宅の空家は元々さほど多くはなく, 実際に提供されたのは,福島県でも658戸,全体の1パーセント強に過ぎない.福島県では, 借り上げ住宅が全体の6O%と多数を占めている.
 
 ここで取り上げたいのは応急仮設住宅についてである.3県での53,000戸(2012.1時点)の 応急仮設住宅の半数強を(社)プレハブ建築協会規格建築部会の所属業者が,3O%近くを(社) 住宅生産団体連合会のハウスメーカーが建設した.被災時の応急仮設住宅建設は, この「プレ協」と「ハウスメーカー」等に発注すべく都道府県とのあいだで事前協定が締結されているか ら,大半の仮設住宅は画一的なプレハブ長屋になる (福岡県西方沖地震で玄界島の島民のために建設された仮設住宅団地・かもめ広場も当然プレハブ長屋であった).
 
 地場業者によるものは3県で約20%,宮城県での発注は0であった.福島県では, 大手のプレハブだけでは対応がむつかしいと判断された段階で, 地場業者を対象とした一般公募で6,000戸,27事業者(2012.7)を決定している.良質な杉材の産出を基礎にした加工技術が, 出稼ぎをも含めて広域に知られている「気仙大工」の活躍の場は,岩手県住田町でのわずかな戸数の木造仮設程度にとどまった.
 「くるめ革新懇」では2月に第1回のシンポジウムを,地産地消の住宅建設をテーマに開催した.
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            第3回 世話人会の報告
 
  2014年11月22日(土),第3回世話人会が急逡開催された.安倍総理の突然の解散を受けて, 衆議院議員選挙に当たって学者・研究者の有志で福岡県民へのアピールを発表するため, その文案を検討するために開催されたものである.
 最初に,このアピール文の作成・発表が時間的に間に合うのかと疑問が呈され, 検討の結果,何とか公示前には発表できるのではないかとの確認がなされ協議に入った.
 
1.アピール関係
(1) アピール文について
 事前に配布した事務局長案をたたき台に,西垣氏から詳細な修正案が出されていたので, それと付き合わせながら,出席世話人から種々の意見が出されたものをまとめてアピール文を完成した. その後,安東氏からも意見が出されたので,追加修正し, 明らかな誤植の指摘もあったのでそれも直して最終文を完成した.
(2) アピール賛同者の確認について
 本来であれば後援会員全員+αの人に照会して,賛同していただけるかどうか確認すべきであったが, 今回は時間的余裕がなかったため,2013年の参議院議員選挙の際に賛同していただいた方々を中心に, 3日聞で確認できた人のみを有志という形で氏名・研究分野を掲載することにした. 結果的には,短時間ではあったが,匿名を含め36人の方々から賛同を得ることができた.
(3) 発表の日時と後援会ニュース,ホームページへの掲載について
 公示直前の11月29日に,しんぶん赤旗西日本総局に持込み掲載を依頼した. 同時並行的に後援会ニュースにも掲載し,その日のうちに発送. また,新聞の方には,「アピール全文はHPをご覧ください」と書くよう依頼していたので, 直ちにHPへの掲載も行った.なお,このことについては,九大後援会の方から, 全国学研会へ情報が送られ,同会のニュースにも掲載された.
 
2.「赤旗まつり」について (報告)
 10月26に開催の福岡県赤旗まつりにおいては, 舞台に近いところに後援会のテントの設置が認められたこともあって,来客がいつもよりかなり多かった.
 展示は九大後援会と共催で「砂川事件最高裁判決再審請求パネル展」を企画し, 当事者である砂川事件の元被告武藤軍一郎氏の熱心な説明とあいまって,多くの人に感銘を与え, 請求署名も多く集まった.
 同時に,1968年,米軍ファントム機が九大電算機センターに墜落した時の 総長・学部長らを先頭に板付基地撤去を訴えるデモの写真パネルも展示され, そのような過去の事実を知らない参加者に,沖縄の現状と重ね合わせて基地が近くにあることの恐ろしさを訴えることができた.
 
 第63号  2014年11月29日
 
   比例区2人以上の当選をめざし,日本共産党躍進の流れを
    本格化させ,平和で豊かな未来を切り拓きましょう!
 
県民のみなさん
 
 安倍首相が,突然解散・総選挙を表明しました.消費税10%の延長は単なる口実で,自らの 延命のための大義なき解散ですが,折角のチャンスですから,日本共産党の大躍進で,安倍暴 走政治にストップをかけ,強権政治から国民が主人公の民主政治に変えようではありませんか.
 安倍内閣が,この2年間に行ってきた諸政策は,アベノミクスのメッキがはげ,正に大企業 ぺったり.大企業,富裕層にはより手厚く,中小企業,一般庶民には犠牲を強いており,格差 の拡大は進む一方です.各種世論調査の数字も安倍内閣の進める強権的諸政策には半数以上が 反対です.政治と世論がこれほどかけ離れたことは歴史上でも稀有のことでしょう.
 消費税10%の「先送り」は共産党を除く各政党が賛成を表明していますが,「先送り」では なく「中止」しかありません.消費税に頼らない別の道(大企業と富裕層に応分の負担を求め る,大企業の内部留保の活用,無駄な軍事予算のカットなど)で財源を確保し,社会保障の充 実に進むべきです.
 憲法9条を壊す集団的自衛権の行使容認の閣議決定は,「戦争をする国」づくりの一環であり, すぐに撤回させるしかありません.
 原発再稼動問題では,九州電力の川内原発が,来年春にも再稼動の動きが強まっていますが, 地震や火山活動を無視し,避難計画も不十分なままで稼動することは何としても阻止しましょ う.
 基地問題では,沖縄の知事選挙は,県民の民意が選挙にはっきりど示され,辺野古基地を容 認した現職に10万票差をつけての保革共同候補の圧勝でした.民主主義国家として,この民意 を無視することは許されません.また,「オスプレイ」の佐賀空港への配備は,福岡県民にとっ ても危険なだけでなく戦争体制を整えるものであって,とうてい認められるものではありませ ん。
 また,私たちは先の大戦で「教育」の国家権力からの独立,自由が重要なことを学びました. しかし今日,教育問題では,道徳の教科化や教育委員会制度の改悪,また大学では,近世大学 の基本的理念である“support but not control”は踏みにじられて教授会の弱体化と学長権限の 強化や貧困な奨学金,大学の差別化,予算削減などが強行されています.私たちはこれに対す る学問の自由と大学の自治を守る立場から共産党の政策を支持します.
 その他,雇用ルール破壊,秘密保護法の強行採決,武器輸出三原則の廃止,TPPの強行など 数々の悪政は枚挙に暇がありません. 2年間の安倍内閣の「戦後レジームからの脱却」と称す る戦前回帰, 暴走政治に審判を下す, 今や絶好のチャンスです.
 昨年の都議選,参院選に引き続き,この総選挙で日本共産党を大躍進させることこそ,日本の 政治,経済,社会を深刻な危機から救いだす唯一の道です.比例区九州・沖縄ブロックで2名以 上の当選と小選挙区でも日本共産党を躍進させ,平和で豊かな未来を切り拓いていこうではあ りませんか.
 県民の皆さんの大きなご支援をお願いいたします.
 
   2014年11月29日
 
    日本共産党の躍進を期待する福岡県の学者・研究者有志(50音順)
 
   安東 毅(環境化学)           長 憲次(農業経済学)
   石川捷治(政治史)            鶴内孝之(作物学)
   上原周三(放射線物理学)        蔦川正義(地域経済論)
   浦川豊彦(分子生物学・炭酸泉)    徳島達朗(西洋経済史)
   押川元重(数学)              西垣 敏(固体表面物理・電子工学)
   鎌田 理(薬理学)             西嶋有厚(国際関係史)
   河野泰治(建築計画学)         原口政敏(憲法・教育法)
   岸本 誠(材料工学)           深尾清造(森林政策学)
   黒澤節男(知的財産権・著作権)    平川一郎(農業経済学)
   高武淳夫(造船学)            牧 忠孝(教育学)
   小寺 安(有機化学)           松嶋道夫(民法・家族法)
   小山紘三(建築計画学)         三上禮次(農業政策・都市政策)
   酒井嘉子(量子化学)           三輪俊和(経済学)
   貫橋宣夫(ドイツ文学)          武藤軍一郎(農業経済学)
   新谷肇一(建築学)            村上陽三(応用昆虫学)
   竹下秀俊(建築計画学)         横屋克昌(都市計画)
   竹之下芳也(化学・科学哲学)     吉田 健(物理学)
   棚次奎介(数学・情報科学)       匿名(有機化学)
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   しのだ清さん(北九州市長選予定候補者)をご支援<ださい
                                憲法をくらしに生かす市民の会
                                      事務局長  三輪俊和
 
 2015年1月25日は,北九州市長選挙です.いま,アペノミクスの下,市 民は消費税増税,年金・医療の改悪で苦しみ,憲法9条を踏みにじった集 団的自衛権行使容認により,平和と子どもらの未来に不安を高めています. 安倍政権の暴走にNOの審判をつきつけ,憲法をくらしに生かし,福祉・ 教育を最優先にする市政をつくる時が来ました。
<憲法を暮らしに生かす市政か 平和と暮らしを壊す市政か>
<福祉・教育最優先の市政か 巨大開発に突き進む市政か>の選択です。
 私たちが,しのだ市長とともにつくる市政とは
1.平和とくらしを脅かす国の政治に対し,防波堤の役割を果たす市政
2.市民の生活,安全,福祉,教育の充実を最優先する市政
3.地元中小企業・個人事業者を中心に,地域経済の活性化を図る市政
4.市政への市民参加,市職員の能力が発揮できる市政
です.
 現市長は自民党の単独推薦を受け,「市民党から自民党」(「し」から「じ」)に濁ってしまい ました.篠田さんは,清ですから,清らかに信念を貫きます.
私たち「憲法をくらしに生かす市民の会」(11月27日結成)は,しのだ清さんを先頭に短期決 戦を全力で戦い抜く決意です.しのだ清さんを最後までご支援くださいますようお願い申し上 げます.
 「憲法をくらしに生かす市民の会」の活動は,ホームページをご覧になってください.
 ホームページURL: http://kenpousimin.jp/
また,ご意見,メッセージ等は,選挙事務所にお寄せください.
小倉北区江南町3-24  電話 932・3577  FAX 922-3122 Mail:koe@kenpousimin.jp
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        日本共産党の衆院選予定候補者
比例区九州・沖縄ブロック
  赤嶺政賢(66)  前衆議院議員,党幹部会員〔小選挙区 沖縄1区〕
 田村貴昭(53)  元北九州市議, 党九州・沖縄ブロック事務所長
 真島省三(51)  前福岡県議, 党福岡県書記長〔小選挙区 福岡9区〕
 伊勢田良子(40) 党准中央委員、県副委員長
小選挙区
 1区 ひえじま俊和(67)  前福岡市議
 2区 倉元たつお(47)   前福岡市議
 3区 川原やすひろ(33)  党地区副委員長
 4区 しんどめ清隆(59)  党地区委員長
 5区 田中ようじ(58)    党県市民・中小企業部長
 6区 金子むつみ(53)   党地区副委員長
 7区 江口まなぶ(40)    党7区国政対策委員長
 8区 かわの祥子(34)   党8区若者・雇用・福祉対策責任者
 9区 まじま省三(51)    前福岡県議,党県書記長〔比例区〕
1O区 たかせ菜穂子(54)  元福岡県議
11区 山下とみ子(61)    党11区国政福祉対策委員長
          
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          福岡市長選で嶽村さん健闘
 
 去る11月16日投票で行われた福岡市長選挙では,「市民が主人公の福岡市をめざす市民の会」 が擁立した嶽村久美子候補は,27,280票を獲得(得票率6.05%)しましたが,残念ながら 当選には至りませんでした.当選したのは高島現市長でしたが,得票率が4割を切り,得票数が 全有権者の21.7%に止まったことは,4年間の高島市長の市政運営に対する不信の表れといえます.
 今回の市長選は,高島市長がこども病院の人工島移転強行,子ども医療費助成の公約違反, 人工島事業などむだな大型開発,解雇自由の「雇用特区」推進,原発再稼働など,市民の批判 と不安が強まる情勢のもとでたたかわれました.論戦では,
 @ 子どものしあわせを一番に,「市民が主人公」の市長か,子どもに冷たく,暮らしより大企業応援の市長か,
 A 安倍政権にきっぱり反対し, 憲法と暮らしを守る市長か, 国いいなりで一緒に暴走する市長か,
「二つの流れ」の選択を訴えました.
 嶽村候補は新人で知名度も低く,実質2ヵ月間の超短期間の選挙活動でしたが,得票を前回比5,780票, 得票率を1.63%増やしました.これは「子ども・子育て支援にあたたかい福岡市」 「市民が主人公で市民とともにつくる福岡市」「150万市民のくらし,安全を最優先する福岡市」 の三つのビジョンと七つの重点公約,候補者自身の住民運動で市民とともに歩いてきた経歴, 自宅を開放しての「なかよし文庫」など,保育・教育の専門家としての長年の実績, そして清潔・誠実な人柄が支持を得たものです.
 「市民の会」は,国政において安倍政権の暴走をストップし,政治の民主的転換のために力をつくすとともに, 今回市長選で大きな争点となった「中学3年までの医療費無料化」をはじめ,かかげた政策・公約の実現をめざし, 引き続き,市民が主人公の市政実現に取り組むことを表明しています.
 
 第62号  2014年10月16日
 
         たけむら久美子さんを福岡市長に
                               徳島達朗(「市民の会」代表委員)
 
 福岡市長選挙が11月16日投票で行われます.
 「市民が主人公の福岡市をめざす市民の会」は,たけむら久美子さんを市長候補に推薦し, 当選をめざす活動を開始しました.
 この4年間,高島市長は子ども病院の人工島移転,市立病院幼稚園の全廃計画,こども医療費助成の公約違反など, 子どもに冷たい市政をおこなってきました.高島市長は,立候補の際, 子ども医療費の改善を公約に掲げていましたが,なんら改善をしないばかりか, 「あれは公約ではない」(選挙公報)とまで言い出す始末です.福岡市の子どもの医療費助成制度は,政令市の 中でも最低レベルで,医療費助成は通院で就学前まで,入院で小学校6年までです.他の政令市並みに引き上げて欲しいというのが, 子育て世代の方々の切実な要求になっています.市民の皆さんは,「中学3年まで,医療費の無料化をすすめる会」を結成し, 街頭署名,保育園,幼稚園へのお願い,医院へのお願いなど幅広く宣伝・署名活動を行ない,9月12日,「請願署名」 第1次分として5万3209筆を福岡市に提出しました.目標は10万筆で10月末に追加提出の予定です.
 たけむら久美子さんはこの運動の呼びかけ人のひとりとして先頭にたって頑張ってきました. たけむら久美子さんは,これまで,保育・教育・障害児の運動,南公園の動物園と緑を愛する 会,移転する少年科学文化会館にも舞台機能を持つホールをのぞむ会, こども病院の人工島移転に反対する連絡会その他の運動の先頭にたって活躍してきました.
 高島市長は,市民のくらしよりも財界の利益を優先し「雇用特区」に名乗りをあげるなど, 市民の声を聞かない「パフォーマンス」と独断の市政を行なって参りました.
 たけむら久美子さんは,「こんな福岡市にしたい3つのビジョン」と「7つの重点公約」を掲げています.
3つのビジョン:
・中学3年まで医療費無料化,保育・教育の充実で,子ども・子育て支援にあたたかい福岡市!
・『市民が主人公』で市民とともにつくる福岡市! 「国いいなり」「トップダウン」「公約違反」はもうごめんです
・150万市民のくらし,安全を最優先する福岡市! 憲法とくらしを破壊する安倍政権の「暴走政治」にきっぱり反対します
 福岡市長選の勝利は一地方の勝利にとどまらず,安倍政権への痛打となりましょう. たけむら久美子さんの当選めざし,ご支援・ご協力をお願い申し上げます.
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           第18回 福岡県赤旗まつり
        大学・研究者後援会/九大後援会のテントへどうぞ
 
 10月26日(日)11時00分〜15時30分 福岡市中央区の舞鶴公園で第18回 福岡県赤旗まつりが開かれます.
 今回は,日本共産党書記局長の山下芳生さんが記念講演を行います.メイ ンステージでは,モモナシ(桃梨)のライブが行われます.
 福岡県大学関係者・研究者後援会は,前回同様,九大後援会と合同でテントを出します. 砂川事件再審請求と集団的自衛権をテーマ にしたパネルを用意します.元被告で九大名誉教授の 武藤軍一郎さんが砂川事件再審講求の意義について説明します. ぜひテントに立ち寄ってください.
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本会ホームページ「ひろば」 2012.10.23 より
                野 球 人 生
                                           三輪 俊和    
野球は,私にとって,趣味ではなく仕事です.
プロですから,日々のトレーニングは欠かさない.試合があるときは,民主勢力の要請を断って,野球を最優先する.
今も現役,若者に負けたくない.いつまでも,はつらつとプレーしたい.
来年のメーデーで古希になる.骨がコキといっても,現役にこだわりたい.
90歳になって,ランニングホームランを打つ.3塁ベ-スを回って,頭からホームに滑り込む.その時, ホームベースに頭をぶつけて,笑いながら昇天する.こんな幸せな人生のゲームセットはない. このまま行くと,そうなるような気がする.
それでは,これから走ってきます.  ラン,ラン,ラン, ----- .           
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             原発と地震・火山 (1)
                     元名古屋大学地震火山研究センター 山崎文人
        
 9月27日に御嶽山が噴火し,50人を超える多くの犠牲者が出てしまいました. 御嶽山は火山としては富士山についで日本で2番目に高い,規模の大きな火山です.今回の噴 火では,火山の噴火活動をチェックする上で重要な指標となる火山性微動は噴火直前11分 前まで認められませんでしたが,噴火前の9月はじめ頃から御嶽山直下で火山性地震が多 発しだし,9月11日には85もの地震(気象庁データ)が発生するようになりました. その後地震数が減少傾向だったこともあり,気象庁はこの地震活動を顕著な異常活動と捉 えられたものの噴火の前兆現象との認識には至らず,警戒レベルを上げませんでした. 結果論かもしれませんが,警戒レベルをひとつでも上げていれば火口周辺での立ち入りが規 制され,あのような多くの犠牲者を出す事態は防げたでしょう.では,気象庁はミスを犯 してしまったのでしょうか.噴火予知をできなかったことは残念なことではありますが, 私はミスだったと言えないと思っています.
 現在,110あると言われている日本の活火山のうち,阿蘇山や桜島など5つの活動的 な火山ではそれなりの常時監視体制があり,また,噴火観測の蓄積もあって個々の噴火に 至るまでの「クセ」,「個性」がかなりの程度把握でき,噴火予測もそれなりに可能になっ ています(噴火予知が確立されているという意味ではありません).しかし御嶽山は規模の 大きな火山とはいえ,1979年10月に有史以来初めて,今回と同じような規模の噴火 (水蒸気爆発)を起こし,その後2回の微小な噴火が認められただけの火山であり,噴火 時の観測体制,観測データの蓄積は極めて貧弱でした.今回の噴火は水蒸気爆発で,噴火 の規模としては小規模な噴火であったことも合わせ,予知が可能な条件はなかったと言わ ざるを得ません.噴火前の火山性地震活動が後から見れば明瞭な前兆現象であったと言え ますが,事前に前兆現象であると認識できるだけの判断材料を持ち合わせていなかったと いうことです.それだけに,2008年に文科省によって大学の観測対象火山から外され た御嶽山も含め,この間にむしろ弱体化が進められていた火山噴火監視・観測体制を抜本 的に強化すること,また,何らかの「異常」が観測された際に速やかにその情報提供をす ることの出来るシステムを構築することは実現すべき課題です.と同時に,火山活動は人 間の日常的時間スケールとは全く異なる地質学的な時間スケールでの現象であり,人知に は限界があるという認識を持っていることも大切です.原発に致命的な影響を及ぼすと考 えられる九州のカルデラ群の火山活動は,今回の御嶽山の噴火と比べれば桁違いに規模の 大きい活動であるがゆえに事前に何らかの前兆的活動が生じ,しっかりと監視をしていれ ば事前に検知できるであろうと考えるのはもっともらしいと言えるでしょう.でも重要な ことは,これはあくまで推測であって,現在の火山学は必ずそうなると断定できるだけの 知見は持ち合わせていないということです.カルデラの噴火活動を事前に必ず検知できる と断定するのはあくまで主観的願望にすぎず,これを前提に「火山活動は考慮の対象外」と して原発稼働を進めることに大多数の火山学者が異を唱えているのは当然なことです.
 
 今回,「原発と地震」というタイトルで原稿を依頼されたのですが,地震学の立場から長 年にわたり御嶽山の地震観測に関わり,また研究対象としてきた経緯もあるので,まずは 御嶽山の噴火と噴火予知の現状の一端について書く事にしました.ということで,タイト ルを「原発と地震・火山」に改題し,地震については次回以降に触れたいと思います. ご意見・質問・要望等ございましたら,
メール(yamazaki@private.email.ne.jp 宛) を頂ければ,直ぐにという訳にはいかないかもしれませんが,可能な限り対応していきたいと思 います.(続く) 
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            第2回 世話人会の報告
 
 9月27日(土) 第2回世話人会を開催した.
 1.報告事項
 県後援会総会と世話人会の概要が報告され,会員の動向としては,この間1人が亡くなったが, 2人の会員が新たに増えたこと,また,ニュース62号は,「赤旗まつり」前に発行すると の報告があった.
 2.協議事項
 (1) 「赤旗まつり」について
 九大後援会と共催で「砂川事件最高裁判決再審請求パネル展」を企画することが了承された.
  * 「砂川事件最高裁判決再審請求」については,本ニュース60号を参照
 パネルは,8月の福岡の戦争展で使用したパネルを基本的に使用する.1968年の米軍ファントム機 が九大電算機センターに墜落したときの写真パネルも再使用.砂川事件と集団的自衛権のかかわりも パネルで分かり易く展示する.これらは元被告武藤氏と相談して行うこととなった.
 そして,準備は,この後援会世話人メンバーより少し若い世代が多い九大後援会にやってもらうが, 手伝いができる人は,当日手伝うこととした.
 (2)青年とシニアの学習会について
 学習会を開催するに当たって,青年たちがどういう学習会を希望するのかをざっくばらんに話し合お うと,民青同盟の委員長に呼びかけていたが,11月29日までは全国的な取り組みが集中しており, それまでは時間がとれないとのことであった.加えてバイト,就活などで多忙な上, 学習スタイルも自分たちで調べて発表する形をとるなどして,基本的には「こちらで必要があればお願いする形」 がいいとのことであったので,結論的には,しばらくは様子を見ることとなった.
 (3)その他
・ 総会などに北九州などから参加するのは交通費・時間など結構大変.
・ この会の特徴として,研究分野で講師を探しているなら協力することなど講師派遣に応える仕組みを  作ったらどうか.
・ かつて閉催したような県委員会と共催で講演会やシンポジウムも考えたらどうかとの意見も出された.
 
 第61号  2014年8月28日
 
       ペシャワール会を通して集団的自衛権を考える
                          酒井嘉子(ぺシャワール会・ボランティア)
 
 アフガニスタンで人道支援を続けるペシャワール会(PMS)は今年30周年を迎えました. 会の活動は,1984年,中村哲医師がパキスタンのペシャワール・ミッション病院ハンセン病棟 に赴任したのが始まりです.ペシャワールは,長い戦乱と旱魃から逃れてアフガン難民がやっ てくる難民キャンプがある場所です.パキスタン国内のアフガン難民への診療から始まった活 動は,その後,軸足をアフガニスタン国内に移し,アフガン山岳地帯での診療所建設,2000年 の大旱魃対策としての井戸掘り,そして2003年3月には「緑の大地計画」として農業用水路 の建設が始まりました.多くの方が,テレビや新聞紙上で,砂漠化した大地が緑の大地に変わ っていく様子をご覧になったことでしょう.
 アフガニスタンは今も戦時下にあります.2001年,米国は同時多発テロへの報復としてアフ ガニスタンへの攻撃を開始し,英国など北大西洋条約機構(NATO)諸国をはじめ,オースト ラリア,韓国などが「集団的自衛権」を発動して米国の軍事行動に加わりました.この戦争で, 居住地を破壊され,肉親を失った多くのアフガン人たちの憎しみはつのり,軍事行動への報復 は激しさを増し,治安は悪化し,兵士が地元住民に襲われる事件も頻発しているそうです.
 今日,海外のNGOはペシャワール会を除いて殆んど撤退していますが,以前,海外のNGO が軍隊に守られながら復興事業としての道路建設を進めていたところを,武装集団から攻撃さ れ,建設が成功しなかったという事態が起こっています.一方,ペシャワール会の用水路工事 は“丸腰”の作業です.2003年から始まった用水路建設には,毎日400〜500人の現地住民 が軍隊に守られることなく作業を進めていますが,米軍機による誤爆が一度あったものの,武 装集団の攻撃を受けたことは一度もありません.
 中村先生は非暴力に徹し,敵を作らないというやり方で,戦時下での事業の困難をのりきっ てこられました.ある診療所を造るとき,武装集団がライフル銃で狙撃してきたそうです.幸 い怪我人は出なかったものの,アフガン人たちは備え付けの機関銃で直ぐ反撃しようとし,そ れを先生が説得して止めた結果,2発目の狙撃はなく,報復の連鎖が食い止められたそうです.
 アフガン人は,日本に対して,「平和国家」,「海外に戦力を送らない国」とのイメージを強く 持っており,日本人は尊敬されているそうです.しかし,憲法9条が歯止めとなり自衛隊の派 遣は出来なかったものの,日本は米国の同盟国としてインド洋における給油活動を行いました. それまで,ペシャワール会の車は「日ノ丸」と「PMS」の旗を掲げて走っていたそうですが, 攻撃の標的になることを恐れて日本を表す「日ノ丸」を撤去したそうです.
 2008年8月には,現地ワーカーの伊藤和也さんが武装集団に拉致され殺害されるという痛ま しい事件が起こりました.長い戦争下で治安が悪い中,当時,十数名の日本人の現地ウーカー が,細心の注意を払いながら現地で働いていました.犯人は日本政府にもPMSにも何も要求 していませんので,伊藤さんが日本人であるために拉致されたかどうかは定かではありません. この事件後も,現地ワーカーたちは「引き続き現地に残って事業の継続に参加したい」という 強い意志を持っていたようですが,中村先生は現地ワーカー全員を日本に返すという決意をさ れました.従って,2008年8月以降は先生だけが現地に留まり,アフガン人との素晴らしいコ ラボレーションのもと「緑の大地計画」は着々と進行しています.現在,アフガン東部の穀倉 地帯の一角,1万6500ヘクタールで暮らす65万人の農民の生活空間を確保し,アフガンの復 興モデルとして注目されています.
 安倍首相は「(集団的自衛権が行使できない現状では)海外で活動するボランティアが襲われ ても,自衛隊は彼らを救うことが出来ない」と述べていますが,これは,現実を全く理解して いない発言です.世界の人々は「日本には平和憲法があり,戦後69年間,一度も海外に軍隊を 出さなかった国である」ことをよく知っています.このことが世界の紛争地域においても日本 人が人道支援活動を継続できる所以であり,日本の評価を高めているのです.
 中村先生は最近,新聞やテレビ,講演などを適して,憲法9条の真価について語り,日本が 集団的自衛権を行使すれば「海外で邦人が危険に巻き込まれる恐れが高まる」と警告し,「自衛 隊がアフガニスタンに来たら私は逃げなければならない」とも発言されています.
 今回のアフガン戦争には欧米を中心に20数ヶ国が参戦し,13年間にわたってこの貧困国を 空爆し続け,アフガン人の生活をズタズタにしてきました.「テロ撲滅の戦争」だと言いますが, テロリストとは一体誰ですか? 武力で攻撃された市民は多国籍軍に対して反撃するため武装勢 力(テロリスト)に加担するでしょう.つまり戦争は米国が言うところ“テロリスト”を増 やし続けているのです.だが,しかし,私は罪もない一般市民をある日突然空爆・狙撃してく る多国籍軍こそが,巨悪な「テロリスト」だと思います.
 平和憲法を持つ日本人には「丸腰の国際貢献」が似合っています.間違っても「武力を伴っ た国際貢献」など許さないよう,しっかり考えましょう.
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         未来を語りながら『資本論』をやさしく読もう
                         三上 禮次(九州芸工大・元教授,経済学)
 
 わたしは若い人に『資本論』を読んでほしいと思っています.しかしフツーには『資本論』は難 しいと思われています.実際はそれほど難しくは無いのですが,難しい物にしてしまった理由がいく つかあると思います.私は『資本論』学者としてその理由を解きほぐしてもっと易しいものにした いと思います.
 その1.いままで『資本論』はなにもかも絶対に正しいとされてきました.つまりは絶対化で す.ですから少しおかしいのではないかと思ってもそれは読み方が間違っているとされてしまって いたのです.幸いにして最近日本共産党は「科学的社会主義」として今までのマルクス・レーニン 主義という言い方をやめました.正しいことだと私も思います.そこで『資本論』も絶対化せず, おかしいところはおかしいとして読んでゆくことにします.いろいろな解説本がありますがそれに 頼らず,自分の目で読んで,自分の頭で理解してゆきましょう.それが一番正しい読み方です.
 その2.『資本論』は150年前のものです.ですから時代的背景が現代とは違います.私は現代 に生きる若い人たちには現代の社会変革をめざすものとしては「科学的社会主義」に基づく最新の 日本共産党の綱領を参考にする事をおすすめします.
 その3.『資本論』の原典はドイツ語です.しかし皆さんは日本語訳本で読むしかありません. ところがこれが曲者です.最近ですが大変な誤訳があることに気づきました.仕方のないところも ありますが,わざわざ難しくしているところもあります.こういったことで皆さんが躓かないように してあげることが必要でしょう.
 そういうわけでこの講座は皆さんがつまずきやすいところを除くという意味での解説ですから私 が『資本論』をやさしく解説するものではありません.『資本論』を理解してゆくのはあくまでも 今から自分で読んでゆく皆さん自身です.
 それでまずは経済学と綱領の関係を見てゆくことにしましょう.綱領とはプログラムの訳.つま り社会変革のプログラムです.
 A・スミスのプログラムは「市民社会論」でした.これを彼は母校のグラスゴー大学での講座の中 で示したのですが,地主社会を批判し,市民−ブルジョアに未来を託したのです.18世紀イギリス 自由主義ブルジョアジーの要求は土地国有化でした.そしてグラスゴーは最も急進的なブルジョア ジーの地域でした.スミスはこの要求が正当なことを示すため『国富論』の中で地代論を展開し, 次代を担うブルジョアジーとしてのマニュファクチュアを研究したのです.
 マルクスのプログラムは『共産党宣言』でした.彼はブルジョア社会を批判し,労働者階級が階 級闘争の結果勝利して未来社会を建設すると期待したのです.彼はその必然性を明らかにするため に経済学の研究に励み,スミス,リカード,ケネーらから学びつつ批判して『資本論』を書き続け たのです.しかし一応完成したのは現行の第1部だけで,残りはノートのままでした.
 共産主義とはコミュニズムの訳ですが残念ながら誤訳に近い不適訳です.コミュンとはラテン語 で共同体ですが,日本語では村落共同体ぐらいしかなじみがありません.しかしヨーロッパではイ タリア,フランス,スペインで市・町・村のことで,パリ・コミュンとはパリ市のことです.です から現在でも非常に馴染める言葉です.
 『資本論』は非常に優れた著作ですが140年前のものです.どうしても時代的制約があります. 絶対化すると中毒します.スターリンがそうでした.中毒しないための特効薬が現行の日本共産党 綱領です.
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             一輪車に挑戦する (2)
                                         貫橋 宣夫    
上達の状況
 日本一輪車協会は一輪車の技能をレベルの低い9級からレベルの高い1級にランクづけをし ています.1級の上にはエキスパート級があります.日本一輪車協会公認指導委員の資格を持 つ酒井照夫先生から私は次の技能認定を受けました.
   2010年1月10日 Bランク 6.5級
   2010年6月5日  Aランク  3.5級
   2011年6月5日  Aランク  2級
   2012年4月29日 Aランク 1.5級
1.5級というのは,1級にはなりきっていないが,1級の技の半分はできるという判定です. スター型の一輪車(背の高い一輪車)に乗れることと片足走行をマスターしたことが評価 されました.
練習方法と量
 一輪車を始めてから4年と10ヵ月が経過しました.練習日数,時間は累計で1,094日,1,514 時間です.一輪車の面白さは依然として続いています.
 練習はできるだけ毎日したいと思っていますが,いろいろな用事があり,平均して週に4日 くらいです.一日に最大1時間半を割いています.
 一日ごとに日誌をつけ,4週間をまとめてプログに掲載しています.高校の同級生からは毎 回のように激励のコメントをもらっていますが,これが大きな励みになっています.
 1年分のプログ記事をまとめて冊子を作り,親しい人に進呈しています.すでに4冊を作り, 今5冊目の準備に取りかかっています.冊子を受け取った人からは,「面白かった.娘にも読ま せた」,「その歳でよくがんばるな」等の感想が寄せられています.
子どもと大人の発達の違い
 今年の1月に日本一輪車協会のインストラクターの資格を取りました.現在,日曜日こは佐 賀県吉野ヶ里町の一輪車教室に行って他の二人のインストラクターとともに子どもたちの指導 をしています.
 一輪車に関しては子どもの上達はとても速く,いつも驚かされます.筋力があり,普通の運 動神経を備えている小学生はどんどん上手くなっていきます.4歳で一輪車に乗れるようにな った女の子もいます.一輪車教室に子どもを連れてきた父母のなかに練習を始める人がいます が,1週間に一度の練習で乗れるようになるには何ヶ月もかかります.1年以上練習してもまだ 安定した前進走行ができない父母もいます.
 私が何ヵ月もかけてものにした技をわずかな期間にマスターする子どもがいます.「すごい, うまい」と誉めてやりますが,悔しくもあります.
 なぜ子どもの発達が速く,大人の発達が緩やかなのかは,私の研究課題です.子どもの行動 を観察しつつ,私の練習を分析しながらいろいろ考えているところです.
これからの夢
 一輪車の練習を始めたとき陸上競技場の400メートルトラックを走ってみたいと思っていま したが,ここは自転車乗り入れ禁止でした.この思いは筑後川のサイクリングロードを走るこ とで遂げることができました.
 次は阿蘇の大自然の中で颯爽と一輪車で走りたいと思いました.広島の友人が来たとき阿蘇 に案内しましたが,そのとき草千里を一輪車で走りまわりました.
 今は何とか1級になりたいと思っています.本当の1級になるには,スピン(直径1メートル の円を描く),バックスラローム(バックでのジグザグ走行),タイヤ乗り(ペダルから足 を離し,タイヤを足で押しながらの走行),縄跳び(一輪車でぴょんぴょん跳びながらの縄跳び) などの難しい技をものにしなければなりません.あと0.5級とはいえ,越えるべき山は相当に 高いのは事実ですが,不可能とはいえないところにきました.
 もう一つの夢は,広島県の尾道市から愛媛県の今治市に続くしまなみ街道のサイクリングロ ードを一輪車で走破することです.全長が70キロあります.4日かければ走り抜くことができ そうです.
 次の短歌は「しんぶん赤旗」の短歌欄に入選したものです.
“一輪車走る大地の清しさをセシウムなどで汚してなるか”                     (おわり)            
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          二度とあんな思いはしたくない
            ― 集団的自衛権行使容認に思う ―
                                           村上 陽三  
 私は1940年福井市内のある尋常小学校に入学した.当時日本は中国で戦争をしていた. 関東軍が仕掛けた1931年9月18日の柳条湖事件(「満州事変」)で,中国への侵略戦争に 突入し,その後戦線を中国全土に拡大(「支那事変」)していった日中戦争のまっただな かにあったが,幼なかったせいもあって当時はまだ戦争の実感が無かった.就学前2年間 通園していた幼稚園の園長は,メソジストのカナダ人宣教師ミセス・ライアンだった.と てもやさしい先生だった.まさかこの人の母国を含む多くの国々と戦争するなど思いもよ らなかった.
 2年生になり尋常小学校が国民学校に変わり,その年の12月8日,ラジオで「真珠湾攻 撃」の臨時ニュースを聞き,太平洋戦争(「大東亜戦争」)が始まると,さすがに子ども ながら戦争というものを実感し始めた.次々と近所や親戚の男たちが出征し,学校でも講 堂の天井下に掲げられた卒業生戦死者の写真が次第に増えていった.親戚にも何人かの戦 死者が出た.もちろん軍国主義教育は日に日に強まり,男の子は誰もが,将来は軍人にな り天皇陛下のために命を捧げるのだと考えるようになっていった.
 そしてやがて日本各地の都市が米軍の空襲を受けるようになり,ラジオでは連日,「警 戒警報」や「空襲警報」の発令が報じられるようになった.しかしなぜか福井県は,「近 畿軍管区空襲警報発令,ただし福井県は除く」といった具合に,空襲とは縁がなかった. 一度だけ夜中に,編隊を組んだ米軍機が頭上を北の方角に飛んで行くのを,防空壕の中に 避難して聞いたことがあるが,翌日の新聞で富山が空襲を受けたことを知り,空襲という ものをいくらか身近かに感じるようになった.空襲の目標は当初軍事施設が中心だったが, 1945年1月から都市への無差別じゅうたん爆撃へと変わった.私が生まれ育った福井市も, 軍の施設は何一つ無かったが,7月19日の夜,120機のB29による爆撃を受けた.県庁所 在地とはいえ人口わずか10万足らずの街に,10万発もの焼夷弾と5発の高性能爆弾が投下 され,1600人余りの犠牲者を出した.
 幸い私たち一家は,応召中の父と金沢の大学に在学中の兄を除く6人会員が,空襲前日 までに強制疎開の命令を受けて田舎の本籍地へ移っていたため,間一髪で無事だった.空 襲の1週間ほど前,6年生だった私と2年生だった弟は,夏休み前に転校の手続きを済ま せようと,リュックに身の回りの物と学用品を詰め一足先に疎開し,その他の家族は引っ 越しの片付けのため空襲前日まで福井市に留まった.やっと片付けが終わったところへ, 親友の天谷君が訪ねてきて,学校で配給になった私の分のパンを姉に届けてくれた.  その日の夜半,「福井が空襲で燃えている」と呼び起こされ,急いで庭に出た.絶え間 無く頭上を飛ぶB29の編隊,20キロ北の福井市上空で次々と焼夷弾を投下して戻って行く 米軍機.街全体が炎に包まれ,この燃え盛る火の下で従弟たちや,ついこの間別れてきた ばかりの友人たちが逃げ惑っているのかと思うと,悲しく,恐ろしく,夏だというのに身 震いしなから眺めていた.
 翌日,兄や姉が福井の焼け跡を見に出掛け,帰ってきて空襲後の様子を話してくれた. 無数の焼死体がごろごろ転がり,鉄筋コンクリートの建物と土蔵以外はすべて焼き尽くさ れ,一面焼け野が原だったとのこと.来年国民学校へ入学するはずだった従弟の正ちゃん とその幼い弟,同居していたおばあちゃんが亡くなり,叔母も全身大やけどしたことも知 らされた.私の絣の綿入れのお古で作った正ちゃんの防空頭巾が,叔母が逃げたコースの 路上に落ちていたのを私の姉が見つけ,その近くの水路の橋の下から,頭が大きく膨れ上 がって死亡していた3人の遺体が発見された.
 一週間ほどして,焼死体もほぼ片付いたから焼け跡を見に行ってもよいとの母の許可が 出たので,私は1人で福井へ行き,わが家の焼け跡を見たあと学校へ向かった.講堂跡の 瓦礫の中で,1・2年時の担任の先生が,家族を全員亡くしてうなだれている低学年の生 徒を励ましている姿に出くわした.その時その先生から,空襲前日私にパンを届けてくれ た天谷君が,焼夷弾の直撃を受けで亡くなったことを知らされた.悲しかった.もう1人 のクラスメイトも,自宅の地下に作った防空壕の中で家族全員とともに死亡,1・2年時 の同じクラスの女の子2人もこの空襲で亡くなったことを後日知った.こんなことが無け れば,4人ともそれぞれの人生を生き,今頃80歳のいいおじいさん,おばあさんになっ ていただろうに.
 当時の私は,「鬼畜米英,この仇は必ずとってやる」と思っていたが,この戦争で中国 その他のアジアの国々で,日本が多くの罪なき人々を殺し,悲しませたことには考え及ば なかった.私たちは学校で,この戦争は自存自衛のための聖戦だと教わってきた.日本共 産党創立92周年記念講演会で志位和夫委員長は,太平洋戦争開戦の詔勅を引用している. 「帝国ノ存立亦正ニ危殆ニ瀕セリ…帝国ハ今ヤ自存自衛ノ為蹶然起ッテ一切ノ障礙ヲ破砕 スルノ外ナキナリ」と.「自存自衛」,近ごろどこかで似た言葉を聞いたことかある. そう,集団的自衛権行使容認を決めた閣議決定は,日本に直接武力攻撃が無くても,「日 本の存立が脅かされ,国民の権利が根底から覆される明白な危険がある場合」に武力行使 ができるとしている.
 ある国が他国を侵略して戦争を起こす場合,「我が国はあなたの国を侵略して資源 をいただきます」などと言う国は,どこにもない.必ず「自存自衛のため」と言って他国 を侵略する.憲法9条を勝手に解釈して,「自存自衛」のため集団的自衛権の行使をすれ ば,日本は再び同じ過ちを繰り返し,世界の人々,私たちの子や孫に,同じ悲しみを味あ わせることになるだろう.あんな思いはもう二度としたくない.子や孫に絶対に味あわせ たくない.
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         第20回 総合学術研究集会の案内
        ― 9月12日(金)〜14日(日)  西南学院大学 ―
 
 日本科学者会議(JSA)の第20回総合学術研究集会が,9月12日(金)から14日(日)にかけて 西南学院大学で開催されます.今回は地元での開催で,JSA福岡支部が中心になって準備に 取り組んでいます.非会員,市民も参加できます.多くの参加で成功させましょう.
 
講演会 (会場:2号館4階360教室)
 基調講演:馬奈木 昭雄 (久留米第一法律事務所・弁護士)   12日 14:30〜16:15
  「福島と水俣,玄海を結ぶもの」
 特別講演1:吉岡 斉 (九州大学・教授)               12日 16:30〜18:00
  「脱原発社会の創造」
 特別講演2:沢田 昭二 (名古屋大学・名誉教授)         13日 13:30〜15:00
  「核兵器と放射線被曝で脅かされない世界への転機」
 
分科会 (13日 9:00〜12:00 13日 15:15〜18:00 14日 9:00〜12:00)
 A 憲法・平和・思想 (A-1 平和で持続可能な社会の構築 A-2 生命と医の倫理を現在に問う
   A-3 日本国憲法の人権国家構想 A-4 持続可能な社会の諸相)
 B 経済・医療・暮らし (B-1 オートメーションと人間・社会 B-3 戦後日本経済の根本的な変革
   B-4 新しい出生前遺伝学的検査と生命倫理 B-5 食糧の安全性とTPP問題)
 C 公害・環境・エネルギー・災害問題 (C-1 福島第一原発事故の解析と脱原発への道
   C-2 公害・環境問題の現在 C-3 瀬戸内の公害・環境問題と地域・環境保全
   C-4 市民主導の再生可能エネルギー普及と地域発展 C-5 自然エネルギーによる地域づくり
   C-6 近年の「異常気象」と気候変動 C-7 「被災者本位の震災復興論」構築に向けての研究
   C-8 近年の災害激甚化と災害に強い街づくり C-9 有明海・諫早湾干拓事業をめぐる問題を考える
   C-10 低線量被ばくを考える)
 D 科学・技術・教育・社会 (D-1 第4回複雑系科学シンポジウム D-2 女性研究者・技術者の今,
   そしてこれから D-3 環境とジェンダー D-4 若手研究者を取り巻く環境 D-5 科学者の権利問題
   D-6 高等教育・学術研究体制の惨状と解決の展望 D-7 真の科学・技術政策を求めて
   D-8 日本の科学・技術の健全な発展のための課題 D-9 日本の科学・技術の現状とロマンを語る)
 
懇親会 (13日 18:30〜20:30)
 
特別集会 (14日 13:30〜16:30)
 「改正」学校教育法体制とどう立ち向かうか ― 目指すべき大学像と教育・研究 ―
 
交流会 (12日 18:00〜20:00)
 女性研究者交流会
 市民団体との交流会
 
 第60号  2014年6月13日
 
          「学校教育法改悪と安倍内閣」
・はじめに
 6月6日に「学校教育法改定案」が衆議院文部科学委員会で可決された.予定では,6月10 日の衆議院本会議で採択され,参議院に送られることになる.通常国会の会期末が6月22日 となっており,「改定案」をめぐる情勢は緊迫している.本稿では,この「改定案」の意味する ところと安倍内閣の性格を概観する.
・「改定案」の中味とその背景
 「改定案」の正式名称は,「学校教育法及び国立大学法人法の一部を改正する法律案」で2つ の内容からなる.1つは学校教育法の改定で,副学長の職務を規定したこと(学長を助けて校 務をつかさどる)と,教授会の役割を制限したこと(教授会を単なる学長への意見陳述機関と する)である.もう1つは国立大学法人法の改定で,学長選考会議の選考基準を定めることや 経営協議会委員の過半数を学外委員とする,などである.いずれも,従来の教授会の権限を弱 体化して学長の権限を強化し,大学の運営にこれまで以上の学外者を入れて,国や財界の意向 に沿った運営を強いている.
 もとより,人類が様々な苦難の歴史を通して獲得した大学の使命とは学問の継承・発展にあ り,大学は人類共通の財産としての学問・真理を追究する場・空間である.その理念実現のた めには,大学がその時々の権力から解放されていることが必須であるため,憲法23条では学 問の自由が認められ,大学には自浄作用力を条件に自治が付与されている.大学とはその時々 の権力から独立していることがその存立基盤になっていて,権力や支配階級から勝手に扱われ る大学は大学の名に債しない.
 一方で,国立大学を国や財界の思うようにする介入は,歴史的には戦後間もなくの頃から続 いてきた.紙幅の関係で詳述は出来ないが,具体的には経団連や経済同友会などの財界から の「大学改革の提言」やそれに呼応する中央教育審議会大学分科会の提言などである.今回の 「改定」も昨年6月に中教審大学分科会で了承された「審議まとめ」を法案化した内容となっ ている.
 このような介入に対しての「反撃」は, 私立大学も含む全国の大学・高専,組合,政党,有 識者などの様々な機関・階層から行われ,現実の大学政策・運営は歴史的にはこのようなせめ ぎ合いの中で実践されてきた.今回の「改定」に対しても,全大教や各単組での抗議声明や会 見,大学人が呼びかけた署名活動(ノーベル受賞者の益川氏も署名),日本共産党の反対運動な どがあったが,必ずしも全国的な反対運動とはなっていない.衆議院文部科学委員会での審議 でも,法案に反対したのは日本共産党(宮本岳志議員)と社民党(吉川元議員)だけで,こ の法案の危険性を熟知している民主党(細野豪志議員)などでも法案修正,付帯決議で対応し ている.
・安倍内閣の性格とその支持背景
 第2次安倍内閣は歴代自民党内閣とは性格が違い,その姑息な国の舵取りに特徴がある.古 賀元幹事長や加藤元幹事長など,かつての自民党の中枢にいた人々からも批判が出ているよう に,安倍内閣は雑な議論で国の重要事項を変更・決定していく.その典型例が「集団的自衛権」 容認で,本来であれば,憲法改正,国民投票などのプロセスを要する国家の在り方そのものに 直結する重大問題であるにもかかわらず,わずか閣議決定で対応しようとしている.「集団的 自衛権」容認の理論的根拠を示したのは総理の私的諮問会議としての有識者による「安保法制 懇談会」であるが,国の様々な委員会に関与してきた憲法学者の重鎮である小林良彰慶応義塾 大学教授でさえも,「安保法制懇談会」には一人の有識者もいないと罵倒する始末である.加え て,小林教授は安倍総理を,立憲主義を否定する人物として糾弾している.これまでは,少な くとも,政策決定においては今までの憲法,法律解釈との論理的整合性を気にしていたハズだ が,安倍内閣はその緻密性に無頓着である.前述の「学校教育法改定」の委員会質疑でも,下 村文科大臣は法案成立後に有識者会議を立ち上げてその具体的施行通知を検討する,と答弁し ている.後先が逆であろう.福島原発事故で「専門家」欠如が露呈されたのと同じく,政治の プロが政権中枢にいなくなった感がある.
 一方で,安倍内閣の支持率は比較的高い数字で推移していて,オバマ大統領が羨むほどで ある.集団的自衛権の他にも,特定秘密保護法,消費税増税,法人税減額,年金医療改悪,TPP, 中韓との外交摩擦,原発推進,国民の生活破壊政策などが目白押しにもかかわらず,である. この一見,矛盾したように見える現象の根底には,やはりアベノミクスに対する国民の“期待” があるからと思われる.早晩,そのバブルは弾ける宿命にあるだろうが,皮肉なことに,経済 的基盤(下部構造)が社会・政治(上部構造)を動かす原動力であることを再認識させられる. 視点を変えれば,そのことに気がついた安倍内閣はアベノミクスの幻想を振りまき,その魔法 が効いている間に国の在り方を変えてしまおうとしている.
・むすび
 −強多弱と言われる与野党の力関係にあって,保守本流からも危惧されるほどの手法で安倍 内閣はやりたい放題である.この状態を招いた最大の原因は国民の期待を裏切った民主党にあ るが, 実は, 国民が主人公の政治を実現したいという願いは深部で依然としてうごめいている. わずか4年ほど前にその原動力が民主党政権を誕生させたが, 今の政治情勢はそれ以上の力強 さで動いている. 例えば,小泉元首相でさえも脱原発に残りの人生を捧げると言わしめるほど, 戦後のエネルギー政策,そして,安倍内閣のエネルギー基本政策が財界重視であり国民からか け離れていることを示している.5月21日の大飯原発判決では,経済合理性(あるとして) の主張は国民の人格権とは比較検討に値さえしないという画期的な判決が言い渡されている. このような情勢を作り,運動の先頭に立っているのが日本共産党であるが,昨年の参議院選挙 や都議選で一定の前進があったとはいえ,まだまだ不十分である.この党を大きくし,国民が 主人公になる政治の実現のため,後援会活動で微力を尽くしたい.
                                                         大学教員
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              第15回総会の報告
 
 4月26日(土)福岡市内の福岡県教育会館で, 福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会 の第15回総会が開催された.
 竹下代表世話人の開会の挨拶に続いて,第1部の記念講演と特別報告が行われた.
 記念講演は,昨年の参議院福岡選挙区候補者として大健闘した日本共産党福岡県委員会書記 長の真島省三さんが「福岡でも『自共対決』― 2013年参院選後の情勢と展望」と題して約1 時間にわたって講演を行った.
 
  何年かぶりに県庁で,県委員会役員の記者会見を行った.30代の女性副委員長に対する 注目度は大きく,同時に配布・公表した「総合計画」の党員・議員倍加計画などが特に注目さ れた.労組回りをしても「歓迎!日本共産党」と書いた紙を張って迎えてくれるなど,従来 の門前払いとは一変している.「自民党に対抗する“受け皿”になってくれ」とJAや連合系 労組からも声が掛かる.青壮年社長らを会員とする改憲派団体からも講演依頼があり,共産 党の話を聞きたいとの認識が深まっている.来年の県議選の5議席獲得に向けて「自共対決」 の論戦を強めていくことが大事であり,そのためには県内の中間選挙で確実に議席と票を伸 ばしている現状を更に強固なものにして,今秋そして来年の選挙につなげて行き,躍進を確 実なものにしよう,
と締めくくった.
 続く特別報告は,黒澤代表世話人による「全国交流集会に参加して」と題するものであった (その報告概要は,別掲参照).
 第2部では,村上代表世話人を議長に選び,黒澤事務局長から2013年度活動報告,川東会 計担当事務局員から決算報告,酒井会員の会計監査報告が行われ,若干の質疑応答が行なわれ た後, 異議なく承認された. 次いで, 2014年度活動方針案,予算案の提案があり,討論の後, 提案どおり承認された.
 最後に役員等改選が行われ,提案された18人の世話人(全員再任)と事務局長及び11名の事 務局員が承認された.なお,長年ご苦労いただいた会計担当の川東さんが,ニュース担当に替 わり,会計担当には,小西さんが就任した.
 貫橋代表世話人の閉会の挨拶があり, ホームページのコラム欄「ひろば」への投稿と会員拡 大などが訴えられ, それぞれの会員が, それぞれの持ち場持ち場で力を発揮して未来を切り拓 いていこうと誓い合って散会した.
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           ≪全国交流集会に参加して≫
                                           黒澤 節男    
 さる4月12日、東京・代々木にある日本共産党の本部講堂において,「学者・研究者,大学 教職員,大学院生の後援会全国交流集会」が開催されました.
 午前10時半から午後5時までの日程で, 午前と午後にそれぞれ参加者の交流・討論の時間 があり, その間に, 不破哲三社会科学研究所長の「世界変化と未来社会論」と題する記念講演 も盛り込まれておりました. その講演を聴くためだけに参加したという人も結構いたようで, 全体的には例年以上に多く約180名が参加しました.
   不破所長の話は,9年前の共産党綱領の改定で,なぜ未来社会論の展開に特別に力を入れた のかについて,世界の大変動の中で,発達した資本主義国でたたかっている党が,自分自身の 未来の問題として,人類社会の発展の前途を明らかにすることを一つの焦点においたと述べ, 旧来の社会主義論の根本的な克服が課題だったとして,「資本論」からの発掘を語った.その講 演概要については,4月13日付けの日刊赤旗に,より詳細については,「前衛」7月・8月号に 掲載される予定なのでここでは省略します.
 交流集会は,最初に宮本岳志衆議院議員から国会情勢報告が行われ,まず,参議院で議員 が増えたことにより,文部科学委員会に田村智子さんが入ることができ,衆参の連携,ダブル チェックができるようになったこと,秘密保護法強行採決の際,本会議で反対討論が仁比さん によって行われたことなどが強調されました.
 マスコミでは,教科書問題や教育委員会制度の改悪が大きく取り上げられているが,大学問 題についても,奨学金の返還の問題で学生が苦しんでいること,一部私学の理事長らの専断的 運営を口実にした文科省の介入強化,そして教授会の審議事項を学位授与や教育課程の編成等 に限定し,教育研究と不可分な人事・予算等にタッチさせないことで学長の権限を抜本的に強 化すること,教職員による学長・学部長選挙を否定するような大学自治破壊という,今国会で 提案が予測される学校教育法改正案に絶対反対の立場で,国会内外で連帯して頑張ろうと締め くくりました.
 交流・討論では,午前と午後それぞれ10人ほどが発言しました.午前の発言は,都道府県の 後援会(14の都道府県に後援会があるそうです)の年間の活動や参議院選挙の取り組みが話さ れ,午後の発言は,現在大学で起こっている諸問題が報告されました.
 印象に残っていることを幾つかご紹介します.
 まず後援会活動では,どこの後援会も高齢化で,現職の会員がいないのが弱点とするものが 多く,ただ大阪では,事務局に20代から70代までいるとの報告もありました.現職教職員会 員の拡大を図ろうというのが共通の課題でした.ニュースの発行,学習会の実施などが主な 活動で,青年とシニアがともに学ぶというのは良い企画だと司会者のコメントがありました. 筑波では,高校生20人とお茶会をやり,秘密保護法や平和問題を話し合ったという報告があり ました.
 参議院選挙については,九大後援会からビラ配布や支持拡大,メガホン宣伝,炊き出し等の 報告がなされ,私の方からは,県民へのアピールの発表とその利用など支持を広げる活動に結 びつけた話をしました.
 大阪では,学研会として大阪都構想批判を展開し,マイ名簿やSNSの活用,教職員総当りを やったこと,3月の大阪市長選で,いまだに37万の票を集める橋下市長をなお,追撃する必要 があるとの報告がありました.
 埼玉の報告者は,80人に自筆の手紙を書いて共産党への支持を訴え,その反応が話され,行 動を起こすことの大切さが述べられました.
 午後の大学問題の報告では,京都大学,新潟大学,山形大学の話が特に印象に残りました.
 京都大学では,総長選挙をめぐる運動に地力を蓄えた二つの取り組み(@ 貸金引下げ無効払 い戻しを求める裁判提訴のたたかい.A 過半数代表者選出選挙の取り組み)が報告され,このた たかいを通じて,学外者による教職員の選挙無しによる総長選びを阻止したことが報告されま した.
 新潟大学では,1987年に「非核平和宣言」が制定されているが,最近,軍学共同研究の本格 化が始まりつつあり,この動きへの警告の意味でも,この非核平和宣言の再確認運動を展開し ていることが報告されました.
 また,山形大学では,数年前に元文科省事務次官が学長になり,トップダウンが繰り返され ており,評議員の数は半減され,授業を担当しない教員が学長人事で18人も採用されている無 茶苦茶な大学運営がされていることが報告されました.
 最後に,いっせい地方選挙にむけて「共産党を支持するアピールを発表し,幅広い学者・研 究者に呼びかける」とする事務局提案の「申し合わせ」を確認し閉会しました.
 なお,この全国交流集会のそれぞれの発言については,「全国学者・研究者後援会ニュース」 No.162に掲載されておりますので,必要な方は事務局宛ご一報くだされば,メール又は印刷 してお送りします.
           
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             一輪車に挑戦する(1)
                                           貫橋 宣夫  
全国デビュー
 私の一輪車挑戦が5月2日付「しんぷん赤旗」の3面「ひと」欄に載りました. 広島市の友 人や京都市の知人から「記事を見たよ」との電話がありました.1月には全国一輪車協会の機 関紙に「ライバルはかたつむり」というタイトルで私の手記が掲載されました.思いもかけず 私の一輪車が全国デビューしました.
 遡れば2010年12月に「西日本新聞」の筑後版に取り上げられました.昨年9月には「西日 本新聞」の夕刊1面に9段抜きの大きな記事になり,ほぼ同じ内容の記事が筑後版に掲載され ました.新聞の影響は大きく,しばらくの間は練習中に見知らぬ人から「新聞に載っていたね」 と声をかけられました.新聞記事がきっかけで,RKB毎日放送の番組で2度ほど電話インタ ビューを受けました.
 6月1日には,テレビ九州の「きらり九州めぐり逢い」という番組の取材を受けました.6 月下旬に放映予定です.
 一輪車に乗って走っていると,保育園児や小学生が,「一輪車おじさんだ.すごい」と賞賛の 言葉をかけてくれます.今まで誉められたり拍手をもらったりすることが少なかったので,そ れなりに気をよくしています.
始めたきっかけ
 一輪車を始めたのは,定年4カ月後の2009年8月で,67歳の誕生日の約1カ月前のこと でした.
 私は40代の頃,子どもたちが一輪車を自由に乗り回しているのを見て,うらやましい と思っていました.練習する時間もなかったし,きっかけもないまま定年を迎えました. 定年後は時間にも気持ちにも余裕が出てきました.それではと始めたのです.約1カ月 の練習で600メートルのコースを前進走行できるようになりました.完全独習です.
 一輪車は発進するときが問題です.手すりか掴まるものがなければ前進走行に移ること ができません.どうしても一人乗車をマスターすることが必要でした.
 一時期はひたすら一人乗車の練習に取り組みました.これができるようになったので, 筑後川のサイクリングロードを気持ちよく走れるようになりました.一人前になったと いうことです.一輪車で視野が広がる筑後川の河川敷を悠々と走ることができるのはな んとも快感でした.
レベルの段階は小刻み
 一輪車には易しいものから難しいものまでさまざまな技があります. その一つでも一朝一夕 にはものにできません. 少しずつ段階を踏んでうまくなっていきます. たとえば, けりあげ乗 車です.寝せた一輪車のペダルに左足を置き,右足でサドルを引き上げて乗車する技です.初 めてこの技を見たとき,「私にはとうてい無理だ」と思いました.しかし,実技を見て形を作っ ていくと,ある日偶然のように成功しました.偶然がときどきになります.練習を積み重ね, 工夫をしていくと成功率は1,2割から3,4割に上がり,ついには成功率10割に到達するこ とができました.
 練習を積み重ねていけば上達する,練習は裏切らないという法則を実感させてくれるのが一 輪車の魅力だと思います.焦らない,諦めないという指針が生きる,私の性格に合っているス ポーツです.練習の過程でふっとコツが分かるときがあります.「悟り」と言っていいかもしれ ません.スポーツの醍醐味を感じるときです.
 私は農民の息子で, 〈熱しがたく,冷めがたい〉性格だと思っていますが,一輪車に適合して いるような気がします.(つづく)
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     砂川事件最高裁判決を再審請求するに当たって
     ―「伊達判決」から55年,今,何故,再審請求を行うか―
                   武藤軍一郎(九州大学名誉教授・砂川事件元被告)
 
1.はじめに
 今年の4月に入ると, にわかに安倍首相,高村自民党副総裁は,砂川事件最高裁判決から 集団的自衛権の行使が可能だと言い始めました.直ちに,マスメディアは大々的に報道しま したが,多くの国民は何のことか判らず,大いに驚いたことだと思います.そこで,砂川事 件元被告として,砂川事件について解説し,今日の問題に触れてみることにします.
2.一農学徒として砂川闘争に参加
 私は,1955年に東京農工大学農学部に入学しましたが,この年から東京都三多摩・砂川町 (現,立川市)における米軍立川飛行場拡張に対する反対闘争が激しく燃え上がりました. 1956年10月には数千人の武装した機動隊が無抵抗の農民,労働者,学生らにこん棒で襲い かかり,流血の惨事となりました.私が参加したのは1957年の基地内測量反対の闘いでした.
 この年,基地内滑走路辺りの土地を所有する農民が,米軍に土地を貸す契約を拒否し,裁 判所に上告したことから始まりました.岸信介首相は裁判を拒否し,強制使用に踏み出し, 7月8日に千人を越す警官に守られて基地内の測量を行おうとしました.農学徒であった私 は,農民の土地を力で取り上げようとする,このような暴挙を見るにしのびず,前夜から参 加しました.早朝から外柵をへだてて私達デモ隊は警官と向き合い,「強制測量反対」の抗 議をしていました.そのうち急にスクラムを組んでいたデモ隊は,潮が寄せるように前方に 動き出し,気が付くと,基地の中に入っており,“移動有刺鉄線”をはさんで警官隊列が目 の前に並んでいました.わずか数メートル基地内にデモ隊がなだれ込んだことが,その後, 砂川事件として,当時の政権をゆるがす大きな事件になりました.
 9月22日突如,府中市の農工大学キャンパスにある駒場寮は包囲され,私は警視庁に連 行,拘置されました.多くの学生,労働者,農民の抗議行動があり,8日後に釈放されまし たが,10月に入ると7人の労組員と学生が起訴されました.
3.画期的な伊達判決
 東京地裁判決が出たのは, 東京農工大学を卒業した直後, 1959年3月30日でした. 判決の冒頭, 伊達裁判長に「全員無罪」と言われ, 私は頭の重圧が急にはずされ, 突き抜 ける青空のように頭は軽くなり, 長々と続く判決文は頭に入りませんでした. 判決は, 米軍 が日本に駐留していることは日本国憲法に違反する, 駐留米軍は日本の戦力で憲法9条はこ れを禁じている. したがって, そのような米軍施設を守る刑事特別法は適用されないという 画期的なものでした. この東京地裁判決は世に「伊達判決」と言われるようになりました.
4.日米政府による最高裁への圧力
 ところが,事態はこれでは終わりませんでした.安保改定を翌年に控えていた岸内閣の意 向を受けた検察側は,東京高裁を飛び越え,最高裁に跳躍上告しました.最高裁も,日米政 府の求めることをよく理解し,1959年12月16日に原判決を破棄し,差し戻しにしました.
 米軍は日本の戦力ではないので,一見明白に憲法違反とは言えないとし,安保条約が憲法 に違反するか否かは,条約が高度に政治的なので,司法の審査にはなじまないと判断したの です.これは,憲法の解釈をゆがめており,且つ司法の番人である最高裁が自らの使命を放 棄したものと言わねばなりません.15人のうち誰一人として「伊達判決」を支持しなかっ たのは誠に情けなく,激しい怒りに燃えました.
 このような上級審の判断に縛られた東京地裁の差し戻し審の結果は期待できるはずがな く,有罪,罰金2千円という判決でした.被告団,弁護団は直ちに高裁に,更に最高裁に上 告しましたが,却下され,1963年12月に刑は確定しました.
5.最高裁判決は不公正,不公平な違法裁判の結果だった
 最高裁判決から49年経った2008年4月に新原昭治さんが米国立公文書館で驚くべき資 料を発見しました. それは, 当時の駐日マッカーサー大使から米国務長官に宛てた極秘電報 で,「伊達判決」があった翌日,マッカーサー大使が藤山愛一郎外相と会い,最高裁への跳 躍上告を迫ったこと,田中耕太郎最高裁長官がマッカーサー大使と会い,裁判の進め方につ いて密談していたというものです.その後,末波靖男,布川玲子の両氏が同米国立公文書館 でさらに,それを裏付ける詳細な資料を沢山発見しました.
 この事実に,私は呆然となると同時に,何と驚くべき,恥ずべき,汚い最高裁の裁判を受 けていたことかを知りました.これは許されてよいものではありません.
 そこで,砂川事件の闘い(裁判を含めて)と最高裁判決の不当性について一人でも多くの 人に,以上の事実を知ってもらおうと思い,『砂川闘争の記―ある農学徒の青春―』を書き, 2010年12月に花伝社から出版しました.すでに,私は75歳でしたが,伊達判決を,憲法 を守ることに結びつけ,最高裁によってゆがめられた判決を知ってもらうために,本を背負 い,諸集会に出かけ,訴え,本を買ってもらい読んでもらいました.
6.安倍政権は,この汚染された最高裁判決から集団的自衛権行使を読もうと画策
 今,安倍首相,高村自民党副総裁はこともあろうに,汚染された最高裁判決から「集団的 自衛権の行使」を読もうというのです.私達は「伊達判決を生かす会」を数年前に組織し, 今,この汚れた最高裁判決の再審を求め,免訴を求める訴訟を起こそうとしています.この 訴訟の理由は,「砂川事件最高裁判決」は,いかなる場合も公正,公平な裁判が保障される 裁判所法に違反して出されたものだからです.米国立公文書館の開示請求で明らかになった 多くの事実から, すでに根底がグラグラしてひっくり返りそうな最高裁判決から, 書かれて もいない「集団的自衛権」を持ち出されてはたまりません.
7.再審請求にむけて―伊達判決を今に生かす活動に支援を
 今年夏に80歳になりますが,私の青春の日の闘いはこれからも続きます.再審請求を認 めさせることは,容易いことではありませんが,世論の盛り上がりがあれば,その重い扉も きっと開かれるでしょう.何卒皆様,御支援宜しくお願いいたします.
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             第1回世話人会の報告
 
 4月26日第15回総会終了後,第1回の世話入会が開催された.
1.代表世話人は, 現在のままとすることを決めた. 現在の代表世話人は, 安東 毅,鎌田 理, 黒澤節男,貫橋宣夫,竹下秀俊,三上禮次,三輪俊和,村上陽三,吉田 健の各氏である.
2.県の後援会総会への出席は,村上,貫橋,黒澤の3人の代表世話人が出席することにした.
3.方針で掲げた「学習会」については,一方的にこちら側が決めるのでなく,青年たちの 意見を聞いたうえで開催することとし,村上,貫橋,黒澤の3人の代表世話人が民青の宮崎さ ん等と話し合いを持つこととした.
4.ニュースは,6月に発行することとした.
 
 第59号  2014年4月14日
 
       福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
          第15回総会のお知らせ
       日 時 2014年4月26日(土) 午後2時〜4時30分
       場 所 福岡県教育会館 第3会議室
             福岡市東区馬出4−12−12 電話092-631-4600
             地下鉄「箱崎宮前」又は西鉄バス「箱崎」下車 50m
             JR「箱崎駅」下車 徒歩20分
記念講演
   福岡に見る時代の変容ー参院選勝利と今後の展望(仮題)
      日本共産党福岡県委員会書記長  真島省三さん
特別報告

     全国交流集会に参加して      黒澤代表世話人
議  題
  活動報告・決算報告・会計監査報告・活動方針・予算・役員・事務局員選出
 
 ※昨年の参議院選挙において共産党の大躍進があった一方,憲法9条改悪という最大の課題 を本命にあらゆる分野で国民いじめを企てる安倍自公政権.
 参院選の福岡選挙区で20万票以上を獲得した真島さんの元気の出る記念講演を聞いた後, 1年間を総括し,今後の方針を確認して一歩一歩前進する総会にしたいと思います.多数の会 員の皆様のご参加をお願いします.
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           第4回世話人会の報告
 
 3月29日(土) 第4回世話人会が9人の出席で開催された.
 まずいくつかの報告事項があった.
(1) 「《未来を拓く科学的社会主義》“青年とシニア”でともに学ぼう11.30 について」は, 難しかったという意見が多かったが,このような学習の意義は大であるし,青年を対象に一方 的でない対話型の学習会を今後も引き続いて開催していくことが確認された.二つの講演は, 時間的に消化不良だったのではないかとの意見も出された.
(2) ニュースの発行については,編集委員会の開催方法,原稿とパソコンによってそのまま 貼り付ける方法の修得など,今後改善することになった.
(3) ホームページ更新については,更新頻度をもっと頻繁にするべく,原稿提出を促していくこ とになった.
(4) 福岡県日本共産党後援会拡大世話人会(11/4,3/15)については,同会議に出席した黒澤, 村上両世話人から簡単な報告があった.
(5) 「全国学者・研究者後援会ニュース」の配布方法については,東京の事務局から今年からメ ールでのみ送られてくるので,それを世話人へ転送する.メールの読めない環境の世話人には, 適宜印刷して送付することとすることになった.
 続いて協議事項にうつり,
(1) 総会の日時・会場については,4月26日(土)14:00〜 福岡県教育会館で決定.
(2) 記念講演については,日本共産党福岡県委員会副委員長内田裕さんにお願いするが,都合 が悪ければ,第2候補:真島さん,第3候補:田村さんに.
(3) 役割については,それぞれの分担をきめた.
(4) 総会議案については,原案を読み上げ,種々意見が出され,修正のうえ了承された.
(5) 役員・事務局員については,世話人会は,全員留任とし,一部は確認することした.事 務局員は,一部変更があるものの,ほぼ引き続いてお願いすることとなった.
(6) 4.14全国交流集会(東京)へは,黒澤事務局長を派遣することとなった.
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     給付制奨学金の実現を     衆院予算委で宮本議員ただす     
 2月17日の衆議院予算委員会で,日本共産党の宮本岳志議員が日本の大学の異常な高学費 を告発し,学費負担軽減のための予算拡充と給付制奨学金をただちに実現するよう求めたこと が,『しんぶん赤旗』2月18日付で紹介されています.
 宮本議員は冒頭,政府が2012年9月に国際人権規約に定められた中等・高等教育の「漸 進的無償化条項」を受け入れたことを指摘し,それにもかかわらず,経済協力開発機構(OECD) 加盟の34ヵ国の中で「授業料無償化」と「給付制奨学金」のいずれも行われていない のは日本だけだという事実をパネルで示しました.宮本議員が示したパネルによると,ヨーロ ッパではほとんど無償化と給付制奨学金がともに行われており,無償化が実現していない国で も返済が必要でない給付制奨学金があります.議員の指摘に対して下村博文文科相は「おおむね, そのとおり」と認めました.
 宮本議員は,2012年度の私立大学の平均授業料は年間86万円,入学金などを含む初年 度納付金は約131万円にもなり,国立大学でも初年度納付金は約81万円かかると,日本の 大学の異常に高い学費を告発しました.諸外国に比べて高い学費の背景には,大学教育に対 る予算が少ない問題があります.これに対して下村文科相は,「新年度予算案では国立大学運 営費交付金を前年度比3.1%増,私学助成は0.3%増やした」と弁明しましたが,宮本議 員は「国立への交付金が増えているのは教員給与をへらした分を戻した影響で,実際は法人化 後減り続けている.経常費に対する私学助成の補助割合もピークの29.5%(1980年)から, 現在は3分の1の10.4%まで減っている」と指摘しました.
 宮本議員は,「わが国の高等教育を受けようとする若者は,莫大な借金漬けにされてしまっ た」と,学費の高騰化,貸付制の奨学金が学生の負担となっている深刻な実態をしめし,政府 の認識をただし,返済に苦しむ学生たちの悲痛な実態を紹介しました.
〔事例1〕 失業中です.返済猶予の利用を繰り返してきましたが,もう猶予ができないと言われ ました.連帯保証人である父に請求がきています.おじも保証人になっており,迷惑を かけたくありません.自分が死んで支払いを免れるなら,死んでしまいたい.
〔事例2〕 卒業後,就職しましたが,うつ病になって辞めました.減額返済制度を利用しても 54歳までかかります.返済額は1万6000円で,延滞すると減額が認められなく なります.とても結婚や出産は考えられません.
〔事例3〕 奨学金という借金が増えていくのが怖く,アルバイトを増やせば授業もままならな くなり,大学を辞めました.
 96年に奨学金を借りていた学生(昼間部)は2割だったのが,今では半数にまでなってお り,学部卒で300万円,大学院博士課程まで進めば1000万円の借金を背負わされます. 宮本議員は,政府が学生の卒業後も「厳しい経済状況におかれている」と認めていることを指 摘し,「新年度予算は,いったい何を改善したのか」と追及しました.宮本議員が「奨学金制 度が若者を追い込んでいる.奨学金は返済の必要のない給付制が当然だと思う」と述べたのに 対して,麻生太郎財務相は「公平の観点から借りた金は返すのが大事だ」と答弁しました.そ れに対して宮本議員は「そんなことを言っているから,こんな状況になる.自民党は2012 年の総選挙時に『給付型奨学金の創設に取り組む』と公約していた.麻生さんは自民党が不公 平を助長する政策を掲げたというのか」と追求しました.これに対して安倍晋三首相は,「麻 生副総理の人生観を吐露したものだ.確かにわが党は給付型の奨学金を検討すると申し上げて いる.今後,財源を確保していく上で給付型を検討していく」との答弁を引き出しました.宮 本議員は,大企業の減税や米軍むけの「思いやり予算」には何千億円も気前よく出すのに,学 生向けにはわずか数十億円も回せないのでは,若者に未来は守れないと強調しました.
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     給付制の奨学金を    東京・新宿で学生・院生らが宣伝行動  
 2月23日付『しんぶん赤旗』によると,「国民のための奨学金制度の拡充をめざし,無償 教育をすすめる会」(奨学金の会)が,2月22日に東京都の新宿駅西口で,学費の無償化と 給付制奨学金の実現を求める署名への協力をを呼びかけました.同会は,全労連,全日本教職員 組合,全日本学生自治会総連合(全学連),全国大学院生協議会などの団体と個人でつくって います.署名は,
        @ 教育予算を拡充し,高校は公私ともに実質無償化,
        A 大学などの学費引き下げ,
        B 高校・大学ともに給付制奨学金の実現,
        C 奨学金返還困難者への救済措置の拡充
を求めるものです.
 奨学金の会の岡村事務局次長は「不安定な働かされ方や奨学金返済の不安が若者の未来を暗 くしています.学費無償化と給付制奨学金は世界の常識です」と強調しました.また全学 連の加藤友志中央執行委員は,「日本では,先進国で一番高い学費のため進学を断念したり, 中退したりする若者がたくさんいます」と語り,「学費引き下げと給付制奨学金の実現」を訴 えました.「4月から看護学校に入る」という八王子市の男性は「お金のあるなしに関係なく, 教育の機会が保障されるべきです.そのためにも給付制の奨学金と学費無償化はぜひ実現して ほしい」と,署名に協力しました.
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    学問の自由と自治を侵害する安倍「大学改革」に反対
 
 安倍政権は,産業競争力強化のために「大学のガバナンス改革を推進する」として,大学 の自治の保障である教授会の権限を制限するための学校教育法改定案を,今国会にも提出しよ うとしています.
 文科省は昨年11月,「国立大学改革プラン」を発表しました.その中で文科省は,各大学 を特徴づけ,理工系の人材育成,教職大学院などの方向に「改革」を行う方針をしめしました.そのた め「学長のリーダーシップの確立」の名で,学長の権限強化と教授会の役割制限,国策に沿う大学へ の運営費交付金の重点配分,教職員の競争をあおる年俸制導入などをうちだしています.
 一方,日本経団連は「大学改革」提言で,大学の「再編・統合」や学費値上げの自由化を主張し, 教授会の権限の制限,学長主導による「改革」を求めています.中央教育審議会でも財界関係 者が教授会の権限制限を主張し,2月12日の中央教育審議会大学分科会は,大学の教授会の 審議事項を制限するための法令改正などをもとめた「大学のガバナンス改革の推進について (審議まとめ)」を了承しました.これは安倍晋三首相が設置した教育再生実行会議提言 (昨年5月)にもとづき審議されていたものです.「審議まとめ」では,「社会にこたえる大学改 革」をすすめる上で「大学としての意思決定に時間がかかりすぎる」と指摘し,大学の人事・ 予算・組織再編などで学長のリーダーシップを確立するための制度改革を求めました.
 また,この「審議まとめ」では,教授会の審議事項が「経営に関する事項まで広範に及んでお り,学長のリーダーシップを阻害している」として,教授会の審議事項から経営に関すること をいっさい排除することを打ち出しています.学校教育法93条には,「大学の自治」の保障 のために「大学には,重要な事項を審議するため,教授会を置かなければならない」と定めら れており,教授会が審議する「重要な事項」を明確化すべきだとしています.その具体的内容 として,
    @ 教育課程の編成,
    A 学生の身分に関する審査,
    B 学位授与,
    C 教員の教育研究業績などの審査
を例示しています.「審議まとめ」は財界の意向に沿って,この「重要な事項」を教育課程の 編成など,限られた事項に制限しようとするものです.
 しかし,大学の経営は,組織・予算・人事に関する事項が中心であり,教育研究に直接責任を 負う教授会が審議することによって,適切な判断ができるのであり,教授会での審議の「重要 事項」に経営も含まれることは当然です.経営に関わる審議から教授会を排除することは,学 長による上意下達の運営を強め,教育研究への教職員の自主性と活力を損なうだけです.
 中央教育審議会の「審議まとめ」は,教職員の選挙による学長選出についても「過度に学内 の意見に偏る」として見直しをもとめ,「投票の結果はあくまで参考の一つ」にし,投票結果 にもとづかない選出を促しています.これの先取が福岡教育大学,京都大学,大阪市立大 学で起きており,学長選挙廃止の動きを全国に広げようとしています.福岡教育大学では,昨 年11月,学内外の委員で作る「選考会議」が教職員の意向投票で1位となった教育学部長を 選ばず,現学長を再任しました.「大学自治を踏みにじり,民主主義の根幹を揺るがす問題」 だとして教授会が抗議し,再審議を求める事態になりました.京都大学でも意向投票の廃止の動き が持ち上がり,教職員組合が「民主主義を破壊する暴挙だ」と反対し,学長選挙廃止が見送ら れました.
 大阪市立大学では昨年,橋下市長が「人事に教授会がしゃしゃり出るという馬鹿げたやり方 は認めない」と主張し,60年間続けられてきた全教職員の意向投票の廃止を強行しました. 教授らは「学問の自由と大学の自治の伝統が脅かされている」とする抗議声明を発表し,政治 権力による大学運営への介入だと批判しています.
 これまで国立大学では,教職員による学内選挙(意向投票)などを行い,選考会議がその結 果を尊重して学長を選出してきました.ところが,法人化された2004年以降,国立大学で は1割近く,公立大学では過半数が学内投票なしに選考を行っています.
 日本共産党は2月13日付の『しんぶん赤旗』の「主張」で次のように述べています.大学 は真理の探求の場であり,教育研究を通して国民に対する責任を負っています.そのために 「学問の自由」と「大学の自治」が認められているのです.それが骨抜きにされ,政府・財 界いいなりの「大学改革」をすすめるなら,大学は国民への責任を果たせなくなります.「大 学の自治」を守る共同を広げることが期待されます.
 〔本報は、2014年1月22日付『しんぶん赤旗』記事,2月13日付同紙の主張,2月19日付 け同紙連載記事「安倍教育改革E」などから引用しました。〕                         (村上陽三記)
 
 第58号  2013年12月14日
 
             《未来を拓く科学的社会主義》
     “青年とシニア”でともに学ぼう 11.30 開催
 
  かねてからの本会の懸案の催しものであった「〜“青年とシニアでともに学ぼう”〜《未来を 拓く科学的社会主義》」が,本会と九大後援会の共催,民青同盟の協賛で,さる11月30日,千鳥橋 病院の会議室で開催された.
 当日は,定刻13時30分に貫橋宣夫代表世話人の司会で始まり,黒澤節男事務局長が開会挨拶 を行ったあと二つの講演が行われた.
 最初は,北九州市立大学名誉教授の三輪俊和先生が「科学的社会主義と『未来社会』について― 日本共産党綱領第5節によせて―」と題して36枚のパワーポイント画面を駆使して講演した. I 史的唯物論,U 現代資本主義, V 未来(社会主義)社会と3つに分けて大まかな説明がなされ, Vでは,さらに 1 私的決定から公的決定へ, 2 ソ連「社会主義」の決定機構,3 社会主義社会の決 定機構,4 社会主義社会と市場経済 の順で詳細な説明がなされた. また,日本共産党綱領との関係で は,第5節の中の「社会主義的変革の中心は,主要な生産手段の社会化である.社会化の対象とな るのは生産手段だけで,生活手段については,この社会の発展のあらゆる段階を通じて,私有財 産が保障される.」という文言に関しては,「<生産手段の社会化=主要な生産手段の所有・管 理・運営を社会の手に移す>は不明確だと思う.生産手段の社会化=生産手段の全社会的所有 =全社会的構成員が生産決定に関与する」とコメントし,また,「生産手段:社会的所有 生活手 段:私的所有は誤り 生産手段も公園,橋,住宅,生活道路等の生活手段も公的所有」とコメント している.
 次に,体調が悪く入院中の三上禮次元九州芸術工科大学教授が,病院から駆けつけ,「未来を語 りながら『資本論』を読もう」と題する講演をされた.
 日本共産党の綱領に照らし『資本論』を絶対化せず相対化して読もう,自分の目で読み自分の 頭で考えて理解することが大事と切々と訴え,若者はチャレンジしなけらばダメというお話し が印象的であった.
 お二人の講演のあと,フロアーからの質問,発言が相次ぎ,青年からは,古典,綱領を学びつつ あるが,これを機会にもっと学びたいなど,積極的意見も出され,有意義な集いとなった.
 最後に村上陽三前事務局長が閉会の挨拶を行い,この学習会をきっかけに,第2回,第3回と 続けて開けたらと青年&シニアへの期待が述べられた.
 時間の関係で青年とシニアのトークの時間が30分しか取れず,若干消化不良気味であったこ と,また,この日は,他のいろいろな行事と重なって,青年の集まりがシニアよりも少なかったこ とは残念であった.
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           特定秘密保護法案の問題点
     ― 国民の知る権利を奪って軍事国家の道へ ―

                                   原口政敏(憲法学>
 
はじめに
 国会における特定秘密保護法案審議のなかで法案の危険性が次々と明らかになり,法案に対 して国民の多くの分野から反対の声が広がっています.これ以上世論の反対が広がるのを怖れ て,11月26日に自民,公明の与党と「修正」に合意したみんなの党が賛成して衆院国家安全 保障特別委員会で強行採決を行い,同日夜衆院本会議で可決されました.その前日には福島市 内の会場で地方公聴会が開かれ,7人の公述人全員が同法案に対して反対あるいは慎重審議を 求める意見を表明され,賛成の意見は一人もなかったのです.それにも拘らずその翌日の暴 挙です.法案は現在参議院に移され審議が行われていますが,その内容の一端を覗いてみたい と思います.
1 法案の主な問題点
(1)特定秘密
 特定秘密の指定は,「防衛」「外交」「特定有害活動の防止」「テロ活動の防止」の4分 野(法案第3条別表)について行政機関の長が「その漏えいが我が国の安全保障に著しい支 障を与えるおそれがある」と考える情報を特定秘密として指定するもの(法案第3粂)です.
 問題点の第一は,「特定秘密」を指定する決定権が「行政機関の長」に委ねられており, その判断をチェックする機関などの歯止めがなく,行政機関の長の恣意的な判断で政府にとっ て都合の悪い情報を隠したり,秘密が際限なく広がったりするおそれがあります.
 第二に,前述のように政府機関が自由に「特定秘密」を決め国民には知らされないので, 「何が秘密かも秘密」で国民の目や耳や口がふさがれ民主主義の根幹をなす憲法21条の「知 る権利」を含む「表現の自由」を侵害するものとなっています.
 第三に,「特定秘密」を扱う公務員や契約企業の労働者などが「特定秘密を漏らしたとき は,十年以下の懲役に処し,又は情状により十年以下の懲役及び千万円以下の罰金に処する」 (修正案第23条)という厳しい罰が科されます.一般国民も「その他の特定秘密を保有する 者の管理を害する行為により,特定秘密を取得した者」と認定されれば同様に10年以下の懲 役になる危険性があります.未遂,共謀,教唆,煽動も5年以下の懲役で処罰されます(修 正案23条).
 なお,自衛隊法では最高5年の懲役(120条その他),地位協定に基づく刑事特別法では 最高10年の懲役となっており,在日米軍の機密なみに重罰化されることになります.
 (2)国会の権限を制限
 国会に「特定秘密」を提供する場合は,非公開の秘密会を要求しています(法案10条 1項一イ).国会は国権の最高機関で唯一の立法機関であり(憲法第41条),「両議院は, 各々国政に関する調査を行い,これに関して,証人の出頭及び証言並びに記録の提出を要求 することができる」(憲法第62条)権限(国政調査権)を持っていますが,十分な立法機能 も国政調査もできません.国会は行政機関を監視する役割を持っていますが,逆に行政機関 が国会を縛る役割を持つことになり,行政優位の体制となり議員内閣制や国会の最高機関が 完全に形骸化することになります.
(3)適性評価
 「特定秘密」を取り扱う行政機関の職員(公務員)や契約企業などの従業者に対して「適 性評価」が行われます.適性評価とは「その者が特定秘密の取り扱いの業務を行った場合に これを漏らすおそれがないことについての評価」(法案第12条1項)で,本人の犯罪歴,病歴, 薬物の乱用,飲酒についての節度,借金などの身上調査を行政機関の長がおこない,調査対 象は家族(事実上婚姻関係にある者を含む)や同居人にも及びます(法案第12条2項).こ ような「適性評価」は,多くの国民のプライバシーを侵害し個人の人格の尊巌を傷つけるも のです.
(4)秘密の有効期間
 秘密の有効期間は5年以内が原則ですが,行政機関の長の判断でさらに5年の延長ができ, 修正案第4条3項は「指定の有効期間は,通じて三十年を超えることができない」とし,さ らに「次の各号に掲げる事項に関する情報を除き,指定の有効期間は,通じて六十年を超え ることができない」と規定して60年の有効期間を修正案で認める情報隠しの延長をきめまし た(修正案第4条4項).「次の各号」は「武器,弾薬,航空機その他の防衛の用に供する物」 「暗号」など七項目をあげていますが,これらは永久に秘密で国民は全く知らないまま廃棄 されるおそれがあります.
 その他まだ多くの問題点がありますが,紙幅の都合で省略いたします.
2 特定秘密保護法案の狙い
 自民党は,昨年4月に「日本国憲法改正草案」を発表いたしました.そこに一貫してみられ る理念は,日本国憲法の基本原理をすべて投げ捨て,軍事国家への道への志向です.特定秘密 保護法案の狙いは,この草案の狙う「軍事国家」への道と同じ道を進むものです.
 たとえば,自民党の草案は,現行憲法の前文の侵略戦争の反省や平和的生存権の廃棄,9条 2項に「自衛権の発動を妨げるものではない」として集団的自衛権の行使を認め,9条の2を 新設して国防軍を設け「国際的に協調して行われる活動…を行うことができる」(同条3項) と規定し,海外での戦争に参加できるようにしています.
 安倍内閣は,このような明文による9条の改訂が困難とみるや,憲法改正条項の96条の改訂 を持ちだしましたが,世論の猛反撃にあいこれも引っ込めて9条を骨抜きにする集団的自衛権 の行使を認める解釈改憲に乗り出しました.そのため,内閣法制局長官の更迭を行い,「安保 法制懇」の報告書(行使容認の)を待って閣議で行使を認めることを企図しています.また集 団的自衛権の行使の容認を規定した「国家安全保障基本法案」(自民党が昨年7月作成)を来 年の通常国会に提案しようとしています.
 このような戦争準備の一環としての役割を持った「特定秘密保護法案」は,修正などではその 根本的な目的を払拭することはできません.廃案しかありません.
 なお,付け加えて言えば,民意を反映しない選挙制度で「虚構の多数」で多数派となった自 公政権にこのような法案を提案する資格があるのか疑問を感じないわけにはいきません.
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  ノーベル賞受賞者含む著名な学者が秘密保護法案に反対の声明
 
 ノーベル賞受賞者の益川敏英さん,白川英樹さんら「特定秘密保護法案に反対する学者の会」 の著名な学者31名が,秘密保護法案の衆院強行採決に抗議し,廃案を求める声明を発表しま した.声明文と31名の氏名は下記のとおりです.
 
 国会で審議中の特定秘密保護法案は,憲法の定める基本的人権と平和主義を脅かす立法で あり,ただちに廃案とすべきです.
 特定秘密保護法は,指定される「特定秘密」の範囲が政府の裁量で際限なく広がる危険性を 残しており,指定された秘密情報を提供した者にも取得した者にも過度の重罰を科すことを規 定しています.この法律が成立すれば,市民の知る権利は大幅に制限され,国会の国政調査権 が制約され,取材・報道の自由,表現・出版の自由,学問の自由など,基本的人権が著しく侵 害される危険があります.さらに秘密情報を取り扱う者に対する適性評価制度の導入は,プラ イバシーの侵害をひきおこしかねません.
 民主政治は市民の厳粛な信託によるものであり,情報の開示は,民主的な意思決定の前提です. 特定秘密保護法案は,この民主主義原則に反するものであり,市民の目と耳をふさぎ秘密に覆 われた国,「秘密国家」への道を開くものと言わざるをえません.さまざまな政党や政治勢力, 内外の報道機関,そして広く市民の間に批判が広がっているにもかかわらず,何が何でも特定 秘密保護法を成立させようとする与党の政治姿勢は,思想の自由と報道の自由を奪って戦争へ と突き進んだ戦前の政府をほうふつとさせます.
 さらに,特定秘密保護法は国の統一的な文書管理原則に打撃を与えるおそれがあります.公 文書管理の基本ルールを定めた公文書管理法が2011年に施行され,現在では行政機関における 文書作成義務が明確にされ,行政文書ファイル管理簿への記載も義務づけられて,国が行った 政策決定の是非を現在および将来の市民が検証できるようになりました。特定秘密保護法はこ のような動きに逆行するものです.
 いったい今なぜ特定秘密保護法を性急に立法する必要があるのか,安倍首相は説得力ある説 明を行っていません.外交・安全保障等にかんして,短期的・限定的に一定の秘密が存在する ことを私たちも必ずしも否定しません.しかし,それは恣意的な運用を妨げる十分な担保や, しかるべき期間を経れば情報がすべて開示される制度を前提とした上のことです.行政府の行 動に対して,議会や行政府から独立した第三者機関の監視体制が確立することも必要です.困 難な時代であればこそ,報道の自由と思想表現の自由,学問研究の自由を守ることが必須であ ることを訴えたいと思います.そして私たちは学問と良識の名において,「秘密国家」・「軍 事国家」への道を開く特定秘密保護法案に反対し,衆議院での強行採決に抗議するとともに, ただちに廃案にすることを求めます.
 
   浅倉むつ子(法学)  池内 了(天文学)   伊藤 誠(経済学)   上田誠也(地震学)
   上野千鶴子(社会学) 内田 樹(哲学)    内海愛子(歴史社会学)
   宇野重規(政治学)  大澤真理(社会学)   小熊英二(社会学)   小沢弘明(歴史学)
   加藤 節(政治学)  加藤陽子(歴史学)   金子 勝(経済学)   姜尚中(政治学)
   久保 亨(歴史学)  栗原 彬(政治社会学) 小森陽一(文学)    佐藤学(教育学)
   佐和隆光(経済学)  白川英樹(化学)    杉田 敦(政治学)   高橋哲哉(哲学)
   野田正彰(精神医学) 樋口陽一(憲法学)   廣渡清吾(法学)    益川敏英(物理学)
   宮本憲一(経済学)  鷲田清一(哲学)    鷲田いづみ(生態学)  和田春樹(歴史学)
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         琉球大学でも教員有志による反対声明
 
 『しんぶん赤旗』11月28日の報道によると,琉球大学では教員有志による特定秘密保護法 案に対する反対声明が発表され,11月27日現在90人を超す賛同が広がっているとのことです. 「『基地の島』沖縄の大学教員として『特定秘密保護法案』に反対する」という声明で,軍事 基地が集中し,「国境の島」をもつ沖縄にあって,秘密保護法の影響は特に深刻だと指摘して います.研究面では安全保障に関連をもちうる分野,基地や国境に接する地域・海域をフィー ルドとしうる分野,地域に根ざす諸科学すべての分野に影響が及ぶため,琉球大学全学部に影 響が及ぶと述べています.教育・研究者としても,沖縄県民としても容認できない法案だとし て反対しています.
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           安倍内閣の「大学改革」
                 日本共産党学術・文化委員会事務局次長  改正 充
 
 安倍内閣は,6月に決定した「日本再興戦略」で大学改革を「成長戦略」の一環に位置付け ました.目玉は「世界大学ランキング100に10校以上入れる」というものですが,内容は大掛 な大学の反動的再編になっています.2012年以来の「大学の構造改革」の第2ラウンドといって よいでしょう.
 安倍内閣の大学改革の特徴の第一は,「産業競争力強化の観点」から,財界・多国籍企業が 求める「グローバル人材」「イノベーション人材」を養成する大学に資金を重点投入し,他 の大学を切り捨てることです.
 国が「スーパーグローバル大学」と指定する10校に対して,年間100億円を投入します.さ らに,国から国立大学に交付する基盤的運営費の配分を見直し,約1兆円の交付総額のうち 3〜4割を,国が求める改革を断行する大学に集中配分するとしています.この10年間に年 1700億円も削減した大学予算が,多くの大学でさらに大幅な削減を余儀なくされます.
 大学教員1500人のポストを外国人研究者に置き換えることとあわせて,大学教員の給与を年 俸制にするとしています.年俸制とは,国が交付する退職金をなくし,毎年の業績評価で給与 額を決めるシステムであり,いっそうの給与削減と過度な兢争に大学教員を追い込むものです. そして,「優秀な若手・外国人材のポスト・給与」の財源にしようというのです.
 第二は,文科省が「国立大学改革プラン」として全国の国立大学ごとに改革方針を策定し, 「世界水準の教育研究」,「全国的な教育研究」,「地域の中核」など3段階の大学群に分化 ・差別化することです.そのために,文科省は各大学に対して「それぞれの大学の強み,特色 を示す」として具体的な目標や組織改革を提示し,その承認を求めています.
 こうした押し付けは,大学間の格差をいっそう広げるばかりか,大学の自主性を大きく損な い,各大学の教育研究がもつ多様な役割をゆがめることになります.宮本岳志議員が衆院文科 委員会(11月1日)で追求したように,文科大臣が策定する各大学の中期目標については「国 立大学法人が作成する原案を最大限尊重する」とした03年の答弁にも反しています.
 第三は,こうした政府の意に沿った改革を各大学で推進するために,「学校教育法の改正など, 抜本的なガバナンス改革を行う」,「教授会の役割を明確化する」として,「大学運営決定へ の教授会の関与の排除」を検討していることです.
 教授会は大学の自治をささえる基本組織です.大学の学長などが教授会の多様な意見を尊重 し,その総意にもとづいて運営するからこそ,「学問の府」にふさわしい優れた研究をうみだ してきたのです.教授会の権限を奪い,大学運営から排除するなら,その活力が消えうせ,大 自治は崩壊してしまいます.
 わが国の大学は,長年の自民党政治によって,深刻な危機に追い込まれています.雑誌 『Nature』の調査では,日本の研究者の「処遇満足度」は先進国で最下位となり,学術論文数 も唯一日本だけが減少しています.安倍内閣がねらう大学改革は,こうした危機をいっそう加 速させるだけです.
 日本共産党は,大学の危機を打開するための「大学改革提案」を10年6月に発表しました. その柱は,@大学の基盤的経費の増額と基礎研究支援の拡充をはかる, A大学の自主性を弱めた国立大学法人制度をみなおし, “自治と民主主義”を保障する,B高等教育の段階的な無償 化や若手研究者の採用をひろげる,C大学への公費支出を欧米並みに ひきあげるというものです.
 この方向へ大学政策を転換してこそ,日本の大学が世界に誇りうる研究と教育を発展させて いく最も確かな道が開けます.
 
 第57号  2013年10月17日
 
              TPP福岡シンポが行われる!
         参議院議員紙智子さん大いに語る
                                          平川 一郎
 
  2013年9月23日(月)福岡教育会館にてTPPについてシンポがありました.参加者は予定を 越え補助椅子を途中で沢山用意するなど,350人が集まりました.講演については,新聞やチラ シなどいろいろと報告されておりますが,私も自分の感想を述べてみます.やはり現場で戦って おられる国会議員さんの報告は迫力がありました.なお最近は小生の記憶力が落ちていますの で,紙議員の報告と自分の意見が混在しています.お許しください.
 
紙議員の報告から−TPPについて
 TPPの最初のP4(チリ,シンガポール,ブルネイ,ニュージーランド)について,4つのタイプ の異なる国々が,関税撤廃,非関税障壁の撤廃の2項目を柱にスタートした条約がありました. これにアメリカが目をつけ,自国の都合のよいように改変しながら,作り上げてきた経過から丁 寧に報告されました.
 条約の内容としては,まず守秘義務があり,締結後4年間は,一切の情報が開示されません.ど うして国会の批准が行えるのか,疑問です.私たちはこの情報非開示を突破する必要があります. 特に各地域の議員さんたちは反対のかたがたも多いはずです.情報開示を強く求める必要があ ります.
 関税撤廃は農林水産業が特に大きな影響を受け,福岡県特産の小麦などはほとんど(99%)全 滅で,国の限定(関係12カ国のみ)された試算でも,農産物の自給率は27%となっている.最初 の農水省の試算では,世界全体を対象とした試算であり,13%となっている.このほかに農業の国 土保全機能などを考えると大変な問題である.
 また4月には併行交渉としてアメリカとの2国間の交渉が義務付けられたが,非関税障壁の 問題を中心として,自動車輸出入,保険,牛肉問題など,大きな譲歩を迫られており(行ってお り?)TPP交渉が続く限り,この2国間協議でたくさんの課題を飲ませられるに違いありません. 早速植物衛生など,食の安全に関する課題が取り上げられようとしているようである.
 結局のところ,安倍政権は企業の活動しやすい国を作るとして,多国籍企業(無国籍企業)に 都合のいい国を作ろうとしているようである.そのために企業の自由な活動を阻害する国や 自治体を訴えることができるISD条項が組み込まれているのである.地元企業や零細企業, 地元農家などを優先させる地域振興条例などが,この条項の槍玉にあがる.地場農産物の学校 給食への提供などはもちろんである.この日本にとっては有害な条項でも,日本の無国籍企業 にとっては,外国に進出した自分たちを守る条項となる.これが財界の考え方である.
 また知的財産権の延長をめぐっても,一番利益を受けるのはアメリカであるが,日本もすでに 特許権収入は黒字になっており,積極的に加わっている.この延長・強化は新しい文化,科学技術 などの成長にとって有害な側面ももっている.
 食料問題は,資本の利潤追求の分野として展開されるべきではなく,国民の生命の維持にかか わる分野であり,それぞれの国において,食料主権を持つことは当然の権利である.
 条約に関して民主主義の国家としては,情報公開は当然の権利であり,これも国際連帯の中で 勝ち取っていくことが必要ではないだろうか.
 
このほかにパネリストとして
 農協職員 船津重敏さん(JA宗像営農部長),岡崎誠さん(県社会保障推進協議会事務局次 長)の報告があり,農業の現場からの話し,医療について,昔は自己負担無料の時期もあったな ど現在がいかに問題かなどを報告された.
 
討論内容
 知的財産権,併行交渉とは,建設業への影響,年内妥結の後はどうなる,情報解除させる方法は, ストップの道あるのか,協定は将来破棄できるのか,自民党はどうしてやりたがる,教育分野へ の影響は,食料自給率の13%と27%との違い,国民の中へ広げる方法,国会審議は可能か,農業資材 の価格を抑えられるかなどの質問が出た.
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          大 学 予 算 毎 年 削 減
 
 安倍晋三政権は,大学教育を「世界の中で競争力を高め,輝きを取り戻す『日本再生』のための 大きな柱」と位置づけていますが,大学予算は10年連続で減らされていることが『しんぶん赤 旗』(8月19日付)に紹介されています.
 高等教育(大学・高等専門学校)の予算を国際比較すると,OECD(経済協力開発機構)諸 国のなかで,GDP(国内総生産)に対する高等教育機関への公財政支出は,2010年について みると,日本は0.7%で最低水準です.OECD30カ国の平均は1.4%で,1位ノルウェー,2位 デンマーク,3位フィンランド,4位ニュージーランド,5位スウェーデンと続いています.
 さらに,高等教育機関への公財政支出の伸び率をみると,この10年各国が支出を増やし,韓国 は1.8倍に達しているのに,日本ではほぼ横ばいです.2004年の国立大学法人化を起点に,大学 側の裁量で使える運営費交付金は,毎年およそ1%ずつ減らされ続けています.運 営費交付金の8割程度を占めるのは,最低限の研究費,人件費,水光熱費,事務費など,大学運営に 不可欠の予算である「基盤的経費」です.安倍内閣は,概算要求でシーリング(上限)のしばりを かけ,運営費交付金を1%ずつ減額し続ける方針を変えていません.大学法人化以降政府は,新学 部開設やプロジェクトなどに対して交付する「競争的資金」を推進し,短期間で成果をあげる研 究を優遇しています.
 国立・私立大学で構成する「学術研究懇談会」は 5月に提言を発表し,「国は運営費交付金を10年間で 1600億円削減した.これは東大と京大の廃止に匹敵 する額だ」と告発,「基盤的経費を削る方向性は, 研究者や大学を養わないことと同じであり,国際競 力を確実に低下させる」と危機感をあらわしていま す.
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        非常勤講師5年雇止撤回を求めて
        阪大・早大での非常勤講師労組のたたかい
 
 大阪大学では,非常勤講師の契約を上限5年とする就業規則改定を4月1日から施行してい ます.就業規則の改訂には,当事者の意見を聞くため,労働基準法90条によって労働者過半数 代表の選出が必要です.ところが阪大当局はその選挙から非常勤講師を除外しました.非常勤講 師が「労働者」ではなく「個人事業主」の請負契約だから労基法が適用されないとして選挙から除 外したのです.しかし労基法上の就業規則の雇い止め規定は,非常勤講師に適用されており,組 合側は大阪労働局が今年の3月に「非常勤講師には労基法の全条項が適用される」との見解を出 していると強調し,「非常勤講師を排除した選挙は労働基準法に違反している」と,9月25日に 大阪地方検察庁に刑事告訴しました.告訴したのは阪大で英語を教える新屋敷健・関西圏大学 非常勤講師組合委員長です.同様の問題での告訴は,早稲田大学に続いて2校目です.
 「5年雇い止め」の問題は,労働契約法の改定で,有期雇用を5年以上続けると無期雇用に転換 できるとする規定が設けられたことに対し,「雇用安定」という法の趣旨に反して5年までに雇 い止めにしようという雇用主が広がったことが原因です.多くの大学では,非常勤講師の組合と の団体交渉で,「5年雇いめを行わない」と約束していますが,国立大学では阪大と神戸大学が, 私立大学では早大が強硬姿勢を示しています.
 首都圏大学非常勤講師組合は,早稲田大学による非常勤講師の5年上限での雇い止めを阻止 しようと,早大で100人以上の組合加入を達成し,9月21日同大学内で早稲田ユニオン分会の 結成集会を開きました.当面の要求として @ 就業規則の契約5年上限やコマ数制限など不利益 変更の撤回,A 日本語インストラクターの来春の雇い止め阻止,B 英語など単位認定科目の外注 「偽装請負」化撤回などを決めました.分会代表となった大野英士さんは,「知識人であると同時 に非正規雇用の苦しみを味わっている私たちが先頭に立って,日本全体の非正規雇用など苦し い状況の労働者の運動を発展させる」と強調しました.この結成集会では,日本共産党の吉良よ し子参議院議員(早大出身)が来賓あいさつをしました.共産党は,田村智子参議院議員が6月 に早大の問題を国会で取り上げ,谷川弥一文科副大臣から「学校法人においても労働関係 法に従う」という答弁を引き出しています.
 早大では約4000人いる非常勤講師を失えば大学運営が成り立ちません.同大学法学部では, 非常勤講師を5年の間に順次,半年間休職させて契約期間をリセットして再雇用する「クーリン グ偽装」を計画するアンケートが配布されていました.7月22日の団交で理事会側は「教務主任 会を開催して,法学部の事例は不適切な取り扱いであると説明しています」と回答しました.8 月22日の団交では,クーリングに関して人事部長が「それは法的に違反なわけですよね.大学と してはやるつもりはありません」と答えています.組合側は,早大が「クーリング偽装」を違法だ と認めて行わないとしたことは,他大学にも影響を与え,重要な意義があるとしています.
                          (以上『しんぶん赤旗』9月22日付と9月26日付より引用)
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          ホームページ「ひろば」より  
  ミ ミ ズ の 思 い 出                   鎌田 理
  当ホームページの「ひろば」欄に掲載しています.
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         未来を拓く科学的社会主義
       〜“青年とシニア”でともに学ぼう〜 
 
   「日本共産党綱領と未来社会をめぐって」
                 三輪俊和 北九州市立大学名誉教授
   「未来を語りながら『資本論』を読もう」
                 三上禮次 元九州芸術工科大学教授

    日 時 : 11月30日(土)13時30分〜16時00分
    会 場 : 千鳥薬局ビル(千鳥橋病院むかい)3階会議室
          (千代5丁目バス停下車 徒歩3分)

本会が数年前から計画していた「綱領学習会」が上記のようにいよいよ開催の運びとな りました.講師のお話を基に青年と語り,ともに学びたいと思いますのでできるだけ多くの 会員の方の参加を期待します.

          第3回世話人会の報告
 
 10月5日(土)第3回世話人会が10人の出席で開催されました.
まず,選挙結果についての感想等が出席者全員から話されました.
次に,参議員選挙に際しての県民へのアピール文について,候補者名を入れる等のその後の修正 の経緯が事務局長から報告され了承されました.
 次号のニュースの内容についても提案・了承されました.
議題は,綱領学習会の件でしたが,種々検討の上,上記のような内容で,11月30日に開催する ことになりました.
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          11.10 さよなら原発!
        九州沖縄集会を成功させよう

  と き : 11月10日(日)10:00〜12:30 オープニング〜ライブ・ステージ
                12:45〜14:45 本集会
                15:00      デモ・パレード出発
  ところ : 舞鶴公園
 
  主 催 : さよなら原発!11.10九州沖縄集会実行委員会
 
  呼びかけ人
 福岡:石村善治(福岡大学名誉教授)
                片山恭一(小説家)
                吉岡 斉(九州大学副学長)
                三宅 昌(福岡県民主医療機関連合会会長)
                田中裕子(グリーンコープ共同体代表理事)
                菊谷宗徳(エフコープ生活協同組合理事長)
            長崎:西岡由香(漫画家)
                牟田純子(主婦)
            佐賀:長谷川照(佐賀大学元学長・九州玄海訴訟原告団長)
                石丸初美(玄海原発裁判の会代表)
                柴田久寛(玄海原発設置反対佐賀県民会議議長)
                仲秋喜道(玄海原発対策住民会議副会長)
            熊本:小松 裕(田中正造研究者)
                板井八重子(医師)
                元村義晴(原発ゼロをめざす水俣の会・会長)
            大分:中谷健太郎(由布院盆地在住地域生活圏研究所・代表)
                松本文六(311いのちのわ大分実行委員会・委員長/医師)
            宮崎:藤原宏志(元宮崎大学学長)
                小沼 新(宮崎大学名誉教授)
                大口玲子(歌人・母親)
           鹿児島:荒川 譲(川内原発増設反対鹿児島県共闘会議議長)
                井上森雄(原発ゼロをめざす鹿児島県民の会代表)
                橋口孝久(かごしま合鴨米生産クラブ代表)
            沖縄:伊波洋一(元宜野湾市長)
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 第56号  2013年8月13日
 
     仁比さん良かった! 真島さんおしかった!      黒澤 節男
 
 総選挙,都議選,参議院選挙とも自公の大勝に終わったが,都議選,参議院選で共産党の大躍進 は特筆すべきものであった.
 特に,9条の会で9年ほどこの運動に携わっている者にとって,改憲が一つの大きな争点になった この参院選で,熱血弁護士の仁比聡平さんが再び国会議員に当選したことは,ことのほか嬉しい.
 仁比さんは,早速,議院運営委員会理事という重要ポストにも就き,憲法審査会でも幹事のポス トを得て,水を得た魚のように生き生きした活動を我々に届けてくれると思われる. 憲法改悪阻止に向けて,国会内外で一段と共闘関係の強化が期待できる.
 真島さんは,選挙区で議席を争うという近来にない選挙戦に臨み,敗れたとはいえ20万票という 大台に乗せ,善戦健闘した.地元北九州では,自民に次ぐ第2の得票数だったが,残念ながら大票田 福岡市の票が伸びずにチャンスを逃す結果になった.福岡市に住むものとして申し訳ない気がする. 真島さんは,4月の本会の第14回後援会総会で記念講演をして頂いて,国会での活躍を期待してい ただけに残念でならない.
 当会が主体となって呼びかけた日本共産党の躍進を期待する福岡県の学者・研究者有志による参議 院選にあたっての県民へのアピール(本ニュース55号)は6月15日付で発表し,しんぶん赤旗日刊紙 にも紹介された.このアピールの賛同者は40名で,3年前の30人を大きく上回り,史上最多であった. 安倍内閣の暴走に対する危機感とその暴走を何とかして阻止しようとする学者・研究者の心意気がそ の数に現れたものであろう.
 また,本会の団体会員である九大後援会の活動は,全国学者・研究者後援会ニュース(No.157)で 紹介され,全国の後援会員に勇気と力を与え,正に「全国は一つ」の比例5人当選に力を発揮したもの と思われる.
 安倍首相が進めようとする国民とのねじれた悪政の数々.その暴走をストップさせるさせるために, 議案提案権を確保した参議院で,どのような展開になるか楽しみである.楽しみといえば,30歳の吉良 佳子議員など久しぶりの若手議員誕生で,これからの活躍にわくわくするのは私だけではあるまい.
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     選挙公報を読んで共産党に入れた大学生       村上 陽三
 
 私たちは2年前から,地域の公民館のサークル活動の一つとして,毎月1回「憲法を読む会」 を行っています.先月の例会では参院選の結果について話題になり,この会を主催している人 から面白い発言がありました.この人には同居している男女2人の双子の孫がおり,20歳になっ たばかりの孫娘から,今度の選挙で誰に入れたらいいかわからないと相談を受けました.初め て選挙権を得たこのお孫さんは九大工学部の学生で,これまで政治にあまり関心を抱いたこと がなく,誰に投票したものか迷っていたのでしょう.そこでおじいちゃんは「選挙公報をよく 読んで自分で判断しなさい」と助言しました.彼女は選挙公報を熟読した結果,共産党の主張 が自分の考えと一致していることを知り,おじいちゃんに「共産党以外にないから共産党に入 れることにした」と言ったそうです.もう一人の孫も「じゃあ,僕も共産党に入れる」と言って 二人とも共産党に入れたそうです.このおじいちゃんは決して共産党員でも共産党支持者でもあ りません.しかしこの孫娘の行動におおいに満足し,誇らしげに語っていました.
 今度の選挙ではインターネットを活用した運動が解禁され,共産党が群を抜いてネット選挙 に取り組んだことが報道されています.その成果が東京や大阪の選挙区での若者の当選や比例 区5人当選という結果に結びついたと思われます.ネットにせよ選挙公報にせよ,まじめな若 者が日ごろ接する機会の少ない共産党の政策を知れば,多くの若者が政治に関心を持ち共産党 を支持するようなるのだということを知りました.この教訓を生かして,若者を対象にした今 後の後援会活動をいっそう強化する必要があると感じています.
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            自共対決の幕開け               三輪 俊和
 
 自共対決の参議員選挙は,マスコミによるアベノミクス宣伝と小選挙区制により,自民党が大勝 したが,日本共産党の大躍進(8議席獲得)こそ,未来の民主的展望を切り拓く歴史的快挙であり, 民意の真実の反映であった.新たに加わった5名の議員を,志位委員長がTwitterで,つぎのように 紹介した.
 「参院選で,『世直しドクター』の小池さん,『熱血弁護士』の仁比さんの復帰にくわえて, 30歳の吉良さん(東京),36歳のたつみさん(大阪),京都市議団幹事長として百戦練磨の倉林 さん(京都)が新たに議員団に加わります.フレッシュでパワフルな議員団の誕生です.大活躍 を乞ご期待!」
 閉塞状況の国民が,反自民の無党派層の多くが,とりわけ未来を奪われている青年が,なかには 祈るような気持ちで共産党に1票を投じた結果の躍進である.若者がリードするITを駆使した選挙で もあった.キラキラ吉良さんの動画での目を見張る候補者活動が共産党人気を広めた.当確を決め たたつみさんのTVインタビューは,世界を明るくする輝きと期待でワクワクした.安倍政権の狂気 と暴走に拍車がかかるだろう.いよいよ全面的な自共対決の幕開けの時代を迎えた.
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         ホームページ「ひろば」より  
 地場・木造と大手・プレハブ ― 東日本震災での応急仮設住宅    野田 洋
 社会保障費の削減と保育園経営の困難                竹下 秀俊
 これらは当ホームページの「ひろば」欄に掲載しています.
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        「原発なくそう!九州玄海訴訟」          貫橋 宣夫  
 5月30日に佐賀地裁で「原発なくそう!九州原発訴訟」の第5回口頭弁論が行われました. 今回も私は久留米の仲間とバスで現地に向かいました.
 裁判を傍聴できる人数は限られているので抽選が行われます.当選した人は法廷へ.抽選に 外れた300人近い原告は弁護士会館から県立美術館まで,「原発はいらない」, 「未来を守ろう」などの思いを口にしながらプラカードや横断幕をもってアピールウオークをしま した.私もこちらの一人です.
 県立美術館のホールで模擬裁判と報告集会が行なわれました.模擬裁判では,裁判長の前で原告 と被告がそれぞれ主帳を述べ合います.原告側は準備書面11から14の要約を述べました. 準備書面11は,「国の基準を守っていても過酷事故は発生する」という内容です. これらの準備書面は練られた文章です.なかなか面白くて勉強になります.
 今回の口頭弁論では原告の2名が意見陳述をおこないました.刀禰詩織さんとアーサー・ビナード さんです.刀禰さんは子どもを放射能の被害から守るため福津市に移住してきた人です.事態は深刻. 私は涙をこらえて彼女の陳述に聴き入りました. ビナードさんは原爆と原発に共通する危険性を詩人らしいするどい言葉で訴えました.
 訴訟原告は6,000を超えました.被告は九州電力と国です.九電は原発再稼動をねらって原発は安全 だと主張しています.国は操業するのは九電だから訴えられる筋合いはないと主張しています. 九電と国の論拠を突きくずす原告の準備書面は膨大な量になりますが,じっくり読むべき資料だと 思っています.
 裁判資料は訴訟団のホームページに掲載されています.http://no-genpatsu.main.jp/
 
 第55号  2013年6月20日
 
 本号のトップ記事は,日本共産党の躍進を期待する福岡県の学者・研究者有志40名による県民の皆さんへの アピール
仁比そうへい、まじま省三さんを国政におくり、日本共産党 を大躍進させ、平和で豊かな未来を切り拓きましょう  
です(2013年6月15日発表).全文はこのホームページ表題の“新着情報”の欄に掲載しています. 有志40名の氏名は紙版の後援会ニュースをご覧ください.  
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          全国交流集会に参加して     代表世話人 村上陽三
 
 4月20日に日本共産党本部ビル大会議場で,「学者・研究者,大学教職員・院生の後援会」の全 国交流集会があり,23都道府県から117名が参加しました.本会から私が出席したほか,九大後援会 の現職教員1名と牛原事務局長が参加,福岡県からは合計3名が出席しました.
 午前の第一部では,全国学者・研究者後援会の今宮謙二代表幹事の開会あいさつに続き,日本共 産党副委員長・政策委員長の小池晃さんが「日本共産党の改革ビジョンを語る」と題して記念講演を行 いました.沖縄問題では日米合意による基地「返還」は新基地の建設であり,普天間基地の返還は20 21年以降ということで,実際にいつのことか全く分らないというのが実態であること,4月28日の「主権 回復の日」は,まさにアメリカの属国化が始まった日であり,「主権が奪われた日」であることを沖縄県民 はみんな知っていると指摘しました.また安倍政権の経済政策に関して,いわゆるアベノミクスを批判し, 大企業の賃下げが不況の原因であり,経済を立て直すためには,(1)賃上げと雇用の安定,(2)消費 税増税の中止,(3)生活保護の切り捨てではなく社会保障の拡充,(4)暮らしの応援と内需の拡大の4 本柱が必要であると強調しました.また学術研究の分野では,大学予算と研究基盤を拡充し,非正規 雇用の研究者が多数となっている現状を正すことを強調しました.
 午後の第二部は最初に,7月の参議院選挙に先立って行われる東京都議選に2人区の渋谷区で当 選を目指して立候補を予定している折笠裕治さんと,共産党学術・文化委員会責任者の足立正恒さん のあいさつがあり,次いで全国学者・研究者後援会の金子貞吉事務局長による「申し合わせ」の提案が あったのち,全国の活動経験の交流が行われ,各地から参加した20名が発言しました.福岡県からは 九大後援会が総選挙での活動を中心にした元気のある報告をしたあと,私がこの1年間の本会の活動 について報告しました.その他の発言の中からいくつかを紹介します.
 「退職教員を中心に3年前に後援会を結成し,共産党の大学政策パンフレットの普及を行った.原 発問題ではそれぞれの専門を生かした学習討論会を企画した」(群馬),「高齢者が多いので若い人を いかにして誘うかが課題である.個人的には,年賀状をやりとりしている400人ほどの知人のうち,共産 党支持でも反共でもない約200人に働きかけを行い支持を訴えた」(埼玉),「参院選と都議選に勝利 するためには,あらゆる結びつきを強めることが重要だ.各自が可能な数字を出しあってその日標に向 かって粘り強く対話を広げるべきだ」(東京),「研究機関が法人化され,財界が求める科学技術政策へ の転換,管理・運営の強化,競争と成果主義,賃下げ,公務員宿舎からの退去命令など,職員・研究者 の不満・要求が強まっている.職場要求と結びつけて共産党への支持を呼びかけ対話する中で,共産 党への期待や要求も多く出されている.選挙の時だけでなく,普段からのつながりが必要だ」(つくば), 「維新の会との闘いを強める中で,橋下氏が口にする『改革』が矛盾を深め,ほころび始め,その正体 が明らかになりつつあり,維新の会の支持率が1月の4.6%から3月は2%に低下した」(大阪),「後援 会を再建し,顔の見える活動を展開している」(静岡),「ニュースを定期的に発行し,学習会を中心に 活動している」(京都),「東京学研会事務局では,毎年4月に学習会を兼ねて大学人・研究者のつどい を行い,季刊ニュース『波濤』を発行している.大学門前の宣伝活動(『しんぶん赤旗』日曜版宣伝紙の 配布など)は早稲田大学と東大赤門前で年6回ほど行っている.都議選を参院選の勝利に直結する選 挙と位置づけ奮闘している」(東京),「以前いくつかの学部に後援会があったが,5年ほど前に全学の 後援会として年1回新年のつどいを行い,著名人に講演をお願いしている.また年1回総会を兼ねて納 涼会を行い,ニュースも年4回発行している」(愛知),「3・11のあと『東日本震災復旧・復興支援みやぎ 県民センター』が発足し,さまざまな取り組みを行っている.水産特区間題や原発反対署名,仮設住宅 問題,肉牛のセシウム問題にも取り組んでいる」(宮城),などの発言がありました.また院生協代表は奨 学金や研究職への就職問題の現状を報告し,首都圏大学非常勤講師組合代表からは5年を上限とす る雇止め問題についての現状と闘いについて報告がありました.
 そのあと,先に提案された「参院選で比例5議席,都議選で勝利するために,日本共産党に期待をよ せる学者・研究者,大学教職員・院生のみなさんが立ち上がることをよびかけます.知恵と結びつきをい かして,支持をを広げましょう.すべての都道府県,大学・研究機関に後援会をつくり,活動を思い切 って強めましょう」との申し合わせを確認し,鯵坂真代表世話人の閉会のあいさつで会を閉じました.
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              第14回総会の報告
 
 4月27日(土)福岡市内の福岡県教育会館で,福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会の第 14回総会が開催された.鎌田代表世話人の開会の挨拶に続いて,第1部の記念講演と特別報告が行 われた.
 記念講演は,参議院福岡選挙区予定候補者(日本共産党福岡県委員会副委員長・前県会議員)の 真島省三さんが「危機打開の活路を国民と語り合おう」と題して約1時間にわたって講演を行った.ア ベノミクスの「5本の毒矢」の話では,ユニクロとソフトバンクのトップのこの数ヶ月で得た資産の増額が二 人合わせて約8,000億円,福岡県予算を上回るとは,ビックリ.一部資産家を儲けさせるのではなく,国 民の所得を増やし,本格的景気回復を,として日本共産党の「4本柱でデフレ不況の打開を」とする政 策その他,参議院選の争点になりそうな項目を丁寧に説明.最後は「全国はひとつで,一人ひとり党を 発信しよう」という発言と候補として最後の最後まで頑張ると決意表明して締めくくった.
 続く特別報告は,村上代表世話人による「全国交流集会に参加して」と題するものであった.(その報 告概要は,別掲参照).
 第2部では,貫橋代表世話人を議長に選び,村上事務局長から2012年活動報告,決算報告,会 計監査報告が行われ,若干の質疑応答が行われた後,異議なく承認された.次いで2013年度活動 方針案,予算案の提案があり,討論の後,提案どおり異議なく承認された.
 最後に役員改選に移り,提案された18人の世話人と事務局長および11名の事務局員が承認され た.なお,新事務局長には,黒澤節男氏,新しい世話人には西垣敏氏,平川一郎氏が選任された.
 三輪代表世話人の閉会の挨拶があり,何としても,今度の参議院選には,仁比そうへいさんと真島 省三さんを国会へ送り出そうと誓い合って散会した.
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             第1回世話人会の報告
 
 総会終了後,第1回世話人会が開催され,黒澤世話人を代表世話人とすることが承認された.なお, 現在の代表世話人は,安東 毅,鎌田 理,貫橋宣夫,竹下秀俊,三上禮次,三輪俊和,村 上陽三,吉田 健の各氏である.
 更に,活動方針に示された,参議院選挙にあたっての県民へのアピール文や綱領学集会のことなど を検討するため,6月1日(士)に第2回の世話人会を開催すること,アピール文の原案は,三輪代表世 話人が担当することなどが了承された.
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             第2回世話人会の報告
 
1.参議院選挙に当たっての福岡県民へのアピールについて
(1)アピール文について
 三輪世話人の作成した原文に対して,村上代表世話人から詳細な修正意見がだされていたので, それを基に意見を出し合い,最終的に別掲のようなアピール文が作成された.なお,公選法上の確認 をしたところ,候補者名を書き入れて構わないということだったので,見出し,本文に名前を入れて強く 印象付けることにした.
(2)アピール賛同者の確認について
 前回2010年の参院選のときに名前を記載していた賛同者には,事務局からハガキを送付し,可否 の返事をもらうこととした.返事がないものについては,電話等で確認し,確認を取れた者のみを掲載 することとした.それ以外の新規の賛同候補者については,後援会員その他のつながりでリストアップ し,それを基に,確認する担当者を割り振った.
(3)発表は,6月15日とする.20日付け次号ニュースに全文,賛同者名を含めて掲載する.
2.「学習と討論:未来を拓く科学的社会主義」(綱領学集会)について
 若者を対象に,さまざまなルートで人集めを図ることとするが,選挙前に実施するのは無理なので, 秋に計画する.若者に限定せず,県の後援会とも連携して開催したら,ある程度の人数が集められる のではないかとの,提案もあった.
 
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       参院選に向けた日本共産党の改革提言
    安倍政権の暴走に立ち向かい,「国民が主人公」の新しい政治を            
 
安倍政権の危険な暴走は,ほころびと破たんも始まっています.「自共対決」こそ,参院選挙の真の対 決軸です.
1.アベノミクスの暴走を許さず,消費税増税を中止し,国民の所得を増やす本格的な景気回復の道を
   国民は景気回復など実感できません.政府が「投機バブル」をあおる異常な経済政策の危うさがあらわれています.
   いま求められているのは,国民の所得を増やす本格的な景気回復の道です.
 (1)暮らしと景気をこわし,財政も悪化させる消費税増税の中止を
 (2)賃上げと,安定した雇用,中小企業支援のルールをつくります
 (3)社会保障の大規模な削減路線と対決し,現役世代も,高齢者も安心できる制度に再生・拡充します
 (4)大震災からの復興を最優先課題に − 生活と生業の再建に必要な公的支援を
2.原発の再稼動と輸出を中止し,「即時ゼロ」の決断を − 再生可能エネルギーに大胆に転換する
3.「アメリカいいなり」をやめ,国民の利益を守る外交に − 基地も安保もない日本をめざし,自主外交でアジアと世界の平和に貢献する
 (1)TPP交渉参加を撤回し,日本農業の再生と食料主権,経済主権の確立を
 (2)沖縄県民の総意を踏みにじる米軍基地押しつけに反対し,基地のない平和な沖縄,基地のない日本をめざします
 (3)日米安保条約を廃棄し,対等・平等・友好の日米関係を築きます
4.安倍政権の改憲への暴走と対決し,憲法を守り,生かす政治を
 (1)“憲法を憲法でなくしてしまう”96条改憲をやめさせ,立憲主義を守ります
 (2)憲法9条を守る − 日本を「海外で戦争をする国」にする改憲策動を許さず,9条を生かした平和の外交をすすめる国に
 (3)日本国憲法の全条項を守り,民主的・平和的条項の全面実施を
5.侵略戦争,植民地支配を肯定・美化する,歴史の改ざんと歴史への逆行を許さない
 
「国民が主人公」の新しい日本に向けて,日本共産党を大きく躍進させてください
   ・平和,民主主義,暮らしを壊す逆流に,勇気をもって立ち向かう政党です
   ・どの分野でも改革の展望を示している綱領をもつ政党です
   ・国民と共に力を合わせて政治を変える政党です
   ・亡国の政治か,日本の未来に責任を負う政治かが問われています
 
 第54号  2013年3月15日
 
  参議院比例5人全員の当選で 仁比そうへいさんを再び国会へ
 
 来る7月21日,参議院選挙が行われます.昨年12月の総選挙では,民主党に対する国民の 不信と,小選挙区制という民意切り捨ての選挙制度のため,自民党の圧勝という結果になりま した.衆議院で第3党になった維新の会やみんなの党などを加えると,改憲派は衆議院で3分 の2を占めるという事態を迎え,7月の参議院選挙の結果によっては,9条をはじめとする憲 法改悪の動きがいっそう加速する危険があります.その意味でこんどの参議院選挙の結果は, 国の運命を左右する極めて重要な選挙であるといえます.
 2004年の参議院選挙の比例代表で,九州・沖縄,中国,四国を活動地域として当選した仁比 そうへいさんが,3年前の選挙では残念ながら落選し,法律家(弁護士)の日本共産党国会議 員がゼロとなりました.弁護士である仁比さんは,「憲法が生きる時代をつくる」が信条です. 第一次安倍政権が改憲手続き法を強行しようとしたとき,参議院憲法調査特別委員会で連日質 問に立ち,法案提出者を答弁不能に追い込んだという実績があります.同法が強行されたとき の涙ながらの反対討論は今も語り草です.「夏の参院選は憲法を守り生かすという政治に転換 できるかどうかの正念場」と訴えています.
 仁比さんは,沖縄県民の思いにこたえ普天間基地の無条件撤去を求め続けてきました.オス プレイ配備に反対する沖縄県民大会にも参加し,九州防衛局にも配備するなと迫りました.ま た水俣病救済にも一貫して取り組み,昨年夏水俣市や上天草市などを訪れ,「すべての患者の 救済を」と訴えました.仁比さんはまた,大リストラの現場に駆けつけ,労働者・家族の訴え を聞き,会社との直接交渉や自治体要請を行ってきました.「人を使い捨ての道具のように扱 う大企業の横暴は許せない」というのが,仁比さんの原点です.
 このように仁比さんは,正義と情熱の政治家です.ぜひとも仁比さんに再び参議院議員とし て活躍していただくよう,共産党比例代表候補5人全員の当選のため,周囲の家族・知人・友 人に働きかけてください.

    参議院比例候補 仁比そうへい 前参議院議員・党中央委員
    福岡選挙区候補 まじま省三  前県会議員・党福岡県副委員長
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            アベノミクスを考える             三輪俊和
1 虚構のアべノミクス
 虚構の多数により,亡霊のような安倍政権が息を吹き返した.しかも,マスコミに持ち上げら れたアベノミクスは,3本の矢(金融政策,財政政策,成長戦略)を喧伝し,今のところ株価 も上がり,安倍支持率も上がっている.しかし,これが短期的な虚構であることを明らかにし たい.
2 第1の矢(金融政策)
 デフレ不況から脱却するために,2%のインフレタ一二ゲットを達成するまで,日銀が無制限 に貨幣を供給するという.これでデフレ不況が克服されるという論理はありえない.日本は, 小泉構造改革以来この20年間は,ずっとゼロ金利の超金融緩和状態である.お金は,市場に 有り余っている.大企業は内部留保を溜め込み,わざわざ銀行からお金を借りる必要はない. この間の新自由主義政策(グロバリゼーション)が壮絶な格差社会をもたらし,1%の富裕層 は,投機マネーで不労所得を稼ぐ一方,99%がワーキングプアーに押しやられ,生活苦で何も 買えないからデフレ不況に陥っているのである.現実にお金がだぶついているとき,日銀が輪 転機を回してお金を作り,買いオペレーション(大銀行保有国債などを買う操作)をして,民 間銀行にお金を注いでも,有利な債権を買って一時的に株価が上がり,社会上層部に過剰資金 が累積するだけである.仮に2%インフレターゲットが実現したとしても,実体経済が2%拡 大するわけでない.物価高は,低賃金労働者,年金生活者を直撃し,消費不況を一層深刻化す るだけである.使い古された第一の矢は,最初から折れている.
3 第2の矢(財政政策),第3の矢(成長戦略)
 アベノミクスの第2,第3の矢は,深刻な財政破綻を顧みず,財政再建を放棄して,大量の 国債を発行し,それを原資に,「国土強靭化」の名による公共事業の大盤振舞いをすることで ある.「日本経済再生に向けた緊急経済対策」(1月11日閣議決定)でも,予算の半分は公 共事業に振り向けられており,「成長戦略」として公共事業が位置づけられている.その内容は, 旧来型大型開発事業である.「防災・減災」を表看板にしているが,「八ッ場ダムの完成」な ど大型開発事業の再開や国際競争力の強化,産業の立地・振興を図る高規格幹線道路整備など を最重要課題としている.アベノミクスの成長戦略は,従来型の外需依存・投資主導型成長路 線であり,日銀の新設貸出基金には海外投融資支援が含まれている.この基金により,対外投 資や現地生産を促進することはあっても,国内需要を喚起することはない.公共事業拡大の国 債増発は,短期的にも財政危機の懸念から社会保障予算の圧縮を必然化し,生活保護費引き下 げなど,人々の命と健康を奪い,さらに消費不況を深刻にする.
4 参議院選挙とアベノミクス
 アべノミクスは,日銀の無制限な貨幣供給により大量の国債発行を引き受けさせ、赤字財政 を累積しても,参議院選挙にまで,なんとか景気を維持しようとしている.自民党が7月の参 議院選挙に勝てば,3年間民意を問われることなく,安倍政権は改憲路線を邁進するだろう.
 1000兆円を超える政府債務を抱えながら,なお大量の国債を発行し,財政赤字を累積すれば, やがて国債の民間引受けが困難こなり,財政法を無視した日銀引受が課題になる.このような 状況は,昭和恐慌からの脱出と満州進出の軍事支出のために,高橋蔵相が日銀引受国債発行制 度を創設し,財政膨張政策で,昭和恐慌に対応した状況に酷似している.高橋蔵相は,国債消 化の行き詰まりと悪性インフレを懸念し「赤字国債漸減政策」と軍事費削減を提言するが,勢 いづく関東軍(軍部)により2.26事件で暗殺される.現在,中国,韓国との領土問題をめ ぐる国際的緊張が高まり,国民も雇用不安,生活不安を抱え,時代の閉塞感を一挙に打開した い心情にかられることも共通している.アベノミクスを冷静に分析し,痛苦の歴史を繰り返さ ない強靭な意志と理性が求められている.
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        死に票の山に築いた保守の城           貫橋宣夫
 
 昨年の選挙で自民党は4割の得票で8割の議席を得ました.私は小選挙区制の弊害がもろに 出たことを深刻に受けとっています.「虚構の勝利」という評価がありましたが,現実の結果 だから「虚構」とは言えません.今の自公政権は,平凡ながら「張子の虎」と言うべきでしょ う.この虎,牙は本物のようです.
 選挙直後の論評では,選挙制度の改革を口にする論者もありましたが,またもや論議は下火 になっているように感じます.小選挙直制というルールのおかげで当選した国会議員に制度改 革を求めても展望は開けないという無力感のなせるわざかもしれません.国会では比例代表部 分を縮小しようという提案もされており,事態はより悪い方に向かっています.
 私は小政党に不利だから小選挙区制が悪いと言っているわけではありません.選挙区の候補 者が多ければ多いほど,少ない支持率で当選者は決まります.小選挙区制は民意を切り捨てる ところに決定的な欠陥があります.
 選挙のたびに投票率の低さが問題になります.選挙管理委員会はタレントまで使って投票率 の向上をはかりますが,効果は上がっていません.有力な候補以外の人物を支持する選挙人の 投票行動にブレーキをかける仕組みそのものを変えなければ,目的を達することはできないで しょう.
 制度のこうした欠陥は,小選挙区制の導入前から私たちにはわかっていたことです.今にな って制度導入に舵を切った村山元首相が反省を口にしても,私は聴く気にもなれません.河野 洋平氏らが「政治の劣化を生んでしまった.反省している」などと言うのなら,本気で取り組 んでほしいところです.
 マスコミに登場して,「政権交代の緊張感が生まれる」などもっともらしい理屈をつけた学 者や評論家を遡って糾弾したいくらいです.
 ともかく,今回の選挙で小選挙区制の欠陥と弊害が誰の目にも明らかになりました.一党一 派のために小選挙区制を止めようというのではなく,国民の声が届く制度に作り変える,社会 正義のたたかいと位置づけ,小選挙区打破の世論を巻き起こしていくことが大事です.
 表題は2月19日付「しんぶん赤旗」の読者の文芸欄に人選した私の川柳です.下二句を付け 加えて狂歌にしてみました.
  死に票の山に築いた保守の城 下界のことは霞んで見えず
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        北九州市会議員選挙の結果について
                               2013年1月28日 日本共産党福岡県委員会
 
 1月27日投票で行われた北九州市会議員選挙(定数61)で,日本共産党は7区すべての選 挙区に10名の候補者を擁立して10名全員当選と得票増をめざして力を尽くしました.日本共 産党は9名が当選,八幡東区の新人が僅差で及びませんでした.日本共産党と10名の候補者 の前進・勝利のために,寒風をついてお力を発揮していただいたすべてのみなさんに心から御 礼申し上げます.
 日本共産党は,得票42,677票(得票率12.9%)を獲得しましたが,得票で12,255票,得票 率で0.9%減らしました.直前に行われた衆院比例得票との対比では7,710票を増やし (122%),政党の中では唯一前進しました.
 今度の選挙は,総選挙後初の政令市議選であり,参院選の前哨戦として,各党とも党首や党幹 部が相次いで来北するなど総力を挙げた激烈な政党間のたたかいとなりました.また,「日本 維新の会」とみんなの党が政策協定を結び初立候補したことをマスメディアが「第三局 共闘 の試金石」などと持ち上げるなかでの選挙戦でした.
 自民党と公明党はそれぞれ現有19議席と11議席を維持し,民主党は総選挙同様,厳しい批判 にさらされ,現職2人が落選し,改選比で2議席減の7議席に後退,市政与党として民主党と統 一会派を組む社民党も現職2人が落選し,改選議席比で1議席減,前回比2議席減の2議席と なりました.日本維新の会とみんなの党はそれぞれ3議席を獲得しました.
 日本共産党は,安倍自・公政権のもとで,市民のくらしと平和が脅かされようとしているなか, くらしと憲法をりぬく「3つの争点」(@ くらしを守る, A ムダづかいをなくす,B 憲法9条を 守り原発ゼロの日本へ)を明らかにして,国政と市政一体で日本共産党の値打ちを市民に訴え ぬきました.
 日本共産党は,国の悪政から市民を守る「防波堤の党」としての役割,ムダづかいを正面からた だし切実な市民要求実現に市民とともにとことんがんばる日本共産党の値打ちを訴え続けまし た.この訴えには,不況のもとで苦しむ市民の中で共感がひろがりました.市会議員選挙で掲げ た市民要求の実現をはじめ,くらしと憲法を守るたたかいをいっそうつよめる決意です.
 日本共産党福岡県委員会は,今回の選挙結果を受けて,選挙戦の教訓に学びつつ,自らの組織 と運動を再点検して,来るべき参院選で仁比聡平前参院議員の議席奪還をはじめ比例5議席実 現,福岡で28万票の獲得をめざします.「国民に溶け込み結びつく力」をつよめる党づくりのた めに全力を挙げます.
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       国立大学・高専教職員の給与大幅ダウン
          教授で年間100万円台の減
 
 政府は野田内閣のとき,全国の国立大学法人に対し,教職員給与の大幅削減を強要し,昨年2月 末に成立した国家公務員の貸下げ法を受けて,同法の給与削減の対象でない国立大学法人や独 立行政法人に対しても,同等額の7.8%削減を要求した.国立大学法人などの教職員は国家公務 員ではないため,給与削減を行うか否かは労使交渉によって決定すべきものである.ところが 5月11日の閣僚懇談会では,国家公務員の給与削減と同等の額を,運営交付金から減額すると し,国立大学300億円,独立行政法人300億円,特殊法人100億円の減額が報告された.国立 大学を法人化する際に,「法人化前の公費投入額を十分確保し,必要な運営交付金を措置する よう努める」,「『良好な労使関係』という観点から,関係職員団体と十分協議が行われ るよう配慮する」とした国会付帯決議にも反している(以上本後援会ニュース第50号既報).
 ところが現実にはどうか.最近発行された『九大後援会ニュース』第14号(2013年1月 22日発行)によると,昨年来,国立大学・高専で働く教職員の給料・退職金が年間大幅に削減 され,教授の場合給料が年間100万円台,退職金が500万円台減額されたとのことである.九 州大学教職員組合は大学当局と数度にわったて団体交渉を行い大幅削減阻止を目指したが,結 果的には満足のいく解決には至らなかったとのことである.
 九州大学では去年の8月から7.8%削減を実施している.しかし前記の国からの「要請」に 対する全国の国立大学・高専の対応はそれぞれ異なり,国家公務員と同様昨年4月から実施し ているところ,九大のように数ヶ月遅れで実施しているところ,削減幅を圧結して実施してい る東大や京大(平均3%に圧縮)など,さらに冬のボーナスを削減しない名大などがある.一 方,高エネルギー加速器研究機構,福岡教育大学などの組合は,この削減を不当として裁判闘争 に入った.
 さらに驚くべきことは,民主党は解散のどさくさに紛れて,わずか1日の国会審議で国家公 務員の退職金を平均14.7%削減することを決め,国立大学・高専に対して同様の対応を「要請」 した.文科省は減額分の補填を各法人が実施してもかまわないと公言したが,九大を含むほと んどの大学・高専は補填しないという決定をした.九大では組合が4回の団体交渉をして,九 大の財政状況,私立大学の教員との比較,職員と国家公務員との比較など,あらゆる論点から 減額の不当性を論じたが,当局からの誠意ある反論はほとんどなかったとのことである.
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           第3回世話人会の報告
 
 第3回世話人会は2013年2月24日に開かれ,5名の世話人が出席して次の議題について話 し合われた.
1.総選挙と北九州市議選の総括について,両選挙の結果の評価と,本会の活動について話し 合われた.今回はアピールの発表はできなかったが,多くの会員がこれまでにない精力的な 活動を行い,とくに九大後援会は活発にさまざまな活動を展開した.全会員にカンパを訴え たところ,13名の会員から総額65,000円が寄せられた.
2.総会の日時と場所について諮られ,記念講演の講師について複数の候補者が挙がり交渉す ることにした.
3.役員人事について,世話人として新たに2名の名前が挙がった.また事務局長,編集担当, 会計担当の交替についても諮られた.
4.4.20全国交流集会の代表派遣について諮られた.
5.その他,2012年度の新入会員数と退会者(死去)の報告,ニュースの発行状況,HPひろ ば欄の投稿状況について報告があり,ニュース次号の内容について諮られた.次回世話人会 は3月24日午後2時から行い,総会の準備について話し合う.
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       福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会
           第14回総会のお知らせ
 
  と き  :  2013年4月27日(土) 午後2時〜4時30分
  ところ  : 福岡県教育会館 第3会議室(3階)
          福岡市東区馬出4丁目12−12
  記念講演: 参議院福岡選挙区予定候補者
          真島省三さん(前福岡県議・党福岡県副委員長)
  特別報告: 全国交流集会に参加して  村上陽三
  議 題  : 活動報告・会計報告・会計監査報告・活動方針・役員改選

 昨年の総会で会則が改正され,大学関係者以外の研究者も会員に迎えて,会の名称も変わっ た最初の総会です.安倍内閣が発足し,維新の会とも組んで憲法改悪をたくらんでいる状況下, 来る7月に行われる参議院選挙勝利のため,決意を新たにする重要な総会になります.ぜひと も総会に参加し,活発な議論をしていただくようお顔いします.
 
 第53号  2013年1月10日
 
  北九州市議選:日本共産党市議10名全員当選へのアピール
                                            三輪俊和  
1.安倍政権と北九州市議選
 「虚構の多数」により安倍政権が成立し,2013年を迎えた.消費税増税と原発・TPP推進が, 地域経済と住民福祉を壊滅させることは明白である.国民は,自らの命と暮らしをか けて立ち上がざるをえない.安倍政権と国民の対立は,地方自治におけるオール与党政権と 市民の対立に反映する.私たちは,1月27日投票の北九州市議選で,日本共産党の得票を大 幅に増やし,10名当選を勝ち取るという歴史的使命を果たさなければならない.
2.北橋オール与党市政と住民生活の危機
 北九州市政は,1988年以来,共産党を除くオール与党市政が続き,海外進出する市内大企業 のための成長戦略を基軸に,住民福祉を無視した政策が持続した.北橋市政の「緑の成長戦略」 は,地域産業の空洞化と地元企業の衰退,住民生活の貧困化を進行させ,財政破綻を帰結した. 今,住民福祉を根こそぎ削る究極の行政改革が実行されようとしている.
3.市民の護民官としての日本共産党市議10名の輝き
 住民福祉を最優先し,地域経済を支える地元中小企業振興策を掲げ,一貫して科学的な市民 本位の政策を実践してきたのは日本共産党北九州市議団である.行政と市民の対立は,オール 与党議員と日本共産党議員の対立である.日本共産党北九州市議団の歴史と護民官としての 実績は輝いていている.2度の市長選挙をともに闘ってきた私には,数だけ多い無策なオール与党 議員と比べ,どれほど10名一人ひとりがすごいか,表現できないもどかしさを感じるほど 生々しく実感した.
4.政策の優位性とITの活用
 私たちは,北九州市議団の輝く実績と住民本位の科学的な政策的優位性を持つ.時間はない が,一日一日,それぞれのできることをやりきって,日本共産党の政策と実績を広めよう.次の 参議院選挙では,告示後のIT選挙活動が解禁されるであろう.福岡県大学関係者・研究者日 本共産党後援会は,全国で唯一,ホームページを開設している.ツイッターやフェイスブック を始めて,日本共産党の主張を発信してみようではありませんか.新しい運動も考え,実践し ていこう.私たちは,すべての人が尊重される社会をめざして取り組んでいるという意識を共 有している.それだけに心豊かに幸せを感じながら北九州市議選を闘いきろうではありませ んか.
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    第46回衆議院選挙の福岡県における結果について
                             2012年12月17日 日本共産党福岡県委員会  
 日本共産党は,今度の総選挙,比例代表選挙で368万9159票,8議席を獲得しました. 改選前の9議席から1議席後退する残念な結果となりましたが,九州沖縄ブロックでは,33 万7573票を得て,九州・沖縄唯一の議席を守りぬくことができました.しかし,目標とし ていた議席倍増,九州沖縄2議席を実現することはできませんでした.
 民主党,自民党の「アメリカ言いなり,財界中心」の政治に対する国民の批判が高まるなか, 巨大メディアが「自公か民主か」,「第3極」もちあげの大キャンペーンで日本共産党を選択 肢から外す妨害を重ねました.こうした中で,福岡県では,直近の国政選挙である2010年の参 院選比例から5103票伸ばして13万2687票を獲得し,赤嶺政賢さんの当選に貢献しま した.しかし,前回総選挙から5万0877票後退する残念な結果となりました.
 寒さ厳しいなか,日本共産党の前進・勝利のため日夜奮闘していただいたすべてのみなさん に心からお礼申し上げます.
一,民主党の歴史的大敗という今回の選挙結果は,前回選挙で「政権交代」に託した「政治を 変えてほしい」という国民の期待を裏切り,自民党とうり二つになった民主党政権にたいする 国民の怒りの審判が下されたもいのです.民主党は得票を2千万棄減らし,3分の1の得票と なり,議席も激減させました.議席を大きく増やした自民党,公明党も,得票数では、300 万票以上減らしており,得票率も変わりません.投票率が前回より10%低下し,戦後最低と なったこととあわせ,民主党に裏切られ,しかし,もう自民党にももどりたくないという国民 世論の現われでもあります.「アメリカ言いなり,財界中心」という日本政治の「二つのゆがみ」 を正さなければ,国民との矛盾がいっそう激化し,国民本位の新しい政治への国民的探求がさ らに強められることになります.
一,今度の選挙で,私たちは,@ 原発依存から即時原発ゼロへ, A 増税路線から,消費税に頼 らない別の道へ,B 安保をなくし対等の日米関係へ, C 領土問題を外交交渉で解決する ― 4 つの「改革ビジョン」をかかげ,「提案し,行動する党」への支持を訴えました.
 民主党政権の退場,自民・公明政権の復活,「維新」進出という新しい事態のもとで,憲法 九条の改悪,原発再稼動,消費税増税など平和や暮らしを脅かす国民無視のいっそうの悪政推 進が危惧されます.私たちは,TPP反対や,原発ゼロ,消費税増税反対など,この間広げて きた「一点共闘」をさらに大きくし,国民のみなさんとの共同の力で,消費税増税の中止,社 会保障の拡充,即時原発ゼロ,憲法九条を守り,安保・基地問題の解決など,全力をあげてた たかいぬきます.
 県民要求運動を広げ,掲げた公約の実現と,どんな情勢のもとでも前進・勝利できる強大な 党づくりをすすめ,来年1月の北九州市議選,夏の参議院選挙の勝利へ全力をつくします.いっ そうのご支援をお願い致します.
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          総選挙躍進募金のお礼
                           福岡県大学・研究者後援会 事務局長 村上陽三  
 昨年12月に行われた総選挙に際しては,日本共産党の議席倍増を目指して,総選挙躍進募 金をお願いしたところ,13名の会員の方々から総額65,000円に及ぶ拠金をいただきま した.心からお礼申し上げます.多党乱立の厳しい状況の中でご奮闘いただいた会員の皆さん の期待に応えられず,残念ながら1議席減の8名当選という結果になりましたが,九州・沖縄 比例ブロックでは赤嶺政賢さんの議席を確保することができました.
 今年内に行われる参議院選挙では,憲法改悪阻止,原発即時ゼロ,その他の国民の要求が実 現するよう,なんとしても日本共産党比例候補5名の当選を目指して,本会としてもいっそう 努力したいと思いますので,引き続きご支援くださいますようお願い致します.
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         安倍内閣で教育はどうなる?
                                       福岡教育法研究会 牧 忠孝
 
 現在,F大学で教育原論を講じています.週1回3コマ,600人の受講生がいます.10月17日は 「教育とは何か」というテーマでした.1985年の学習権宣言を紹介しながら「学習権とは,…歴史を 綴る権利であり」というくだりで,「総選挙が近いと言われています.皆さんのレポートからは,政治への 期待感はなく関心もとても薄い印象を受けました.たしかに『オレひとりなんて関係ないや』と選挙に行 かないとしても,その行為が社会のあり方に関わるってことは分かるよね.どんなスタンスでいても私た ちは『歴史を綴る』役割を逃れることはできません.とすれば,それを権利と捉えかえし主体的に参加 することが必要なのではないのでしょうか」と話したことがありました.その後,政局は選挙一色にな り12月16日の投票日を迎えることになるのですが,さて,学生諸君の投票行動や如何.
 安倍・自公政権の誕生もさることながら,自公が衆院の2/3以上を占めたことに深刻な危機感を覚え ます.憲法改悪への傾斜が一層強くなりそうだという危惧です.平和と人権が危うい! 何とかしなけ ればなりません.
 さて,教育政策はどう展開していくのでしょうか? これも大変気がかりです.2006年12月に成立した 新教育基本法は教育の国家占有を闡明にしました.学校教育を実態的に規定する学習指導要領は改 定され教育統制の「法」的枠組はすっかり整ってしまいました.民主党政権の数少ない功績とされ た「高校授業料無償化」は実施後2年目には「見直し」が民自公で合意される始末,新政権で実 施されかねない不安は大です.
 一方,子どもを取り巻く教育環境・教育問題に改善の兆しはありません.小中学校の不登校生徒は 11万5千人,高校中退者も数は減りましたが末だ5万3千人以上,校内暴力は小中高で約5万9千件, 「いじめ」は7万5千件を超えています(いずれも2010年度).高校生以下の子どもの自殺147人(同) は異常です.
 「公共の福祉」を「国益」と読み替え,国益に資する「人材」育成を教育の役割としか見ない 政府は日本国憲法の想定外の存在です.自立した外交政策なく,大企業本位の経済政策に終始する 国民無視の政権に未来はないと確信はするものの,取り返しのつかない暴挙・悪事を犯す前に,反民 主的・非平和的・人権敵視の勢力に退場してもらわなければなりません.覚悟を新たにしたいと思いま す.
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            参院福岡選挙区 真島氏擁立  
 日本共産党福岡県委員会は1月7日記者会見し,参院福岡選挙区(定数2)に元県議の真島省三氏 (49)を擁立すると発表しました.
 真島氏の略歴 九州工業大学工学部中退.2001年党八幡・戸畑・遠賀地区委員会委員長.
           2007年から福岡県議(1期).2012年衆院福岡9区に立候補(比例重複).
           現在,党県副委員長・県政策対策委員会責任者.
                                             しんぶん赤旗より
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     改憲・逆行政権と対決   参院福岡選挙区真島氏が決意  
 参院福岡選挙区(定数2)に日本共産党から立候補を表明した真島省三氏(49)は1月7日,県庁での記 者会見で決意を語りました.
 真島氏は,今夏の参院選が「復活した安倍自公政権と日本共産党との対決となる」と指摘.「安 倍政権には,国民的な基盤がなく,今の行き詰まりを打開する解決策がない.あるのは,改憲と歴史 を逆行させる野望だけだ」と語りました.
 大型公共事業のバラマキを進めようとしている安倍政権の経済対策について「国民を苦しめる消 費税増税をやめることこそが,本当の経済対策になる」とのべ,「誰でも安心して暮らせる年金制度, 心配せずに医療・介護などが受けられる改革のビジョンを訴えていきたい」と抱負をかたりました.
 真島氏は,原発問題や貧困層の広がり,多発する豪雨災害への対応などにもふれ,「比例5議席 実現とともに,福岡でも日本共産党の議席が必要だと,大いに訴えていきたい」とのべました.
                                             しんぶん赤旗より
 
 第52号  2012年11月14日
 
    大学の危機打開へ、「学問の府」にふさわしい改革をすすめる
    日本共産党の提案    その2
 
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   前号に引き続き,「日本共産党は提案します」の2〜4を掲載します.(事務局)
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2.大学の自主性を弱めた国立大学法人制度をみなおし,大学の「生命」といえる
  “自治と民主主義”を保障します
 
 国立大学は,2004年に法人化されて最初の中期目標期間(6年間)が終わり,第2期目を迎え ました.その節目にあたって,法人化がもたらした現状と問題点を検証し,大字関係者の意見を 尊重して,法改正を含む制度の抜本的みなおしを行うことを提案します.
 
● 国立大学法人制度を,大字の自主性を尊重した制度に改める
 国立大学法人制度は,大学への国家統制を強めるしくみをもつことが,当初から大きな問題 になってきました.これを以下のように是正し,大学の自主性を尊重した制度に改めます.
(1)大学の中期目標標を国が決定し,その達成を大学に義務づける制度は,「学問の自由」を脅 かしています.大学が中期目標にしばられるため,長期的な視野にたった教育・研究が軽視さ れてきました.どのような目標・計画を立てるかは,大学の自主性にゆだね,国に対しては届 出制とします.
(2)大学は,中期目標にもとづいて,毎年の年度計画とその業績を国へ報告し評価をうけ,さ らに中期目標期間(6年間)の業績を報告し評価をうけます.6年間の業績評価はランクづけ され,評価が低い大学ほど予算が削減されました.このしくみが大学の自主性を弱めるととも に,大学に膨大な労力と時間を費やさせています.こうした評価制度は廃止します.大学評価 については,別途,文科省の認証を得た第三者機関が,「大学の質保障」のために全大学を対 象に評価を行っています.この「認証評価」制度だけに限定します.
 
● 学長・理事長の独断専行をうまない民主的な大学運営制度を確立する
 学長・理事長が大学経営に責任をもち,リーダーシップを発揮することは,実行力ある大学 運営に必要です.しかし,それが独断専行となればかえって教職員の意欲をそぎ,大学の活力 は低下します.国立大学法人制度には,それを防ぐ機能が欠けています.私立大学では,理事 長のワンマンによる乱脈な経営によって,財政困難に陥った大学もあります.
 こうした独断専行をうまない大学制度の確立が必要です.国立大学法人法,私立学校法を改 正して,「大学の重要事項を審議する」(学校教育法)教授会の権限を明確にし,学長の選考に あたって教職員の選挙を尊重する制度を導入します.さらに私立大学について,財政を全面的 に公開し,監事を評議員会が選任するなど,財政のチェック機能を強めます.
 
3.大学でお金の心配なく学びたい,将来に希望をもって研究したい.この願いを実現
  します
 
 経済危機のもとで大学進学をあきらめる若者が急増するなど,憲法の定める「ひとしく教育 をうける権利」が著しく侵害されています.低所得層の進学率が富裕層の半分に落ち込むとい う「教育格差」もひろがりました.「ローン」化した奨学金は,膨大な返済額の借金となって卒 業後の重い負担になっています.高校の授業料無償化(私立高校は就学支援)が実現したもと で,大学も無償化にふみだすべきです.
 また大学院博士課程を修了しても安定した研究職につけず,大学・研究機関のポストドクタ ー(ボスドク=短期雇用の博士研究員)や大学非常勤講師など,不安定な雇用を繰りかえす若 者が増えています.研究者としての夢をもてない現実に,大学院博士課程への進学者も減少し ています.学術の継承さえ危ぶまれるこうした事態は,社会の発展をそこなう重大な問題であ り解決が急がれます.
 
● 高等教育の段階的な無償化にふみだす
 国際人権規約は第13条2項で高校と大学の段階的な無償化を定めています.この条項を留 保しているのは,日本とマダガスカルだけです.鳩山首相は1月の施政方針演説で,大学の無 償化条項について「保留撤回を具体的な目標とする」ことを表明Lました.直ちに留保を撒回 し,無償化にむけた学費負担軽減の一歩を踏み出すよう求めます.
 無償化に向けて,“学費は教育を受けるものが負担する”という「受益者負担」原則を撤廃し, 高等教育は国民の権利であり,その費用は公費で負担することを原則にします.国公立大学の 授業料標準額を段階的に引き下げ,私立大学には国立との差額を補てんするための国庫助成や 私立大学生への直接助成をおこないます.
 
● 授業料減免の拡充,給付制奨学金の創設と貸与制の返済条件緩和をはかる
 低所得層の進学機会を保障するために,年収400万円以下の世帯に入学料と授業料を国公私 立の区別なく免除する制度をつくります.大学合格直後に貸与を受けられる「入学支援金制度」 や,親の失職など家計が急変しても学費未納で除籍や退学とならないよう支援する授業料免除 も創設します.
 奨学金は,だれもが安心して教育をうけるための制度です.その目的にふさわしく,抜本的 な改善をはかります.有利子制度をすべて無利子に戻し,国公私立間で偏りのない配分にしま す.民主党政権が「検討する」としている給付制奨学金を,ただちに創設します.
 奨学金の返済は,年収が一定額(300万円)に達してから行い,収入がこれを下回った場合に は中止する制度を創設します.多額の延滞金や利息を猶予するなど,柔軟な返済計画をもてる ようにします.滞納者への制裁をつよめる「ブラックリスト化」を中止します.
 
● 大学・研究機関への人件費削減の義務付けを撤廃し,若手研究者の採用をひろげる
 若手研究者の深刻な就職難の原因は,院生倍化政策の受け皿を国がつくらなかったことです. とりわけ,国の人件費削減政策のもとで,大学や独法研究機関が新規採用を激減させたことが 事態を深刻にしました.
 大学教員にしめる35歳以下の割合は13%に低下し,将来の学術の担い手が不足しています. わが国の大学教員数は学生100人あたり6.2人で,イギリスの7.6人,ドイツの9.0人に比べ ても多くはありません.こうした現状からも大学教員の大幅な増員が必要です.
 国立大学法人が3年間に減らした人件費だけでも,若手教員1万5千人の給与に相当します. 私立大学の学生100人あたり教員数は,国立大学の約半分にすぎず,これを同じ水準にまで増 やすには10万人の教員が新たに必要になります.国が国立大学や独法研究機関こ義務づけた人 件費削減を撤廃するとともに,国から国立大学やは独法研究機関への運営費交付金,私立大学への 国庫助成を大幅に増額し,若手教員・研究者の採用を大きくひろげます.
 
● 博士が能カをいかし活躍できる多様な場を社会にひろげる
 大学院を終了して博士となった若者が,社会の多様な場で活躍できるようにすべきです. そのために,大学以外の公的機関の専門職にも博士の採用をひろげます.国家公務員や地 方公務員の大学院卒採用枠を新設し,学校の教師や科学に関わる行政職,司書や学芸員な どに博士を積極的に採用します.
民間企業の研究開発職にしめる博士の割合は3.8%にすぎません.これを10%に引き上げ るだけで3万人以上の博士の雇用が増えます.博士を派遣や期間社員で雇用する企業に対 して正規職への採用を促すとともに,大企業に対して博士の採用枠の設定を求めるなど, 社会的責任をはたさせます.       
 

● 若手研究者・女性研究者の待遇改善をはかる
 大学院生,ボスドク,専業非常勤講師など若手研究者の劣悪な待遇を改善します.  ボスドクなどの研究者がいだく不安は,雇用の不安定です.大学や独法研究機関が,期限付 きで研究者を雇用する場合に,テニュアトラック制(期限終了時の審査をへて正規職こ就ける 制度)をさら発展させ,期限終了後の雇用先の確保を義務づける制度を確立します.
 研究費支援では,若手研究者に一定額の研究費を国が支給する特別研究員制度を大幅に拡充 します.とくに,博士課程院生には6.4%しか適用されていない現状を改善し,20%まで採用 を増やします.また,大学院生に給付制奨学金を創設します.
 専業の大学非常勤講師やボスドクに対して,常勤の教員・研究員との「同一労働同一賃金」 の原則にもとづく賃金の引き上げ,社会保障への加入の拡大など,均等待遇の実現をはかりま す.
 出産・育児・介護にあたる研究者にたいする業績評価での配慮,育児休暇を取得した場合の 不利益あつかいの禁止,休職・復帰支援策の拡充,大学・研究機関内保育施設の充実など,女 性が研究者としての能力を十分に発揮できる環境整備を促進します.文科省が実施していた「女 性研究者支援モデル育成」の採択枠を大幅に拡大し,保育所の設置・運営も経費負担に含める など利用条件を改善します.
 
4.大学への公費支出を欧米並みにひきあげます
 
 大学の危機をうみだした根本的な原因は,大学関係予算が先進国で最低水準にとどまってい ることです.「大学予算を欧米並みに引き上げよ」―大学関係者のこの積年の要求に,今度こ そ政治がこたえなければなりません.学術,教育の発展は「国家百年の計」であり,将来をみ すえた大学への投資こそ,次代を担う若者を育み,21世紀の社会発展に貢献するものです.
 その立場から,例えば,大企業への研究開発減税をもとに戻すことで,5000億円の財源が できます.科学技術関係予算のうち防衛省の軍事研究予算,文科省の高速増殖炉開発予算など の不要・不急な経費を削滅すれば,1500億円を捻出できます.
 欧米並みの大学予算を確保するために,日本共産党は全力をつくします.
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        衆院福岡5区・11区予定候補者決まる   
    5区 田中陽二 さん (56) しんぶん赤旗記者,元党東博地区常任委員
    11区 山下登美子 さん (49)  党京築地区常任委員,新婦人行橋支部長
 
 福岡ll区予定候補者に決まった山下さんは,10月6日行橋市で記者会見し,政治を変え, 生活と命を守ろうと訴え,「米軍は築城基地に来るな」の声を広げ,基幹産業の農業を破壊する TPP参加阻止に奮闘したいと語りました.また福岡5区予定候補に決まった田中さんは10 月26日の記者会見で,那珂川町の林業や朝倉地域の果樹栽培にとってTPP参加は大問題.「大 企業中心・アメリカいいなり」政治の転換,日米安保条約廃棄を,地元の問題として強く訴え ていきたいと強調しました.
 残る8区についても,近く予定候補者が決まる予定です.
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      九州沖縄ブロック後援会決起集合に参加して             本会代表世話人 鎌田 理
 
 衆院九州・沖縄ブロック比例区で日本共産党の2議席奪還を必ず勝ち取ろうと,10月7日福 岡市で決起集会が開かれました.九州・沖縄8県の共産党後援会代表が一堂に会したのは史上 初めてです.参加登録を大きく超える約300人の参加者は,赤嶺政賢議員と田村貴昭氏の比例候補 2議席を実現するために,得票目標67万票をどうやりぬくか,各地の取り組みを学び交流しま した.
 「二大政党と橋下維新の会には負けられない.必ず勝利を」(赤嶺氏),「九州・沖縄8県の苦 難打開に求められる議席倍増実現の先頭に立ちます」(田村氏),「日本の政治の反動化を絶対に 許さず憲法を守る大道を進む党議席を勝ち取るために全力を尽くします」(仁比氏)と,衆参比 例3候補が力強く決意を表明しました.党中央委員会の吉田秀樹選対局次長は,「政治全体に衝 撃を与える大きな躍進を勝ち取ろう」と呼びかけました.
<各県の後援会活動報告から>
 生き生きとした活動報告が各県から行われましたが,発言通告のすべてを受け入れる時間の 余裕がなく,私が予定していた発言も実現しませんでした.全体として,後援会ニュースの定 期的発行・配布,政策学習の集会や,楽しい集いの開催の重要性が活発に語られたように思い ます.その若干について述べたいと思います.
 北九州市小倉日明後援会:1万3千世帯の地域で得票目標3000世帯を実現するために,マン ションが多く,各戸にチラシを配布するのが困難であったが,会員向けの「後援会ニュース」 なら管理人や近隣の反発を気にせず確実に全戸に届けられるようになった.
 宮崎県門川町後援会:後援会ニュースが大きな力を発揮している.住所・宛名を書いた封筒 に入れて届けているので,読まずに捨てられることはない.ニュースには議会報告も記載され ている.
 大分県別府市亀川後援会:街頭宣伝に力を入れている.ビラを読んでいない人にも党の主張 を伝えるため,普段は週1回,選挙6ケ月前からは週3〜4回,告示後は連日行っている.ま たスーパースターを作らず全員野球をめざす,小学校の数ほど後援会を作る,飲み会や小旅行 を企画するなどに心掛けている.
 熊本県益城町後援会:初めは小選挙区に候補を立てることに疑問を感じていたが,保守的な 人から「どの党も頼れないから棄権するしかないと思っていたが,共産党がでるなら」と言わ れ,情勢の激変を体感した.
 沖縄県浦添市後援会:今年6月の県議選で共産党落しの布陣を突破して勝利した.安保条約 のない日本と沖縄の展望を語った政策論戦,要求アンケートの取り組み,12年間に及ぶ生活相 談活動で結びついた人々に,新たに選挙の担い手になってもらい,16名の新入党者を迎え,支 持を広げた.
 佐賀県青年後援会:昨年4月のいっせい地方選挙では得票目標200がやっとだったが,青年 革新憩を結成して,原発問題学習会や働き方シンポジウムで交流を広げ,民青同盟は1.7倍, 1000人の青年とつながりを広げた.玄海原発建設の動きは1965年に始まり,今年で47年目と なるが,玄海が原発ゼロの運動の出発点と考えている.
 大分市舞鶴後援会:地域要求実現活動について,老朽化した公営住宅の改善運動に取り組み, 50部だった後援会ニュースが1200部に急増した.
 北九州市戸畑区後援会:地域要求実現運動として,交通弱者をなくそうと取り組んだ.高台 に循環バス運行を求める署名活動を行ったが,署名人の6割は今までつながりのない人たちで あった.
<本集会参加の感想>
 熊本労働者後援会の参加者は,「参加して『よしやるぞ』と元気をもらった.課題ごとに一点 共闘も広がっているが,根っこを正さないとだめだということを伝えなければならない.対話 に力を入れたい」という感想を述べている(しんぶん赤旗より).全く同意見です.沖縄の嘉手 納・普天間の基地問題,オスプレイ配備問題,米兵による人権蹂躙の数々,このようなアメリ カの基地戦略は戦後一貫したものであり,私たちは決して許すわけにはいきません.今回の集 会が沖縄・九州ブロックで開催されたことは大いに有意義だと思います.安保破棄のたたかい を九州・沖縄から訴えることを,今度の選挙運動の中で貫こうと思います.
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         ナ ヌ ム の 家 訪 問 記              三上禮次・村上陽三
 
 福岡県自治体問題研究所は毎年韓国旅行をおこなっており,15回目になる今年のテーマは「ナ ヌムの家訪問」であった.三上がここを訪ねるのは3回目,村上は初めての訪問だ.今回は総 勢13名,2泊3日の旅行である.9月23日正午ごろ仁川空港に到着,小型バスでナヌムの家へ直行 した.2時間ほど走り,京畿道広州市の畑が広がる細い道を入っていくと,そこにナヌムの家が あった.1992年ソウル市内に開設され,95年に土地を寄付してくれる人がいて現在地に移転した. その施設は社会福祉法人であるが,主に寄付やボランティアで運営されおり,敷地内に歴史館が 併設されている.
 この日は日本人女性のボランティア工藤千秋さんの案内で歴史観を見学した.エ藤さんは北 海道出身の歯科衛生士だったが,韓国に定住後,普段は日本語教師をされており,ここでは日 本人見学者のために案内の仕事をしておられる.彼女の詳細で丁寧,かつ熱のこもった解説に, 事前に具島順子さんを講師に学習してきた私たちの認議はさらに深まった.
 「工場で働ける」と騙されて連れて行かれた14〜15歳の少女たちは,正確には「日本軍 性奴隷」であるが,人前でそのように紹介されるのははばかれるので,不本意ながらカッコ付 きで日本軍「慰安婦」と呼ばざるをえない.ハルモニたちが被害の事実を証言しても,日本の 裁判所は「いつ,どこで,誰が・・・を正確に証明しないと証拠にならない」と,とりあって くれない.本人にとっては,いきなりある日貨車に乗せられ,船に乗せられてどこへ連れて行 かれたのかも判らないというのが真実だ.ある者は酷寒の中国東北部(旧満州)へ,ある者は シンガポールへ,そして今判っている最も遠い所はラバウル.戦後はそれぞれの地に置き去り にされ,祖国から遠く離れた地で長年暮らし,今世紀になってやつと帰国できたという人もい る.
 現在ここで暮らしているハルモニたちは,日ごろは絵を描いたり歌を歌うなどして過ごし, 呼ばれればどこにでも出かけて証言や語り継ぎをし,毎週水曜日にはソウルの日本大使館前で の「水曜デモ」に出かけるなどの運動にも旺盛に取り組んでいる.とても活動的で,すてきな 女性たちである.さらに,今まで自分が貯えてきたお金を恵まれない人々の団体に寄付するな ど,まさに「ナヌム(分かち合い)」を地で行く,愛にあふれた女性たちである.ここに住むハ ルモ二たちの中には体調の悪い人もいて,今回彼女たちに会うことは差し控えた.90年代はもち ろんだが,時代背景として87年の民主化がある.今でも日本から右翼らしい人が来て,ハルモニの 写真を撮ったり,「売春婦!」と怒鳴ったり,信じられないような蛮行をしていくとのこと,全 く許せない.エ藤さんによると,ハルモニたちが描いた絵葉書を使って日本の全国会議員に招待 状を送ったが,誰からも返事がないとのこと.9月28日付『しんぷん赤旗』には,この招待状は 石原慎太郎東京都知事と橋下大阪市長にも出したが,未だ回答がない.日本共産党を代表して 笠井亮衆院議員が訪問を予定していることが報じられている.ハルモニたちの思い少しでも多く の日本人に知ってもらうよう努カしなくてはと,肝に銘じた訪問であった.
 翌日私たちは,ソウルの日本大使館前の「平和の碑」を訪ねた.いわゆる少女の像である. 裸足の少女はさぞ寒かろうと誰かが思ったのか,足のすぐ脇に一足の靴が置かれていた.その横 には水曜デモに参加した人が置いたのか,花束がそなえであった.碑文には次のように記されて いる.「1992年1月8日,日本軍『慰安婦』問題解決のための水曜デモが,ここ日本大使館前で はじまった.2011年12月14日,1000回を迎えるにあたり,その崇高な精神と歴史を引き継ぐため, ここに平和の碑を建立する.」
 本稿は『福岡の暮らしと自治』第418号掲載の「ナヌムの家のハルモニを訪ねて」(三上奈加) から一部引用した.
 
 第51号  2012年9月14日
 
    大学の危機打開へ、「学問の府」にふさわしい改革をすすめる
    日本共産党の提案    その1
 
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民主・自民・公明3党による消費増税・福祉切り捨て法案の強行採決,民主党に よる衆院定数削減法案の単独採決,民主政権による原発再稼動,オスプレイ配備, TPP交渉参加推進など,国民の信頼を日に日に失いつつある民主党内閣は,い つ解散に追い込まれても不思議でない状況になっています.来るべき総選挙に向 けて,大学関係者ならびに研究者の間に,日本共産党の大学政策を普及し支持を 広げるために,2010年6月3日に発表された日本共産党の提案を2回に分けて連載します.(事務局)
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 わが国の大学は,かつてない深刻な危機に追い込まれています.各大学で教育・研究のため の財政が枯渇し,地方の大学や中小の大学は存立さえ危ぶまれています.教員は資金集めに忙 殺され,発表される学術論文数も減少しています.経済的理由で進学をあきらめる若者がふ え,研究者を志す若者が将来への希望を失うなど,大学の学長が「日本の学術は衰退する」と 憂慮する重大な事態です.
 大学予算が先進国のなかで最低水準にとどまり,さらにこの10年来,旧政権が「国際競争力 のある大学」を看板に,経済効率最優先の「大学の構造改革」(国立大学の法人化,大学の基盤 的経費の削減と「トップ30」大学への資金の集中)を推進したからです.民主党中心の政権も, 「事業仕分け」で,科学予算・大学予算を短期的な効率主義で縮減するなど,「構造改革」路線 から転換する姿勢がみられません.
 この路線をさらにすすめて学術・教育を台なしにするのか,それとも「学問の府」にふさわ しい改革に転換し,大学危機を打開するのかが,今,わが国の政治に問われています.
 
社会の知的基盤としての大学の発展を応援する政治へ転換を
 
 大学は「学術の中心」(学校教育法)であり,わが国の知的基盤として社会の知的・文化的 な発展,国民生活の質の向上や地域経済などに大きな役割をはたしています.とりわけ,大学 が担っている基礎研究は,自然や社会へのより深い理解をもたらし,学術の全体が発展する 根幹となっています.学術の衰退は社会の大きな損失であり,基礎研究が枯れてしまえば,政 府がいうイノベーション(新しい社会的価値や技術の創造)も望むことができません.
 欧州では,大学の多くが国公立で国が手厚い財政負担をしています.大学進学率も上昇し, 大学が国民に開かれた教育機関として充実しています.わが国は大学への財政負担が少なく, 高学費のために大学進学率は5割余にとどまっています.しかし,NHKの「日本人の意識調 査」によれば,国民の8割がわが子に大学・短大までの教育をうけさせたいと望んでいます. 大学教育の充実は,国民の願いです.
 「構造改革」路線は,こうした国民の立場から大学の発展を応援するのではなく,大企業の 「国際競争力」に役立つ大学をつくりあげるという,財界の要求にかなった改革を推進しました. 経済的利益をうむかどうかをモノサシに,予算の削減と過度な競争を大学におしつけ,学術の 発展そのものが危ぶまれる大学の深刻な危機をうみだしたのです.
 大学がこの危機から抜けだし,その本来の役割を全面的に発揮することは,21世紀の社会発 展にかかわる国民的な課題です.そのためには,「構造改革」路線から転換し,「学問の府」に ふさわしい改革をすすめること,すなわち,憲法の定める「学問の自由」と「教育をうける権 利」の全面的な保障を根本にすえ,大学の自主的創造的な発展を応援する政治にすることが必 要です.
 日本共産党は,この立場からの抜本策を提案し,その実現のために国民のみなさんとともに力 をつくします.
 
日本共産党は提案します    
 
1.大学の日常的な運営に必要な経費(基盤的経費)の増額と基礎研究支援の拡充をはかり, じっくりと教育・研究のできる大学へ条件整備をすすめます.
 
 大学の教育・研究は,日常的運営に必要な経費として国が交付する基盤的経費,すなわち 国立大学への運営費交付金や施設整備費,私立大学への国庫補助金によってささえられるも のです.大学での研究は,個別の研究テーマごとに国が審査し,採択された大学や研究者に 与える資金(競争的資金)によっても支援されます.
 「構造改革」は基盤的経費を連続削減して大幅に減らすとともに,競争的資金のなかでも 基礎研究に与えられる資金の科学研究費補助金(科研費)を抑制しました.また,国立大学 には「5年間で5%の人件費削減」をはかるよう義務づけました.
 その結果,国立大学では,「教員の教育研究費が半減し,教材を私費で賄っている」,「人件 費削減で教員が減り,一部の事業を閉鎖した」など,教育・研究に重大な支障をきたしてい ます.
 私立大学では,大学の経常費にしめる国庫助成の割合は1980年の29%をピークに,わず か11%へ低下しました.高学費による学生負担の増大,教育・研究条件の国私間格差の拡大, 中小規模の私立大学や短大での「定員割れ」による深刻な経営難などの事態がひろがってい ます.
 他方で,科学研究費補助金の獲得競争や,学費収入をふやすための受験生獲得競争が激化 したために,教員がそれに忙殺されて,じっくりと教育・研究する時間がなくなっています.
 こうした事態を打開するため,基盤的経費と科学研究費補助金を大幅に増額することが必 要です.
 
● 国立大学の教育・研究をささえる基盤的経費を十分に確保する
 国から国立大学への運営費交付金は,2004年の法人化から6年間に750億削減され,その 額は小規模な国立大学24校分に相当します.国立大学を法人化する際に国会が採択した付帯 決議は,「法人化前の公費投入額を十分に確保する」としています.これをふまえて,法人化 以前の公費投入額をただちに回復し,増額をはかります.
 旧政権は,「効率化」を口実に交付額を減らす「算定のしくみ」をもとに,運営費交付金を 削減してきました.このようなしくみを廃止し,各大学の教育・研究費や人件費などの予算額 を,国が十分に確保するしくみに変更すべきです.さらに,各大学の特性や役割を尊重し,地 方大学や文科系,教員養成系大学など財政力の弱い大学に厚く配分することも必要です.
 2005年の行革推進法で「2006年度以降5年間で5%以上の人件費削減」が国立大学にも義 務づけられ,退職した教職員の不補充,非正規雇用の増大をひろげました.この義務づけを 廃止します.政府が検討している図書館など大学の重要業務への市場化テストの導入に反対 します.
 
● 私立大学への「公費負担」原則を確立し,「経常費の2分の1助成」を実現する
 私立大学は,わが国の学術研究の重要な一翼を担うとともに,大学生の74%を擁して高等 教育に大きな比重をしめるなど,公共的役割をはたしています.しかし,学生1人あたりに 支出される公費は,国立大学の14分の1ときわめて低く,そのため,学生の負担は国立の1・6 倍(理工系では2倍)にのぼっています.
 私立大学がはたす公共的役割にふさわしく国の支援を強め,国立との格差を是正するため, 私立大学にも国公立と同様に公費を支出する「公費負担」の原則を確立すべきです. この原則にたって,1975年の国会決議が求めた「私立大学の経常費の2分の1を国庫補助す る」ことをすみやかに実現します.
 格差是正への第一歩として,公費負担によって私大学費の国公立並みへの引き下げにふみ だします.そうすれば,国民の教育費負担が大きく軽減されます.さらに,大学進学率が向 上して「定員割れ」の解決を促し,大学が「資金集め」「受験生集め」に翻弄されずに,安定 した経営のもとで教育・研究にうちこめるという効果ももたらします.
 国庫助成は,国の裁量で配分を決める「特別助成」よりも,教職員数などにもとづいて 配分する「一般助成」を増額し,その割合を高めます.中小私大,地方私大には増額配分 すべきです.「定員割れ」の大学に減額・不交付する措置は,国の責任放棄であり,直ちに 廃止します.
 
● 公立大学への国の財政支援を強める
 地方財政危機のもとで,公立大学でも教育・研究に大きな支障がうまれています.国の 地方交付税における大学経費の削減,「三位一体改革」による国庫補助の廃止は,公立大学 の財政基盤をいっそう弱めました.
 公立大学は,学術の進歩に貢献するととともに,住民要求にこたえた高等教育を行い, 地域文化,経済の発展に寄与しています.地方交付税の大学経費を引き上げるとともに, 公立大学に対する国庫補助制度を確立するなど,国の財政支援を強めます.
 
● 大学職員を増員し、教育・研究・診療への支援体制を充実させる
 大学は,教員だけでなく,技術,事務,医療(附属病院)などの職員によって支えられて います.しかし,各大学の人件費削減によって正規職員が減少した結果,過重労働やサービ ス残業がまん延する一方で,非正規雇用が増大しました.職員の減少が教員の負担も増大 させ,その両面で教育・研究・診療に支障をきたす事態をうんでいます.大学の基盤的経 費を増額して教員を増員するとともに,職員の雇用は正規が基本となるよう促します.
 
● 国立大学附属病院の基盤整備をはかり,資金貸付事業の廃止を許さない
 国立大学附属病院は,医師の養成と先端医療の開発を担い,地域の高度医療のとりでと なっています.しかし,度重なる診療報酬のマイナス改定,病院交付金の大幅削減などによ って,医療機器の購入さえままならない経営危機に追い込まれています.新政権が4月の 「事業仕分け」で国立大学附属病院への資金貸付事業を廃止するとしたことは,これに追 い討ちをかけるものです.
 診療報酬を十分に引き上げ,病院への運営交付金を法人化前の水準に直ちに戻すととも に,法人化の際に各大学が背負わされた多額の病院債務を軽減します.病院の施設設備に 必要な資金は,従来どおり国が責任を持って確保する体制を維持します.
 
● 基礎研究支援を拡充し,資金配分の偏りを是正して公正に配分する
 国が大学や研究者などに交付する競争的資金は,この10年間で倍増しましたが,大幅 に増えたのは新技術に直結する研究への支援や,一部の大学への巨額の資金投入(グロー バルCOE資金)などです.それらの総額は3000億円に達するのに対し,基礎研究を支 援する科研費は2000億円にとどまっています.とくに人文・社会科学への支援は冷遇さ れています.科研費を大幅こ増額し,学術の釣りあいが取れた支援をはかります.
 科研費配分では,旧帝大系など一部の大学への集中を是正します.科研費の獲得額が1 位の大学と20位の大学で19倍の開きがあり,米国の2.5倍こ比べても偏りは極端です. 私立大学への配分は,米国の40%程度に対して,日本は16%です.科研費の増額によって, こうした配分の偏りも是正し,研究のすそ野を思いきってひろげます.
 公正な資金配分のために,科研費の配分機関である学術振興会の審査体制を充実させま す.現状では,学術振興会に登録された大学教員が非常勤で審査し,論文数など業績中心 に行っています.米国では,資金配分機関であるNSF(国立科学財団)に520人の科学 者が常勤で雇用されて,専門的審査をしています.わが国も,科学者で常勤の審査員を大 幅に増員し,将来性のある研究,萌芽的な研究を見極める「目利き」のある審査を充実し ます.
 先端的研究への資金や「グローバルCOE」など大型の競争的資金については,日本学 術会議をはじめとする専門家による独立した資金配分機関を新たに確立します.数年間に わたって億単位の巨額の資金を特定の大学,研究組織に投入するものだけに,配分の決定 を文科省に委ねるのではなく,こうした独立した機関が慎重で公正な評価にもとづいて配 分を決定するとともに,審査内容も公表します.
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      志位さんと会談した日本医師会長の知られざる「戦争体験」             村上陽三
 
 TPP参加で日本の農業や医療制度が破壊される恐れがあることから,これまで自民党の支 持母体であったJAや医師会と,共産党との一点共闘が各地ですすんでいるが,8月22日には 日本共産党の志位和夫委員長と日本医師会の横倉義武会長が懇談し,日本が誇る「国民皆保険」 を守っていくことで一致した.日本共産党の党首と日本医師会のトップが懇談するのは初めて のことだ(「しんぷん赤旗8月23日号).横倉会長は福岡県みやま市で開業しておられる現役 の医師で,福岡県医師会長も務めておられた.ところが最近私が読んだ本の中で,1945年敗戦 間際の8月8日,西鉄大牟田線筑紫駅周辺を走行中の電車が,米軍機によって機銃掃射を受け 多数の死傷者を出した事件で,当時赤ちゃんだった横倉さんが母親に抱かれて,たまたまその 電車に乗り合わせておられたことを知った.
 その本というのは,西日本新聞元論説委員の坂井美彦さんと,夫人で児童文学者の坂井ひろ 子さんが共著で書かれた『筑紫れくいえむ―米機私鉄電車銃撃を追う』(西日本新聞社,2008 年発行)である.以下その本から引用して,銃撃事件と横倉さんがその事件に遭遇されたいき さつを紹介する.
 こんな事件があったということは,誰からか聞いてうすうす知っていたが,この本を読んで あらためて重要な事件であることを認識した.襲撃されたのは上り電車と下り電車で,いずれ も2両編成.午前11時半,福岡駅から久留米に向かう下り電車が筑紫駅に到着する寸前,突 如米軍機がこの電車に機銃掃射を浴びせてきた.次いで久留米駅を出発して福岡駅に向かう上 り電車が津古駅の先の大きなカープを過ぎて筑紫駅が見え始めた頃,下り電車を集中攻撃して いた米軍機は,この上り電車にも銃撃を浴びせてきた.機銃掃射は5〜6分間続き,米軍機は 去って行った.襲撃したのはP51戦闘機2機.4機との目撃証言もある.犠牲者64人(上り 56人,下り8人),負傷者100人以上ということになっているが,死者64人という数字は即 死者だけで,重体・重傷者のなかにも後に死亡した人がいるらしく,実際の犠牲者数はそれを はるかに上回っている.情報管制が行われていて,この事件の記事は朝日新聞にも毎日新聞に も見当たらず,わずかに西日本新聞が事件の翌日に小さい記事を載せているが,駅名も死傷者 数も書かれていない.
 米軍による空襲は,はじめは基地や軍需工数,大都市を中心に行ってきたが,次第に一般の 国民も狙う無差別攻撃に変わっていった.したがってこの電車襲撃も,無差別攻撃とみること もできるが,当時この駅の近くの筑紫郡山家村(現筑紫野市山家)の宮地岳南西麓にあった西 部軍司令部の洞窟基地と関係があるとの見方もある.当時,地元住民には軍需品の貯蔵倉庫と 説明され,「筑紫倉庫」と呼ばれていた洞窟司令部は,米軍の九州上陸に備えて福岡から移転し てきたもので,爆撃こ強い花崗岩の固い岩山を,トンネル掘削で実績のある熊谷組が工事を請 け負った.強制連行された朝鮮人も約500人動員され,昼夜兼行の突貫工事で多数の死者やけ が人も出ている.福岡大空襲から6日後の1945年6月25日に司令部は福岡城内から移転して きた.計画では総延長8キロの洞窟基地だが,半分ほど完成した段階で敗戦になった.当時筑 紫駅はこの司令部に勤務する軍人でにぎわっており,また襲撃された電車には多くの兵士も乗 っており,死亡した兵士の遺体は事件後いち早く軍によって持ち去られ,銃撃された電車を運 転していた南筑中学校高良隊の生徒たち3人が憲兵隊に連行され取調べを受けた.
 ところで日本医師会長の横倉さんは,といえば,前掲書のなかで,次のように記述されている. 著者らは,みやま市のヨコクラ病院を訪ね,横倉義武さんのお父さん,横倉弘吉さんから聞き取 りをしている.弘吉さんは当時九大病院の医師だったが,子どもたちを妻恵子さんの実家である 高田村(現みやま市)に疎開させ,生まれて間もない義武さんを抱いて福岡から実家に帰る途中 に起こったとのことである.弘吉さんが生前妻の恵子さんから聞いていた当時の模様は次のとお りである.「久留米周辺だったと思うのですが,突然バリバリという音がしたかと思った直後, 向かいの座席に座っていた人がどんと倒れました.敵機だと思ったとたん電車の中はワアッとい う叫び声が起こり,出口に殺到しました.横に座っていた男子学生が,息子を横抱きにして電車 から飛び降りてくれました.妻も夢中で後につづきました.電車から降りて田の中を走り,ちょ っとした窪みにはまり込むように隠れていたということです.気がつくと,子どもは抱いていま したが学生さんは見当たりません.お礼も言わずに別れて,ずっと気になっていました.・・・ 妻も2年前に逝きました.あの日助けていただいた息子(義武さんのこと)は,心臓外科医とし て腕をふるっていましたが,現在は福岡県医師会の会長として,毎日忙しく走り回っています.
 恐らく義武さんもお母さんから同様な話を聞かされていることだろう.そんな話を志位さんと 会談された時,志位さんに話されたかどうか.ご自身は生まれたばかりの赤ちゃんだったから, 直接記憶されていないことは当然だが,自分も知らない「戦争体験」を周囲の人に語っておられ るのではないだろうか.
 
第2回世話人会の報告
 
 第2回世話人会は7月29日に開かれ,9名の世話人が出席して次の議題について話し合われた.
1.綱領学習会の開催について,会の名称を「学習と討論:未来を拓く科学的社会主義」に改 め,三輪俊和氏に「党綱領と未来社会をめぐって」,三上禮次氏に「『資本論』の新しい読み 方」というテーマで話していただく.場所は福岡市内とし,会の規模は30名程度,日時は共 産党福岡県委員会の民青担当役員と相談してきめる.
2.総選挙に向けてのアピール文の原案は,三輪代表世話人が作成する.
3.会員拡大について,3〜7月に5名が新たに入会したが,引き続き九大,北九大,九国大 関係者を中心に会員拡大に努める.
4.ニュースは,会の名称変更に伴い本年度から「福岡県大学・研究者後援会ニュース」に変 更した.ホームページの開設は全国交流集会でも大きな関心を持たれ,内容の充実に努める. ニュースに掲載された書名論文は,投稿の時点でホームページに署名入りで転載してよいか を執筆者の了解を得ておく.ペンネームの使用も可能にする.「ひろば」欄には400字程度の エッセイの積極的投稿を呼びかけ,「ひろば」担当の貫橋代表世話人が適宜執筆依頼する.
5.福岡県後援会事務局から要請されている諸会議への出席者を決めた.
 
          「ひろば」欄への投稿をお願いします              後援会世話人会 2012年8月1日
 
 福岡県大学関係者・研究者日本共産党後援会は,2011年に念願のホームページを開設しまし た.会則,総会,セミナー,ニュースなどの欄があり,それぞれ重要な情報を掲載しています. 今年1月に開催された全国交流集会でホームページ開設を発表したところ,全国各地の後援会 から大きな注目を集めました.
 本会が世界や日本の状況に適切に対応していることを示すためには,ホームページの内容も 適宜更新していく必要があります.
 ホームページの一角に「ひろば」欄を設けています.この欄では,会員に比較的軽い話題を エッセイ風に書いていただき,連続的に載せていきたいと考えております.次の要領で原稿の 執筆をお願いします.
   1.  題材は自由とします.タイトルを付けてください.
   2.  原稿は400字程度とします.
   3.  原則として本名で,肩書きを付けない(ペンネームも可).
   送付先 貫橋(しめはし)宣夫代表世話人(「ひろば」欄担当)
            電話・Fax 0942-32-5004
            メールアドレス  shimeha09@cap.bbiq.jp
        または,「ひろば」欄記載のメールアドレス
                     ugh30813@nifty.com
 
訃報
 
 本会代表世話人の杉浦實さん(九州大学名誉教授,ドイツ文学)が,一昨年秋以来の長い闘 病生活の末,7月9日未明に亡くなられました.謹んで哀悼の意を表わすとともに,本会のた めに献身的に努力されたことに心から感謝します.葬儀は7月11日に家族葬で行われました. 杉浦さんは,本会の編集担当事務局員として長期にわたって「福岡県大学後援会ニュース」の 編集・印刷・発行・発送の業務に従事されました.また福岡県民の会前会長,福岡市民の会代 表委員,福岡県革新懇話会代表世話人,早良九条の会代表世話人,日本ベトナム友好協会福岡 支部長など,地域の民主的運動にも,積極的に活躍してこられました.                      
 
 第50号  2012年07月16日
 
新たに衆院福岡7区予定候補者きまる
   日本共産党の市田書記局長は5月28日の記者会見で,衆院選の小選挙区候補225名(一次分) を発表した.それによると福岡県は既に決まっていた1区(比江嶋俊和氏),2区(倉元達郎氏), 3区(川原康裕氏),4区(新留清隆氏),6区(金子睦美氏),9区(真島省三氏)10区(高瀬菜穂子氏) の7名に加えて,新たに7区の予定候補者として江口学氏を擁立することになった.
  7区 江口 学さん(37)  党大牟田地区常任委員
 同氏は6月6日,大牟田市役所で記者会見し,「消費税増税しなくても社会保障充実と財政再 建の展望を示す,党の『提言』を語っていきたい」と抱負を語った.
 残る5・8・11区についても,近く予定候補者が発表されるものと思われる.
 
北九州市議選に10氏
 来年1月に予定されている北九州市議選(定数61)に擁立する市議候補10人が,6月21 日共産党福岡県委員会から発表された.岡野県委員長は記者会見で,「10人の党市議団はこの 3年余り,住宅リフォーム助成を実現するなど,市政をリードしてきた.10人全員の必勝をめ ざしたい」と語った.候補者は下記のとおり.  
 門司区 (定数7)  波田千賀子さん(59)現
 小倉北区(定数12) 大石正信さん(53)現   八記博春さん(62)現
 小倉南区(定数12) 柳井 誠さん(56)現    藤沢加代さん(63)現
 八幡西区(定数15) 石田康高さん(64)現   田中光明さん(54)新
 八幡東区(定数5) 藤元聡美さん(42)新
 戸畑区 (定数4)  荒川 徹さん(58)現
 若松区 (定数6)  野依謙介さん(50)現
 
九州大学後援会第5回総会開かる
 去る6月24日福岡市東区で,日本共産党九州大学関係者後援会の第5回総会が開かれた.最 初に衆議院議員福岡1区予定候補者の比江嶋俊和さんが立候補を決意した経緯と抱負を語り,元 気な挨拶をされた.次いで九州大学名誉教授の三好永作さんが,「玄海原発の危険性と自然エネ ルギーの展望」と題して約1時間にわたって講演された.三好さんは講演の最後に,6月20日 に参議院本会議で民主・自民・公明3党が提案した「原子力規制委員会設置法案」が可決・成立 したこと,その第1条目的には,「原子力利用」について「我が国の安全保障に資する」との文 言が書き加えられたこと,「原子力基本法」第2条にも同じ一文が盛り込まれたことに触れ,こ れは「原子力利用平和3原則」にも抵触することに注意を喚起する必要があると述べられた.
 休憩の後,総会議事にはいり,2011年度活動報告,同決算報告と会計監査報告,2012年度活 動方針案と予算案が提案され,いずれも採択された.活動報告の中では,「さよなら原発!福岡 1万人集会」や「さよなら原発3・11福岡集会」への参加呼びかけと積極的参加を行ったこと, 原発問題や自然エネルギーの可能性について,さらに憲法問題,TPP問題などについて研究者 の専門性を生かした活動を行ったことなどの報告があった.また九大箱崎キャンパス移転後の跡 地利用に関して,地域の人たちと合同で構内の貴重な建造物や植物の見学会を催したことも報告 された.活動方針では,総選挙に向けて九州沖縄ブロックの赤嶺政賢・田村貴昭両氏の当選に全 力で取り組むこと,学習や専門性を生かした講師活動に取り組むことなどが決まった.最後に役 員候補者が提案され,18名の世話人と事務局長・同次長・事務局員が選出された.
 
国立大学教職員の給与引き下げを強要   運営交付金減額で政府圧力
 野田内閣は,全国の国立大学法人に対し,教職員の給与の大幅削減を不当なやり方で強要して いる.2月未に成立した国家公務員の賃下げ法を受けて,同法による給与削減の対象でない国立 大学法人や独立行政法人(各省管轄の試験研究機関など)に対しても,同等額の7.8%削減を 「要請」している.文部科学省が5月14日付で各法人に発した「民主党・行政改革調査会から の資料要求に係る再調査依頼について」と題する文書は,「国家公務員の給与特例法に準じて職 員給与規定を改定済み」かどうかのほか,「労使交渉中の場合,終了時期のメド」などまで記載 して提出することを求めている.
 国立大学法人などの教職員は国家公務員でないため,給与削減を行うかどうかは,労使交渉に よって決定すべきものである.給与改定したかどうかや,各法人の労使交渉の終了時期まで報告 させることは,労使関係への国による不当な圧力となる.
 しかも5月11日の閣僚懇談会では,国家公務員の給与削減と同等の額を運営交付金から減額 するとし,安住財務相は会見で,国立大学300億円,独立行政法人300億円,特殊法人100億円 の減額になると述べている.財政面からも,各大学の給与削減を強要しようとしている.
 これらは,国立大学を法人化する際に,「法人化前の公費投入額を十分確保し,必要な運営交 付金等を措置するよう努める」,「『良好な労働関係』という観点から.関係職員団体等と十分協 議が行われるよう配慮する」とした国会付帯決議(2003年)にも反している. (『しんぶん赤旗』6月22日号より)
 
原子力規制委設置法 民自公が強行成立    原子力平和利用3原則に抵触
 消費税増税と社会保障改悪の民主・自民・公明3党の談合,衆議院通過に先んじて,民自公 3党がまとめた「原子力規制委員会設置法案」が,6月20日の参議院本会議で3党と国民新党 などの賛成多数で可決,成立した.本法案は,大飯原発再稼動に向けて,再稼動推進の立場で一 致する3党が,その条件づくりとしての規制機関設置を急いだ結果,衆議院では法案提出の当 日に,参議院では2日間の審議だけで,いずれも参考人質疑もないまま可決が強行された.
 共産党の市田忠義議員は,20日の参議院環境委員会で反対討論に立ち「福島原発事故の教訓 を踏まえて慎重審議が必要であるにもかかわらず,参考人質疑もなく,短期間の審議で採決を強 行することは到底許されない」と批判した.さらに「原発の運転期間を原則40年とし,最長60 年まで延長可能としたことは,安全性より企業の利益を優先するもので,さらにこの制限まで法 案成立後に見直すというのは,老朽化原発の半永久的運転を容認するものだ」と指摘した. また地球温暖化対策として「原発推進の一翼を担ってきた環境省に規制機関を置くのでは,原子 力推進機関からの完全な分離・独立は担保されない」と強調した.さらに「原子力基本法の改定 では,『原子力利用』について『わが国の安全保障に資する』と書き加えたことは,政府が掲げ る『原子力平和利用3原則』にさえ抵触する」と指摘した.そして「大飯原発の再稼動決定に強 く抗議するとともに,『原発ゼロ』を政治決断し,それと一体で廃炉から使用済み核燃料処理な どのすべてを規制する強力な権限をもった規制機関とすべきだ」と主張した.
 このように,成立した原子力規制委員会設置関連法は,審議の進め方から内容に至るまで問題 だらけである.そしてさらに強調したいのは,「原子力基本法」が定める原子力利用の目的に, 「我が国の安全保障に資する」との一文を盛り込んだことである.6月23日付の『しんぶん赤 旗』の「潮流」欄にはこのことに関して,武者小路公秀氏ら世界平和アピール七人委員会が,原 子力の軍事利用を警戒し撤回を求めたことを報じ,自民党の石破茂政調会長が昨年,雑誌などで 語っている「核の潜在的抑止力を持ち続けるためにも,原発をやめるべきでない」との主張が紹 介されている.今回の「安全保障」文言の追加の背景には,この石破氏の主張を含む自民党核武 装推進派の思惑が秘められているのではないだろうか.
 6月22日付の『朝日新聞』は,この文言追加を受け,韓国主要各紙が日本の核武装を懸念す る論調の記事を掲載したことを報じた.『朝鮮日報』は1面に「日本,ついに核武装への道を開 く」との見出しを掲げ,「事実上,核の軍事的開発を可能にするのではないかとの憂慮が出てい る」と指摘し,『東亜日報』も1面で,原子力の軍事的利用と核武装への道を開いたとの分析が 日本国内からも出ていると伝えた.
(村上陽三)
 
アメリカ主導のTPP協定とそのネライ
壊滅的打撃を受けるわが国の食料・農業 その2
III.異常な契約TPPをすすめるアメリカの事情とネライ
1.TPPへ乗り出すアメリカの事情
2.深刻な失業と国内矛盾の解消のためアジアの覇権を狙うアメリカのTPP戦略
3.アメリカにねらわれる日本市場と迫られる日本の働き
W.TPP参加を執拗に迫る財界のネライと民主党政権
1.TPP参加を迫る財界
2.TPPを進める財界のネライ
3.民主党政権の変貌とTPP
V.壊滅的打撃を受ける食料・農業・地域経済
1.逼迫する世界の食料とわが国の農業
2.TPPはわが国の食料・農業・地域経済へ壊滅的な打撃
3.脅かされる食の安全
4.国際的「食料主権」の流れに逆行し,空念仏の農林業再生基本方針を急遽作成
参考文献                      
 
 第49号  2012年05月14日
 
衆院福岡3区・4区予定候補者決まる
 日本共産党福岡県委員会は3月30日,次期衆議院議員選挙の福岡3区と4区にそれぞれ下記の候補者を擁立することを 発表した.
  3区 川原康裕さん (30) 党福岡西部地区常任委員
  4区 新留清隆さん (56) 党宗像・粕屋地区委員長
すでに昨年12月に発表された1・2・6・9・10区と合わせて,これまでに7名の予定候補者が決まったことになる.残る5・7・8 及び11区についても,近く予定候補者が発表されると思われる.九州・沖縄ブロック比例代表候補者の 赤嶺政賢さん(現)と田村貴昭さん(新)の2名当選とともに, 小選挙区の全候補者の躍進を目指してがんばろう.
 
さよなら原発!佐賀集会に参加しよう
  と き: 5月27日(日) 13:30  集会開始     14:30  デモ出発
  ところ: どんどんどんの森公園 (佐賀市天神3-2)
 去年11月23日,福岡市の舞鶴公園で開かれた「さよなら原発!福岡1万人集会」には,1万5千人を越える人々が, 九州各県と沖縄さらに韓国からも参加して,「原発ノー」の強い意思表示をしました.それを引き継ぎ,今回は玄海原発をかかえる 地元佐賀での集会です.全九州から大勢の人が集まり,「原発のない日本」をめざして政府・九州電力に対して国民の意思をつきつけ ましょう.
 この集会では「原発を止めたい」と願う,さまざまな考えを持つ個人・団体がひとつになって声を上げ,デモでは道ゆく人たちに 私たちのメッセージを伝えます.そのため「反原発・脱原発」をテーマにした旗や幟旗・プラカード・ゼッケンなど,また 鈴・笛・太鼓などの鳴り物もご用意ください.
 
第13回総会の報告 4月29日 福岡県教育会館
 4月29日 福岡市内の福岡県教育会館で,福岡県大学関係者日本共産党後援会の第13回総会が開かれた.三輪代表世話人の開会の あいさつに続いて,第1部の記念講演と特別報告が行われた.記念講演は衆議院九州・沖縄ブロック比例代表予定候補者の田村貴昭 さんが「情勢は共産党に何を求めているか」と題して,オリジナルのパワーポイントをつかって1時間にわたって行った.田村さんは 原発ゼロをめざす闘いと風レンズ風車・太陽光・地熱発電などの代替エネルギーの利用について言及し,橋下の脱原発のポーズがいかに 欺瞞的であるかを具体的事実に基づいて論破した.さらに野田政権の社会保障と税の一体改革と称する消費増税と社会保障の切捨てに ついて,具体的数字を挙げて論究した.極めて説得力のある,聞いていて勇気の出る熱弁だった.これほど有能な人材を国会の場で 活躍できるよう,九州・沖縄ブロックでの2名当選のため全力を上げなくてはならない.続く特別報告は,貫橋代表世話人による 「全国交流集会に参加して」と題するものであった.その要約は本誌前号に掲載したので省略するが,午後の経験交流では東京 学研の発言の中で,この1年間に早稲田大学と東大門前での宣伝行動を合計6回行い,政策ビラと「しんぶん赤旗」を配るなどの 活動をしているという報告が印象的だった.
 第2部では黒澤世話人を議長に選び,2011年度活動報告,決算報告,会計監査報告が行われ,九大後援会から原発・代替エネルギー などで4回シンポジウムを開いたこと,地域後援会への講師派遣,TPP問題での教員有志アピール,学生・院生対象の自主講座の実施 などについて報告があった.次いで2012年活動方針案と会則改正案の提案があり,貫橋代表世話人からホームページのひろば欄への 投稿依頼について発言があった.会則改正は@大学関係者以外の研究者を含む後援会に改めること,Aホームページ開設に伴う事項, B支部条項の削除が主なものであるとの説明があった.最後に役員改選があり,17名の世話人と事務局長および10名の事務局員全員 の留任が決まり,鎌田代表世話人の閉会のあいさつで会を閉じた.
 
第1回世話人会の報告
 総会終了後第1回世話人会が開かれ,世話人の中から8名の代表世話人が選ばれた.
 
「医す者(いやすもの)として」 上映会のお知らせ
 戦後まもなく信州,千曲川沿いにある小さな病院(佐久病院)に青年医師・若月俊一は赴任した.彼は,周囲の農村への「出前診療」, 「全村健康管理」(今で言う健康診断を軸にした健康予防管理活動)を全国に先駆けて行ってきた.また,健康に対する啓蒙活動の 一環として取り組んだ「演劇」や「病院まつり」は地域づくりにつながっていく.
 30万フィートに及ぶ60年間の歴史的にも貴重な実践を記録したフィルムと病院関係者の証言をドキュメント風にまとめた記録映画 が昨年完成し,今回福岡でも自主上映の運びとなりました.
 若月医師の長男でもあり,この映画のプロデューサーでもある若月健一さんの舞台挨拶も予定されています.
 地域医療の中心となってきたこども病院の人工島移転が強行されようとしている中,これからの医療はどうあるべきか,必ずや 示唆に富むものを見出すことができるでしょう.映画と映画の間に医療関係者からの「訴え」もあります.
  日時: 6月29日(金) @ 15:00〜  A 18:10〜
  会場: 福岡市民福祉プラザ・1階ホール (地下鉄唐人町駅から徒歩7分)
  入場料: 1000円 連絡先:092-574-5996(黒澤)

 
アメリカ主導のTPP協定とそのネライ
壊滅的打撃を受けるわが国の食料・農業
はじめに
I.P4協定からアメリカ主導のTPPへ
1.「環太平洋戦略的経済連携協定(P4)の経過
II.TPP協定の特性と概要
つづく
 
 
 第48号  2012年03月13日
第13回 総会のお知らせ              全国交流集会に参加して
国家公務員賃下げに道理はない          第3回 世話人会の報告
2011年度 福岡県後援会総会
 
 第47号  2012年01月12日
衆院・小選挙区候補5名を発表    日本共産党福岡県委員会  2011年12月22日
  1区 比江嶋俊和 (64) 福岡市議4期.党東・博多地区委員会委員長
  2区 倉元達朗  (44) 福岡市議3期.党西部地区委員会副委員長
  6区 金子睦美  (50) 党県委員,筑紫地区委員会副委員長
  9区 真島省三  (48) 県議1期.党県常任委員,県政対策委員会責任者
  10区 高瀬菜穂子 (51) 県議2期.党門司・小倉地区委員会副委員長
脱原発に舵を切ったドイツ
TPP参加(対米従属路線)を阻止し,平等・互恵の東アジア共同体をめざそう
日本の影が薄かったCOP17           給付奨学金も授業料無償化もないのは日本だけ
 
 第46号  2011年11月8日
成功させよう さよなら原発! 福岡1万人集会 11月13日(日) 10:00 福岡市 舞鶴公園
東日本震災ボランティアに参加して                    価値観の転換
原発は「潜在的な核抑止力」 読売新聞社説と石破茂の発言
新著紹介 新原昭治 著: 「日米密約」外交と人民のたたかい 新日本出版社 2011年9月
 
 第45号  2011年 9月7日
TPPと知的財産権 保護期間の延長は自主的に決めよう      第2回世話人会の報告
県後援会事務局長交流会に参加して                  ホームページ開設のお知らせ
韓国ところどころ 全州(チョンジュ 全羅北道)      釜山あれこれ  市内バス
 
 第44号  2011年 7月12日
「原発安全神話」論とその背景の原子力利益共同体      福島原発事故の健康・生活への影響
子どものマインドコントロールねらう「教科書」               国民生活の問題としてのTPP
TPPと植物検疫
 
 第43号  2011年 5月14日
福岡県知事 選挙を戦って ― 前進の要因
第12回総会の報告          第1回世話人会の報告            いっせい地方選挙の結果について
福島原発の事故は人災だ      放射線汚染と生物濃縮       韓国あれこれ “済州オルレ”
放射線用語解説
 
 第42号  2011年 3月17日
福岡県知事選の争点と県民の会の重点政策           三輪さん大善戦 ― 北九州市長選挙 ―
北九州市長選の結果について          北九州市長選挙のご支援にお礼申し上げます
専門を生かした後援会活動を ― 全国交流集会に参加して ―
新著紹介 武藤軍一郎著: 砂川闘争の記 ― ある農学徒の青春
釜山あれこれ  ウリかナムか?
 
 第41号  2011年 1月15日
北九州市長選への私の思い           北九州市に,あたたかい民主市政をつくるために
戦争加害の実態を学ぶ中国東部へ旅(その2) 七三一部隊
 
 第40号  2010年11月 4日
 第39号  2010年 9月15日
 第38号  2010年 7月 1日
 第37号  2010年 5月 5日
 第36号  2010年 3月10日